ランダム日記
2002年11月前半

ルーズな管理人ゆえ、毎日書くとも限らない日記です。
表示サイズは「小」を推奨。
*は購入書籍類、#は購入ソフト類、●は作った食事など。

TOPへ 2001年10月後半日記へ


11/16(Sat)

▼高校時代の先輩にして以前の同僚・U先輩は剣道部の熱心な顧問であった。また彼女自身も四段(当時)の腕前を持つ優秀な剣士だった。達筆で「至誠」というモットーを部室に掲げ、常に部員の精神修養の場をプロデュースしていた。
▼「至誠」とは、旧日本海軍学校でモットーとされていた「五省」の一つである。軍国教育の中で口ずさまれていたものではあるが、その目的は未熟な若者たちに絶えず自省と成長を促すためのものであり、現在でも各種武道の練習の終了時などに斉唱したりすることが多い。剣道部の部活動をちょっとだけ見学させていただいたことが一度あって、詳しくは覚えていないのだが、そういえば終わり際に何か斉唱していたかもしれない。

● 至誠に悖るなかりしか 
● 言行に恥ずるなかりしか
● 気力に欠くるなかりしか
● 努力に憾みなかりしか 
● 不精に亘るなかりしか 


▼深い言葉である。今日の昼間はふとU先輩のことを思い出し、この五省を思い出して、一人色々と想っていた。U先輩はまた居合の有段者でもあった。真剣という、いくらでも凶器になりうるものを正しく使うためには、より一層の深い「五省」を絶えず心に持つことが必要なのだろう。私には何の力もない。しかし私の発する言葉は時として凶器になりうるものだ。たまに彼女のことと一緒にこの自問を思い出そう、と思った。いつかその凶器を自分の武器とする日を目指して。

▼あまり柄にもないことを書くといつもの倍疲れてしまうので、まあ代わり映えしないが夕飯のことでも。義父が買ってきてくれたハタハタに、相方が色々と職場の帰りに食材を追加して買ってきてくれた。鍋用の野菜と、鮭の白子(大パックにぎっしり入って200円しない。激安)、まぐろの血合。義母と交代して、相方と二人で台所に立つ。鮭の白子は鍋用に少しだけ取っておいて酒蒸しにし、ポン酢に漬けて冷やしながら染ませる。ハタハタを湯引きして、そのダシの出た湯のアクをきれいにすくって、野菜と豆腐、白子を入れて鍋にする。いつもはレンジで済ませる日本酒の燗を、今日はきちんと付けてみる。酒蒸しには大根おろしと唐辛子。値段が信じられないほど感動的に美味しい。鍋にキムチの素を入れてちょっとチゲ風にするのもよく合うようだった。こんな暴力的な寒さの11月、せめて冬の味覚を満喫しないことにはやってられん。
▼食事をいつもよりもずっと早く済ませ、この間買ってきてもらったイノダコーヒの茶缶を開けて、コーヒーを飲みながら日米野球を見る。更新再開を決めて日記を書く脇で、時々「土曜ワイド劇場」の「現代版必殺(出るのは中条きよしだけ)」という、見る前からトンデモな匂いのする番組を見ている相方。ずっと現代風でやっていたのに、殺しの場面だけいきなりどっかのお屋敷のお蔵で、いきなり中条きよしも悪役も和服でヅラ。5秒前までスーツ着てたのに。「………何じゃソラ」と二人で悶絶する。結局「歴史博物館の中で、わざわざ相手に悪代官の格好をさせ、自分も三味線屋の扮装で仕置きした」という、無理やりと言うか、それってまるっきりハングマンじゃんとしか言いようのない強引なオチでシメ。うーん。しかし年輪を隠せない中条きよしがまだ勇次を演るという強引さにはかなわないかも。

●ハタハタの湯引き/白子の酒蒸しおろしポン酢合え/炒り牛蒡/奈良漬/鍋

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/15(Fri)

▼休みではあるが、相変わらず天気が悪く、古本屋をのぞきに行く気にもなれず、狛犬の撮影に行くにも暗すぎる。まあ外に出なければ出ないだけ金を使わないですむからいいか。ふと思い立ち、先日一回クリアした「ヴァルキリープロファイル」のセラフィック・ゲート2巡目。もうガブリエ・セレスタもイセリア・クイーンも怖いことないと分かったので既に消化試合の気分。まあ一応10回やって「咎人の剣」だけゲットしておくか。現在のパーティーがブラムスとフレイと変態君なので、剣はグランス・リヴァイバー一本あればいいと言えばいいのだが、ここまで来たからにはなあ。
▼午後、友人と少し電話。お互いに心配しあうような内容。体調が早くよくなればいいが…
▼夜ネットしていた相方がニヤニヤしながら見ていたスレが、囲碁・将棋板の「ボブ・サップVS羽生善冶」(ボブ・サップの名前がわからない方はあまり面白くないかもしれないが)。ネタスレかと思ったら意外に名スレの香り。碁も将棋も出来ない私ですら笑える。囲碁・将棋ファンと格闘技ファンって、案外ダブってるということか。二人の架空対決をプロレス記事的に書いたレスが面白くてツボにはまる。
▼食後は日米野球をチラチラと。松井VSボンズのホームラン合戦、やはり凄い。ボンズはなんだか愛嬌のある顔で、これがチームメイトとマスコミにはてんで愛想なしの男には見えない。ずっとメジャー好きで、毎年「プレイヤーズガイド」を買って読んでいる相方は、ガイド片手に私にあれこれ解説してくれながらとても楽しそうである。実力だけでなく、基本設定からしてなまじのフィクションを超えて凄いのがメジャーの真なる面白さ。公称173cm(本当は168cmらしいがそれでも「公称」で押し切るしゃれっ気がいい)のちみっ子にしてショートのデービッド・エクスタイン。そして「おいおいそんなもんまで公称で通していいのかよ」と突っ込まずにはいられない、「公称40歳」のフリオ・フランコ(ガイドには「自称40歳だが誰も信じておらず」「43歳説やそれ以上という説もあり」とかあるし…なんで「公称」の時点でブレが生じてるんだよ(w)などなど…そのいかがわしさ、そして「真にプロである」ことでそのいかがわしさを押し通すプレイヤーと、認めてしまう観客の幸せな関係はやはり「野球」のものでなく「baseball」に似合うものなのだろう。
▼金平糖、「蜜柑」を食べ終わったので、味の予想がつきそうでつかない「天然バニラ」を開けてみる。確かにバニラの香りが口に広がるが、後半の食味は「砂糖感」が強く、いわゆる典型的なコンペイトウの味。お店の人は「もっともスタンダードな味です」と言ったそうで、うなずける味。シンプルだが一粒一粒口に入れるたびにバニラの香りが新鮮に感じられて、これはこれでよい。
▼深夜、「気分は上々」で、杉田「おやっさん」かおるの汚れっぷりを堪能しつつ、ボソッと「しかし、いつの間にこの人はこんなキャラになっちゃったかねえ…」と呟く。そういえば私は小学生のころ、「鳥の歌」時代の彼女に似ている、とたまに言われた事があるのだが、もうこうなっては一つも自慢にもならない。「ああ、そういえば大道寺さんも『おやっさん』だもんね」と納得されて終わりだ……って、やっぱり似てるんじゃん。

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/14(Thu)

▼朝から冷え込み厳しく、ついに雪。日中色々と家の中のことを済ませ、知人へのメールを書いていたら、いきなりIMEのエラーが出てテキストエディタが落ちた。どうやら辞書が壊れてしまったらしく、ハンドルも住所もきちんと変換してくれない。やれやれ、1年近く使ってきて私の変換グセも覚え、大概のことはしてくれたものが、また何も知らぬ「優しくしてくださいね」に戻っちゃったわけね。ふー。メールを書き終え、天候も不安なので夕方早めに出勤しようと思えば、既に車の窓には5cmほどの積雪。慌てて二階に戻って雪払いブレードを取りにいき、積もった重い雪を払って出る。道路は溶けかけのフラッペ程度、所によりちょっとだけ積もっているが、特に渋滞はなし。最近暖房で化粧が崩れるので、開始前にトイレや車中で化粧するのが癖になっているのだが、うっかりポーチを忘れてきたことに気づく。戻るのも時間ロスなので、仕方なく途中コンビニに寄り、いつも使っているファンデーションのリフィル(どうせそろそろ換え時だったし)とリップグロスを買う。あまりグロスは使わないのだが、まあ色さえつけばいいだろうということで…普段薄化粧なので、この二つだけでさほど支障はないようだ。よかったよかった。
▼帰宅すると、ちょうど「どっちの料理ショー」が半分ほど終わったところ。相方が「おお、いいところに」と言うので画面を見たら、「カレーパン」に入れる「究極のたまねぎ」を作るカリスマ農家のオヤジさん。にこやかな中に、「けっこう村の中では良くも悪くも浮いてそうな雰囲気がプンプンするんだけど」と言ったら、「多分その通りだと思う、まあ見てろ」と相方。その人はそれまで培った農法を全て捨てて、「無農薬」はもちろん「無肥料・無除草」で、本当に「自然のままに」育てる農法を、試行錯誤の末に生み出して、絶品のたまねぎを収穫できるようになったという。数年間失敗を繰り返し、ふと「タマネギさん、何が欲しいですか?」と聞いてみたら「水が欲しい」とおっしゃったそうだ。おっしゃったんだから仕方がない。以来その方は、「タマネギと対話し、タマネギが欲したときに適切に水を与え、あとはタマネギさんのしたいようにさせる」ことで現在の大成功(取引はインターネット販売オンリーで即売り切れの大人気らしい)を得たと言う。手入れをしながら「タマネギさん、どうして欲しいですか」「タマネギさん、気持ちいいですか」。収穫しながら「タマネギさん、ありがとうございます」「いいおうちにもらわれていってくださいね〜」。……いやその、もちろん作物を我が子のように、むしろそれよりも尊いものとして慈しむ気持ちは、現代農業が忘れてしまった美しい農耕民族の魂だとは思うのだが、あまりにもTV的にギリギリでなんだかハラハラした。それにしても、「生で食べて甘い」タマネギというのはいかにも凄い。確かに見た目からしてぜんぜん違うのである。機会があればぜひ食べてみたいとは思うが、まずないんだろうな。
▼相方が「刀神妖緋伝」の1〜3巻まで引っ張り出して読んでいた。「なんかもう、話忘れてたし、ワケわかんないし」ということで、まあ私も大いにその気分は分かる。ついでに私も思い出しがてらに読んでみる。

