ランダム日記
2003年3月後半

ルーズな管理人ゆえ、毎日書くとも限らない日記です。
表示サイズは「小」を推奨。
*は購入書籍類、#は購入ソフト類、●は作った食事など。

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3/31(Mon)

▼午後一発仕事。帰り、本屋だのクリーニング屋だのに寄ってちょっと遅くなる。色々新刊が出ていたのだが、相方とダブリそうな予感もして、電話してみると「20世紀少年は今まさに買ったところだ」とのこと。本当に携帯って便利。彼が買っていなかった「heaven?」を買って帰る。食後しばらく昨日のK-1のビデオなど見ながらのんびりし、そろそろエイプリルフール用のページでも作ろうかと腰をあげかけたところで、そう言えば今日は芸能人筋肉番付スペシャルだったことに気づき、モンスターボックスに見入ってしまう。今年もまた、特撮イケメンズが増えたものだ。そして兄者(相撲部屋入りという稀有な体験持ち)大活躍。それにしてもなぜ仮想敵が、同じイケメンズではなく中山きんにくんなんだ、兄者。「きんにくんには負けたくないっすね!」と熱く語る、そんな兄者がなかなかイイな。「弟者は出ないのか」と相方が尋ねるのだが、弟者は耽美派劇団員だからモンスターボックスはなあ…
▼野村政希、50歳にしてモンスターボックス記録を一段伸ばす快挙。まったく天晴れなオヤジ。そして飛猿のアニキがいる以上、「もう俺も四十だし」という言い訳が許されない西山君も大変だ。古館が彼を紹介する口上の中で「永遠のハイスクールララバイ!」というのはちょっとかわいそうな気もするぞ、色々な意味で。
▼で、先日オフ会でちょこっと話題になった「エイプリルフールの偽トップ」を大急ぎで作る。適当な素材を探して落として準備。当初、Q太郎さんちのココちゃんの写真をお借りしてトップに置き、「はじめまして、僕キキちゃんだワン!ここは僕のママが作っているホムペなんだワン!遊んでいってくれないと泣いちゃうワン」みたいなセリフを吹き出し付きで言わせて、BGMや鬱陶しいカーソルなどもつけようと思っていたのだが、何しろ明日は平日なので、大音量のBGMは迷惑だろうと思いやめておく。あんもさんに写真を頼もうとも思っていたのだが、やっぱりココちゃんに悪いし、大場家にも失礼な気がしたのでやめる。今回のコンセプトは「ヘタレ絵描きの痛い同人女が、WORDで作ったダメダメサイトで大威張り」である。
▼何はともあれ、できるだけヘタレな風合いを出しつつ、マウス一発殴り書きでヘボ絵を描く(5分程度)。自分としては
・片方しか書かない目
・翼生えてる
・羽散ってる
・耳とがってる
・血の涙流してる
・画面にも意味不明の血痕
・摩訶不思議な手の造形
あたりで痛さをかもしてみたつもり。また本文でも「オリキャラです」だの「オリジのストーリー」だのと、書きながら身をよじりまくりだった。後は適当に素材をベタベタと張り、ブラウザで見るとズレまくる環境を整えたところで、時計をにらみつつUP。りえりんとはまた違った痛さを醸し出すことが出来ればよいのだが。恐る恐るソースを見てみると、これがもう予想以上にめったなことになっていて絶句。
▼一つだけ痛手なのは、最近増えているガリレオ卵経由の訪問者。当然アレを見てしまえば、「またあの痛いサイトから卵が来た」と未来永劫思う人もいるだろう。そう思うと、誰にとっても一利もない企画なのだが、まあ思いついてしまったものは仕方がない。

*「20世紀少年」12 浦沢直樹/「HEAVEN?」5 佐々木倫子/「もっと煮え煮えアジアパー伝」 鴨志田穣

3/30(Sun)


▼今日のお腸夫人。これでボトルデザインは5種類コンプリート(これには「お飲みなさい、お腹のために。」とある)。確かに続けると腸の調子が比較的いいような気もする。ありがとう竜崎先輩。
▼久しぶりに寝坊せずにアバレンジャーを見れた。そうか、アバレッドは名古屋出身だったのか。今朝はアバレブラックが変身する話。アスカとジャンヌのしがらみ、敵味方のラブストーリーってそういえば久しぶりかも。この場合、敵方の女性は「マスクマン」のイアル姫しかり、「ダイナマン」のクジャクしかり、思いっきり美女でなければ…という伝統をしっかり受け継いでいてくれて嬉しい限り。
▼昼はまた「福升」でチャーシューメン。その後ドライブがてら、平田の方に足を伸ばして神社二軒を回る。二軒目の神社の近くのあぜ道に、開いていなくて食べごろのフキノトウがけっこう生えていたので、相方と一緒に摘んで帰る。土手でフキノトウ摘みというのも十何年ぶりだ。ここ数日の暖かさでいきなり開いているところが多く、またなかなか車をとめにくかったり、何よりあまり排ガスたっぷりかかってる場所のを食う気にもなれず…ということが多かったので。晩はそれと春菊を天ぷらにして、春の味に舌鼓。しかしその後、相方が珍しく胃の不調を訴えたのは、フキノトウのアクにでも当たったか、泡盛の飲みすぎか?あまり胃腸関係で苦しむことのなかった人なので心配。K1を待たず横になったので、胃薬を飲ませて静かに寝かせる。
▼そんなわけで、珍しく一人寂しくK1を見ることになった。レイ・セフォーは、勝つには勝ったが今一つ精彩なく、いつもの「効いてないもんね」という感じでもなかった。アーツvsレコ戦は、なかなかの名勝負だっただけに、負傷ストップは残念。アーツの「骨まで見える裂傷」は大出血だったが、手術痕でも開いたのだろうか?んで、メインのサップvsクロコップ戦は意外な幕切れに。眼底骨折が疑われる状態ということで、選手生命に影響がなければよいのだが…これを期に、少しサップは休んで充電した方がいいのかもしれない。日本のTV界で、あまりにも急速に消費されすぎ(バカ殿にまで出てるし…)。一過性のブームで終わるような格闘家になっていい人材ではあるまい。本当は客が見たいのはホーストvsサップだったのだろうが、そう簡単に切り札は出すはずもなく、ホーストは相変わらずの凄みを見せて無難に勝利。もっと噛み応えのある相手でもバチは当たらないような気はしたが。
▼いつかやるんだろうとは思っていたが、予想よりも早く展開してしまった「人間爆弾作戦」。これに手を焼かない軍隊などいないだろうが、人道主義のお題目を掲げた米英軍には、この上なく頭を抱える存在に違いなく、また、一度実行すれば二度目からは、たとえ本当に投降してきたイラク人であっても疑念と緊張を走らせざるを得ず、実際の被害だけでなく、絶えずストレスが募る状態に置かれることになる。まったく、イヤになるほど効果的な作戦だ。
▼ブッシュは「長期化するかもしれないが必ず勝つ」と気楽に言うが、数ヶ月かかったら中東は夏。まさかそういう事態を考えずにこの時期に開戦したわけではないだろうが、考えてなかったんじゃないかと思えるんだよな、ブッシュの顔を見てると。実際に苦しむのは前線の兵士たちだというのに。今時「特需景気」なんて起こるはずもなく、経済がさらに落ち込むだけだし、それと戦争をはかりにかけて考えなかったわけではあるまいが…米軍兵士もそうだが、日本とさほど変わらない軍事費で踏ん張ってる英国の兵士を見ると、「本当に大儀だよな」と同情せざるを得なくなる。
▼イラク情勢を色々見ていたのだが、2ch軍事板発の「イラク情勢FAQ」が非常に分かりやすく、発生しやすい誤解を氷解させてくれる内容なので、一応ここでご紹介。

