ランダム日記
2003年2月後半

ルーズな管理人ゆえ、毎日書くとも限らない日記です。
表示サイズは「小」を推奨。
*は購入書籍類、#は購入ソフト類、●は作った食事など。

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2/28(Fri)

▼BS2で午前中「アルルの女」(1997年 パリ・オペラ座)のバレエを放送するというので、その前の番組「スザンナ・ファレルが語るバランシンの真実」みたいな番組から見てしまう。これは録画はしていなかったのだが、割と面白くてハマる。語り手がスザンヌ・ファレルで、結局は彼女の現役時代を振り返る内容なのだが、折々に挟まれるステージの映像が、短いながらも鳥肌が立つような素晴らしさ。芸術を体現する人間は皆そうだが、とくに優れた舞踊手というのは、素人がちょっと見ただけでも、その霊的な存在の凄みみたいなものが、まるで攻め込まれるように伝わってくるものだ。バランシンと別離し、NYシティバレエ団を離れた後に、彼女と夫は一時期ベジャールに招かれてベルギーで暮らすのだが、その時の公演の相手役がジョルジュ・ドン。いやー、数分とはいえエエもん見せてもらった。
▼で、「アルルの女」。小さいころ、家にあった「カラヤンセレクション」を聞きまくっていて、特に「アルルの女」と「カルメン」が入った一枚がお気に入りだった。それこそ何度も聞き倒したほど好きだった。しかしバレエを見る機会はなかったので楽しみにし、しっかり録画する。とはいえ、ジャケットに書いてあったストーリーは「主人公が最後に死ぬ、パッとしない話」という以外にはすっかり忘れていた。まあ、見れば分かるだろうと見始めたのだが、これがまた、予備知識なしではなかなか話が掴めないのだ。というのも、ステージに上っているのが主人公のフレデリと幼馴染のヴィヴィエンヌ、他はコールド(群舞)だけ、というシンプルなものだからだ。
▼この演目、タイトルこそ「アルルの女」なのだが、実はその「アルルの女」は情報として出てくるだけで一切登場しない。「アルルの女役」を踊るバレリーナが出てくるわけではないのだ。そのため、ストーリーを知らずに見ていると、ビジュアル面だけではどうしても分かりづらい。牧童のフレデリはアルルの女と恋に落ち、結婚を誓う仲なのだが、両親の猛反対に逢い、結婚を断念せざるを得なくなる。失意に過ごす彼を、ひそかにフレデリを慕う幼馴染のヴィヴィエンヌが心配する。フレデリの両親は彼女を嫁にと望み、彼女も喜びを隠せないのだが、フレデリの心は依然としてアルルの女にあり、断ち切りがたい思いに逡巡し、苦悩する。そんなわけで、この二人のパ・ド・ドゥは「恋情を捧げるヴィヴィエンヌ、それを受け入れられないフレデリ」という雰囲気のものが延々続くのだ。音楽ほどに官能的でも甘くもない二人の関係。結局は彼女の思いにフレデリが答え、婚礼の踊りと初夜を示すパ・ド・ドゥ。しかし、自分の友人から「おれはあのアルルの女と駆け落ちをする」と聞き、大いに心を乱すフレデリのソロ。この苦悩の表現が最大の見せ場で、有名な「ファランドール」はこのシーン。狂乱の末に、フレデリは窓から飛び降りて命を絶ち、ファランドール終曲。で、幕……というのが全体の流れ。タイトルから「アルルの女の妖艶な踊り」でも見れるのかと思うとかなり肩透かしを食うことになる。ストーリーを復習してみると、なかなか見どころがあって面白かった。衣装や背景(ゴッホの絵がそのまま書割として使われている)がいかにもプロヴァンス風で、この作品の持つ牧歌的な感じが出ている。あまりTVに上がる演目でもないので、録画できてラッキー。
▼その後またバレエ番組。キエフバレエ製作のバレエ講座だが、偉大な振付師・プティパの評価に関する内容で、これまた期待していなかったのだが、勉強になる内容で、興味深く見た。生のバレエというのは、前の職場の芸術鑑賞で来てもらった某バレエ団の講座的演目しか見たことがない。山形には定期的に色々来るので、一度是非生で全幕通しで見たいのだが、何しろチケット代が高くて、なかなか手が出ないのだ。
▼「009」のDVDが15%引きということで3枚ほど注文。ついでに「シャンゼリオン」のBOXも予約注文し、来週からの労働のモチベーションを高めることにする。今日は書籍注文はやめておく。ついつい頼み倒してしまうので…
▼夕食後は相方と、先日録画した「エイトマン」の回のマンガ夜話、それに洋楽特集のビデオを見る。桑田次郎の絵のシャープさと色気はいつ見てもものすごく、この登場をリアルタイムで見た人にとってはさぞかしショッキングなものだったのだろうと思う。岡田斗志夫(しかし痩せたなあ)のSF的見地からの桑田次郎論も面白かった。洋楽特集のトリは、ノーカットの「スリラー」。先日「Beat It!」のクリップを見ていても思ったのだが、顔いじりが少ない時期であればあるほど魅力的だったのになあ。それは決して若さだけではないと思う。先日の「マイケル・ジャクソンの真実」でのロウ人形みたいなアンバランスな顔の痛々しさを目の当たりにした直後だからそう思うのかもしれないが、顔のビジュアル的についていけたのは「Black&White」までかな、個人的には。整形技術の発達と財力にあかせて、人工美を手に入れた彼は、「いつも話題の中心にいる人」にはなれたかもしれないが、年々「カリスマ候補」からは遠ざかっていくように思えてならない。年々漂白される肌、尖らせた顎よりも、ハゲやシワを隠さないおっさんオバちゃんロッカー(例えばフィル・コリンズとか)のほうがよっぽどロックだと思うんだけどね。

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2/27(Thu)

