無用知識袋・午の巻
- 181.帝王切開
- ユリウス・カエサルが腹部切開によって誕生したことからこの名が付いたと言われている。
- 182.佐渡先生
- 「宇宙戦艦ヤマト」の名キャラクター、佐渡先生は、実は元獣医である。
ちなみにフルネームは「佐渡酒造」。
- 183.間奏の秘密
- ビートルズの「A Hard day's night」の間奏には、ジョージ・ハリスンのギターソロが入る。当時ジョージはこのフレーズをうまく演奏できず、仕方なく遅いテンポで演奏し、後でミキサーがそのトラックの回転数だけを早めて、うまくダビングした。
- 184.蓑の単位
- 蓑は「一首、二首(ひとくび、ふたくび)」と数える。
- 185.エドウィン
- 国産ジーンズメーカー・エドウィンの前身は「江戸勝商店」という屋号だった。
この社名は「江戸」「勝」を逐次的に英語にしただけでなく、「外国のメーカーに対し、江戸(=国産)が勝つ」という決意もこめた名前。
- 186.ボブソン
- 同じく国産ジーンズメーカーの「ボブソン」の社名も、「国産メーカーが勝って、ボブ(=アメリカ)が損をする」との言葉遊び&スローガンで付けられたという説が有力。
- 187.ビッグベン
- ロンドンの名所、「ビッグベン」の名前は、建設を担当した「Sir
Benjamin Hall」の愛称にちなんで付けられた。
- 188.ビーフィーター
- ジンの代表銘柄の一つ。ラベルに書かれているのは、ロンドン塔の衛兵。この衛兵達には特別食糧として牛肉が支給され、「Beef Eater(牛肉を食べる人)」と呼ばれていた。それがロンドン塔衛兵を指す言葉となり、今ではジンの商標として生き残っている。
- 189.愛
- 日本では「愛」という言葉は、元来「愛着」「執着」の意味で用いられていた。これは仏道の成就を妨げる家族や恋人への執着を指し、ネガティブな意味で使われていた言葉だった。
しかし後年キリスト教が持ち込まれ、「アガペー(神の愛)」という言葉の訳語として用いられてから、ヒューマニズムを表現する、肯定的な言葉に置き換わった。いわばキリスト教から意味をジャックされた、珍しい言葉といえる。
- 190.ポリンキー
- コイケヤの「ポリンキー」のマスコットキャラクターの3人(?)にはそれぞれ「ジャン、ポール、ベルモント」という名前がある。
- 191.コブラ
- 寺沢武一の名作「コブラ」の主人公・コブラのモデルもジャン・ポール・ベルモント(作者談)である。
- 192.南極
- 各国の南極観測基地はその国の領土である。だから、昭和基地に葉書を出したいのならば50円で届く。
- 193.名前
- 中国人の名前は姓・名・字(あざな)から成る。うち「名」はもっとも大切なものであり、これを呼んでよいのは父・兄や君主など限られた人間のみ。同格や目下の人間が口にすることは許されない。
勿論、日本のように「父の名前から一字を取って子どもに付ける」などということは絶対にできない。むしろ「忌諱」といって、父の名に含まれる字を徹底して避ける慣習が根強かった。例えば、父の字が含まれた官職に推挙されても辞退しなければならないほどだ。
- 194.人代
- 193の「忌諱」は、皇帝にも適用される。
「世間・人間の世界」という意味で使われる「人世」という言葉があったが、唐の太宗の名「李世民」と重なり、皇帝の名を冒すことにつながるので言葉自体を排し、「人代」という新語を使うようになった。即位中は「世」「民」という漢字を含む言葉が悉く言い換えられた。
- 195.中村草田男
- 歌人・中村草田男の名前は、よく人から「軟弱者」呼ばわりされた自分に対する洒落として、「腐った男」をもじって付けたもの。
- 196.ギロチン
- フランス革命の時、医師出身の議員・ギヨッタン氏の提案で生み出された。氏の名前にちなみ名付けられる。
血なまぐさいイメージがあるが、むしろフランスでは敏速・無痛で人道的なものと考えられている。
- 197.げんまん
- 「指切りげんまん」の「げんまん」は「拳万」と書き、「ゲンコで一万回殴る」の意。
- 198.ポンキッキ
- 制作者の弁ではなくあくまで俗説だが、「ひらけ!ポンキッキ(現・ポンキッキーズ)」の「ポンキッキ」とはサンスクリット語から来ているという説がある。
「ポンキ」は「ごま」の意で、「ッキ」は前の語を強める言葉だという。
するとこの番組名は「ひらけゴマ!」の意となる。また、子供番組の先達である「セサミストリート」の「セサミ」にも通じることになり、信憑性はともかくとして面白い説ではなかろうか。
- 199.ロンパールーム
- 今はなき子供向け名番組。こちらはそのまま英語で「子どもの遊び場」の意。