●フキノトウ・春菊・オクラの天ぷら/モヤシとにんにくの芽と牛肉の炒め物/かぼちゃと小松菜の味噌汁/ハンバーグ

3/29(Sat)

▼昼間は相方と交互にネットしたりTVを見つつ、久々の休日をまったりと過ごす。夜はなんだか家族がめいめいの用事で家を空けていて、祖母に夕食の世話をしつつ、久々に二人で夕食を作り、二人で食って食後の茶を飲む。ここのところ、仕事の関係で二人一緒に夕食をとることが少なかったので、なんか久しぶりに「夫婦でメシ食ったなあ」という気になった。
▼相方がどこぞのスレから見つけてきたFLASHゲーム。「地球防衛 バット」。エイリアンが撃ってきた光弾をバットで打ち返しつつ敵に当てて倒すというゲーム。「カキーン」という音が妙にリアルな上に、何より地球の直径よりも長いバットの絵面がたまらなくバカでよい。ただしステージが上がると、タイミングは結構シビア。同様のゲームに「地球防衛 爆発五郎」もあり、当たり判定などはこちらの方がプレイしやすいのだが、ちょっと表現がエグイ部分もあるので、万人にお勧めするには躊躇しながらも書いてしまったわけだが。(いずれも体験版。フルプレイするにはSHOCKWAVE.comより購入が必要です)
▼今年一年目が離せなさそうなNHKの、新番組ガイドなど見るともなしに見ていたら、また「御宿かわせみ」をやるらしい。るいが高島礼子、東吾が中村橋之助。極妻みたいなるいさんだが、多分オボコ臭くない持ち味で無難にこなしそうにも思う。だが橋之助の東吾さまってどうかな。あまりにも坊ちゃんぽすぎてイメージが合わないように思う。といって、初代の小野寺昭がどうだったかと思い出すと、これまた微妙なんだけど。なんと言ってもるい役は真野響子のインパクトが凄すぎて、他の人がアレを超えるのはなかなか大変だろう。テレ朝でやったときの沢口靖子は色気と翳り不足だったし(村上弘明の東吾はなかなかだった)、色気で言えば高島礼子は合格点だろうけど、今度はあの気品に迫れるかどうかが鍵になりそうな気がする。
▼あのドラマを見ていたときはまだ小学生で、小学生の見ている時間帯なのに、るいさんが後ろ手で障子を閉めたり、東吾さまが刀や煙管で障子を閉めたりして、シルエットが重なってフェードアウトする程度ではあったが妙に艶っぽいラブシーンがとにかく強く印象に残っている。「結婚してない男女がコンスタントにラブシーン」ってのも、当時の子供には新鮮だった。

●チンジャオニューロースー/とんぶり・なめこ入り山芋おろし和え/豆腐とミツバの吸い物/アボガドの刺身

3/28(Fri)

▼アカデミー賞受賞をきっかけに、宮崎駿監督への文化勲章授与の話が動いているらしい。ジブリ以降、特にトトロ以降は説教臭くて好きではなくなってしまったが、そのくらいの功績はあるだろうと思う。ただなあ、先だっての田中さんのときもそうだったんだけど、「外で大きい賞を貰って、お墨付きが出たら日本でも文化勲章」ってのが情けなくないか。国内で地味に、恵まれているとは言えない研究費用や設備の元で、凄い研究をしている人はまだまだ沢山いる。他国の権威ある賞を獲る前に、その時点できちんと功績を認め、研究を援助してやることこそに意義があると思うんだけども。というより、もっともっと前に認められてしかるべき先人達も沢山いたような気もするんだけども。アニメ畑もようやく「文化」として認められるようになったことの意味は大きいといえばそうなんだけども。
▼「仮面ライダー555」見る。平成以降「改造人間」でなくなったライダーは、変身する為には個人個人にそれぞれの深い理由がなければならなくなった。で、龍騎以降は「アイテムで変身」するようになり、555では完全に「誰でもファイズギアを持てばライダー」な所に到達した。で、主人公サイドを取り巻くストーリーは「敵に渡すな大事なリモコン」な流れになっている。それはそれで色々ドラマが作れるわけで、どう転ぶか期待したいところ。個人的には龍騎より肌に合いそうなので楽しみにしている。
▼見るつもりがなかったのに、夜中に起きたついでに「朝まで生テレビ」を少し見てしまう。進行のガチャガチャぶりは相変わらずだが、それでも国会討論の10倍、TVタックルの1000倍くらいは身のある内容だった。

3/27(Thu)