「……やっぱりさあ、先のこと何も考えないで書いてるよね
「だよな。」
「でもこの人の場合、今に始まったことじゃないよね。
「そうだな」

お姉ちゃんと日本刀が描きたい、ってことは伝わってくるけど。とか言いつつ結局買ってるんだから世話はない。新谷せんせ〜、自分の好きなものばっかり書いてるとそのうち松もt(以下略)
▼「Oh!スーパーミルクチャン」第3回、何のことはない、私が普段JAVA関係を切っているからきちんと見れなかったのだと気づく。もう一度SHOCKWAVEにアクセスして見てみる。ああなるほど、こういう趣向だったのね。笑えたは笑えたが、70〜80年代のプロ野球を知る世代でないとあのオークションネタの一部は笑えないかもしれない……でもそんなの、いつものことだよな。ネタは全体的におとなしめ(「イサオは文字が読めないのよ〜」には茶ー吹いたが)、今回もハナゲもアイパッチ博士も喋らないのが残念。マルチに話が展開していく趣向は面白いには面白いが、もう一度見直すのに一々冒頭まで戻るのがちょっと面倒くさい。そのうち「一回まるまるハナゲの心の声」とかやらないものか、とすら思ってしまう。男性の好みがノーマルな私ですらこう思うのだから、いわんや「何でか知らんけど、選ぶ男選ぶ男みんな勝手で暴力ふるう鬼畜男。かつ、それでも『あの人、私がいないとだめなのよ』と遠い目をして語ってしまうヒキが悪いんだか趣味が悪いんだかわからないタイプ」の女性にはもうたまらんだろうな。
▼仕事が終わって帰宅し、メールチェックをする。Dさんからのメールが来ている。相身互いに遠慮と無念からこうしてメールの交換ができなくなって数ヶ月経ってしまったが、何とも嬉しいものである。結局この数ヶ月、私もDさんも「合わす顔がない」「自分のメールなど送っても不快なだけでは」と同じような思いに「囚われて」いたことをお互いに知る。第三者を中に挟んで、相互に理解し、評価するもの同士が臆しあっていたとは、こうしてみれば何と意味のないことだったか。悟ったらもう「悩むこと自体、お互いの不幸以外の何も生まないだろう」と開放された気分になる。当時及び先日の彼の詳しい心境や状況を、尋ねるでもないのにつぶさに語っていただき、それゆえに傷ましくてならなかった。2,3ヶ月の空白が一通のメールで埋まるということがあるものなのだな。夜更けにかけて、ゆっくりと返事を書く。
▼経緯はどうあれ、他の要因などが複雑に絡んでいたあのサイト閉鎖は、彼と私と、彼を愛した人の心の隅に消えないわだかまりとなっていたものの、もう終わったことである。このまま私がそのことに拘泥していれば、いつまでも彼の心に痛みを刻んだままになり、結局二人とも一歩も前に進めなくなるのだろう。最初からこの処置はある意味イニシエーション的なものと位置付けていたが、それこそ「過去のことを終わったこととして」もっと極言すれば「『一つの死』として認識することで再生や新しい世界に向かわせる」ものとして認識しようと思う。彼は既に気持ちに整理をつけるよう努力して歩き出していたのだから、私がいつまでも踏みとどまっているのは意味がないどころか、誰にとっても迷惑なことだ。だから2,3日したらまたサイトを再開しよう、と、幾分軽くなった心で、そう思った。私も彼も、過去の出来事からは開放されなければならない、と思った。

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/13(Wed)

▼一時更新停止、というアナウンスを出したら、昼ころにはスレに伝わってて驚く。もとより零細な上に、問題に関してもサブテキストのサブテキストのような存在のつもりでいたのだが、思ったより見ている人がいたものだ。意外に思う。昨日の日記で書いたとおり、ただ「気持ちにけじめをつけたい」というだけのつもりだったのだが、思わぬ方向にご心配とご迷惑と反響があったようで、初日から「駄目だこりゃ!」な気分になったのは、事実は事実。
▼午後、「鹿鳴集」など引っ張り出して読んでいたら、遠方の友人より電話。何かと私の意を汲んでくださり嬉しい限りだ。もっと話していたかったのだが、生憎義父を友人宅まで送る用事があったので、10分ほどで一回電話を切らせてもらい出かける。街路樹のナナカマドの色が赤さの極みを誇りながら氷雨にしなだれている。本当はまだ、紅葉の終わりを話題にするような時期なのだと、今更ながら思う。私の大好きな11月は、今年はすっかり強奪されてしまって、感覚は12月のそれ。下手すると正月の準備の乾物類のことなど考えてしまいそうでやり切れない。帰り、義母より頼まれて夕飯の材料を買い物。今日は何となく「しみじみ和風路線」であっさりとした魚が食べたかった。イナダをさばくという手もあったのだが、口細ガレイがおいしそうで値段も手ごろだったのでそれに決定。帰ってひじきを水に漬け、友人に折り返し電話。彼女の声を聞くのは随分久しぶりな気がするが、頼もしく優しい言葉をもらって、何よりも嬉しい。
▼夕方、最近は仕事のこともあってすっかり義母に支度を任せっきりだったのだが、今日は時間差で台所に立つ。さっき戻したひじきを煮る。これは生協で買った「伊勢ひじき」で、細かめで安いのだが、変にひねた味がしなくて美味いのでお気に入り。しみじみと煮詰めていると頭の中がクリアになり、あれこれと考え事をする。北海道産のカレイもそこそこ美味しく、義母が絶妙に焼いてくれたので評判がよかった。一貫して和風で攻めるのもたまにはいい。何より、最近食が細かった祖母が今日は色々と平らげてくれて、義母も私も安堵する。親戚からもらったと言う奈良漬、鼈甲色で味もくどくなく絶品。だが漬物の苦手な義母は「それって、やっぱり好きな人は好きなのねえ」と遠巻きに見るのみ。まあ特別好き嫌いのわかれる漬物ではある。そういえば私は近年はあまり美味い奈良漬にあたったことがなく、正直食べても食べなくてもいいといった感じだったが、小さいころはなぜか奈良漬にはまりまくっていた。母から「これ以上は駄目!」と叱られるほどだった。あれはやはり、塩分の取りすぎを危惧する以上に、「こんな小さいうちから飲兵衛に育ったらあとが大変」と思ったのだろう……ま、遅かったわけだが……
▼相方が買ってきてくれた「刀神妖緋伝」を読む。唯一の男性キャラが退場して、また一層女だらけの話に。新谷かおる先生のパトスがほとばしりまくりな訳だが、新谷美女がこれだけ動くと、画面がなんだか暑苦しいなあ。相方に
「で、この彼はさあ、結局どういう役割だったんだろ?今ひとつ行き当たりばったりっぽいよね」
得意だろうこの人、そういうの。
「……それもそうだ……」と納得。
▼「ダ・ヴィンチ」、いつものように「テレプシコーラ」から読む。先月に引き続いてイジメ話…やはりナニか?30年の昔よりやっぱりバレエ漫画にはイジメが付き物なんだろうか?山岸涼子の描くイジメはまた実感的で痛い。また、もらった役とさばかなければならないチケットの割り当てなど、さすがにリアルである。長年バレエを続けたイトコ姉妹も、傍から見れば華麗さにため息ばかりだったけれど、そういった現実と折り合いをつけながら頑張っていたんだろうなあ、と思う。
▼「Oh!スーパーミルクチャン」の第3話を見に行くが、途中で動画が止まってしまって進まない。明日もう一度トライすることにして、「キングゲイモナーED」で大爆笑する。

