〔恋愛編〕

アンジェラ、カーターはジャネットという女性を愛しとるんだ
それにジェームスは恋はしない
自分に正直な人間は恋などしない事になっとる 心配するな
  カーター「…待ってください
        おおせの通り 私は恋をしてます しかも強烈なやつをね
        すると私は大うそつきですか?」

そうとも 君はすばらしいうそつきだ!
非常に有効にうそをつき これをコントロールしとる
実に優秀じゃよ!
バーンスタイン博士/獣木野生「パーム」シリーズ 「あるはずのない海」

さわんないでっ!
あたしは あこがれるのが好きなのよっ
あこがれる対象は いつでも崇高な存在でいてもらいたいの…
あたしなんかにふり返るような人なんか ゴメンだわっ!
青空みさと/島本和彦「恋の資格がナッシング」

(コレクターの配偶者は)
どんなにその人を愛してくれても、
その人が集めている物まで愛してはくれない。
なぎら健壱/「頓知」1996年4月号インタビュー

貴女を幸せにする自信はありません。
でも、僕が幸せになる自信はあります。
ハマちゃん/映画「釣りバカ日誌」

結婚は、果物と違って、時季外れということはない。

トルストイ

矢吹「そうだよ 道化だよ」
    しかし じじいやばばあになったら 道化をやる以外に何がある?」
梅本「ワタシは恋をしております」
矢吹「恋か…それこそ道化じゃねえのかい
    嬉しがったり 悲しがったり 苦しがったりよ
    そういうのは みんな道化じゃねえのかよ」
梅本「そうですな ワタシもそういうことを自分ひとりでやってるだけなんでしょうな」

巌窟王 梅本嘉十郎のマルコへの恋のやり方は一風変わったものがある
まず梅本にあったのは決心だった
    「よし オラは恋をしよう」
そして恋のやり方を決める
    「一.恋はうまくいったらただの人間関係になる」
    「二.話したりさわったりヤッたりしてはいけない」
    「三.想うことだけが恋である」

あとは少しずつ部品を組み立てて恋を完成させるのだ
それはプラモデルを作るのに似ている
完成したからといって乗ってみたりすればこわれてしまう
それは恋も同じなのだ

しかし みんな乗ってしまうのである

いがらしみきお「のぼるくんたち」
  *ココだけ見ると梅本がやたらカッコよく見えますが…とんでもないキャラです;

エエか!愛っちゅーのは登山と一緒や!!
アカンと思たら 即 引き返す勇気が必要やねん。
ゴロちゃん/サラ・イネス「誰も寝てはならぬ」

男と女の距離は 拳一つでいいさ
僕の命 あなたに 捧げてしまっていいさ
吉田拓郎「純」

お前のためだけに死ぬ男がひとりぐらいいてもいい…
レイ/武論尊・原哲夫「北斗の拳」

女の品行というものは、男が思っている以上に乱れてるが、同時にまた、男が思っている以上に清潔だ。
織田作之助

釣りをしている夫の姿を見たことのない女房は、自分がどれほど辛抱強い男と結婚したか気がつかない。
エドガー・W・ハウ

血にはやり武力にたけることだけが男らしさではない。誰かが言っていた…
心優しく温かい男性こそが、真に男らしい頼るに足る男性なのだということに気付く時、大抵の女はもう既に年老いてしまっていると…
オスカル・ド・フランソワ・ジャルジェ/池田理代子「ベルサイユのばら」