rompは「子どもが元気に遊ぶ(動)」「元気に遊ぶ子ども(名)」という意味。胴着とブルマー部が一つになっている子供用の遊び着で「ロンパース」という衣類もある。
- 200.リトマス試験紙
- 酸性・アルカリ性を判別する紙としてあまりにも有名だが、これに含ませてある溶液は、「リトマス苔」という苔の中に含まれる「地衣酸」という物質から作られたもの。
- 201.フリーセル
- WINDOWSユーザーにはおなじみの、OS付属カードゲーム・フリーセル。短時間に遊べる手軽さと忘れた頃にまたハマる中毒性の高さで静かな人気を誇っている。95・98版でのカードの組み合わせは32,000通りで、難度の差こそあれ、どの配置も「必ず解けるはず」とされていた(マイクロソフト側のガイドファイルには、「すべて解けるといわれています」とぼかした表現になっている)。
数年前、愛好家がコンピュータープログラムとボランティアの人海戦術を組み合わせて検証したところ、「11982」番だけがどうしてもクリア不可能であるという調査結果が得られた(裏技によってクリアは可能)。
また、「−1」「−2」という、絶対に解けない隠し問題が隠されている。その作為的な配置は、「選択」で実際に確認できる。
- 202.おくび
- 「おくびにも出さない」の「おくび」とは、「あくび・げっぷなど、口から出る空気の総称」である。「言葉や態度はもちろん、空気一つだって出さない」の意。
- 203.ガンジー
- 日本では「(マハトマ、インディラ)ガンジー」という表記が一般的だが、正しい発音は「ガンディー」。インドで「ガンジー」は「オカマ・男色家」の意なので注意されたし。
- 204.マーク・トウェイン
- 通常、英語圏の男子の名「マーク」は、キリスト教の聖人「聖マルコ」にちなんだ名だが、「トム・ソーヤの冒険」や「ハックルベリー・フィン」で有名なアメリカの文学者・マーク・トウェインの名は、川の深さを測るときの「二尋(ふたひろ)!=マーク・トゥエイン!」に由来している。
- 205.HAL
- 「2001年宇宙の旅」のHALといえば、映画史上・SF史上もっとも有名なコンピューター。
この命名は、「IBM」のアルファベットを一文字ずつ前にずらして作られたという説が有力。
- 206.009
- サイボーグ009のコスチュームといえば、原作や新作アニメでは「赤い服に黄色いマフラー」、旧作アニメでは「白い服に赤いマフラー」だが、実は「緑の服に黄色いマフラー」のバージョンが存在する。これは連載開始時から「ベトナム編」までの時期の、ごく初期のカラーリングで、単行本表紙などには登場しなかったためあまり知られていない。
- 207.ブルーナの色
- ミッフィーの生みの親・ディック・ブルーナの作品では、使用されるのは「オレンジに近い赤、黄色、緑、青、茶色、グレー」の6色(+白地部分)のみ。一度決めた形や色彩を変えない理由は、
「シンプルな絵ほど力強い表現力を持っていて、そのイメージは見えない約束となって、作者と読者の間を通い合うから」とのこと。
- 208.模型会社
- 模型メーカーには、プラモ以前の木製模型の頃からの老舗が多い。タミヤをはじめ、フジミ模型・長谷川製作所・アオシマ文化教材社・イマイなどの老舗メーカーの所在地のほとんどは静岡県に集中している。
静岡は木曾材の流通の要であったため。現在でも同県の模型の全国シェアは70%に達する。
- 209.アンクルサム
- 「U.S.」と書けば一般的には「United States」だが、もう一つ「Uncle Sum(サムおじさん)」という呼び方もあり、これもアメリカ合衆国を擬人化したもの。
米英戦争(1812年)で、カナダ駐屯イギリス軍と戦うアメリカ軍のために、ニューヨークのトロイを経由して肉が配給された。「アンクルサム」とは、軍用物資の検閲官であったサミュエル・ウィルソン氏の愛称。彼は、荷物がアメリカ政府所有物であることを証明する「U.S.」のスタンプを押すのが仕事だった。
そのため、「U.S.とは実は”Uncle Sum”のことじゃないか?」という冗談ができて、それをニューヨーク・ポストが取り上げたことから、冗談交じりに「アンクルサム」=「擬人化されたアメリカ合衆国」ということになってしまった。
大戦時の有名な「We need you!」の徴兵ポスターに登場しているのが彼。
- 210.002
- 「サイボーグ009」の名キャラクター002は、その飛行能力にふさわしいスマートさと個性で今でも人気のあるメンバー。設定上では、彼にも「加速装置」が付いていて、それを生かした活躍をしていたが、シリーズが進むにつれてほとんど使われず、ほぼ「なかったこと」になってしまった。
彼の名前「ジェット・リンク」は、映画「ジャイアンツ」に登場した、ジェームス・ディーン演じる登場人物の名前をそのまま使用した。