▼昨日日記で暗黒煩悩どうのこうの、と書いたのだが、しつこいようだが、009好きでも、やれ29だ、やれ24だ42だと盛り上がるノリにはとても付いていけないのだ。しかしちょっと調べただけでも、その手のサイトがあるわあるわ。平成版の影響力で新規客が増えたのと、焼けぼっくいに火がついた人たちがそれだけ大勢いたのだと知る。………でも……博士だけは……どうかと……ジェットスキーに興味があって検索した人は、予想もしないキテレツなものがたくさん引っかかって驚くことになるかもしれない。
▼朝、ボスから連絡事項のTEL及び3月の予定メール。3〜4月は長いシリーズの仕事が入る。3月中は夜の仕事も続くので、「8時に出勤、22時に帰宅(その間の休憩時間は結構あるのだが)」の日もアリ。でもここでドバッと働かないと…5月は車検だし、何よりシャンゼリオンBOXの代金になると思えば。
▼昼過ぎ、むちんさんと電話。学年末ということで、学校行事やPTAの集まりなどで忙しそうだ。色々話をしたが、ガラスの仮面ネタで盛り上がり、「亜弓さんが『ジュリエット』を演じたときの超絶マイム、『空気長椅子』って絶対無理だよね」という話題になる。
むちんさん「うん、無理だったよ。」
私     「実際にやったんだ…」
むちんさん「役者経験者は、一度はやるって!」
経験者の言葉にはやはり説得力がある。
▼他に「こりゃ無理だろ」というのは、「トキの泥まんじゅう」。食うのは勿論だが、開演前のわずかな時間に、もう衣装着てるのに、劇場の外に出て土持って来て、こねてダンゴにして、別の重箱に詰めておくヒマはないだろう、そもそも劇場の周りでそう簡単に泥なんか見つけられないだろう…と言われればなるほどごもっとも。また「ジーナと青いつぼ」も、あれだけその場の判断で動き回る役者に、あんなにぴったりピンが合うわけがない…など、ツッコミ出すとキリがない。むやみに時間が空いてしまっているせいで、「通り雨」の佐藤ひろみなんか、存在自体がありえない。憧れのサッカー部のキャプテンに、イニシャルの刺しゅう入りのタオル(刺しゅうというのが時代を感じさせる)を渡したいが、内気でできない。「あーん、あたしって何ていくじなしなの!ひろみのバカバカバカ!」。これが「どこにでもいる女子高生」。危惧するまでもなく絶滅した種族だ
▼卒業シーズン真っ只中、ということで、ラジオでも卒業ソングがよくかかる。代表格はやはり「卒業写真」だろう。革の表紙なんてのはよっぽどエエとこの私立かいな、と思いつつ自分を振り返ると、20歳かそこらのころ、カラオケで実際に「卒業写真の(片思いの)あの人」を思い出して、一人浸りながら歌っていた薄気味悪い自分の姿が出現して砂を吐くような気分になる。それも許されるのは20代のうちかもな、とふと思う。この年で「人ごみに流されて変わってゆく私を」と歌ってもなあ。大体変わるようなところは変わり終わってるし。それ以前にADSLもまだ来ないド田舎に住んで「人ごみに流されて」もないもんだし。人ごみ自体ない。
▼と思ったことを相方に
私 「この年で『時々遠くで叱って』もないよな」と言うと、
相方「『コォリャ!』と叱ってほしいんだろ」
私 「そんな氷屋のおっさんみたいな叱られ方は、若くてもイヤだよ!」……お兄さんホントにあのねのね好きだから〜…
▼仕事から帰ってきたら、裏口もガレージも玄関も、全ての勝手口が閉まっていて、仕方なく相方に電話して開けてもらう。萎えるぜ。まあ帰宅が10時では、習慣で閉めてしまうのは無理からぬことではあるが……どうせその程度の存在感、その程度の地位ですとも。シュン(フノキオ風)。
▼相方が「コブラ」の食玩を買ってきた。コブラを引き当てたはいいが、ポーズも体型も今一つだし、何より顔が絶望的にダメ。細い部品だからある程度は仕方ないかもしれないが、サイコガンがひん曲がっているのもいかん。もうこのシリーズは買わないだろう。人形は顔が命とは言うけれど、2次元を3次元に起こすのは思った以上に難しいのだとは思う。しかし結局それも腕次第ということを、去年2つのメーカーが競作した松本零士フィギュアで知ってしまった。やっぱり「せっかくコブラやるんだから、気合入れて作れよなー」と言いたくなるのだ。

▼夜はMeにパッチを当てていたら、例によってWindowsアップデートが遅くて遅くて、随分と時間を食ってしまう。インストールの遅さに至っては、固まったのかとすら思うほど。

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2/26(Wed)

▼同人系のノリがあまり好きでない。やおいも嫌いだ。しかし検索しててたまたま見つけたこんなモノ(注:男子禁制。かつ009ネタが分かる人だけ見てください)をムキになってクリアしてしまった。ふと暗黒煩悩の世界に行ってしまい、いかんいかん。どんなワードで検索していたかは、口が裂けても言えないが。
▼「さんだらぼっち」を読んでいたら、石ノ森江戸モノが読みたくなり、「佐武と市」を引っ張り出して読む。総合的に見て、石ノ森作品の江戸時代ものは、絵柄も好きな時期だし、話も結構面白いし、情景描写も作風にあっているしで好きだ(でも、「くの一捕物帖」はちょいと微妙だ)。ハズレ率も少ない。小学生のころは単行本が色々出ていてもっとも揃えやすい時期だったのだが、とても裕福でもない家の小学生の財力では買えなかった。諦めたものの中に「さんだらぼっち」がある。しかしこれ、吉原の客のツケを取り立てる話だから、話もセリフものきなみアダルト。やっぱりあの時期に読まなくて正解だったかもしれない(目の毒と言うより、純粋に「何を言ってるのかわからん」会話が多い。プロのすっごい技とか入ってるんで)。
▼そう言えば先日のオフの際に、「漫画家の『これはいくら何でもダメだろ』という駄作」についてにぼしさんと語っていたときに、石ノ森ダメ作品(多作なもんだから結構あるんだこれが)として「グリングラス」の名前が出てきたのには驚いた。あんな話を覚えていた人がいたこと自体が奇跡のようなものだ。勿論私の中でも「キングオブダメ」に輝く一作。「もう読まなくていいマンガ」を処分する際、それでも御大の作品は手元に置いておこうとしたのだが、これだけは手放した。なんか、持っていたくなくて。そのくらいにダメ。
▼BSマンガ夜話は「エイトマン」。録画したので、最初だけちょっと見て寝る。冒頭の「それでは作者の略歴と作品の紹介です、どうぞ!」で、「ええっ桑田先生の略歴出しちゃうの!」とドキドキした私は、毎度のことながら人の逮捕歴に過敏に反応しすぎ。もうオトナなんだから、辛い思いをした分だけ他人に優しくなろうよ…と自分に説教したくなる自分がいる。

