ランダム日記
2003年5月前半

ルーズな管理人ゆえ、毎日書くとも限らない日記です。
表示サイズは「小」を推奨。
*は購入書籍類、#は購入ソフト類、●は作った食事など。

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5/13(Wed)

▼2chの文房具板(密かなお気に入り)を見ていて、ふとミドリのホームページに行ってみる。ミドリの隠れた人気キャラ、「オジサン」のマッタリ具合が好きで、昨年と一昨年は手帳のリフィルで愛用していたのだが、そのページがないかと思ったのだ。結果、「オジサンの小部屋」のコーナーをすぐ見つけることができた。ああ、どれもこれも欲しい。ついでに夏用の一筆箋や絵葉書の新製品などを見ると、これまたそそられる。幼稚園以来レターセット大好きな血が騒ぐ。もっともEメールをはじめてからは、年賀状以外の郵便物はとんとご無沙汰で、それでも時々衝動買いしてしまうレターセットにしたところで、たまに友人知人に宅配便を送る時に添える程度にしか使わないと分かってはいるのだけれど。
●野菜とサーモンのオムレツ/大根とわかめのシソ風味サラダ/アイコのおひたし/小松菜のおひたし/ジョナの味噌汁

5/12(Tue)

▼Shockwaveのゲーム「二角取り」に手を付けてみる。上海とはルールが違うので最初は覚えるまで戸惑ったが、やり方を覚えてしまうと最後、例によって猿のごとくやりまくってしまった。初級で牌の取り方を覚えた後は、適度な足かせがある中級に進むと適度に面白い。単純なゲームなのだが、ヤメ時が難しく、ついもう一回…になってしまうのは「ZooKeeper」と同じか。ただ、何度もプレイしているとどうもMeの調子が悪くなって、再起動せざるを得なくなってしまうのが難点。私のマシンだけかもしれないが。
●紅鮭のごまムニエル/ワラビと厚揚げの煮物/コゴミのくるみあえ/反魂草のおひたし/反魂草のきんぴら/大根と油揚げの味噌汁

5/11(Mon)

▼相方、ようやくの一日代休。午前中ゆっくり休ませつつ、むちんさんと電話などする。休ませるつもりで、愉快でもない家のヤボ用に使われて起こされる相方不憫。普段なかなか行けない平日ランチにでも出かけようかと思っていたが、相方がゆっくりしたいようなので、家にある材料で適当に山菜スパゲティ(ペパロンチーニ風)を作る。
▼買い物がてら、本屋によって探し物。探し物見つかる。ついでに漫画など数点買う。ついでに神社二つ回って狛犬撮影も。
▼きくち正太「太夫」終了。最近この作者は、「おせん」での急速なウンチクさんぶりに呆れて心が離れつつあるのだが、「太夫」は思い切りライトに、くだらないライトエロに徹していたし、主人公もまだ15歳(例によって全然そうは見えないんだけど)なので、そんなにウンチクも語らず、楽に読むことができた。きくち正太は、物語の終わらせ方がなかなか上手いと思う。結局この話は、禿(かむろ)が転校することで終わる。「転校」は学園ものの場合、無理がなく、しかも別れの感傷とドラマを楽に描ける装置として重宝される伝家の宝刀だが、それにしても風呂敷の畳み方が上手い。画力で得をしているのかもしれないが、ラストにいい感じの余韻が残せるというのはなかなかの強みなのだと思う。
▼「野望の王国」、多少順序は前後して8巻購入。これで全巻揃ったのだから、さっそく「野望の箱」全員プレゼントに応募せねば。全編読みきってみると、征五郎や片岡の両者は確かに主人公ではあるのだが、「ストーリーを進めるためのモーター役」という印象で、結局は征二郎兄さんと柿崎のドラマだったのかな、という読後感が強い。終盤のダイナミズムやラストも、思ったよりはずっとよかった。体力がないと読めない作品、まして全巻通して読むような機会があるかどうかは怪しいが…
▼今日も義父が友人と山に出かけて、山菜の追加。で、昨日に引き続き大忙し。美味しいので有り難いばかりだが、山菜のシュウ酸は相方の結石に良くないので、思い切り食べてもらえないのが残念なのだが。しかし同じ体質で結石持ちの義父は、取れたての美味さに感動して、おひたしや天ぷらを食いに食うのであったが。
●麻婆茄子/コゴミとタラの芽の天ぷら/ウドのごま和え/アイコのカレー炒め/アイコのおひたし/ワラビの醤油一夜漬け/アイコの味噌汁