▼さて、今回のいきさつとか処置に関してなのだが、何をおいてもこの「自分以外に条理の通らぬ情動的行動」のせいでご不快を催された方々、またあらゆる方面でご迷惑・ご心配をおかけした方々には心からお詫び申し上げたい。またとるものもとりあえず、N氏については一切ノーコメントを通させていただきたい。過去のことと、今回のD氏への侮辱的な書き込みについては、私は完全に別の事象だと認識している。その書き込みは少なくともN氏本人によるものではないと信じている。ここで私が些細なことでも記述をすれば好き勝手な憶測を呼ぶことになるだろう。例えばN氏から連絡があったと書いてもなかったと書いても、結局は憶測や曲解の材料になりうるだろうし、それは私の本意ではない。ということで一つご理解いただきたい。
▼今回の処置は、一つには自分への謹慎措置である。とはいえ家庭も仕事もある身だし、本もTVも見れば、面白ければ笑いもする。実生活においては平常を通すほかなく、下手に篭れば歌人が心配するだけである。で、自分で出来る「Webでの謹慎」は何かといえば、自分の発言の場であるサイトの更新を(本当は手がけたいことがたくさんあるのだが)一時休んでさまざまなことを静かに考える…ということではないか、と思った。謹慎の目的は閉塞感や自己嫌悪に追い込むことではない。人との交わりや会話を一時的に、必要最小限に制限することによって、取り紛れ、拡散してしまいがちな思考を内面に向けさせ、静かに深く考えさせることだ。自分がこれまでやってきたことの反省や検証、また他社との関わりを回顧し、支えてくれた人たちに感謝を発見する。反省を言葉にする中で、新しく気づくこと、忘れていたことを思い出すこと。様々である。それはやはり辛いことであり、もどかしさも募る。日ごろ散々気ままに更新やレスをほったらかしていてこういうことを書くのもなんだが、いざ「数日間絶対にやらない」と思うと、コンテンツを更新できないことも、レスを付けない事も思いのほか辛いことだった。カッコつけて、自分で進んで辛いことをやってるのは、人から見れば更なるそしりを受けるだろうが、それももとより覚悟していた。
▼何かとにかく「仁義」に近いものを通さないと、今回ばかりはどうにも気が済まない、人として自分が自分を許せないという心境だった。
▼「仁義」とは大げさな上に時代がかった言葉であるが、字を分けて考えてみると人の血と不条理なほどの体温に満ちている。
▼かつて恩師から教わった。「仁」とは「人が二人」という意味の言葉。一人だけなら勝手に過ごせるけれど、二人いればそうはいかない。一人ならいつでも放屁できるけど、誰かいれば我慢するだろう。パンが一個あれば、一人で食ってしまうのはやっぱりバツが悪いから、二つに割って「食べる?」と聞いてみるだろう。「仁」は一般に「思いやり」と訳されるが、決して教義的なものでなく、そうした自然発生的な感情の動きなのだ、と。「義」とは筋道。それはいずれも、所詮は自分にしか適用できないものだ。他人に共感されなくても、自己愛と罵倒されようとそれで当たり前。だが、「自分を自分たらしめている『筋』」に従い、そうせずにはいられない情動的なもの。それを通さなければ、これから自分の生き方のあらゆることに「にんべん」を含む文字で表現することすら許されないと感じるような…それはきわめて不条理で説得力を欠くものではあるが。またそれゆえに自己中心な情動でしかありえないが、少なくとも「もう一人の人間」と我の関係から生まれた筋。とにかく普遍的な正論からは最も遠く離れて、「通さなければ何かがすたる」ような感情で通したわがままなのである。なんかもう支離滅裂だが、何もせずに安穏とはしていられなかった。
▼島本和彦流に言えば、「やらない自分を、誰あろう自分の中のもう一人の自分が許さない」、あるいは「やらない自分より『やらかす』自分が好きなのだ」ってことになるだろうか。人は木石ではないが、木石ではないからこそ、筋を通さなければ立っていられない。私のごとき蒟蒻野郎の筋など、自分が通さずに誰が通してくれるというのか。心の靄を、何が誰を指すのやらわからぬあいまいな指示語をちりばめて、韜晦しつつモヤモヤと晴らすことは難くない。しかしこれまでの経験上、そういうことを書いてしまうと、その件には無関係な、心優しき人ばかりが「もしかして自分のことでは」と考え込んでしまう。誰にとっても無意味なことだ。
▼「縁」というものについて考える。知人数人から「縁は常にフレキシブルで、たとえ間にあなたが介入していても当事者と当事者の間のもの」、「『あの時こうしていれば』と、『縁をコントロールできたかも』と考えることは、むしろおこがましいこと」と、実に歯切れのいい言葉で批判をいただいた。実際その通りだと、一夜明けて反省した。また、「知り合いになった縁の蔦をつたっていけば、そもそも私にも無関係ではない」と、周囲の友人までも恐縮させてしまった。反省し、本当にすまなく思っている。結局そういった蔦の根元をたぐって行けばキリがなく、他の人までも苦しめてしまうということ、またその時点でベターなものとして選択したことであればそれでよいのではないか……諫言やアドバイスによって様々なことに気づかせてくれた全ての人々に心から感謝申し上げたい。そして、「私の気の済むように」と静かに見守ってくださった全ての方に。

ありがとう。あらゆる批判と励ましを、肝に銘じます。

●口細カレイの塩焼き/大豆とひじきの煮物/大根とずいき芋の煮付け/なめこおろし/わかめの味噌汁/奈良漬
*「刀神妖緋伝」4 新谷かおる

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/12(Tue)