▼仕事帰り、鶴岡のブックオフに寄る。今日はさしたる出物もなかった。店員のおねーちゃんの一人、聞いただけでソレと分かる立派なアニメ声(かないみか系)。好きな人にはたまらんのかもしれないが、私はあまりこの手の声は好きになれない。それでも、普通の声で「いらっしゃいませこんにちはー」と無遠慮にがなられるよりは耳に心地よい。何がしかの訓練はしたのではないか、と勝手に想像する。声優の専門学校にでも行った人なのだろうか。
▼先日買ってきた「死神博士」と「イカデビル」を組み立ててみますた。天本さんのお顔が似ているようで似てないようで多少微妙な気もするが、これから神像として崇め奉ろう。時に死神博士の持っていた鞭は、天本さんの私物だったとか。
▼夜、栄帝さんから電話が来て、久しぶりに長話をする。彼も社会人になってもう一年、すっかり馴染んだようで、例のおネエ調子で社長ともタメ口の仲だという。別の意味で会社が心配だったりするのだが、すごぶる元気そうで何より。アッチ方面もソッチ方面もバリバリとのこと。彼からしか聞けないお話をタップリと聞く。やはり得がたい人材だ。過去のオフ会のことなど色々話しているうちに、今年は是非関東のほうに一度は行きたいという気になってくる。…と語ると「んもー是非いらしてくださいよう、大道寺先生〜。私、張り切って、二丁目のお店にご案内しますから〜〜」と栄帝さん。…イヤ、おばちゃんは田舎者のオドオドした奴だから、そんなに刺激的なところだとアガッちゃうから…お気持ちだけで…

*「アラベスク」第一部下 山岸涼子/「T・Pぼん」5 藤子・F・不二雄

3/26(Wed)

 ▼今日のお腸夫人。相方と一本ずつ飲んでみた。
相変わらず特に即効性はない。
お通じに悩む人は、続けないと効果がないかもしれない。

(左:すっきりなすったら?
 右:手加減しなくってよ!!)
▼100×100しりとり劇場にて、なかなか「の」から始まるいいネタが思いつかず、相方とブレストしながら悶絶していたのだが、にぼしさんが奇しくも同じ音から始まる素晴らしいネタを展開していて、彼の添付の際を羨ましく思うと共に、それを考え付かなかった自分の不明さにまた悶絶する。あー、本当ににぼしさんったら凄いんだわ。

3/25(Tue)

▼米英軍の状況がここに来て思わしくなくなっている。やはりトルコ側から兵を入れることが出来ないのが響いているようだ。世論を恐れて「とにかく早く進軍」「民間人には極力被害を出さない」とラムズフェルドが力説すればするほど、前線は無理な作戦とストレスに晒される。アメリカが一番恐れているのは、人命を損なうことではなく、世論の風向きが変わること。そのためならば、自軍の兵士の命はどーでもいいのか?と思ってしまう。戦車・装甲車・補給物資の損失は、戦力的・経済的に大きな痛手だが、兵士を一人前に叩き上げるまでにかかった時間と費用をかんがみれば、どんな兵站よりも痛いダメージだと思うのだが。そもそもムチャクチャなことをしてるのだから、いつまでもクリーンでスマートに澄ましてられると考える方に無理がある。泥をかぶる覚悟を見せないのは時に傲慢であるだけでなく、大きな失策につながりかねないのでは、とも思うのだが…
▼とか何とか考えつつ、昼から夜まで講習している間に、戦況は時々刻々と変わりつつあったりして、「時代に立ち会っている」という実感だけは、イヤになるほど湧いてくるのだが…
▼講習前に時間があったので、特売ティッシュに惹かれてスーパーへ行く。投売り菓子の中に、三割引で「ライダーコレクション」の死神博士とイカデビルが大量に余っていたので、天本さん追悼のために購入する。前々から、以前旅行に行くときにちょっとだけかじったスペイン語をちゃんとやり直そうかと思っていて、天本さんを偲んで4月から始めようかな?と思っていた。そこで三日殿下さんの掲示板に顔を出してみたところ、「今年のTVスペイン語講座の担当は、ハリケンブルーの永沢嬢」と聞き、ラジオかTVか迷っていたけどやっぱりTVで受講しようと決定。都合が合わずに録って置く事を考えても、やはりカセットよりビデオが手軽な気もするし。
▼年度末も押し迫ってきて、相方も、良心回路を時々封印しつつ諸帳簿を仕上げる時期に突入。夜中に起きてお持ち帰りの書類を書いたりと、毎年のことながらなかなか大変そうなのだ。
▼誤爆だ同士討ちだ、民兵にやられたと、日を追ってヤバそうなイラク戦況だが、それに呼応するようにアメリカの世論も変わってきているようだ。アカデミー賞授賞式では、監督や俳優達の様々な戦争コメントが熱く語られたりもしたらしい。テロを警戒して欠席を決めた人も多かったという今回の授賞式だが、本来晴れがましいはずの場が、戦争について語るか語らないか、また賛同か反戦か…という異様な踏絵の空間と化してしまったこと自体悲しいことだと思う。本当はみんな、映画の話をしたいのに違いはないはずなのだが。

3/24(Mon)

▼昨晩、掲示板にて、Q太郎さんから天本英世大先生の訃報を聞く。「仮面ライダー」の死神博士、「マシンマン」のプロフェッサーKを始めとする名悪役ぶりで記憶に深く残っているだけでなく、「平成教育委員会」で見せた隠れ秀才ぶり、日本を代表するスペイン心酔者ぶりとロルカの朗読、家を空けての放浪俳優生活…と、思えば色々な顔を楽しませてもらったものだ(「究極超人あ〜る」の毒島さんも忘れがたい…)。死神博士の時点で既に「アブない初老」のイメージだったが、享年77歳ということは、まだあのころは40代前半…一度老け役がツボにはまると、その時点でその人の時間が止まってしまったようで、天本さんのイメージは、60歳前後あたりからあまり変わっていない。菅井きんさんなんかもそうだが、もうその役柄から年を取らないような、お迎えも来ないような、根拠もなくそんな印象を持ってしまうのだ。それにしても今時の77歳はまだまだ若い。もっと元気に長生きして、舞台やTVで活躍して欲しかった。悲しみや寂しさより、「オンリーワンの名優がまた一人この世を去ってしまった」「もう天本さんを拝見できないのだ」という喪失感の方が遥かに大きい。
▼ENGさんに教えていただいて2chの特撮板に行ってみると、早速(先日のシャア板同様に)壁紙が黒一色に変えられ、追悼スレで特撮者が思い思いに哀切のコメントを寄せていた。「小林さんや潮さん、山口さんたちと天国で仲良く」というコメントに、もう画面でしか会えない名優達を思い、「壁紙がイカデビルの墨で真っ黒だぜ」というレスに胸が熱くなる。中でも

