《時代劇》
NHK水曜8時の時代劇枠は、派手さこそないものの、丁寧に作られた佳作揃いで、固定ファンも多いです。現在この枠は金曜8時に移動しています。
小さかったので話はよく覚えていないのですが、かわら版屋の主人公・右三郎(江守徹)が、取材の形で事件に関わりながら、周囲の人々と解決に絡んでいくというストーリーでした。確か最後に巨悪と対決する話だったと覚えています。
社会派のストーリーとケーシー高峰の好演が印象的でした。記憶のある方、情報求む!
<広島の今井様より追加情報>
「フュージョン系の音楽が当時としては斬新でした。深町純作曲のこのテーマは、現在聞いても新鮮です。OPの映像は、渦巻き銀河が回っているような画面だったと思います」
とのこと。そういえば思い出しました。テーマ曲を聴いてみたいかたは←をクリック。
(ダウンロードに数分必要です。)
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「早筆右三郎」
> 作 小山美江子 柴英三郎
> 制作 篠原篤彦
> 音楽 深町純
> 演出 北嶋隆
> キャスト
> 一返舎二八こと藤枝右三郎/江守徹 朱塗り屋伝兵衛/中条静夫
> お蝶/浅茅陽子 楽助/三木のり平 軍鶏の鬼一/森田順平
> 遠藤左門/ケーシー高峰 おたか/浅香光代 湯屋の三助/沼田爆
> おきぬ/ジャネット八田 早耳の籐太/矢崎滋 太助/山内賢
> 留吉/桐原史雄 長谷川利蔵/中村公三郎 大船晃/井上高志
以上のキャスト情報も今井様より頂戴いたしました。今井様、ありがとうございました。
前々年の大河ドラマ「徳川家康」の信長役で好評を博した役所広司を主役にすえた傑作。主演の役所広司は勿論、脇を固める役者陣も入魂の演技でした。
音楽は三枝成彰。主題曲をアレンジした「オーバーチュア・ファイブリングス」は、その年の吹奏楽コンクールの課題曲にもなりました。キャストを少々書いてみましょう。
・宮本武蔵:役所広司
・佐々木小次郎:中康二(生真面目な演技で、「努力の人・小次郎」という印象でした。)
・沢庵:津川雅彦
・お通:古手川祐子(お通に関してはもっと若い人でもよかったかも?)
・本位田又八:奥田瑛二(このダメ人間の演技は凄みがあった。もしかしてこの役で開眼した?)
・朱美:池上季美子(妖艶さがイイ感じでした)
・無双権之助:三浦洸一(脇役なんだけど、いい味だしてました。)
サラリーマンの主人公が突如江戸時代にタイムスリップ、記憶をなくしながらも、周りの人々に愛され、謎がられつつも痛快に活躍します。しょっぱなからSF入ってます。しかも今時「タイムスリップ」というのが、往年のNHKジュブナイルSFっぽくすらあります。全編にわたり、演出がややベタな感もありますが、この作品はそのベタさも味わいの一つです。
何といっても、主役・碑夜十郎を演じる阿部寛がイイです。こんなに阿部寛に心酔したのは生まれて初めてです。ボサボサ頭に派手な服、無駄な体格のデカさを持て余し気味にブラブラしてる姿が最高です。キャストもみんな、結構楽しみながら演じてるのが分かって、肩の力を抜いて楽しめます。ストーリーにも引き込まれます。90年代一番のお勧め。
原作は半村良の「講談・碑夜十郎」
◆◆御宿かわせみ◆◆(第一シリーズ・1980年/第二シリーズ1982年)
平岩弓枝の人気シリーズの、初のドラマ化。そして、このNHKバージョンに勝るドラマ化はない、と個人的に確信しています。
旅籠「かわせみ」の女主人・るいと、同心・東吾の恋をベースに、1話完結形式で、周囲で起こった事件を描いていく。
とにかく、るい役の真野響子の凛とした押さえ目の色気が絶品。はっきり言って、後にフジテレビでドラマ化されたときの沢口靖子なんぞ足下にも及ばない。着てる着物もイキでした。当時のNHKとしては珍しくラブシーンが毎回ある。とはいっても、シルエットが重なって灯りが消えたり、足もとのカットだけだったりするのだが、今思うと逆にその方がエロティックで、親と一緒に見てる小学生としてはバツが悪いものでした。二人がいい雰囲気になると色々気を利かせる花沢徳衛(番頭役)もいい味出してた。
原作を読むと、小野寺昭の東吾はややモッタリした感じだが、その朴念仁ぶりもかわいげがあって悪くなかった。
主題歌、「祭りばやしが終わるまで」(唄・高橋万梨子)も記憶に残る名曲。
「目を閉じて、私に触れて/祭ばやしが終わるまで」という歌詞も、何だか二人のラブシーンを連想させて、妙に生々しかったり。今思えば、ホントに「大人の雰囲気」が漂ってましたね。
人気があり、再放送の回数もこの枠としては多いので、覚えてらっしゃる方も多いと思います。