▼昼、むちんさんより電話。実は昨日、「腰が痛くて動けないほど」という書き込みを見かけたので、電話まで歩くのも辛かろうと昨日は電話を控えていた。ので「起きてきて大丈夫?」と心配になってしまう。うちのように、ご隠居さんの一人もいれば医者に連れて行っても貰えるけれど、こういうときに核家族の主婦は大変だ。しかも(私も一月前には同じような状況だったのでよく分かるけれど)掃除や洗濯がかなり気になるのにできないのが妙につらい。家事がある分だけ、一人暮らしの腰痛(これもひどく孤独で辛いものだが)よりもこたえるかもしれない。それでも「こうして話してるときだけは痛みを忘れる」と言ってくれるむちんさんに激ラヴ。早く良くなって。
▼YO7さんのサイトを覗いたら、「来年からADSLが来る」と書いてあったので、うちもエリアになったかな?と調べてみたら、今度もやっぱり漏れていた。悲しい。こんな仕打ちは酷すぎる。以前はエリア拡大のときに具体的な局番まで書いてくれたのだが、NTTのサイトにはそういうファイルがなく、探していたら相方が帰ってくる。「電話で問い合わせたほうが早いんじゃないか」と116に電話して問い合わせてみると、やっぱり「予定なし」らしい。激しく無念の私たち。YO7さんのところとは地域も近いし、住んでいる地域の雰囲気も似た感じなので、勝手に「一緒のタイミングで放置が解けるんじゃないか」と期待していた私がバカだった。しくしく。なんだかもう100年経ってもこのままかもしれない。散々バナーなどで宣伝されているストリーミング配信もましてネトゲーもうちにとっては絵に書いた餅。P2Pでは露骨に嫌がられたり蹴られたり。ちゃんと遅延なく料金払ってる良きユーザーなのになんでここまで差別されなければいかんというのか。フレッツのCMを見るたびにウチの茶の間は沈んでしまう。バナー広告や企業のサイトも、もはや「普通ADSLだろうから、このぐらいなんともないっしょ?」と言いたげに、凄まじい速さで重さを増している。数年前は「こういうことは重くなるからやらないように」と言われていたHTML心得のいくつかも、段々有名無実化しつつある。そんな流れの全てが憎い今日。仕事でも、インターネットの説明をするとき、ADSLの説明や必要機器のことは教えられるけど、実際に自分が使っていないとなかなか実感的な説明や回答ができなくて、正直困っている。
▼それでも私はあまり画像系のサイトは回らないからフレッツISDNでもそんなに困らないと言えば困らない。ただし1/10ではきかないほどの低速通信を、しかも選択の余地なく使わされていると言うのに、高速通信と同じ(というか、むしろ高額)ような料金なのが腹立たしいのだ。ISDN設置の減価償却が出来ていないため、わざと放置民を設定していると言う噂ももっともらしく聞こえてくる。性能比を考えれば、500円でも高いくらいだ。これも何度も書いているが、ADSLを高くしろというのではなく、せめてADSLに値引きサービスをするならISDNもさらに値引きしろよ、と言いたい。
▼これはまあ怒り成分90%で言ってるわけだけど、残りの10%は根拠がないでもない。シルバー関係の講座などをしていると、「動画とか音楽とかには興味がないので、速度は別にそんなに速くなくてよいが、やはりネットするなら時間を気にしないで楽しみたい。その分もっと安いサービスがあれば」という意見にはけっこうお目にかかるのだ。料金を引き下げて、そういった層にアピールするのも(ISDNでまだ利益を得ようと考えているのであれば)商売として有効な気もするが。もしISDNを切り捨てたいと言うのであれば、勿論全エリアにADSLを提供すべきなのは言うまでもない。それにしても久々に大ヘコミを食らってしまった。そんな気分のまま、しかも相方がくつろぎモードの中仕事に出かけるのはなんだかとても辛かったが、グダグダ言った末に着替えをして出る。天気も悪いしヘコむことばかりだ。
▼仕事を終えた帰り、何だか軽く気晴らししたくて、遅くまでやっている三川ジャスコの本屋に寄る。狛犬めぐり用に、縮尺大き目の山形県地図が欲しかったので購入(たまに新しく買わないと、新道路などに対応できないこともあるし…)。他はためつすがめつして、結局もともと買う予定だったような本をゲット。そういえば持っていなかった北原白秋の歌集なんかあれば買っていこうと思っていたが、詩歌のコーナーには相田みつをがあってもそういう詩歌集などは置いていないのだった。こういう本を大きめの書店でさっと買えないという状況は何だか寒いような気がする。代わりに…というわけではないが、「詩歌の森へ」という新書を買ってみる。こと詩歌系というのは気がつくと同じ作家のものばかり読んでいて、なかなか他の作家に目が行かないもの。たまにはこんなオムニバス的な本を読んで、新たなお気に入りを見つけ出すのもいいだろう。著者は山形市出身の芳賀先生。衝動買いの一つもすればもっとスッキリしたかもしれないが、10時になって店を追い出されてしまったので出来ず。家に帰って10時半。ニュースを見ながら、昨日買ったフランボワーズのリキュール(あまりこういった甘い系は買わないのだが、寒いときに紅茶に入れてあったまろうかと思った)を嘗めてみる……みごとに昔医者で貰った「子供用かぜシロップ」の味。思わず25年前にタイムスリップグリコ。到底単品では飲めそうにないので、予定通りにアッサムティーに入れる。同じ会社のシリーズでも、アマレット(杏仁のお酒)はそんなに激甘ではなかったのだが。
▼今日の日記は実はこれからが本題になってしまう。知人のサイトに対するヲチスレが立ったことは以前に書いた。あれから結構日が経つ間に展開は色々あって、私自身の思うところも色々あったのだが、日記で(ある程度ぼかした表現とはいえ)取り上げてしまい、しかもその人とリンクしているうちのサイトの日記の内容の一部などもスレにサブテキストとして上がるような状況になってからは、ここで色々意見をのべるのも、実際にスレをROMし、既に日記で触れた身としては偽善的であり、いかにもイヤらしいことと思って、これまで敢えて意見を言うことを避けて来た。
▼実は夏からこっち、とある後悔がずっと胸に住み着いていた。「リンクする・させてもらう」ということから派生する責任について、私はあまりにも無自覚であったのではないか、という反省だ。自分と相互リンクしていただいているサイトのリンク集から他のサイトをのぞいてみて、幸せな出会いを得る、ということが何度もあった。また逆に「零魂のリンクを通じてとても気が合う方と知り合えた」と言ってもらえて嬉しかったこともたくさんある。勿論今でも「リンクの幸せ」はそういうものだと思っているし、リンク集には私が心から「ここを知ってもらいたい、一度は行ってみて欲しい」というサイトを集めさせていただいている。
▼Dさんという方とお付き合いがあってリンクしていた。Nさんという方とも知り合って相互リンクをさせていただいた。NさんとDさんもお友達になって相互リンクをした。Dさんは色々と悩みが重なり、サーバー環境の不調もあってサイトの閉鎖について考え、悩んでいた。既にDさんのサイトの常連になっていたNさんは、悩む彼の態度を「甘え」と指摘した(私はその論旨にいくつか問題があると思ったので後日抗議したりしたのだが)。Dさんはその後閉鎖を決めた。DさんはNさんの指摘が直接の原因ではないと語っておられた。しかし因果の有無はともかくとしても、少なくとも結局2人の出会いが不幸なものになってしまったことは疑いのないところであった(私にはそう見えた)。そのとき私は「そもそも私が両氏とリンクしていなければ、こんな悲しい状況にはならずにすんだ」と思い、そういう可能性を見切れなかった、その責任を自覚したことがこれまでなかったことを激しく反省し、まさに先に立たぬ後悔をした。D氏にも励ましたい言葉がたくさんあったのに、ただ申し訳なく、合わせる顔もなく、メールの一つも送れぬままに季節まで過ぎてしまった。
▼そんな中、N氏のサイトに対するウォッチスレが立った。そのことだけでも驚愕したが、さらに驚いたのは、「N氏がしたこと」のサブテキストとして、D氏掲示板のログが第3者から提出されたことだった。D氏のハンドルが伏せられるなどの配慮はなされていて安堵した。そのログはさらにN氏が攻撃される材料となった。もし既に「過去のこと」であるはずのログがこんな風にまた出ていることをD氏が知ったらと思うと胸が痛んだ。だがそのスレの中で時々零魂の日記などのテキストが(どちらかというと好意的にではあるが)引用されるようになっていたので、私としても日々チェックしないわけにはいかない状況になってしまっていた(私の友人の中でも、N氏とリンクしていた方の掲示板ログがサブテキストになったりしていた。このことについてもD氏同様に申し訳ないと思っている)。先日、ずっと伏せられていたD氏のハンドルを名指しして「D氏がスレ立てしたのではないか」と根拠もなく言い切る書き込みがあった。それが誰か、単なる煽り(としても悪質であることに変わりはない)なのかは、勿論匿名空間のこととて知る由もないのだが、知人であることを抜きにしても許せるものではなかった。
▼で、今日風呂に入る前に一度覗いたら、D氏がハンドルを名乗り、本人である傍証としてメール文面まで公開して、その卑劣な書き込みに堂々と抗議なさっていた。これには本当に驚愕したが、D氏にしてみれば当然看過できるはずのない書き込みだ。D氏がスレの存在を知ったのはつい最近だと言う。もう彼の中で整理のついたことを持ち出されてさらに中傷された怒りは、察しようもない。で、そのトラブルの根本が私の張ったリンク…「だけ」とは言い切れないにしろ、その一つであることは疑いようのないことだ。改めて慙愧の念に耐えない。少なくとも彼がそうした屈辱と怒りに襲われている中で、原因の一つである私がのうのうとバカテキストを発表し続けられる心境にはとてもなれないのである。事象の混同・ただの欺瞞・自己陶酔に過ぎぬというご批判は覚悟の上で、少なくとも数日間、更新を停止しようと思う。何も事態が解決するわけでもない・今更何も生み出さない、これ自体ワガママにすぎない、そんなことで禊に代えられるわけではない…とは分かっていながら、どうしてもそうせずにはいられない。「気を済ませたい」というだけの独り善がりな判断ではあるが、どうかご了承いただきたい。
*「花鳥風月 紆余曲折」2 佐佐木勝彦/「T・Pぼん」1・2 藤子・F・不二雄/「詩歌の森へ〜日本詩へのいざない〜」 芳賀徹

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/11(Mon)

