コミック
<ふ>


ぶっせん(1〜4) 三宅乱丈
講談社 ワイドKCモーニング 本体¥581

とどのつまり「仏性」というのも単なる塩基配列ということになるな。
 平たくいえばアデニンとチミンとグアニンとシトシンだ


 貧乏寺・仏物専寺(ぶつぶつせんじ)の住職、雲信は「仏教専門学校(略して「ぶっせん」)を発案し、生徒を募集した。
 その「ぶっせん」は単位制の専門学校で、50単位の修得により「悟り」を認定するというどえらいシステムである。
 何処か変だが、それなりに「今時の若者」である、一筋縄では行かない生徒(の中には、一応他の寺からのスパイなんかもいるんだけど、連載二回目にしてすっかり使命を忘れている。)を、いかに悟りに導くか?というのがストーリーである。
 が、中には巨乳少女が混ざっていたり、ライバル寺の濃い美人姉妹があらぬちょっかいを出したり、仏物専寺の住職は拳銃不法所持してるし、回を追う毎に人間関係はメチャクチャに。
 奇妙な粘度を持つ絵柄と、筆の書き文字が、限りなくいい味を出している。雲信のクールなセリフとツッコミも独特で面白い。どこまで突っ走るのか見守りたい。

「週刊モーニング」1999年39号〜連載中

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ブロイラーおやぢFX(全1) 桜玉吉
秋田書店 グランドチャンピオンコミックススペシャル(絶版) 本体¥864 <1994.4.10>

〜もう既にどこかで何かしてきたようだ〜
 A書店の暴力に屈してグランドチャンピオンに連載された(あとがきマンガ参照)作品、らしい。何があったか心配になるほどお下劣に徹して描かれている。
 精力だけは絶倫(しかし妻の誘いは拒み続ける)の主人公おやぢが、若い娘にナニしてもらおうとしてはいつもボコボコにされる、というパターンが繰り返される。股間の逸物である「しるびあちゃん」が妙に可愛い。
 連載が終わった事情もしみじみ可笑しいので、ぜひあとがきマンガも合わせて読まれたし。

「グランドチャンピオン」連載