悲しみをこらえるな!
泣け!当時の子供たち!
我々の泣き顔が、泣き声が、プロフェッサーKの最大の喜びなのだから。
。・゚・(つД`)・゚・。


このレスにはマジで目頭が熱くなった。
私もロゴと壁紙を換えて、心ばかりの追悼モードに入ってみる。
▼世界情勢がこんな風になってる折も折、まるで死神博士から「こんなバカどもの世界は、征服する価値もなし!」と見限られてしまったような、一抹の寂しささえ感じてしまう。
▼当時天本さんは、当然といえば当然だが、死神博士のイメージでばかり見られることを嫌っていたという。でも晩年は「年を取ってきたら、ああいう役はああいう役として楽しめるようになった」とコメントされていたそうな。悪役から好々爺まで、きっちりと咀嚼して演技なさった名優だとは重々承知なのだが、天本さんが役者として本当にやりたかった役はどんな役なんだろう…と考えてしまった。
▼天本さんの特番を見ていなかったら、こんなにスペインに傾倒することもなかったと思います。ロルカの朗読会、一度是非行ってみたいと思っていたのに、もうかなわぬ夢になってしまいました。さようなら、天本英世さん。
▼今日は休みなので、むちんさんと電話。午後たっぷりと話す。今日は私の方からかけたのだが、ちょっとした都合でまたむちんさんからかけ直させてしまい、恐縮。今度は絶対私の方からかけるようにしないと。天本さんの話、ガリレオや音楽の話、やっぱり漫画の話題、そして戦争の話など、あれこれと。地域の子供会やPTAの行事・お仕事などでむちんさんも忙しそうだった。こうした役員仕事を「率先してやりたい」人などまずいないわけで、それでも引き受けてくれるむちんさんやおかぴーさんは、本当にあたたかい人達だと思う。

3/23(Sun)

▼最近は起きている間はとりあえずBSとかニュースをやってる所にチャンネルを合わせて、テレビを付けておくようになってしまった。で、「日曜討論」の党首討論なんぞ最後まで見てしまった。結局先日の決断と言うのは、そうするしかなかったというのが現実なのだろうが、「それが苦渋の選択だった」というニュアンスがちっとも伝わってきてないのが、一つは小泉のしゃべり(or演技)のヘタさなんだとも思う。言葉に出さずとも顔で表現するくらいの演技力があればまた違っていたのかもしれない。とりあえずアレではどうしたって「アメリカにはどこまでもついていきます、僕も本当は戦争したいんです」って感じなんだよなあ。親父の代からのタカ派だし。「遺憾」の方向も、「国連決議にそむく形になったこと」ではなくて「イラク攻撃を支持しない国連が遺憾」という方向だし。
▼「国力がない国の発言力てのはここまで弱いんだ」ということだけはアリアリと感じさせられてしまった。「言いたいことはきちんと意見するのが同盟国であって、追従するしかないのなら同盟国ではなくただの属国」という意見は全く正論なのだが、NATOやEUという確固たる後ろ盾があるフランスやドイツとは違うのだ、と思い知らされたのは確かだ(まあ、どの国もしがらみとか野望とか色々あっての反対や賛成なわけだけども)。経済力を失った今の日本は、発言力どころか、発言をする力そのものが認められていないということなんだな、結局は。
▼昼は「味龍」でラーメン。美味いのだが、随分口コミで人気が出てしまったせいか、昼時には凄まじい混み様で、合い席やむなし。狭い座敷で荷物の置き場もなく、無理な体勢を取っていたせいか、腰が痛い。モノを食べる姿というものはなべてカッコよいものではないのだが、ラーメンを食う姿というのは、あまり至近距離の正面から見られたいもんでもなく、未だに相席というのは苦手だ。
▼あとは日用品を買ったり、今月期限の金券があるので、それを本屋で消化したり。寺や神社関係の書籍は大体宗教関連コーナーにまとめられているのだが、大概すぐ側の棚に池田先生とか大川先生のご本が鎮座しているので、立ち読みしていると「信者さん?」みたいな目で見られる事も少なくない。その中で、「幸福の科学」関連書籍の中に、コミックス判型の明らかな漫画単行本があり、手にとって見る。二冊ほどあったが、そのうち一冊は何人かの作家が描いているオムニバスで、看板は「金田一少年の事件簿」のさとうふみや氏だった。パラパラめくってみると、ヤマの場面で主人公が敵に向かって手をかざし、「エル・カンターレ・ファイト!」と叫ぶと、掌からダビデの星型の光波が迸り、敵を浄化して倒していた。あまりのシーンに腰が砕けて、ネタついでに買ってしまおうかと思ったのだが、異様に高かったのでやめておいた。大川さんちの資金源にもなりたくないし。他の漫画も、一見普通の少女漫画なのだが、ストーリーに無理やり「前世」とか「守護霊」とかが絡められていて、その強引さがいい感じ。というより、「ここに描いてる漫画家って、みんな信者なのか?」という疑問の方が先に立ったりもしたのだが。
▼「週刊金曜日」の後継誌である「月刊あれこれ」、今時本田勝一ってのもなー…と思ったのだが、話の種と、藤岡弘、氏のルポ記事が載っていたので思わず買ってしまった。でもダメじゃん、タイトルページに「藤岡弘」じゃ。「、」付けんと。内容は結局週刊金曜日なんだが、いかんせんページ数に比べて値段が高すぎ。薄い上に、面白くもない官能小説載ってるのも…面白ければ少しは許すのかと問われればそうだと答えるけれども。

*「サトラレ」4 佐藤マコト/「ジパング」10 かわぐちかいじ/「最強の競馬論」 森秀行/「機動戦士ガンダム the ORINGIN」4 安彦良和/「プロ野球 間違いだらけの12球団2003」

3/22(Sat)