▼午前中授業をしに行くということで、相方出勤。送り出して、足元が冷えるのでファンヒーターのそばで蹲っていたら、そのままウトウトしてしまった。夢を見た。以前もこの日記で「どこにもないような狛犬やら仏像がたくさん置いてある、幻の神社仏閣をたまに夢に見る」と書いたことがあるが、今回もそうだった。他人の夢の話など退屈&電波の極みと知りつつも、なんだかあまりにもリアルだったので書いてスッキリすることにする。
▼酒田市内だった。誰かを送っていくか何かの用事で、普段通らない裏道を車で通った。もとより狛犬好きなので、通り道に神社があるとつい狛犬がないかどうか見てしまうのだが、大きな社ならいざ知らず、町や村の中の神社というのは特に駐車場などもないことのほうが多く、道幅も余裕がないことが多いので停車してじっくり見るということはあまりない。のだが、ここで通りかかった神社の狛犬(しかもなぜか道路側を向いているのである)ときたら、子犬っぽくてそりゃー可愛い、少なくともこれまでに、狛犬サイトでも見たことのないような珍品だ。思わず車を停め、エンジンをかけたままで歩いていき、じっくりとその狛犬を見ていた。すると参道に他にも垂涎のものばかりあるので、もう一度車に戻り、今度はエンジンを切ってドアをロックしてもう一度神社の方へ歩く(この辺が妙にリアルだった)。参道には、本来狛犬があるべき場所に、巨大な石製のシャチホコが、しかも向かい合う形でなく、参拝者に正対するような形で鎮座ましましている(我ながら書いてて頭痛がしてきたが、夢で見たことだからしょうがないんである)。参道の途中にもう一度子犬系の狛犬(入り口にあったものより時代は古いようだが、系統は同じだった)。戸が開いていて、中に自由に入れる旨の事が書いてある。中に入るといくつかの明王(しかし記憶にあるものの何にも当てはまらず、説明もない)とおぼしき立像。一つだけ特別扱いで安置されているのは天狗の像で、「修験道系か?」と思う。さらに中に進んでいく。神社というよりもはやどう見ても神主さんの私的な住居スペースのようだ。いくつか、広告キャラクターのコレクション。これもまた見覚えのないものばかりだがとにかくよく揃っている。中でも、野球ボールのキャラクター(昔のヨコハマタイヤの顔つきタイヤみたいな笑顔を浮かべたボールがあしらってある)のコレクションは見事だった。しかし流石に入り込みすぎたのではないか?とちょっと不安になったところで、相方の電話で目がさめた。……なんというデタラメな夢だ。しかしあの狛犬の可愛らしさは、正確に思い出せもしないが、なんだか奇妙な生々しさで私の頭に迫ってきた。要するにこれは、最近全然仏像だの狛犬だのを見ていないので欲求不満なのだとは思うが、定期的にこんな夢を見ていたらそのうちシュリーマンみたいになってしまうんじゃないかとすら思う。今日は時間があればデジカメで何か一つ狛犬を撮影してこようと思い、カメラを持ち、帰宅した相方と出かける。
▼昼食、「太陽軒」でラーメン。あっさりした中にもまろやかなコクがあり、魚が出すぎていない。好きな味。なんとなく「福升」のスープの感じがこれに似ているようないないような。もも肉のギチギチしていて噛むと味が染み出してくるチャーシューも、クラシックで美味しかった。その後夕飯の食材・ウレタンがボロボロになってしまったこたつ敷布団などを買いに行く。やはり裏のほうもきちんと布を当ててキルティングしてあるものの方が、結果的には持ちがいいような気がして、激安でもなかったけど購入。
▼帰り、折角デジカメを持って出たので、近所の神社で撮影。いつも通っている道なのだが、家と家との間を抜けるような細い道(というか、私道にしか見えないのだが)を通り抜けたところに、立派な狛犬のいる神社があって唖然。なんでこれまで教えてくれなかったんだ相方…。日は結構低くなっていたのだが、案外暗くもなく撮れる。「狛犬撮影にストロボは厳禁!」との円丈師匠の教えどおりに発光禁止で取ってみたら、ナチュラルで表情や凹凸がよく出てくれた。ストロボをたいてみると確かに余計なハレーションがかかってしまってよくない。これまでもスチルカメラでいくつか狛犬を撮ったけど今ひとつだったのはそこに原因があったのかと納得。その結果をその場で見ることができるデジカメはやはり便利なものだと実感。
▼相方が京都から送った荷物が届いていたので、まずは洗濯。お土産は頼んでいた金平糖。高いのは分かっていたので小袋を2・3個でよかったのだが、なんと10袋入りの詰め合わせを買ってきてくれた。遠くまで歩いてもらった上に財布にも負担をかけてしまって心が痛むが、10の味の詰め合わせを前に頬は緩む。今日は蜜柑と桃をつまんでみた。やっぱり美味い。とにかくありがたくてゆっくりと嘗めている(というか、通常でもチョコレートなどは「舐め溶かす」しみったれ派だ)私に対し、相方は惜しげもなく、まるででん六豆でも食らうようにボリンボリンと食っている。店に入った瞬間「うちの店は初めてですか?」と聞かれ、10分くらい店の由来や金平糖の作り方などについてレクチャーを受けたという。良くも悪くも、いかにも京の老舗と感じさせる。しかし言うだけのことはあって美味しいし、季節限定品(例えばバレンタイン限定のチョコ金平糖)などは、来年分の予約は既に満杯で、今注文しても再来年なのだとか…もらったリーフレットには「天然パイン」について「ビールにもぴったり」と書いてあるので、「さ、流石に金平糖にビールは…」と呟くと、相方、「どうやらここの若旦那は今、『お酒に合う金平糖』を模索してるらしいよ」。……そこまで頑張らなくていいと思うが…他のお土産はイノダコーヒのレギュラー2巻にインスタントコーヒー1本、もみじまんじゅう・奈良漬、菜切り包丁、それに「レンブラント展」と「正倉院展」の図録。来年の「空海と高野山展」の予告チラシが入っていて激しく心が揺れる。京都の国立博物館は、東京のよりも好きで、そこから三十三間堂に行って二十八部衆とご対面してくるのが京都に行ったときの定番コース。ああ、仏像が見たい。
▼夕方、先日いただいた里芋の親芋と小芋を剥きなおして芋煮にする…のだが、剥いてしばらくしたら手の甲や手首あたりが死にそうに痒くなる。石鹸で手を洗っても治まらず、どうなることかと思ったが、調理しているうちに治まっていた。薬を塗れば料理が出来ないので、収まってよかった…久々に相方と台所に立った気がする。夕食時、この間石巻で買ってきたソーダサイフォンを使ってみる。水はさっき買ってきた「コープ純水」。炭酸の強さは微炭酸、ペリエなどのガス入りミネラルウォーター程度だが、これでウィスキーを割って飲む。水をキンキンに冷やせばもう少しパンチが効くだろうか?食事のシメは芋煮にうどんを入れて少しだけ食べて主食。いつになく早く調理を終えて食べ終わったので、後は二階でゆっくりと。
▼ゆっくりしつつ、ここで画像の処理をサボってしまうとまたいつものパターンなので、今日は珍しく迅速に行動してみた。結果、また一つのコンテンツが出来てしまって笑われそうだ。というか、これから雪は降るわ日は暗くなるわで、余裕があってもなかなか撮影が難しくはなってくるのだが。まあ前からやってみたかったことではあるのでいいか。
▼昨晩はもう一つ夢を見た。自分の赤ちゃんを抱く夢だった。何だかいかにもさもしいというか痛いというか自己嫌悪な夢だが、その子が男か女かすら記憶にはない。予想以上の小ささと柔らかさと頼りなさに、ひたすら困惑している私がいたことだけを覚えている。夢の中ですら基本的に子供が苦手なんだな。未だに親戚や友人の赤ん坊を抱くのがヘタクソ…というか引いてしまってダメなのだ。私に「下の兄弟」がいないせいか他の理由なのかはよくわからない。
▼今日のお気に入りスレは「夏目漱石『坊ちゃん』のガイドライン」。なかなか捻りの聞いてるネタが多い。個人的なツボは「仮面ライダー龍騎」ネタ。

●カキフライと自家製タルタルソース/キャベツのサラダ/芋煮(&うどん)/瓜の奈良漬

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/10(Sun)

▼今日は昨日のように雪も降らず、風も少しは穏やかで、久々に陽の光も差し込んだ。だが冷えることは冷えるので、ヒーターを止めていられない。昨日、溜めた日記を片付けようと力を入れて夜更かししてしまったので朝はいささか寝坊する。起きてBBSを覗いてみると、バードチーフさんから「ハーロック映画化だそうですが、誰がやるのか考えると暗澹たる気持ちに」と書き込みが。……確かにな〜〜〜…誰だったら演れるだろう。年の頃は30代くらいで、青臭くも説教臭くもない感じで…でも誰を考えてもなんか悲惨になりそうな気がする。それにしても松本零士は随分と商売上手だ。最近マンガはからっk(以下略)。
▼新着リンクを加えるついでに、最近ずっと手を入れてなかったリンク集を色々と整備する。移転やデッドリンクが多すぎて、これじゃほとんど機能していなかったようなものだ。色々と最近使うようになった情報サイトも増えたし、初期の志を思い出してきちんと管理していかなければいけないと自分に言い聞かせる。
▼相方、21時頃にようやく京都から帰る。洗濯物やお土産、その他大荷物は宅急便で送ったそうなので明日着くだろう。予定していた洗濯はそれが着いてからにする。今日の日程はUSJだったそうで、ああいったテーマパークとか遊園地といったものには二人して興味がないものだから、彼もあまり期待していなかったそうだが、「いやー、思いのほか面白かった!」とご満悦。何より何より。とりあえず今日のお土産はUSJのクッキー。フィルム缶を模した形の缶に入っていた。京都では足を伸ばして金平糖を買ってくれたそうで、大感謝。それも明日着くとのこと。詰め合わせを買ったので結構値が張ったらしい。餞別、稲造一人じゃ足りなかったかも…
▼日程が土・日を含んでいたため、明日と明後日は代休のはずなのだが、明日は3年生の授業深度を確保するために出勤して半日は授業(勿論無給)するらしい。あれこれ買物しようと思っていたのでショボーン。これも週休二日で時間数が減ったための弊害だよチクショーめ。明後日も試験監督で出勤らしい。……頼むからうちのダンナに、週一回くらい休ませてやって欲しいんですけどー。

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/9(Sat)