*「NAVI」 新谷かおる

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2/25(Tue)

▼先日「前田愛のファン」と名乗る方からメールをいただいた。というのは、先日石巻市の石ノ森萬画館に行ったときに書いたレポート。あれがきっかけだった。館内で上映していたアニメ「竜神沼」の「ユミ」役のキャストに「前田愛」と書いてあったので、私は女優の前田愛のことだと思って「キャスティングでむやみなサービス」と書いたのを見つけてくださったのだ。で、メールの内容は「これは女優の前田愛さんでしょうか、それとも声優の前田愛さんでしょうか」ということだった。何のことはない、何度もここで書いてきたように私は最近の声優さんにはとんと疎いもので、「声優の前田愛さん」がいらっしゃることを知らなかったのだ。だもんで無条件に「あの前田愛が?」と思ってしまったわけである。
▼一度メールを返信した後にもう一度同氏から返事が来た。彼は萬画館にも問い合わせなさったそうで、その返事に「女優の前田愛さんです」と書いてあったとか。そうか、やっぱり豪華キャストだったのね(主役じゃないけど…でもセリフは沼の少女より多いか)。そんな意外なご縁があったという話。
▼午前中、いつもは朝のニュースを見終わった後はTVを消すことが多いのだが、めずらしく付けっぱなしにしていたら、テレ朝で「北朝鮮から日本海側に向けてミサイル発射」の速報。しかしNHKでは全然動きなし。即座に内容を切り替えたのはフジだけだったので、小倉は嫌いだけど情報把握のため見ていた。すぐに軍事評論家や事情通を引っ張ってくるあたり、さすがに行動が早い。第一報のバックグラウンドが、「参考映像」として流れるテポドンなもんだから緊張感が走る。しかしすぐさま「ミサイルはシルクワーム」「北朝鮮沖60km地点に着弾」と聞いて安堵する。結局は、韓国新大統領就任に対する、タチの悪い祝砲ということだろうか。発射したのが昨日だから、前大統領へのねぎらいだろう、と相方は言い張るのだが。同ミサイル飛距離の理論値は100kmだが、「北朝鮮のものは40〜50km程度しか飛ばないだろうと言われていて、60km飛んだのは快挙でしょう」という専門家のコメントも。
▼しかしこのニュースソースが韓国の新聞で、しかも発射されたのが昨日の昼というのは別の意味で由々しき事態といえる。確かに北朝鮮からすぐのところに落ちたとはいえ、海上保安庁やその他のガードシステムは何をやっていたのか、というほうが問題だろう。しかも記者会見での様子は、ただ日本の情報収集力の低さを露呈した結果になってしまった。福田氏の発言も当然「じゃあ弾道ミサイルでなければいいのか」「日本海沖50kmまでやってきてシルクワームぶっ放してもOKなのか」と問題視されたわけだが、後者については、北朝鮮の海軍力では絶対にありえないので心配しなくてもよいと思う。
▼「マンガ夜話」は『エリート狂走曲』。これ好きだったな〜。ずいぶんハマって読んだ記憶がある。久しぶりに見ると、絵柄がこの当時既に完成されているのがよく分かる。で、当時から思っていたけれどこの色っぽさは小学生や中学生のソレでは明らかにない。子供心に「少女漫画でこれってアリか?」と思ったもの。時期的に「東大一直線」と並べて語られることもあるが、管理教育側と戦うというシチュエーションは「ハレンチ学園」の流れを、かなり回転数を下げて(しかし絵柄はこっちがエロいけど)展開したものに近いのではないだろうか(第一東大通はほとんど勉強してないし)。作品としてはこの後の「変人クラブ」とか「ホールドアップ!」「トラブル急行」が好きだった。
▼ゲストが同期デビューの一条ゆかり。この人のアシスタントは、松苗あけみなどを代表にビッグな漫画家が何人も出たが、「新谷かおると聖悠紀にメカ描かせてた」ってのは何ともゴージャスな話だ。

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2/24(Mon)