▼もう始まってしまったものはいかんともしがたいわけで、ひたすら「サクッと終わらせてくれ」としか今は言えない。だがそう簡単にスマートさを貫けるかどうかについては疑問。米軍が殲滅したい人物達も、裏を返せば「政府関連、軍事関連の施設以外」に身を置いていれば比較的安全を得られるわけだし。
▼いつだって、戦争にプロパガンダは付き物なわけだが、今回は米軍も、最初から世論の支持では厳しい状況で始まっているし、イラクはイラクで言論統制はお手の物な連中。どちらサイドの発表も多分に「大本営発表」的であることは想像するに難くなく、情報はいつだって欲しいけれど、米軍発表やフセイン声明放送でいちいちかまびすしいマスコミも、ちょっと何なんだかと思ってしまう。こういう状況になってから、BS1のワールドニュース系の番組を見るようになった。諸外国のニュースなど、確かに同時通訳なので聞き取りづらかったり、訳がこなれていないなどの難点はあるが、実際にアメリカやイギリスでどのような報道がされているか、外国ではどう扱われているのかという状況が分かるのは参考になるし、変なコメンテーターや過剰なBGMなどのヘボ演出が入らないだけでも、よっぽど聞きやすいというものだ。この手の報道には、演出やハッタリは必要ないと思うし、今もっとも興味が集まる題材だけに、各局も数字取りに走るのは自然の成り行きだから、結果的にエンターテインメント化が進んでしまっている。状況を分かりやすくまとめてくれるのは結構だが、専門家でもないタレントや作家が泣いたり喚いたりしているのは別に見たくもない。同様の理由で、車中では最近NHK第1のニュースを聞くことが多くなった。ニュース番組でも、あまりに偏向的なのはちょっと…ということで、ニュース23なんかは見ているのが辛くなる。あらゆる意味で。

3/21(Fri)

▼朝起きてからずっとTVでイラク関連のニュースを見続ける日々。「民間人にできるだけ犠牲を出さない」ためか、米軍の攻撃は、民間人が出歩かない現地時間の夜間に限定しているようで(今のところは)、日本時間ではちょうど起き出したあたりから戦況が動き出すようになっている。湾岸戦争では灯火制限が徹底して行われ、カーテンから少しでも明かりが漏れただけで怒鳴られたそうだが、今回の戦争のバグダッド市街は、まるでライトアップしたかのようにまばゆい街灯に包まれている。これも「イラク国民は米軍の侵攻などに屈しない、動じない」という意思の表明なのだろうか。
▼相方と昼食を食べようと下に降りたら、昨日の炊き込みご飯はあるがおかずが何もない状態。麺をゆでるのも面倒くさい…と思い当たったのが、先日ぽちさんからいただいたおでん缶。2缶を開けて、鍋で暖めて食べた。「味は期待しないで下さい」とぽちさんは力説したが、空きっ腹だったせいか、それなりに味わえてしまったお手軽な自分がいる。ありがとうございました。
▼夜、「SASUKE」の特番に見入ってしまう。選ばれし身体能力を持った素人がこの番組の主役である。彼らは日頃からSASUKEの内容を想定した肉体訓練を行い、自宅に擬似セットまで作って鍛錬に励んでいる。まさに「SASUKEバカ一代」。これは自分の体力と身体能力の限界との戦いであって、他の競技者は必ずしもライバルではない。それどころか明らかに「俺達SASUKE仲間!」という連帯感は画面からもにじみ出ていて、誰かが脱落すると悲痛な表情で天を仰ぎ、「何故あの人がここで…」と嘆くのだ。すごい世界。そして誰もがすごい肉体。先日競技中の事故で大問題を起こして以来、危険度はぐっと減ったが、その分「筋肉イジメ」のいやらしさは若干増したようにも思える。しょっぱなのステージから9割が脱落してしまうこの厳しい競技。彼らのような超絶肉体の「SASUKEバカ一代」たちがいてくれるからこそ第二ステージ・第三ステージが盛り上がるのだから、彼らこそが番組の命綱。常連出場者の練習風景や決意表明の映像がまるでプロモーションビデオのようにカッコよく編集されているのも、スタッフがいかに彼らを持ち上げたいかの現れだと思う。
▼朝ガリレオをしていて、相方を待つ羊情報を耳にし、早速教えてやる。その情報を元に、相方は三匹目の羊ゲット。羨ましい。

3/20(Thu)