まぁあたしの相手すんのも大変だと思うんだけど、
宇宙のどっかに、そんな運の悪い男もいるでしょ。
フェイ・バレンタイン/「カウボーイビバップ」

女が恋人にささやくことばは、風や急流に書き付けるのがよい。
(→後で読んだら赤面するようなことばかりだろうから、の意。)
カトゥルス

老が恋 わすれんとすれば しぐれかな
与謝蕪村

男はきまって女の最初の恋人になりたがる。これは男の無粋な虚栄だ。
女にはもっと繊細な本能がある。女の望み、それは男の最後の愛人となることだ。
オスカー・ワイルド

恋愛は影に似て、追う者から逃げ、逃げるものを追う。
イギリスのことわざ

もの思へば 沢の蛍も わが身より あくがれ出づる 魂かとぞみる
和泉式部

われわれを恋愛から救うものは、理性よりもむしろ多忙である。
芥川龍之介

雪はげし 抱かれて息の つまりしこと
橋本多佳子

からだの中に
ああからだの中に
私をあなたと結ぶ血と肉があり


人はそれ故にこんなにも
ひとりひとりだ
谷川俊太郎「からだの中に」

愛をもとめる心は、悲しい長いつかれの後にきたる。
それはなつかしい、おおきな海のような感情である。
萩原朔太郎

女性に立ち向かう武器は思いやりで、最後の残酷な手は忘却である。
ゴンチャロフ

恋人はいずれか一方がいなくては生くることも、死ぬこともできなかった。
別れていることはそれは生でもなく、死でもなく、生と死とのかたまりであった。
「トリスタン・イズー物語」

番う犬番う小鳥とのただひとつのちがいは
お互いの頬に浮かぼうとするかすかなほほえみ
その意味は問えば失われてしまうだろう
谷川俊太郎「ほほえみの意味」

ケチでもいいよ。ケチなやつは許せる。それはそいつの生き方だから。だけど、自分の惚れた女にケチするヤツは許せない。
岡本太郎

嫉まれるがいい
憎まれるがいい
幸福もまた無傷ではない

疑うがいい
苦しむがいい
愛もすでに無心ではない
谷川俊太郎「祝婚断章」より「シャンパン」

別れる男に、花の名を1つ教えておきなさい。
花は毎年必ず咲きます。
川端康成

恋に落ちることは、およそ人間のなしうる最も愚かな行為だ、
とは言えませんが、重力に責任を負わせることもできないでしょう。
アルバート・アインシュタイン

死ぬまでに愛することのできる女は
--------そのことを考えることが
愛を殺す
たとえそれがただのひとりだとしても
谷川俊太郎「死ぬまでに」

きみをきれいだと言えば
ぼくは偽善者だっていうことになるんだろうか
だが醜いと言えば何になれるっていうんだ

きみが裸のマハよりも美しい瞬間を
ぼくはいくらでも空想することができる
ゴヤには悪いけどね
谷川俊太郎「きみに」

その女を手に入れる事ができない期間だけ、男はその女に熱狂させられる
キルケゴール

心もからだも開きあい そこから生まれるものがある
それを愛とは呼ばないけれど それを愛とは呼ばないけれど
アリス「秋止符」

なんとなく好きで、その時は好きだとも言わなかった人のほうが、いつまでもなつかしいのね。忘れないのね。別れたあとってそうらしいわ。
川端康成「雪国」

お前の妻を盗む男がいたら 彼女をずっとその男のものにしておくのが 最善の仕返しだ
サシャ・ギトリー

お前、宇宙船員(ふなのり)の女房をなめとるな?
宇宙船員のよしあしはね 女房が決めるのよ。
(八郎太「じゃあ、いい宇宙船員の条件ってなんなんスか?」)
かならず
生きて帰ってくることよ。

言いかえればね
どこに行っても何しててもかまわないけど
私のトンカツの絶妙なおいしさを忘れないでいろってことよ。シンプルでしょ?
幸村誠「プラネテス」/星野家の母

その時、愛するということは、われわれがおたがいに顔を見合うことではなくて、みんなが同じひとつの方向を見ることである。
サンテグジュペリ「人間の土地」

オタク系の人達がやってるナンパのパターンというのは、とにかく友達からはじめようと思って、話の合う人を探そうとするんで、女っ気なくなるんですよね。それで、あいつは俺の考えを分かってくれるとか、趣味が同じだとか、自分と同じであるということを女に求めて、だから友達のままになっちゃうんですよね。
 要するに異物と交換するというのは、つまり
貿易ですか。
糸井重里(インタビュー「川口哀歌」/「紙のプロレス」13号)