▼散らかった部屋だが、空いてるところに豆雛を出して飾ってみる。もう10年以上も前、大学時代に友人と狂と旅行したときに買ったものだったろうか。本当に小さな雛とお内裏、それに三人官女、漆の台、屏風が付いたもの。そういえば実家の雛人形も、成人の年に雛と内裏だけ出して飾った事があったが、あとはしまいっぱなしだ。たまに空気に当ててやらなければ、それこそ「可愛そうなお雛様」になってしまいかねない…とは思うのだが、凄まじい手間だし、また「娘でも出来れば飾れるのに…」とか母のナニな溜息が出てくること必至なので、やっぱり封印のままか。ゴメンな。雛。アンド母。
▼子供のころ、雛飾りの人形や衣装よりも、嫁入り道具の数々であるタンスや長持、針台や火鉢、官女の持ち物や五人囃子の楽器、随身の弓や刀が小さいのに精巧であることに心がときめいた人は多いだろう。女児はたいてい「ままごと遊び」を体験しているし、グリコのオマケにもミニチュア的なものが多かったから、自然にミニスケールのものに親しんでいた。勿論子供心にその高価さが分かり(というかヘタに遊ぶと怒られるので)、リカちゃんハウスに入れたりはしなかったが、雛飾り自体がいわば高級ドールハウス的であり、「婚礼場面のジオラマ」に他ならない。つまり、小さいころからこの高級精巧ミニチュアに慣れ親しんできた現代日本人は、みんな「ミニで精巧なもの好き」の英才教育を受けたようなもの。現在史上をにぎわすミニチュア食玩フィギュアやガシャポンの魅力に抗えないのも、原イメージが底にあるから、シナプスの中に「ミニもの好き」回路が出来てしまっているからなのでは?と考えてしまった2月末。
▼とはいえ、この時期はいつも肌寒く、その上しまうときの手間を考えると、段々出すのが面倒くさくなって、中高生にもなると「この年で雛人形でもないし」という感じになって、段々疎遠になったのが現状。なのだが、いざアパートに住むと、「桃の節句の時期に何も無いのも殺風景かな」と豆雛を買ったり、結婚した今でも飾ったり、店頭で手ごろなミニ雛があると見入ってしまったり…実家を離れていると、不思議にこういうもので和めるものだ。
▼だからと言って、「ドラえもん」のミニ雛は、毎年見るたびに「ヤバいだろそれ」というツッコミを禁じえない。仮にも婚儀なんだから、ネコ型ロボットと言えど兄弟並べるのはどーかと思うぞ。
▼今は亡き東京の伯父は、私に激甘で、山形に来る前に必ず私に欲しいものをリサーチして、お土産に持ってきてくれた。私は私で遠慮のないクソガキだったものだから、両親がたしなめるのも聞かずに、リカちゃんハウスの類を喜んでリクエストしていた。そんなわけでリカちゃんハウスと病院、スーパーを所有。一番よく遊んだのが、ギミックの充実していた「病院」。しかしどんな遊び方をしていたのかは流石にちょっと書けない。多分、同時期に「けっこう仮面」がジャンプに連載されていたのがいけなかったのだと思う(ピアノ教室の待ち時間つぶしのマンガの中に、毎月月刊ジャンプが用意されていたのがそもそもいけなかったのだと思う。
▼安田弘之のお蔵出し短編集を相方が買ってきてくれたので読む。中に入っている作品自体よりも、アマチュア時代の漫画やスケッチの方が、「いかにしてあの絵柄と作風に行き着いたか」の過程を見られるという点で興味深い。あと、紺野さん(だよな?)もちょこっと出演。
▼「TVタックル」の大学特集で、やはりそうかとは思っていたが、「ダメ大学」の代表として、酒田短大が出てきた。しかもロッキー刑事がレポーター。留学生が働いていた中華料理屋「ハルピン(もちろんとっくに潰れている)」の跡地にも行っていた。地元の人が「マズくて冷めてて最悪だった」と言っていた。私たちが行った時は、接客こそ今一つだったが、チャンポンと炒飯は結構美味しかった(もちろん熱々だった)。バイトしてた留学生はいっぱいいたので、たまたま運良くちゃんとした連中のシフトに当たったのかもしれない。もっとも、どの時間帯でも、シフトが誰でも一定レベル以上のサービスを提供するのが客商売の基本ライン。それが出来ていない時点で店失格と言われればその通り。まあ、「美味い時もあったのよ」とだけ書いておこう。所詮は「幻の店」なのだが。
▼「BSマンガ夜話」新シリーズ開始。HAGIさんに教えていただいてたお陰で見逃さずにすんだ(いっつも「後の祭り」パターンが多いんだ、あの番組は)。幸い番組ホームページで「いつ放送するかメールで配信サービス」をはじめたので、早速申し込んでおいた。次シリーズからは大丈夫だろう。しかし何だ、まさか「クロ高」がNHKの電波に乗る日が来るとは。「通常プロデュースやマネジメントである作者と編集者の関係が、野中氏と林田氏にあっては完全に『お笑いコンビの相方』」という指摘はまさに至言だと思った。いやそれより私は、「瀬戸内ジャクソン」の元ネタが何であるかを、発音されて初めて悟った己のトロさを反省したのだ。だってあの作品の人名って歌手とか俳優関係が多いから、そっち方面、もしくは洋楽か野球選手のほうしか考えてなかったのだ。何たる迂闊。また、恒例のどーも君コスプレはマスクド竹之内。フレディ以外はみんなガクランだし、前田の母ちゃんじゃ分かりづらいしね。
#「佐伯さんってば…」 安田弘之

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2/23(Sun)

▼定時に起きる。先週に引き続き「アバレンジャー」を見たわけだが、やはり面白い。ブルー(2号)的キャラがなかなか自分に課せられた使命に従おうとしないのは嬉しいほど古典的なシチュエーションだが、レッドに向かって「誰も貴様をリーダーだと認めたわけじゃないんだぜ」「やけにリーダー風吹かすじゃねえか」と毒づくより先にリーダー風をビュービュー吹かせまくってるあたりがイイ。願わくば途中でガオイエロー@あんたカッコいいよのような路線変更しませんように(新戦士登場後が特に危ない)。
▼昨日の空振りを反省し、今日はきちんとタウンページで陶磁器店を調べてから出かける。「萬屋」さんが良さそうなので、昼過ぎに行ってみる。店の中も明るくて、考えてるような品揃えが色々あった。もうここで決めてしまおうと思い、あれこれ迷ったけど、中国文物風の青銅の花瓶に決定。花を活けなくても、飾り瓶として十分観賞に耐えそうなのが気に入った。耳付きのものとどちらにしようか迷ったのだが、形がスマートなほうが邪魔にならないかというのが決め手。他に自分用に、漢字文様のぐい飲みを二つ。プレゼント用に使えそうな商品が色々あってセンスもよかったので、また何かあったら使わせてもらおうと思う。
▼夕飯の買い物を済ませ、帰途でまた神社一社に寄り、狛犬と社殿装飾を撮影。小さな社だったが、彫刻が素晴らしかった。農村部の神社に意外なほど立派なものがあるのは、以前庄内米でどれほど農家の旦那衆の景気がよかったかという証明なのかもしれない。
▼義父と義母が「茶碗蒸しを作ろう」とノリノリで、蒸し茶碗まで買ってきていたので、今日は鍋の準備だけでいいだろうと思っていたのだが、義母が「卵液の割合がよく分からない」と言う。義妹も「適当でいいんじゃない」と言っている…とヘルプを求められ、「いや、適当ではイクナイし」ということで、結局私と相方が一から十まで作ることに。とほほ。茶碗蒸しというのは、メインにはなれないけど地味に手間のかかるシロモノ。私もいつも出来合いの蒸すだけのやつを使っていて、ちゃんと作るのは恥ずかしながら10年ぶり。まさかギンナンを空炒りするところから始めることになるとは思わなかったが、炒りたての銀杏は滋味深くて美味しい。蒸すだけに整えてから鍋の準備。今日はアンコウ鍋。店から中ぶりのアンコウを2匹買って来た。この手のアンコウはエサをしこたま食っているので重さの割に可食率が少ないし、アンキモも小さいのだが、相方は何しろ自分で吊るし切りするのが大好きなので喜び勇んで購入。一尾目はそうでもなかったのだが、二尾目が凄い。25cm程度の体長なのに、口からはみ出すほど小鯛(10cmくらい)を食っていた。全て取り出したら実に7匹。腹に水を入れて吊るし義理するのだが、それほど腹に入っているので胃袋の皮が薄くなり、ちょっと刃が触れてしまって大破水するし。「急遽、帝王切開に切り替えます!」と腹を切り開いて取り出す。大食らいにも程がある。小鯛も小鯛で、あと1年も生き延びれば高級魚になれるのに、エサもないのに提灯の光に惑わされてウカウカと生涯を終える羽目に。しかも7匹も雁首揃えて。相方と二人で「おまいら、釣られすぎですよ」と呟く。鮮度はいいので、小鯛はほとんど消化されておらず、綺麗なピンク色でウロコもしっかり付いている。でもさすがにアンコウの腹の中のものをかすめて食うにはなれず。人類として
▼万が一にも蒸し加減を間違えるわけには行かないので、本を見ながら火を調節しつつ蒸す。ドンピシャのタイミング・食感で蒸し上がり、好評だった。茶碗の大きさの兼ね合いか、分量どおりにしたのだが少なめになってしまう。次からは修正しながら増量したい。
▼夜、メーラーを開くと、「支払請求」という件名のメール。「ネット被害対策室」のメルマガで最近毎週のように話題に上っている詐欺商法だと件名だけでわかり、念のために同サイトで過去ログを読む。既にあちこちで出ている業者名・連絡先と同じ。ということは無視を決め込めばそれでいいのだが、「ついにうちにも来たか!」という感じ。ハガキが来るケースもあるようなので、ビビらないように階下にも言っておかなければならないだろう。