▼ふと思い立って、古いレターケースの中の整理などする。これは相方が大学時代に使っていたもので、引越し2回の間ほとんど開けられることも無く洋間に鎮座していた。ナリは古いが頑丈なスチール製、不用物を捨てて現役復帰してもらおうと思ったのである。あの頃の相方は今よりずっと物持ちが良かったようで、今だったら即行で捨ててしまう文庫や新書付録のしおり、当時の公共料金の領収書やら請求書やら、生協の灯油チケットやらがごっそり出てくる。その他は成績証明書やら大学関係の書類やら。要不要のボーダーにあるものはとりあえず保留しておく。11年前に彼が友人達と中国に行った時の元やらチケットやらも出てきたのでこれはキープ。往復に使った旅客船のチケットまで出てきた。これは保存しておこう。何しろ船の名前が「鑑真号」だ無事に航海しようという気概のおよそ感じられないその名前に、当時は大爆笑したものだ。
▼研究室の先輩の出産祝いに行った時の写真も出てきた。先輩の赤ちゃんを抱っこして照れ笑いする、9号の服を切れた頃の自分がそこにいて、なんだか鬱。同じ生命体のはずなのだが。そして数枚、昔の年賀状も出てきた。と言っても彼は学生時代には年賀状を出さなかった奴だったので、多分そこにある数枚で全てのはず。で、うち3枚は私からの年賀状だ。自分が送った手紙を自分で見るというのも、何か微妙にこそばゆいもの……なのだが、平成5年に送った年賀状に添えた一筆に「どうか特捜最前線の再放送がいつまでも続きますように」と書いてあった。自分の一筆とはいえ、激しく脱力。いくら普段顔を突き合わせていた恋人同士とはいえ、まるっきりアホとしか言いようがない。その上、その前の年の年賀状は相方の名前の漢字を書き間違えているという赤っ恥。きっとこのバカは死ぬまで治らないのだろう。ララのように。
▼それにしても冷えすぎ。家が震えるほどの強風に、予報どおりに夜に雪が混じる。ほとんど緩む暇のなかった冬型、さっさとどこかに行って欲しい。外に出る気も起こらず、読書やPC日和ではあるのだが、好きなお茶を飲みつつもなんだか気が滅入る。

●刺身盛り合わせ(イナダ・カツオたたき・シメサバ)/イカサラダ/焼きナス/白菜の漬物/豆腐としめじの吸い物

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/8(Fri)

▼またちょっと相談したいことがありむちんさんに電話する。出てきたむちんさんは鼻声で、風邪気味でいかにも調子が悪そう。今日はやめようかと思ったのだが「多分今日電話来ると思ってたから、ちょっと前まで寝ておいて、そろそろ来ると思って起きてたよ(笑)」と言ってくれるむちんさん。ビーズサイトのことなど、必要事項を話し合う。子育てについては、子供として・教師としての経験や理論的なことしかいえないのが歯がゆい子梨の自分。
▼今日の更新は「中国四千年料理ショー」の全話レビューをしようと思い立ち(といっても全四話だしネエ)、もう一度ビデオを回して色々と記録する。つい大学時代のクセで出展とか著者についても書いてしまうが、いつものごとくどうせやるなら徹底的にやったほうが面白いし。結構時間がかかってしまったので、今日は1話のみ。久々に珍しく色々と素材を探しに行って凝ってみた。昨日遅延してたメールが、夕方過ぎにようやく来る。何故これだけこんなに遅れたやら。まあ、受信したものが消えていなければよいのだけれど。
▼ビーズサイト「umebachi」(私は最近ビーズは作ってないわレスもしてないわで申し訳ない限りなのだが)が10000hit。あくまで「4人でノホホン」やってるサイトなのだが、さすがに世の中まだまだビーズブームってことか。予想をはるかに上回る速度の10000hitに、メンバー一同感謝と驚きを禁じえず。さーてカウンタプレゼントは何を作ろうか…ってなー、何しろたいしたビーズがないからねえ。
▼夜に相方から短い電話。無事に予定通り京都入りしたとのこと。あちらは雨は降っていないとのことだが、この寒波で冷えてるかもしれない。例年、京都の紅葉は11月下旬が見ごろなのだが、案外寒さで早まってるかもしれない。正倉院展の図録を買ったと報告。明日は行けるようであれば金平糖屋さんとイノダコーヒに寄ってくれるとのこと。
▼ちょびっと遅ればせながらミルクチャンの第2話を見る。大家は出たけど今回もハナゲの心の声がなくて残念。んーー、ちょっとおとなし過ぎかなー、全体的に。
●野菜と鶏のクリームシチュー/回鍋肉/ふかしサツマイモ/豆腐の味噌汁/白菜の漬物

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/7(Thu)

▼今日から相方は修学旅行。7時学校集合ということですこぶる早く出発。色々頼んだお土産などもあるので、少ないけれどポケットマネーから餞別を渡す。日曜日まで長い不在となる。好きなだけネットやら読書やら更新にいそしめるとはいえ、気候も手伝って一段と寒さを感じそうではある。今日は本来仕事の予定だったが、会場の都合でナシ。日程が後(12月)にずれ込むだけの話なので、別にめでたくもなし。
▼ENGさんからいただいた書き込みで、予定より早く?「シャンゼリオン」のDVD化が決定したと知る。これも多分王蛇役・荻野氏の人気による後押しがあればこそなのだろうが、とにかくめでたい。発売時期はわからないが、来年は車検もあるし、計画的に「シャンゼ貯金(およそこれほど貯金という言葉の似合わない番組もないが)」をしないと。
▼たまにCDでも聞きつつ更新しようかと思って、チャイコフスキーのピアノコンチェルトをかけながらビルダーを開いたらPCが落ちた。最近微妙に調子悪いのが恒常的状態になりつつあるなあ。このCD、100円ショップで以前購入したものなのだが、よく見ると「同朋舎 グレートコンポーザー」とバッチリ書いてあって、要するにアレをバラしたもんだとようやく気付く。
▼夜、ぷららのメール送信が上手く行かず。2chプロバイダ板のぷららスレを見ると、大規模なメールサーバの不具合が出ていて、送信できなかったり受信できなかったり、多くの人が不具合をぼやいていた。こういう時、もはやプロバイダの重いサポート掲示板よりも真っ先に2chを覗く習慣がついている。こっちの方が効率的に情報収集が出来るからだ。1時間もしないうちに送信できるようになったが、ためしに2つの別アカウントからぷららに送信してみる。受信せず。かなりの遅延が生じているようだ。1通は数時間後に受信できたがもう1通は受け取れない。何じゃいなそりゃ。自分としては「終の棲家」にしたいんだから頑張ってくれ、ぷらら。そんな中で、しばらくご無沙汰していたT氏のことが心配になり、長めのメールを書いて送る。
▼教え子の同窓会に義父を送っていったのだが帰りが遅く、しかもどーやらソリの合わない元同僚とでも顔を合わせたのか、凄まじい悪態をつきながら、寝るでもなく色々と喚いていた模様。触らぬ神にたたりナシと階下に降りられず、真夜中になってようやく風呂に入る。ンモー(植田まさし調で)。

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/6(Wed)

おバカなインターネットセキュリティソフト…だがさりげなくコストパフォーマンスはイイようにも思えるが。
▼ウォッチ板に立てられた知人のサイトのウォッチスレに、その人の書き込みという事で、私やむちんさんの掲示板に以前書かれたものがコピペされて、「どこかで見た文章…んあ゛、うちの掲示板じゃん!」と…まーそりゃ一瞬驚くなというほうが無理。別に「見られた」だけで、それはサイトの諸々を発表してればどの道見られるのは同じことだし、何よりうちの場合は出てきたのがおシュール相談室ということで、別にどうということもないのだが。かえってあのコーナーを見たウォッチャーさんの方がよっぽど驚いたのではないかとは思う。まあうちのカウンターに異変が起きたわけではなし、あくまで一つの参考資料という事なのだろう。それにしてもよりによっておシュールとは、管理人自ら吹きだしてしまう。(メイン掲示板の方は検索にかからないようなので、ソッチが出たのだろうけれども)
▼ローカルネタで恐縮だが、地元の大手スーパーチェーン「ヤマザワ」が昔からやってる自社食品ブランドに「サンコー食品」というのがある。そのCMは長年宮尾すすむがつとめていて、最後に必ずあのポーズで「サンコーで、ケンコー!」と、ひねりも何もないフレーズを言わされることになっていたのだ。しかし最近のバージョンではいきなり三遊亭楽太郎がその役を勤めている。「宮尾さんの身に何か?!」と慌てて(慌てんなよ)検索してみると、今年の夏に膀胱と前立腺の手術で入退院したらしい。お体が心配だ。相方は高校生の頃、自転車通学の最中に街で宮尾さんを見かけて、友達と一緒に「あー、宮尾さんだー!宮尾さーん!!」と大声で呼びかけたら、宮尾さんは彼らのほうを向いて、例の「ハイッ!」をやってくれた…という経験をしてから宮尾さんのファン(けっこう芸人さんは、オフの時ではネタはもちろんサインも拒否するスタンスの方が案外多いので、こういう反応をしてくれるのは嬉しいものなんである)なのだ。

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/5(Tue)