恋に終わりが見えるなら(本当にそうならね)
ここがピタリの二人だね
青い空の下 かけるより
休もうよ すずしいとこで
子供が忘れていったような
この海の家で(この海の家で)
ムーンライダーズ「海の家」

恋愛の徴候の一つは彼女は過去に何人の男を愛したか、あるいはどういう男を愛したかを考え、その架空の何人かに漠然とした嫉妬を感ずることである。
                又
また恋愛の徴候の一つは彼女に似た顔を発見することに極度に鋭敏になることである。

恋愛はただ性欲の詩的表現を受けたものである。少なくとも詩的表現を受けない性欲は恋愛と呼ぶに値しない。
芥川龍之介「侏儒の言葉」

愛とは何か、本当は私には分かりません。愛というのは、執着という醜いものにつけた仮りの、美しい嘘の呼び名かと、私はよく思います。
伊藤整「変容」 

高峰「痛みますか。」
夫人「否(いいえ)、貴下(あなた)だから、貴下だから。
    でも、貴下は、貴下は、私を知りますまい!」
高峰「忘れません。」
(↑九年前に、道ですれ違っただけでお互いに惹かれあった医師・高峰と伯爵夫人。夫人は自分の手術にあたり、高峰を執刀医に指定、譫言を言うかも知れないという理由だけで麻酔を拒否。高峰は麻酔無しの手術を引き受け、その手術の最中、二人は初めて自分の恋情を告白する。)
その時の二人が状(さま)、あたかも二人の身辺には、天なく、地なく、社会なく、全く人なきがごとくなりし。
泉鏡花「外科室」
 

おゝ!私の聖母(サンタ・マリヤ)!
  いまさらどうしやうもないことではあるが、
せめてこれだけは知るがいい-----
ごく自然に、だが自然に愛せるといふことは、
  そんなにたびたびあることでなく、
そしてこのことを知ることが、さう誰にでも許されてはならないのだ。
中原中也「盲目の秋U」
 

恋人として男と女とが違う点は、女は一日中恋愛をしていられるが、男はときどきしかできないということである。
サマセット・モーム「月と6ペンス」
 

思い出さないで欲しいのです/思い出すためには/忘れられるのが いやなのです
寺山修司「愛したいの愛せないの」

愛は自己への獲得である。愛は惜しみなく奪うものだ。愛せられるものは奪われてはいるが不思議なことには何物も奪われてはいない。しかし愛するものは必ず奪っている。
有島武郎「惜しみなく愛は奪う」
 

私はおまへを思っているよ。
いとほしい、なごやかに澄んだ気持の中に、
夜も昼も浸っているよ、
まるで自分を罪人ででもあるように感じて。
中原中也「無題V」 

駅は今、朝の中/曇る蒸気抱きしめて/僕は今 さよならを 右の頬だけで
僕の首には/君の犬歯が/うずいてるから えり立てて/僕は卑怯で 臆病者で/君の中にはいられない
朝は今、汽車の中/大あくび 窓を破る/君のこと 好きだった
ムーンライダーズ「駅は今、朝の中」 

Love,n・〔恋愛〕
患者を結婚させるか、あるいはこの病気を招いた環境から引き移すことによって、直すことが出来る一時的精神異常。(中略)この病気は時には命取りになるが、患者の場合よりも、医者の方がそうしたことになり易い。
 
アンブローズ・ビアス「悪魔の辞典」

僕の胸のなかにも這ういたみ
それが、君ではないのか。
たとえ、君ではないにしても
君が投げかける影ではないか。
金子光晴「雨の歌」

僕が22の時/君が生まれて/君が22の時/僕と出会った/この部屋は板一枚で地獄/肉と肉の愛/ピクニックに行こう/急いで/ヘヴン・・・
ムーンライダーズ「G.O.A.P」
 