▼開戦の日。仕事が午後からなので、1時頃までニュースを見れるだけ見て、ミサイル攻撃の第一報あたりまでを聞いてから出かける。ブッシュの最期通告の後に、各国首脳の様々なコメントが流れた。国のスタンスによって内容は様々ではあったが、日本の首相のコメントだけが「国として」「政府として」のものではなく、「(国民の同意どころか共感さえちっとも得られていないけど)小泉はこう考えている」というスタンスだったのが何とも情けない。と同時に、このコメントを見たほかの国の人は、日本は「かつて原爆を落とした国の傘の下に入っていなければ自国を守れないと宣言したヘタレな国」であり、「国連憲章と国連の存在意義よりもアメリカにお追従する方を選んだ国」であり、また日本国民も「大半が武力行使に反対しているにも拘らず、国政に何一つ働きかけることが出来ないヘタレ」と映るのだろうな。事実その通りなわけだが。
▼それなりに思惑があり、また大きなデメリットをも食らうとはいえ、やはり「国連憲章を尊重し、武力以外の手段で解決を図る努力をすべき」というフランスやロシアの主張が、やはりもっとも受け入れやすいものであることは変わりはない。結局、日本のアメリカへの追従は、北朝鮮の脅威に影響される部分が大きいのだが、ロシアや中国と見解を違えてしまってこの先どうなのか、とも思う。この瞬間に日本もテロル対象となってしまったし、この戦争がうまいこと短期で処理されたとしても、アメリカ国民はその後も、ことに毎年9月11日には、テロの脅威におびえながら暮らす日々が続くわけだが。
▼こうなってしまうと、80年代の冷戦時代、「持ってるけど、使うに使えないことも分かってる」核のカードの見せ合いでパワーバランスがなんとか保たれていた時代の方が、よほど穏便だったと回想せざるを得ない。ソビエトが崩壊して国際情勢も大きく変わって冷戦が終わり、21世紀は「持ってて使っちゃう国」がバランスシートを支配するようになってしまった。
▼フセインを野放しにしておいていいとは思わないし、北朝鮮含め、中からの動きではこの体制を崩せそうにもない…どころか、中からの動きすら起こせそうにない状況だ(もっとも豊かさと「フセイン様に逆らわない限り」で保証されている範囲だが、それでも自由さにおいて相当の違いがある両国を同一視するのも危険ではあるのだが)。奇麗事だけでは処理できない問題だということも分かる。始めてしまったものは仕方ないから、さっさと終わらせて欲しいと思うのだが、彼我の戦力差はともかく、士気や地の利、また、市民への被害は最小限にとどめると宣言した以上手っ取り早く絨毯爆撃するわけにも行かないという事情から、現実には難しいことだろう。
▼アメリカもまた「持ってて(しかもゴッソリと)使っちゃう国」ということも事実で、「ゴッソリ持ってる国が『武装解除しろ』つっても説得力ねーべ」というのも一つの正論なのだ。かといって、何の力も持たない国に対してはハナから聞く耳も持たないだろう。それは分かる。今となっては「もうちょっと色々カードを切ったり見せたりしつつ、査察の方向で粘れなかったのか。今すぐ攻撃しなければならない(説得力のある)緊急性があったのだろうか」と疑問を持つことしか、ヘタレ日本の不甲斐ない国民の私には出来ない。
▼それぞれの国の立場とコメントが語られ、また夜を徹してバグダッドの中継画像が流され、報道番組が組まれ、多くの情報通や軍事評論化が出てきて、様々なことを伝え、教えてくれる。しかしそれは所詮「国民におろしても支障のない、一部の表面的な情報」であり、深層を知ることは出来ない。また様々な戦況の報道や、今後の軍事方針にしたところで、全てを報道されるようでは軍として失格なわけで。だからこうしてアレコレ書くこともナンセンスといえばナンセンスだ。が、その中にある一庶民であっても、現状を知り、背景をできるだけ知り、何が許すべからざるものなのか、何に妥協せざるを得ないのかを各人の中で咀嚼することには、些細であっても意味があると思う。思いたい。
▼矛盾するようだが、「何があっても戦争はいけない」「夫や子供を戦場に送るような世の中になってほしくない」「とにかく戦争はイヤ」という反対の仕方は、自分としては「悪を倒すために何をしても正義!」という意見と同様…とまでは言わないまでも、どこか聞き苦しい。いや、何も間違ってはいない。平和を愛する本能を否定するわけではないが、因果関係とか背景とか、全ての国が持っている野望とかしがらみとか駆け引きを咀嚼・解釈することなしにそのレベルで思考停止するのは……だから何が悪い、と言いたいわけでもないのだけれど……少なくとも自分は説得力を感じないのだが。
▼とかなんとか色々なことに憤ったり脱力したりしながらも、結局は仕事に出たり買い物をしたりと、日常の瑣末な、しかししなければならないことを淡々とこなしていくしかないのだが。余裕を持って出かけたはずが、7号線が道路工事で20分も動かず(誘導する方も少しは考えてほしいもんだ)、開始時刻ジャストに駐車場入りする。しかし受講者も時間を勘違いして少し遅れてきてくれたのでセーフ。普段は7号線でなく裏の方の道を通るのだが、そっちも工事通行止めなので7号線を使うとコレだもの。3月の工事シーズンは時間が読めない。次回からはさらに30分余裕を見て出かけなければならない。
▼夜の講座、長いシリーズが今日で終了。例題のグラフの範囲が複雑だったので現場が混乱気味になり、もっと簡単な範囲の円グラフを書かせて、プロパティをいじる練習をして終わる。最期まで「つい先日やった内容を、今始めて聞くような顔で聞かれる」脱力感から逃れることは出来なかったが、難渋した甲斐あって、指示から反応までのレスポンスが大分良くなった…と思う。思いたいなあ。3月に入ったとはいえ今日もたまに吹雪いたりする悪天候の中、仕事後の時間設定とはいえ、諸事情で欠席がかさんで修了できない人も多い講座だというが、鶴岡での講習はなかなかの出席率・終了率で終えることが出来た。何だかんだ言って、一生懸命に取り組んでくれた人が多かったからだろう。積極的に質問も出たし、受講者の熱意は高かった。あとはたまに自宅で復習してくれればいいのだが、仕事で使うような機能でなければ、実際にはすぐに忘れてしまうもんなんだよなあ。
▼帰途で給油し、いつものようにニュースを見ながら10時頃に遅い夕食。くり広げられる国会中継の大喧騒、てっきり日中の録画ダイジェストかと思ったらリアルタイムの中継であった。結局ニュースや国会中継を見ながら、相方と転寝してしまったのだが、日付が変わっても延々と続いていたようだ。小泉の苦しい(でも喋りだすと異様に元気な)答弁がのべつまくなし続き、その詭弁ももう聞き飽きた感がある。「国際平和が解決してこそ国内問題も好転する」みたいなことを言っていたような気がするが…もしかして、経済政策が失敗しまくりな現状から目を反らさせるために国民を挑発してるんじゃないか?とさえ思ってしまった。
▼先日結婚式に招かれた先輩から留守中に電話があり、折り返し電話してみる。お約束で新婚さんをからかいつつ、用件は何かと思っていたら、今日発表された異動内示の中に私と同じ名前の図書館司書の名前があったので、「同一人物なんだろうか?」と職場の一部で話題になったとのこと。ちなみに漢字が違う同姓同名の方が、4月から相方の職場に異動してくるらしい。本当に、結婚したらどこにでもいる名前になってしまったもんだ。
▼ガリレオ世界をさまよっていたら、何時の間にか羊が帰ってきていた。「ダイモスは泣きながら帰ってきた」などとメッセージが出ていて、思わず「もうどこにも行っちゃだめだよ!」抱きしめたくなってしまう。抱きしめようもないわけだが。

3/19(Wed)