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2/22(Sat)

▼深夜ガリレオ。「WIFE」というエリアで、偶然バードチーフさんに会う。彼の経歴をピーピングする。
「にぼしさんと寝る」と書いてあった。
ああ、この結ばれるべき二人がようやく結ばれたのだなあ、と目頭が熱くなる。贈った人もすごいが。
▼相方、歯の詰め物が取れたついでに歯医者で虫歯部分を治していたのだが、今日で終了。先生に贈るギフト探しがてら出かける。昼食は「味龍」でラーメン。ここは佐野実がお忍びで来るという評判が立って、最近ではずいぶん人が来るようになった。ので、11時半頃に着くように家を出て着席。早めに行動してよかった。食べてるそばから待ちの客が出てくる。ここのスープと固めの麺はかなり好きな方。魚が前面に出ているのは酒田風だが、香りと風味が良くて、口飽きしない。
▼中町の清水屋で、陶磁器・ガラス器を中心に見る。さすが最近は人出がめっきり減ったとはいえ酒田唯一の百貨店、取り扱いメーカーはいいところが揃っている。悪くはないのだが今一つぴんと来るものがなく、とりあえず他の店も回ってみようと移動。浜中のほうを通って、二件ほど狛犬ゲットしながらドライブしつつ鶴岡へ。シャディサラダ館に行ってみるが、基本的に引き出物・お返しなどの価格帯のものが多く、望んでいたような品物はあまりない。しかも他に客がいなかったのに店員が全然接客しようという気配なし。10分で店を出た。あまり地元の専門店を知らない上に、ジャスコではスーパー然としたものがなくて、結局今日は保留。さらに相方に甘えてしまい、大山方面へ足を伸ばし、狛犬2件撮影。1社は山の上にあり、苔むして歩きづらい階段を根性で上がったのだが、狛犬はなし(よくあることだ)。下るときにコケに足をとられて転びかけたりして、一気に筋肉痛。今回はリサーチできたこともあって、変わった狛犬を撮影できて満足。
▼特に凄かったのがこれ。手足の画期的過ぎる造形といい、モーツァルトのような髪型といい……私はこの写真を何度見ても、「これは狛です」と言い切る自信がまるで持てないのだ。

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2/21(Fri)

▼昨晩遅くまで、色々近県の神社のサイトなどを見ていて、つい時間を過ごしてしまった。よくあるのが、県や市の観光案内サイトの中で寺社が紹介されているもの。その他に、神社独自で(その多くは外注で)サイトを持っているところは意外に多い。業者にそそのかされたのか、ドメインまで取っちゃってるところも実に多い。そんな所を中心に色々回ってみたのだが、結果としてはかなり空振り、徒労に終わった。
▼というのは勿論、「狛犬の有無やタイプを写真で確認したい」という限定された意図のせいではあるのだが。ほとんどのサイトで、景観写真を載せたり、また「写真で境内ご案内」というようなコーナーを持っているのだが、本殿などばかりで肝心の(多くの人にとって肝心じゃないんだろうけど)狛犬が写っていない。いるかいないかが分かればそれだけでも助かる(長い石段を上ったり、遠方に出かけていって空振りだったときの徒労感はキツい)のだが、アングル的にそれすらわからないものがほとんど。トップページでFLASHムービー流したり、メニューをFLASH形式にしたり、あまつさえBGM流すより先に、狛犬写真をUPしろ!と主張したい。それだけ神社側にとっても狛犬というのは「そこにあって当然なもの」という、空気のような存在なのかもしれないが。
▼神社概要紹介の代表的な要素としては、「建立時期・祭神・例祭の時期」だが、これに「鳥居の基数、狛犬の有無と基数、石灯籠基数、その他特筆すべき装飾物や絵馬」などを併記するのがスタンダードになれば、各種マニア(これだけでは手水場マニアや瓦マニア、注連縄マニア、木鼻マニアその他の皆さんに怒られてしまうが…)にどんなに助けになるか分からないのだが…どうもどこの神社も「国や県・市町村の文化財に指定されていないものはアピールしないようにする」という、妙な奥ゆかしさがあるのではないか。これと同じことを、週刊百科スタイルで出ている「日本の神社をゆく」シリーズにも強く感じる。狛犬の有無データさえ載っていれば買ったんだけどなあ、アレ。文化財でなくても、時代が古くなくても、アピールしてもらって構わないのだが。
▼ところでこの日もまた夢を見た。記憶が一番不鮮明なのだが、デパートかどこかの特設ステージのアトラクションに参加する羽目になり、なぜかそのステージの上であんもさんへの愛を歌いながら変なチャンバラみたいなことをしていて、「勘違いした劇団☆新感線」のような「ダメに濃い」芝居にいっちょかまされていた。よく分からないが2,3曲その場で歌ってて、なぜか「ダイナマイト・エクスプロージョン」も歌っていた。相方はそこで売り子を手伝わされていたのだが、売っているものがどういうわけか(今は亡き)「少年キャプテン」だったりと、どんなイベントなのか全く訳がわからないあたりが、さすがは夢。ともあれあんもさんがオチに登場したところで、「三夜連続『萌えてヒーロー』三部作」はうまいこと完結した模様。
▼お世話になった(というか実質ご恩を仇で返すことしかしなかったけれど…)大学の先生が今年でご退休。レセプションに顔も出せないので、二人で何か記念品を奮発しようと色々考えているのだが、結婚式や金婚式などと違いご退休記念、それも男性向けの贈り物というのはことのほか難しい。それを悩むのも楽しみのうちなのだが、時々袋小路に入ってしまう。まだ時間があるのでいろいろネットでも探してみるつもり。