▼昼間むちんさんに電話。様々な相談やら世間話やら。
▼「ブラックジャックによろしく」はすったもんだの揚句に、新生児ER編。お、重い。何しろ不妊治療にも触れられているので、私にとってはあらゆる意味で痛すぎる。話が途中なので、ER編の感想は次刊が出たときにでも書けたら書くとして、3巻で興味深かったのは外科部長との問答。
「知っての通り、大学病院とは臨床機関であると同時に研究機関でもある…
 私の本分は"研究"でね。現在も私の下で多くの医師たちが重要な研究に時間を費やしている。
 教授の使命は教室の研究業績を重ねることだ。臨床能力が特別に優れている必要はない。

 君が救えるのは…君が出会った患者だけだ。せいぜい自己満足に浸っていたまえ。
 私は既に 私の研究成果で数百万人の患者を救ったよ


 このセリフの説得力はすごい。
 この作品の真価の一つは、凡百の医療ドラマだったら「単純で完全な悪役」として描くような医師のあり方についても、「それはそれでその人間の命の救い方の一つ」として、それなりに説得力をもたせて扱うところにあると思う。
 どうしても「医は仁術」のイメージどおり、自分で実際に臨床の現場に立って、患者と触れ合っていく医者が至上の存在として描かれがちなのだが、必ずしもそうではないということだ。実際に人の命を救っているのは、例え悪徳に見える側面があっても厳然たる事実で、それに優先することはあるかと言えば、少なくとも患者の側からすればないわけだ。かつてブラックジャックも、「法外な治療費を請求する」ことでそのテーゼを示したが、彼はあくまで臨床の人だった。ここでさらに「臨床と研究」という対立概念を持ってきたのがいかにも興味をかき立てる。新しい医療技術や新薬の開発に成功すれば、それだけ多くの患者を一度に救うことが出来るからだ。
 近年は多少おとなしくしているようだが、私も帯状疱疹という根治できない症状を持っている。ストレスや疲労等で、いまでもごく狭い範囲に再発することがあり、その都度その都度薬で抑えることしか出来ないものである。同じウィルス(誰でも体の中に飼っているウィルスの一つ)による口唇や眼球などのヘルペス罹患者を含めると数十万人ではきかないともいわれる。もしこれを根治する治療法や薬が開発されたら、どんなに助かることだろう…と思うと、この教授の発言の説得力に頷くほかはないのだ。実際に大学病院に勤務して、研究が評価されて外国を飛び回っている従兄の姿を見ているせいかもしれないが…
▼夜仕事。講師用PCが都合により入れ替えになったが、遂にXPマシン。クラシック表示にしてるのでまあいいのだが、問題はけっこうOS操作関係やIMEの表示が受講者と異なってしまうということで、ちょっとそこは困りものかも。今日は日本語変換の練習。2時間半は短い…夜中、またぞろひどい雷。近くに大きいのが落ちたのか、しばらく家全体がビリビリ震えるほどだった。
▼今日の「プロジェクトX」は、複写機に必要な技術を全て特許として抱えていたゼロックスに立ち向かい、特許訴訟の戦い・新技術開発などでコピー機の独自技術を製品化したキャノンの話。久々にとても面白かった。前半、移動中で見れなかったのが惜しまれる。

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/4(Mon)

▼昨日何時に帰ってきたか私も知らないのだが、とにかく義弟は二日酔いのご様子。今日の昼過ぎに帰ると言うので心配だが、11時頃には置きだしてきて、ここ2日すれ違いだった兄弟の対面をようやく果たす相方と彼。昼は「家の近所にもこんな店が出来たぞ」ということで、また福升から出前。私はこの前以来癖になった特製チャーシュー。義弟もお気に召した様子。あまりまったりする暇もなく、2時前の電車に乗って東京に帰っていった。やっぱり彼がいると家の中が倍に明るくなって楽しい。
▼今日は13〜21時まで、ここ数日やっていた「中国料理の奥義」シリーズの総まとめの大特集、「完全復元 満漢全席」。一応全部録画してみる。例の「中国四千年料理ショー」も幕間的に入る。ゲストが中尾彬と余貴美子というちょっと微妙なライン。NHKのこういう番組は、紅白歌合戦なんかが最たるものだが、間あいだに挟まる余計な小芝居が寒くて好きではない。今回に至っては、いきなり「西太后」役のコスプレでクボジュンが登場するなど、そういう意味でちょっとやな予感。ビデオはそのままにして、テレビデオの方でまた「キングゲイナー」を相方と見る。二回目だと会話も良く聞き取れるようになり、世界観がいっそう把握できた。この番組、凝ってるだけに2回見るのが正しい楽しみ方かもしれない。その後ふと思い立ち、最近放置していた「ヴァルキリープロファイル」の最後を極めるべく、セラフィックゲートの隠しボス「イセリア・クイーン」に戦いを挑む。さすが最強の敵とあってかなり非道な強さだったが、案外なんてことなく倒せた。
▼満足して買物へ。本屋とドラッグストアで新刊と必需品類を買い、スーパーとクリーニング屋に寄って買物を済ませて帰宅、すぐに肩ロース肉を切ってトンカツにし、思うさま食べる。美味いが、昼間コーヒーを飲みすぎたせいか少し胸焼け。そこで止せばいいのに、さっき買った「コミック1970」の「蔵六の奇病」(日野日出志)など読んでしまったもので、ちょっと胸焼けを通り越した胃の状態になる。うひー。救われなさ過ぎの話と執拗とも言える点描による「奇病」の描写がー。「ページを触るのに一瞬躊躇してしまう」ほどの鬼気迫る描写(膿とか血とか)画面である。もっともそれを読みたいがために同誌を買ってみたわけだが。しかしなんだ、これは言うなれば、日本の昔話的な土俗性の中で描いた、日野流の「変身」とでも言うべきなのだろうか。グロさと恐怖の中にもぬぐいがたい悲しさがあり、なるほど名作だ。だからと言って「蔵六カラーフィギュア(←勿論気色のいいシロモノではないので注意してクリックして。しかし「夜光塗料で二倍楽しめる」「原作より頭身を縮めて可愛く仕上げました」とか言われてもなー)」とか発売するのは激しくどうかと思うのだけど。かなりアドベンチャースピリッツ溢れすぎな企画かと。それならまだ「銭ゲバ貯金箱」の方が(糞虫も付けて欲しかったね。私は貯金箱なら「チョッキン貯金箱」のがいいなあ)。ちなみにこの2つのアイテムは愛読者プレゼントにもなってますた。
▼あとは読みきりで「大海賊ハーロック(ハーロックの初登場作品。この作品でのハーロックの設定は、初めて見る人にはショッキングかもしれない。)」、「蟹」、「銭ゲバ」「ダメおやじ」の第1話など。「ホモホモ7」も前後編で収録(これは単行本で持っているが)。なかなか粒は揃っているので、これで390円はまあまあだろう。少なくとも「伝説コミック」とは比べ物にならないコストパフォーマンスだ。
▼で、録画していた「満漢全席」、まだ全部見てはいないのだが、ちょうど見ていた時間帯では、今では再現できない「豹の胎児」だの「熊の掌(これは日本では限定的にOKなのだが中国ではダメらしい)」の代わりを模索したり、他に駱駝のコブの料理などあったり、けっこうエグい系の食材も多数。そんな中、胸焼けを募らせながら「蔵六の奇病」を読む私。なんか軽い拷問を受けた気分になってぐったり。
▼この日見つけたなかなかいいネタスレ「ここだけ銃器所持が自由なスレ」(in軍事板)。「もしも日本で銃器所持が自由だったら」という設定のもとに繰り広げられる妄想&ネタスレだが、2人で大爆笑。しかし段々平気の規模がエスカレートして、戦車だの空爆だのと規模がインフレしたために、本来のノリを取り戻すため、銃器に限った「ここだけ銃器所持が自由なスレ2」も立てられた模様。まあ確かにインフレはインフレだが、「完全武装した珍走団に襲われそうになったを、スレ住人がハインドだのA-10だので助けに行く」という大ネタはなかなかいい出来だった。(軍事板なので、最低限の武器知識がないとあまり楽しめないとは思うんだけども)
▼「世界まる見え」のレギュラーである東山紀之のスタイルを見るたびに思うのだが、最近いつ見ても首にマフラー類を巻いているのは中尾彬の後継者でも目指しているのだろうか。もし目指してるとしたら何の目的で…謎すぎるぞヒガシ。さすがに森光子が枕詞になってるだけのことはある。
▼新聞にグラハム・カーが出ていた。あれだけクリームだのチーズだの入れまくってた料理を作ってたグラハムさんは、今はヘルシーな食生活に目覚め、未だにオーバーカロリーな料理を多く食べるアメリカ全土を回って、正しく健康な食生活についてレクチャーして回っているという。もちろん「健康を重視しながら、美味しくて楽しい食事を追及することは忘れていない」そうだ。肉と油モノがデフォルトなアメリカ人だから、自然食や健康食がブームになったとはいえ、根っこはなかなか変われないということなのだろう。

*「ブラックジャックによろしく」3 佐藤秀峰

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/3(Sun)