やるせない夜/お前と俺が/別れなきゃならないわけなんて どこにも無い
SION「やるせない夜」

遠花火人妻の手がわが肩に
寺山修司「花粉航海」 

人を愛する自由は、人間が獲得しうるもっとも基本的自由であって、何びとからも制約されるべき筋のものではない。「あの女はおれのものだから、どうか好きにならないでくれ」という仁義は、女を人間としてではなく、身のまわり品か愛玩物として考えることになるだろう。
寺山修司「さかさま世界史」 

こいつ、こいつをよ、もらってくれ。あんたによ、もらって欲しいんだ。
ちばてつや「あしたのジョー」/矢吹丈 

さよならと言って 手にするものは/これからの自由と悲しみで/明日は昨日までの思い出集め/四文字にして心の中/あたためていこう(中略)
愛の中に少しのさよなら/入ってたんだってことだけは/知って/知っててほしい
ムーンライダーズ「さよならを手に」 

最も多く愛する者は、常に敗者であり、常に悩まねばならぬ。
トーマス・マン「トニオ・クレエゲル」 

僕は君の切符を手に入れようとしているのだろうか/君と一緒に行こうとしているのだろうか/いや 君の乗った列車はきっと全速力で/目の前を通り過ぎて行くに違いない/僕はここにいる/君の切符を手に入れようとは思わない
ムーンライダーズ「永遠のEntrance」(「ムーンライダーズの夜」所収) 

春になっても/おこたはしまわない/あなたと過ごした/寒かった午後のように
筋肉少女帯「哀愁のこたつみかん」(「最後の聖戦」所収) 

愛する心のはちきれた時
あなたは私に会ひに来る
すべてを棄て、すべてをのり超え
すべてをふみにじり
又 嬉々として
高村光太郎「人に」 

愛の中には、つねにいくぶんかの狂気がある。しかし狂気の中にはまた、いくぶんかの理性がある。
ニーチェ「ツァラトゥストゥラはこう語った」 

結婚した方がよいでしょうか、それとも、しないほうがいいでしょうかと尋ねられたとき、「どちらにしても君は後悔するだろう」と彼(ソクラテス)は答えた。
ディオゲネス・ラエルティオス「ギリシア哲学者列伝」 

・人が恋について話すのを一度も聞かなかったら、決して恋などしなかっただろうと思われる連中がいる。

・変わらぬ愛とは、一種の絶え間ない心変わりである。つまりわれわれの心が、愛する人の持っている全ての美点に、ある時はここが好き、ある時はあそこが好きというふうに、次々に惚れ込んでいくのである。だからこの変わらぬ心は、同じ一人の相手に局限され、その人の中だけに閉じこめられた心変わりにほかならないのである。

・恋ほど自分自身への愛が強く支配する情念はない。そして人は常に、自分の心の安らぎを失うくらいなら、恋する相手の心の安らぎを犠牲にしようと決めているのである。

・二人がもう愛し合わなくなっているときには、手を切るのもたいそう難しい。

・嫉妬は必ず愛と共に生まれるが、必ずしも愛と共に死なない。

・恋の病は、先に治る方がよく治ると決まっている。

・恋においては、あまり愛さないことが、愛されるための確実な方法である。
以上、ラ・ロシュフコー「箴言集」 

恋しとよ 君恋しとよ 床しとよ 逢はばや見ばや 見ばや逢はばや
(恋しい、あなたが恋しい、体を合わせたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい 逢いたい)
「梁塵秘抄」
注:「あふ」「見る」はいずれも男女の肉体的な交わりを基本的な語義として持つ。 

女のいうことはくだらねえ、けんど、それを聴かねえ男は正気でねえ。
セルバンテス「ドン・キホーテ(続)」