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2/20(Thu)

▼思春期の頃などに、それまでは全然意識していなかった異性がなぜか夢に出てきて、しかもいい雰囲気になったりすると、しばらくその人のことが妙に気になったり、急に可愛さやカッコよさに気がついて、「イヤだあたし、どうしたんだろ…(こういう演技は平埜さんが絶品だ)」状態になったことはありませんか。私(三十路)の場合それは破嵐万丈くんでした。そんなわけで今日もまた夢の話である。
▼夢の中で何かの事件に巻き込まれ、万丈に導かれてスリリングながらも華麗に脱出、というような話(一話完結)だった。その中で声は完璧に鈴置洋孝だし、キザっぷりや大胆さが見事に万丈だったのは驚くほど。これまで万丈というキャラ自体はナイスで画期的なものだとは思っていたが、いわゆる「萌え心」を感じたことはなかった私だが、急速にその良さに気づいてしまったようだ。これからはダイターンの出撃回数が増えるかもしれない
▼仕事の後、飲み会明けの相方を拾って帰る。「二日続けてこんな奇妙な夢を見るなんて、潜在意識化の願望とか欲求(しかしそれはどんな欲求だ)不満の現われなのかも」と、おおかたの人が突っ込むであろう疑いを、自分から語ってみる。
相方「欲求不満かどうかは置いといて……一つ質問したいんだが、万丈が出てきたということは、その世界は二次元で描かれたアニメの背景とか、セル絵で構成されてるんだよな?」
私「そりゃ勿論。空港の背景はちゃんと手書きのものだし、必要に応じて画面の分割とか、透過光とかCGとかの特殊効果も入るよ。」
相方「俺は世界がアニメの夢を見たことがない(彼の場合、見た夢を覚えていること自体稀なのだが)んだが、そういう夢って普通なんだろうか」
私「アニメの世界で、背景だけリアルな写真だったらかえって安っぽくない?」
相方「そうかもしれん。どっちが多数派なんだろうな。」
私「うちの掲示板で聞いてみようか?」
相方「層が偏った母集団で調査を行っても、一般的な調査結果が得られないと思うから、別にせんでいいよ」
と言われた。
NECから、「女神転生」使用のPC登場(ZDNET)ということで観に行ってみたが、以外に普通のノートパソコンで(そりゃベースはLavieJだからなあ)しょんぼり。勿論、期待したのは初期シリーズの主人公が腕に装着していたハンドヘルドPCだったわけだが、実際には別途ディスプレイがなければどうしようもないし、製品化しても意味がないわけで、当然といえば当然なのだが。
▼詰まる所、「腕に装着する携帯ツールで自分以外のものを操作する」というシチュエーションというのは燃えるよな、ということだと思う。この源流はどこまで遡れるのだろう。「ジャイアント・ロボ」あたりがメジャーな線だとは思うのだが。「鉄人」以降に生まれた自分としては、やはりプロポよりも腕時計リモコンに惹かれる。それはもう一つ「一見ありふれたツールだが、実は…」という設定がまた人の心をそそるというのもあるのだろう(となれば、「007」などの「スパイツール」の魅力まで遡ることができるのかもしれない)。用途はぐっと日常的になるが、「腕時計型の通信機」というのも憧れのアイテムの一つだ。トランシーバーや携帯電話では、「通信する」という用途が表に出ていてつまらない。「腕時計に見えて通信用」、さらに「腕時計であり通信機にもなる」というコンパチ機能も魅力を増大させる。
▼初期の「女神転生」が発売された頃、「パソコン」という言葉は出現したばかりで、パーソナルとはいっても本当に値段が高く、またコマンドも打てない素人にはまだまだ縁遠い代物だった。そのステータス感にあわせて、「ハンドヘルド」。これで仲魔を呼び出して戦わせるというシチュエーションがカッコよかった。FCの初代「女神転生」はパスワードコンティニュー(このシステムをご存じない若い世代も今では多くなってしまった)。メモが散乱したり、ちゃんと記録したつもりで入力し間違えてパニックになったりと面倒なシロモノなのだが、このゲームに限っては、「さあ今からハンドヘルドコンピューターのシステムを立ち上げるんだぜ〜」と作品世界に入り込む儀式的作業になっていて(ドラクエなどと違って、ひらがなやカタカナではなく、アルファベットと数字のみというのがまた「コンピュータ感」をそそる)秀逸だった。今思い出してもやりたくなってしまうゲームの一つである。
▼……そんな思い入れが一杯あったりしたもんで、つい「えー、ハンドヘルドじゃないの〜?」とがっかりしてしまったのだ。もっとも、ディスプレイなしでキーボードのみの(ヒジにフィットする程度の大きさの)モバイルツールの用途って、それこそ悪魔償還する以外には雀ピューター(これまた過去のツール)位しか思い浮かばないのだから、製品化できるわけはないだろうが。……とか書いてる本人の環境はといえば、愛車にキーレスエントリーも付いてなかったりするけれど。