▼義母は親類の葬式に、義父は地域の文化祭の実行委員として朝早くから出かけ忙しそうな中、娘やら息子やらはそれぞれ適当な時間に起き出して来る。義母がいけなくなった分の文化祭の食券をもらい、昼食はそれで済ませることに。台所に行くとまたまた器用な義弟が、アリモノでちらし寿司の準備をしていた。彼をつれて近所の公民館に行き、3人分の天ぷらうどんを「持ち帰りで」と注文すると、「かき揚げ3ケ、玉うどん3袋&袋に入ったそばつゆ」という、「なるほどお持ち帰り」と納得するしかない、調理前の形態で渡される。でも下手に伸びなくていいかもしれない。帰ってすぐにちらし寿司を作って、醤油に漬けてあったイクラを散らし、うどんをさっと湯がいて食べる。婦人会お手製のそばつゆが、わざとらしくなくダシが効いていてとても美味しかった。
▼その後義弟を結婚式場まで送り、一応夕食は家で食べる予定というので、たまには…と思い、生ウニを2箱買ってサービス。これとイクラをのっけて、ちょっと贅沢な丼にしようという魂胆。だが結局想像通り(若いモンが友達の結婚式に行けば結局同窓会になっちゃうのは当然だし)義弟はそのまま二次会に流れ、帰ってきた(どうやら両日とも何とか試合が出来たらしい。安堵。)相方を含め、5人でウニイクラ丼を食す。正直、1箱500円しない安いウニなのでどうかと思っていたのだが十分美味しかった。時折ならいいかもしれん。
▼2chメルマガによれば、今日、しかも上山で「2ちゃんねる記念」というレースが開催されたらしい。ああ、早く知ってれば上山までは(相方もいないので)行かなかったものの、松山の場外馬券売り場あたりまで行って、記念に馬券を買ってきたものを…今日やるレースのことを今日配信されても遅いっす、ひろゆき氏…

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/2(Sat)

▼朝早く相方出勤。とりあえず雨は小振りで、会場の状況にも寄るけれど多分できるんじゃないかという見通し。濡れることを見越して、少しタオルと着替えを多めに用意する。送り出し、石ノ森記念館レポートをアップする。こうして見ると写真撮ったつもりで全然撮ってないなー。反省。同時に是非また仲間と一緒に、泊りでゆっくり石巻で遊びたいと心に誓う。なんてったって酒の肴もナイスな予感がするし。
▼到着は夜になるだろうと聞いていた義弟が、予定よりも早めに夕方到着。「中国四千年料理ショー」を見せるとツボにはまって大爆笑。「いいなー、これ教材に使えないかなー」とウケている。その後、Q太郎さんからいただいてきた「キングゲイナー」のビデオを見る。先日大場邸ではゆっくり見ないでしまったがなるほど面白い。ここ数年の富野作品はちょっと苦手だった(特にVガンダムあたりから、残酷なほどの母性が強調されてあまり好きになれなくなっていた)のだがコレはツボ。ドームポリスや建機っぽいシルエットエンジン、またなんだか殺しても死なないようなしぶとい人々、今のところ根っからの悪人がいない部分などはザブングル、領主の存在などのファンタジー色な部分はどことなくダンバインを思わせるかも。ガンダム以来ずっと「ツール」的なロボットの使い方が多かった(絶対的な能力差よりは、パイロットの素質がものを言うような)カントクだが、この世界ではオーバーマンの存在が、シルエットエンジンとは別次元の強さを持ってる上に、珍しく「オーバーマン対オーバーマン」の、古式ゆかしいロボットアニメを思わせるような「1話ごと1vs1」の構図がなんだか新鮮。話といえば日常的に戦闘が起こる生活の中で、主人公はしっかり(でもないけど)学校に通っていて、「はい、休んだ分のノート」といった会話が交わされたりと妙に「学園ラブコメ」の様相を呈しているのも面白い。色々と要素が混じっている中で、かなり意外な方に話が転んでいくけれど、ザブングルほどメタ方向に流れる気配は(今のところ)無くて、「好き勝手」と「熟成」と「暴走」が上手い具合に融合した感じを受けた。好き勝手といえばOPが既に救いがたく好き勝手(褒め言葉)なんだけどね。それでいてこの先も暴走するんだろーな、という気配プンプンなのも良し。もし「キングゲイナーグラフィティ」「チョロQオーバーマン」が劇場公開されたら見に行く用意はいつでもあるぞ。
▼これは意図したものかもしれないが、あまりキャラがキャラ同士の名前を呼び合ったり(メインキャラは除く)しないので、なかなかサブ以下のキャラの名前を認識してなかったりする。EDのクレジットをみても、初見では「コレってだれのこと?」状態だ。まあ公式サイトなどで十分に予習復習できるのだけど。個人的にはキャラ・CV含め、ゲインが外角高めにストライク。メカもガチコが一番好き。プラモが出たら作りたいほどだが、左右がアンバランスな作りだから、自立するやらしないやら。あとはやっぱりヤッサバ(ふくよかなヤザンみたいなやつかと思ったら全然違うし)隊長、そして鉄ちゃん小僧がそのまま大きくなったようなキッズ・ムント総裁がいい。キャラデザインもなかなかオッサンキャラに味があっていい。ケジナンあたりのキャラも味があってしっかり立ったデザインだと思う。没個性同人絵・しかも美男美女以外は気の抜けたようなデザインばっかりの種ガンダムとは比べるも失礼かな。音楽も結構耳に残っていい仕事。時々プロコフィエフっぽいメロディーが混じるのは、シベリアという舞台に合わせたマエストロ田中の洒落っ気?ともあれしばらく追って行きたいアニメに久しぶりに出会う。この先たとえグダグダになっても許してしまいそうなドライブ感に期待。ミイヤの声が耳について、ふと気が付くとデタラメな歌詞で「ミイヤ祭り」とか歌ってる自分がいる。密室の中とはいえ、現場を見られたら恥ずかしくて死ぬしかないとは思いつつ。義弟も結構ツボの模様で、2人して突っ込んだり批評したりしながら見る。夜もふけたので解散し寝る。

◆◆◆◆◆◆◆◆

11/1(Fri)

▼自分のミス含め何かと気ぜわしかった今週の仕事が終わり、ゆっくりできる日。総体前日だというのにまた相方は抜けられない飲み会があり、朝方駅に送る。明日義弟が帰ってくるので、また散らかった部屋を片付けなければ。昼間、むちんさんと少し電話。最近「週1回」の自主規制が崩れつつあるような気がするが、色々相談すべきことがあるのでまあ仕方がない…というか、純粋に楽しい。画像の処理をしながら、またも溜まりに溜まった日記や、石ノ森記念館のレポートなどをボチボチと書く。
▼…つもりだったのだが、うっかり「野望の王国」3巻を一気読みしてしまい、そのあまりの特濃さに、なんだか読み終わってグッタリ。もはや赤寺さんがどのコマも大豪院邪鬼なみにデカ過ぎるということなど些細な問題なのだ。征二郎兄さんと柿崎署長の大屈辱に、もう頭クラクラ。「自分のものだが小便は小便だっ!」……もうアレですよ、兄さんに比べたら「臥薪嘗胆」なんて可愛らしいもんですよ…
▼そのおかげで、口直しに読んだ「プー一族」がとてつもなく爽やかに感じる……と思ったらラストでいきなりせつない気分に。大橋ツヨシ作品のクセに…こんなのズルいぞ、おい。
▼それにしてもここ数日寒さが緩まず。冷たい雨も降ったり止んだり。明日から遠征する相方の試合の行方が気にかかる(何しろ公式の、次に繋がる試合だというのに順延日程を設定していない協会側もアホかと以下略)。ハロウィンの素材も引っ込めて、いつもなら「紅葉」あたりの素材を探すのだがもういきなり冬という感じで、試しにおいてみてもなんだか寒々しい。11月でいきなり本格的な冬モードは勘弁して欲しい。我慢していたが、ファンヒーターを日中も付けずにはいられない日々。
▼夜はいつもの時間で駅に迎えに行く。流石に明日の早出を考慮してあまり飲まなかった相方、限りなく酔いも浅く正気に近い。一緒に見た「ナイトスクープ」では、また例の料理の先生がトンデモ食材に取り組まされていた。今日の特選素材はタニシの卵。見た目ラズベリーのようなタニシの卵を、まずはゴルゴンゾーラのパスタに和えて食う。依頼者「ドブの味がします」「ゴルゴンゾーラに申し訳が立たん味です」。そしてフルーツタルトに乗せたもの。これは一件美味しそうなラズベリータルトに見えるのだが、一口食べて「甘いドブです」。……それにしてもちゃんと火を通したんだろうな。魯山人みたくジストマで死んじゃうぞ。
▼久々にムーンライダーズのオフィシャルを覗く。来年5〜6月に上演するケラリーノ・サンドロヴィッチ氏のミュージカル『ドント・トラスト・オーバー 30』(勿論音楽は鈴木慶一)って、なんだか激しく見たいんですけど。主演はユースケ・サンタマリアと奥菜恵…東京と大阪しか公演がないのが泣き所。時には東京まで観劇(orオペラやコンサート見に)に行ったりしたいものよのう。