▼講座のあるのが午前中と夜間なので、あいだ5時間半もの空き時間が発生。持参した本を読んだり、昼寝していてもよかったのだが、天気もそれほど悪くないので、結局狛犬探索に出てしまう。結局、2時間半近くもかけただろうか、あっちこっちとさ迷いながら、気がつけば(車から降りずに視認したものも含めて)12社以上回っていた。その気になればもっと回れたのだけれど、10社以上も回っていると、これ以上は「苦行」になってしまう。長くのほほんと楽しむため、今日はこれにて終了。それでもずいぶんと走り回ったのだ。あまり鶴岡の町に詳しくない上に、古い城下町にありがちな、小路が入り組み、一方通行も多い道路配置。その上時節柄道路工事での通行止めなどもあり、いらん迂回を何回もさせられた。一人で地図を確認し、神社の位置を視認しつつ移動するのは、ナビがいる場合に比べると2倍以上疲れるものだ。
▼今回撮影した狛犬は三対。どれも昭和や平成の新しいもので、造形的な面白さはあまりないが、神社にあったほかのものを撮影したりと、それなりに楽しめた。中には「おばあちゃんの100歳記念」で奉納された狛犬もあり、そんなワンコの造形をどうこう言うことは、それこそ罰当たりというものだ。
▼そうして町めぐりした最中、ずっとカーラジオを聞いていた。明日最終通告がなされるイラク状況が気になっていた。特に今日のように朝から晩まで仕事場に篭り、しかもネットできる環境もないときには、帰途に着くまで世間で何が起こっているのかさえ知らずに過ごすこともあるからだ。
▼「メジャーの日本での試合開催が中止になった」ことを知る。そして、「アメリカ国民はいまや大多数がブッシュ支持」であり、「それでもブッシュ批判を繰り返した俳優やキャスターが、すさまじい勢いで干されている」「だからキャスターをはじめとしてマスコミや有名人は、反戦の論調を口にできない空気が蔓延している」とも聞こえてきた。
▼「自由の国」で売るアメリカの国内で、まさかここまでの言論統制が起こるとは予想していなかったので、暗澹とした気分になってしまう。60年ほど前に、どこかの国であったような話が、今アメリカで繰り返されている。しかも上からの統制でなく、民衆が自ら望んで「反戦主義狩り」を行おうとしているのだ。
▼思えば、GHQが徹底的に排除し、裁いたのがその軍国主義だったはずだ。結局は、自国で行うのであれば帝国主義もOKということなのだろう。アメリカの、特に若い世代がどれほどハッピーに「正義はアメリカにあり」とブッシュを支持し、例えばイラクの資源といった野望については否定したり、という様子を、何度か報道番組で目にしてきた。NEWS23の映像だったが、大学生を主体にした若いグループにインタビューを行っていたが、フランスや各国の反戦を訴える人の映像を見て、心底から蔑んだ顔で、例のオーバーアクションつきで、「彼らはとにかくアメリカに反対したいだけなんだ。アメリカに反対できるなら何でもいいのさ。HAHAHAHA」と甲高い声で笑っていた姿を忘れることができない。これが現在のアメリカで、そして彼らがこれから長きに渡って大統領を選び、国政を支えることになるわけだ。そう思うと、これからアメリカが(手痛い反撃を食らうことでもなければ)自問自答することすらないのだろうと、重い気分になった。
▼かつてのヒッピー世代、「LOVE&PEACE」を訴えた世代が彼らの親世代なわけだが、結局あのムーブメントは実をばず、無力なお題目に終わってしまったのだろうか、とも思った。「スポーツや音楽や芸術の力というものは、民族や主義のいさかいを超越する」と教えてくれた人々の中に、アメリカのアーティストや民衆も多く含まれていたような記憶があるが、それも気のせいだったろうか?数々の平和と平等を目指すイベントの中、ステージと客席が一体となって歌われるメッセージソングに胸が熱くなったこともあった。しかしその場で涙ながらに歌われた「イマジン」や「ハッピークリスマス」は、いつしかアメリカ国家に変わっていったような気もする。「War is over,If you want」の「you」は、いまや「一人一人の人間」ではなく「一握りの大国・もしくはテロ国家の主席」でしかありえないのだろうか?もっともジョンはアメリカ人ではないのだけれど。
▼「イラクに武装と大量破壊兵器を放棄させる」という目的を全否定することは難しい。フセイン政権を打倒することがイラク国民へ自由をもたらすであろうこともまた事実だ。しかし彼らの、迷いの無さ過ぎる、熱に浮かされたような目に大きな違和感を感じずにはいられない。フセインのような独裁者がいたわけではないけれど、大東亜共栄圏の幻想に取り付かれていた60年前の日本の国民の大半も、同じような目をしていたのだろうか。あのときの日本を批判し、否定した国民が、今また同じようなお題目を心から信じている。
▼まだまだ途中だが、神社めぐりをして狛犬を観察し、戦前の狛犬にも思いのほか多く出会うことが出来た。広島や長崎には被爆してしまった狛犬がいて、東京でも空襲で破壊された狛犬がいくつもあった。ブロンズ製のものは、供出されて鋳溶かされ、砲弾や鉄兜に姿を変えた。山形は田舎だったから、空襲の被害はさほどではなかったが、もし本土決戦と言うことになっていたら、この狛犬たちの中のいくつかはそこで破壊され、土に返っていたことだろう。こうして彼らを訪ね歩けるのも、まだ平和な現状あればこそ…とセンチメンタルになりつつも、生き延びた狛犬たちのデータは、もう一つの真実を物語る。
▼皇紀二千六百年、という大イベントがあった。皇紀とは、神武天皇が橿原宮で即位した年を皇紀元年として、皇国史観上の日本の歴史を数える概念(皇紀元年=紀元前660年)で、戦前の歴史教科書は皇紀で記されていたもの。昭和十五年は皇紀二千六百年目に当たるという事で、戦争と連動した国威発揚の一大イベントとして国全体の大盛り上がりを見せた祭りである。記念勅語も発せられ、流行歌も生まれたという。で、この年を目指して、2,3年前あたりから神社への石灯籠や狛犬、鳥居などの奉納が一大ブームになったという。事実、これまで探した中でも、この前後に奉納された狛犬は多い。先日実家近くの神社で見つけた狛犬もこの時期のもので、台座には「武運長久」としっかり刻まれていた。こういったものを奉納し、お祭り提灯に高揚した国民は、善男善女であったことは確かだけれど、それだけに迷いの無い目で、大日本帝国の栄光を信じ、大東亜共栄圏構想がアジアに真の幸福をもたらすものと疑わなかったのだろう…と思わざるを得ないのだ。
▼もっとも、ベトナム戦争で食らった大トラウマさえ忘れてしまった連中が、60年も前のイエローモンキーの国の出来事など覚えているはずはないけれど。
▼結局は、そのいささかハッピーなノリで、ホワイトハウス以上にイケイケになっている国民を後押ししているものは、9.11の悪夢ということになるのだろう。ならば日本も、「世界唯一の原爆体験の痛み」を錦の御旗に徹底反戦し、そこまででなくても「国連憲章と国際法を尊重すべき」と力説してもバチは当たらなさそうなものだが、現実は首相が誰よりもアメリカの従者として、靴まで舐めそうな勢いなのが何ともはや。きっと世界には、日本国民のほとんどがイラク攻撃を支持しているようにしか見えないのだろうと思うと悔しい限り。現にヨーロッパでの街角インタビューでは「どうして原爆を落とされた日本が、反対するどころか追従しているのか理解に苦しむ」と語った人がいた。国民も理解に苦しんでいる真っ最中なのだが。
▼こぴあ鶴岡の本屋は、小さいながらも強度関連の本が充実していて、思わず神社への理解を深めるために、出羽三山の歴史と庚申塔の本を買ってしまった。狛犬観察だけにとどめて、他のことにはあまり深入りしない方針だったはずが、あれこれ撮っているうちにズブズブハマって行ってるような気がする。楽しいけど怖い。
▼で、今日も買ってしまった「お腸夫人」。数種類のパッケージがあるので、ついつい全部集めたくなってしまう。今日は講習の合間の軽食タイムに一本飲んでみたのだけど、なんとなく蠕動を感じた程度で、特に激しい効き目があるわけではなく安堵する。効能は穏やかな模様。しかしこんな剣幕で「お腹にはプルーン。覚えてらして!」と言われた日には、「肝に銘じておきます」としか答えようがございません、竜崎先輩!