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2/19(Wed)

▼キテレツな夢を見た(セオリー破りの夢話なのでこのパラグラフを飛ばしていただいても結構)。夢の中で私は北島マヤ(多分)だった。これまで地元(しかしそれはどこなんだ)では評判がよく、演技派として受け入れられていた。のだが、あえて地元以外の場所で、いつもとは違う芸風(いつもはどんな芸風なんだか)で新たな挑戦をすることになる。場所はミニシアターがいくつか入っている巨大ホールで、客は通し券を買えばどの芝居も見られて、気に入らなければ劇の途中で出入り・移動自由(ありえない)というイベント。観客として集まるのはディープな演劇ファンばかりで、出入り自由というシステムだからその辛口な評価はすぐに雰囲気に直結する。受け入れられなければ閑古鳥というわけだ。しかも今回は力試しということで、これまでの仲間(誰なんだ)に頼らずに公演しろと命じられる。戸惑う私に「その代わりに、俺が相棒になってやる。二人芝居だ」と言うコーチ。コーチって誰なんだ。本来ここで出るのは月影先生のはずだが、なぜか宗方コーチ。しかも「ああ、夢にまで見たコーチとの競演、しかも二人芝居なんだわ。あたしやるわ!やります」と胸を弾ませる私(この辺から察するに、「SWAN」経由で色々混じっとる模様)。2ch演劇板で「ピンで通用するのかよ」などと、10レスくらい褒めたりけなされたりして時々ヘコむが、色々とこっ恥ずかしいシーンなど色々あって、あっという間に本番。あとはお定まりの展開で、最初は好意的でない観客の目を演技で引きつけつつ、歌あり踊りあり、そして最後は一気に泣かせて終わるという喜劇を演じ切るのであった。
▼………一から十までありえないご都合主義の夢ほど気持ちいいものもない。起きてしばらくは、私はすこぶる気分爽快だった。昼間電話をくれたむちんさんをこの夢話に付き合わせたところ、「実はよっぽど大道寺さんって芝居やりたいんじゃないの〜?」と笑いながら言われる。むう、どうしたって、というか2,3回生まれ変わったくらいではとても舞台に上がることさえ出来ない外見だけど、潜在意識のどこかで憧れているのかもしれない。
▼一つ問題があるとすれば、私はごく稀に、夢の中で大声を出すシーンでモゴモゴと聞き取り不能な寝言を言う事があるらしいので、劇中のセリフや歌のところで叫んだりしていなかったかということ(何しろ昼寝だったので、階下に義母とかいるし)。コタツの上のものが落ちたりしていなかったので、踊ってはいなかったようだが。
▼先日相方が大うけしていた、軍事板のスレ「秋田県が軍事ヘリを密かに購入」。はっきり言って>>1が駄洒落を言いたいだけのクソスレだったのだが、その後笑えるフォローが入ってなかなかいいスレに変貌した模様。話がでかくなった後ろのほうより、最初のほうの「竿灯軍」みたいな小ネタがスパイシーで好み。
▼数話ずつ「キングゲイナー」を見ている。話が進むにつれて、オーバースキルがいよいよ「何でもあり」になっていく。考えてみれば初手から繰り出された「時間よ止まれ」で、いかに御大が「割り切ってアホやっちゃうよ、理論武装なんかする気はないよ」と示してくれちゃってるので、いっそ爽快だ。しかし敵のヤラれ方がまんま「タイムボカン」なのがもう抱腹絶倒。そのうちケジナンが「おーたよーりちょーだーーい」とか言いながらすっ飛んでいきそう。そんな中で私のストライクゾーン殿方であるゲインの影が段々薄くなってるのが気がかり。そのうちまたカッコよく美味しいところを持って行っていただきたい。でもインパクト面でママドゥ先生にリードされた分は、もはや取り返すべくもなさそうだが。

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2/18(Tue)

▼今日から再び夜仕事。このところ楽していたし、いいタイミングで仕事を入れてもらえて助かる。このシリーズのギャラも春の車検に消え行く運命だが。日中に、たまった狛犬の写真の加工とページの整理をして更新の準備。我ながらいくらなんでも貯めすぎってくらいにたまっていた。雪も段々消えてきたので、整理を終えて撮影を始めようかと思う。昨晩聞いた伯母の訃報。仕事の都合で山越えして駆けつけることはできず。昼間、相方の名前で弔電を打ち、香典は母に託す。
▼時々自分のサイトの「タマゴ発射台」の様子も見に行くのだが、そのときに「あと○○分」と発射待ちの状態(つまり、誰かが押して発射してくれたということ)の状態になっているのをしばしば見る。誰かが来てくれたということだから、とても嬉しい。ガリレオから来てくださった方、トップページから訪れて押してくださった方に感謝したい。
▼5時頃家を出て、外がずいぶんと明るくなったことに気づく。このまま大雪とか凍結とか地吹雪とかが来ないまま、おとなしく春になって欲しい。今回のシリーズは、前回のWORD・EXCEL初級に続いて中級のシリーズとなる。初級を修了した、もしくは日頃基本機能程度を使っている人が対象なのだが、操作よりも、一言二言の日本語入力でほとんどの人が四苦八苦しているのを見て、血の気が失せる思い。特に初級修了者も「忘れたわー」との怖い声がちらほら。普段PCに触ってない人はもうマッハで忘れてしまったのだろうけど、こっちもなかなか辛いぞ、それは。日数に合わせ、扱う機能を厳選したカリキュラムにしているのだけど、こりゃもっと削らないとダメかもしれない。真剣に困惑。同時に大脱力。何とかするけどね。
▼最近何を見ても、「ガリレオ」のギフトのネタにつなげてしまう。私ですらそうなのだから、相方は尚更だ。ニュースを見ていても新聞を読んでいても、つい7文字以内でインパクトのある言葉を探してしまう。真剣にニュースを見ていたかと思いきや、真顔で
相方「『執行猶予』ってどうかな。」
私「微妙に嬉しいかもしれないね…(真顔)」

#「さんだらぼっち」2 石ノ森章太郎

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2/17(Mon)

▼朝の情報番組で、週末にパパイヤ鈴木が主催した「70年代ディスコ復興イベント」の映像を見る。その内容は好みだったが、そんなことより画面のテロップに「パパイヤ鈴木(35)」と描いてあった事実に驚愕。歯磨き飲むところだった。勝手に「絶対40代半ばくらいだろう」と考えていたのだが、35歳。いくつも違わない。だって35歳といえば、にぼしさんより若いんだもの。びっくり。平凡だがその一言しか出ない。
▼相方、「ガリレオ」で羊ゲット。よかった。このまま「羊不均衡状態」が続くと夫婦仲にヒビがはいりかねない状態だった。私がガキみたく自慢するからいかんのだが。
▼平埜さんの劇団ホームページを見ていて、過去ログで彼女が演劇を始めた根底に「『リングにかけろ』を舞台化したい」という野望があったということを知る。きっかけというのはことほどさように人それぞれだということなわけだが、それにしても発想自体が勇者。常々彼女のことは凄いお方だと思っていたが、さらに私の中の「凄さランキング」が急上昇した。今、敷島博士と並ぶくらいかな。もちろんやりたい役は「菊姉ちゃん」。当然ですな。女なら当然あの役でしょう(というか、女性キャラが極端に少ないし)。彼女いわく「誰にも譲れん」とのこと。勝手に配役を妄想して遊ぶ(内容は内緒)。ぜひ目指して欲しい。「星矢」だってミュージカル(SMAPの)になったし、「あしたのジョー」だって実写映画化されたんだから。
▼という話を寝る前に相方としていたら、いつの間にかボクシングマンガ談義に。「がんばれ元気」の話になり、相方がボケる。
「しかし、滝田栄も俳優しながらあれだけの名作をものしたんだから大したものだ。」

滝田栄……
予想せぬ亜空間ボケに0.2秒思考がフリーズするが、すぐにピンと来た。

「君さあ、もしかして、滝田ゆうと小山ゆうが混ざってない?」
あ。

つまり
小山ゆう→滝田ゆう→滝田栄」という、錯綜した勘違いコンボによる誤爆だったわけで。

その後、「滝田ゆうの『がんばれ元気(特にラストシーン)』」「滝田ゆうの『あずみ』」そして「滝田ゆうの『スプリンター』」を妄想し合って、腹筋吊るほど爆笑。いったい滝田ゆうだったらどんな「神の領域」を描いたんだろう。もはや想像の追いつく世界ではないが。

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2/16(Sun)

▼昨日ずいぶん遅くまでネットをしてしまい、目覚ましセットしながらコタツで寝てしまったもので、7:30に目覚ましに起こされた相方から起こされ、眠い目で「アバレンジャー」を見る。個人的にあまり期待していなかったのだが、なかなか引き込まれてしまった。なかなかのトキメキ興奮度(from「熱血マイホーム」)である。特にコスチュームのギザギザが最高。関さんの目に狂いはなかった。流石ですアニキ。相方はそのまま数時間「朝ガリレオ」に興じ、その後二人でブランチを食べたあと、午後の部活に出かけていく。
▼その後私もガリレオ。もう交代でガリレオ夫婦である。で、念願の羊飼いになれて狂喜。帰宅した相方にさっそく羊自慢したら、素で悔しがられて、彼も負けじとまたガリレオ。なかなか更新がはかどらないや。
▼夕食後、「ビフォーアフター」を見る。最近多いのが、「お母さん一人暮らしに、今の家は不便かつ寂しすぎる・または広すぎる」というパターン。その多くはまだ遠くにお子さんがいたりする例が多いのだけど、ふと「相方に先立たれたら、私もこの家に一人なんだなー」と切実に思ってしまう。子供のいない私にとっては、頼み込んで誰かと一緒に暮らせる状況ですらないのだ。私の住む町には、夫に先立たれて一人で暮らす高齢の女性が実に多い(祖母もその一人)。女性の平均寿命が10年近くも男性より長いのはデータで知っているけれど、実際に目の当たりにすると、「あー、女性はそれだけ寂しい時間を生きなければならんのだな」と実感させられてしまう。私と相方は同じ年、同じ月に生まれて、元気な今でこそ、どこかで同じような時期に死ねそうな気がしているけれど、決してそうではないということを、最近考えてしまうのだ。義母は義父と結構年が離れて下なので、特に思うらしく、台所に一緒に立っているとたまにそういうことをしみじみと零す。身近にサンプルが多いと考えざるを得ないというのはよく分かる。
▼思春期の頃だっただろうか、母に「子供なんか産みたくない(痛そうだし、というような、実も蓋もなく即物的な理由だったような気がする)」というような話をしていて、「子供がいなかったら老後に誰が支えてくれるの」と言われ、「子供を生活するうえの保険みたいに考えるのって間違ってるよ。それともお母さんが私を育ててくれてるのも保険のためなの?」とか何とか、えらく不毛な口喧嘩になった事を思い出した。あれは勿論、経済的・生活面での支えというのもあったろうが、それ以上に「精神面での支え」というのが大きいのだろう。同居とか別居とか、仕送りがあるとかないとか、そういう話ではない。ふと誰かと話をしたくなったときに、電話をすれば面倒くさがりながらも声が聞ける家族がいる、そういうことなんだろうと考えられるようになった。と言って実家に電話の一つもするかと言えばやっぱり色々な意味で面倒くさかったりもするのだが…
▼先日、ぽちさんから「アキバ名物おでん缶いりませんか」とありがたい申し出を受け、あつかましくも「クレクレクレッペ」とお願いしたところ、なんと3缶も送っていただく。「つみれ入り」「牛すじ入り」「大根入り」の3つ。ご開帳のタイミングは現在検討中(二人だけで食べるのも勿体無いので)。話には聞いていたけれど、田舎者にはもはやイコンのような存在だもの、こうして手にしてみると感激。ぽちさん、ありがとうございます。