*「出羽三山史」 /「庚申塔の伝播と縁起」 五十嵐文蔵

3/18(Tue)

▼以前から何度かうちの掲示板でも話題になった、ダイドーのプルーンドリンク「お腸夫人」、なかなか見つけられないと思っていたのだが、昼食を買いに寄ったファミリーマートで見つけたので、思わず買ってしまった。
▼数種類あるパッケージから、とりあえず一本を選んでみる。「この一本、お腹によろしいのよ!」と神々しい竜崎先輩。150円の定価のうちいくらが山本教祖先生のノベルティになるのかは分からないが、確実に教団の資金源になるんだろうなと思いつつも、つい浄財してしまったのだ。最近(特に乳製品に対して)腸がセンシティブになって来たようなので、講習中に差込みがきてもまずいか?と思い、とりあえず家に帰ってから2/3ほど飲み、残りは相方に味見させてみた。もともとプルーンは無難な味なのだが、薄すぎず濃すぎず、味としてはとても飲みやすい。他の競合製品の事を考えると、100円くらいでもいいか?と思うのだが、何となく許せてしまうのはやはり竜崎先輩のカリスマ性のなせる業なのだろうか?

3/17(Mon)

▼先日いただいた羊所在情報を頼りにして、ようやく目当ての場所にたどり着いたが、既に羊は移動したあとのようだった…また一から探しなおしか…ツラいなあ…夕方?一時ギフトを乱用したユーザーのせいで、ギフトが送れない状態になっていたようだが、夜には治っていた。アレはやはり大きな楽しみなので、迅速なスタッフの処置に感謝したい。ちょうどバードチーフさんにお会いしたので、2個ほどギフトをお送りしたところで邪魔者から来襲されたので、仕方なしに逃走する。
▼今日の相方のお土産は、文庫版で新装された杉浦茂の「少年児雷也」と「少年西遊記」。2冊一遍に読んだら流石に杉浦パワーに当てられて、転寝してしまう。というか両方とも、主人公がキテレツな悪者と「ゆかいつうかい」な大あばれをするという話なので、読んでいるうちにどっちがどっちだか良く分からなくなってくる。今の50代って、こんなイッてる漫画を読んで育ったのかと思うと凄いことだ。ある意味、榎本俊二を凌ぐ漫画ドラッグが、公然と少年誌に(今と違って当時の少年誌は、正味坊ちゃん嬢ちゃん向けなのだ)載っていたのだから…

*「少年児雷也」1 「少年西遊記」1 /杉浦茂 「ばらっちから鴨メール」/鴨志田穣・西原理恵子

3/16(Sun)

▼今日は特にどこにも出ず、マッタリしながら本を読んだり、サイトの更新など。朝方、相方がついにひよげクラブに遭遇。大事にしていたレアキャラがたくさん逃げていってしまい意気消沈。その上昨日羊も一匹逃げたという事でダブルパンチの模様。
▼ここ数日で撮りだめた狛犬画像を整備し、ページを編集する。ただ並べるだけならいいのだが、ついつい面白い伝説があると書いてしまうし、絵馬があれば載っけてしまうし、庚申塔も目を引くのがあれば撮影して、色々考察してしまう。当初は基本的に狛犬しか撮らない!というシンプル路線で行くはずだったのだが、庄内の神社はどうやら予想した以上に面白いものがたくさんあるようだ。
▼基本的知識の補強として、やはり先日購入した「日本の神様読み解き事典」や、大叔父の著作が役に立っている。しかし前者には修験がらみの記事があまりないので、相方が以前買ってきたものの私はほとんど読んでいなかった「東北学」のバックナンバーを持ち出して、特に山岳信仰について読みふける。三山それぞれにも祭神はあるが、それは割と後付けで、まず山への畏怖と感謝の信仰ありき、また羽黒山は太陽=烏、月山は月=兎の象徴でもあり、太陽、月を始めとする自然全体への根源的な思いがバックボーンなのだと思わざるを得ない。地域によって、たとえば内陸の人間にはその対象に蔵王山や葉山が加わったり、置賜の人間には吾妻連峰であり最上川源流だったりするわけだ。雪解け水が勢いよく流れる季節になると、その水量に、また仰ぎ見た月山や鳥海山の山頂付近の白さに、冬の雪をたっぷり蓄えている山の頼もしさを感じ、今年も水不足にならないですみそうかな、と思う。そういう感覚が里の子供なりに、知らず知らずのうちに備わっていたことに気づく。また、中学三年生のときに恒例行事で月山登山で息を切らし、辛い思い出しかなかったけれど、こうして神社めぐりを開始してから、初めて「一度でも山頂に登ってよかった」と思えるようになった。今年は何十年かぶりに羽黒山に行って写真を撮りまくってこようかと思っているのだが、最近すぐに筋肉痛を起こす足を心配しなければいけないのが我ながら情けないことだ。
▼夜、相方の羊は無事に戻ってきた。また、相方がログインしているときに、牧歌で私の羊の居場所を叫んでくれた方がいて、涙が出るほどありがたい。ありがとう、ウソツキlatticeさん!!