*「野望の王国」8/「殴るぞ」3 吉田戦車/「太夫」6 きくち正太

5/11(Sun)

▼朝アバレン。「太秦映画村プロモ編(後編)」だったが、前回よりサービスが少なくて残念(そりゃ、前回で戦闘シーンが少なかった分だけ今回に回ってきたので当然なのだが)だったが、まずまず面白かった。三匹はあまり斬らなかった。それはそうとアバレンジャーの面々、そろそろ5月も中盤なのだから、雄叫びをもうちょっと上手くやれるようになってほしいものだ。暴れてナンボの戦隊なのだから。特にらんる嬢。
▼ところでアバレピッグ嬢は一体どうなったやら。このままハムスター館長路線で子豚のままでも、それはそれでいいんだけども、メガネっ子好きの方々が許さないのでは。
▼三十数年も親子をやっていると、いいかげん誕生日や母の日に贈るようなものも贈り果たして、さてどうしようと悩むのである。アクセサリーも随分送ったし、化粧品には好みがあるし、服や靴は試着しなければ買えないし、本やCDも反応イマイチだし、さりとて商品券では味気ない。収納スペースに汲汲としている実家の状態を知っているので、かさばるものを送るのも考え物だ。当初、王道で花にしようかと思い、日比谷花壇をはじめとする花屋サイトを見て回って、心動かされるものもたくさんあったのだが、花自体と送料に値が張る。色々考えて、消えモノではあるが楽しんでもらえそうな食べ物にしようと決定し、菓子を中心に見ていたが、結局プリン系に決定。折角だから、普段買わないような贅沢なもの、珍しいものをと探し、パティスリーニコラスの「くりかぼちゃプリン」に決め、今日配送されるように注文した。夜に早速電話が来て、とても美味しいとのことで安堵。兄が絶賛するとはよほどのことで、話を聞いているうちに私が食べたくて仕方なくなってきた。これからこの路線で行ってみるか。山形県内の美味しいお菓子屋さんは色々覚えたけれど、他県のお店には縁自体がないもの。だがネット通販はその壁を埋めてくれて、色々とトライすることができるのは、とてもありがたいと思う。
▼今日の夜も山菜づくし。美味しいし飽きもこないのだが、台所での孤軍奮闘が続き、結構疲れる。

●肉じゃが/アイコのおひたし/ミツバのおひたし/ワラビの醤油一夜漬け/豆腐の味噌汁

5/10(Sat)

▼一昨日の日記に書いた「バカの壁」の感想で、「日々変わる人間と、流転しない情報と」という部分のことを書いたのだが、養老先生はさらに「現代の人間に『人間は日々変わるもの』と教えれば、『それなら、昨日自分がした約束は、"昨日の自分が言ったこと"』だから守る必要はない』という風に都合よく解釈するだけだろうが、そうではなく、『自分は昨日の自分ではないが、昨日自分が言ったことは"情報"として厳然と残っている。だからこそ責任が発生する』と考えるのが筋なのだ」という内容で、『男子三日見えざれば剋目して見るべし』と『武士に二言なし』という言葉を例にとって解説していた。で、情報が残るということ、その残し方や扱い方、残すべきか消すべきか、ということについて読みながら考えていたのだが、奇しくも同じタイミングで、ずっと探していた『ホームページをやめる時』というサイトを再発見することができた。同じ方が運営していた『アクセス向上の功罪』も、アクセスの少ないサイト運営者の身にも面白かった。
▼このサイトに出会ったのは、多分2年くらい前に、とあるアクセスアップ考察サイトで紹介されていたのがきっかけだった。その手のサイトを見に来る人には一見最も関係がなさそうなサイトではあるのだが、結局は「Webで情報発信するということ」と、その情報の扱い方、そしてサイトをやめる時に公開していた情報をどうするか、アーカイブ的に残すのか、綺麗に掃除して跡を濁さないようにするのか…といったことが色々と述べられていて、文章量は多くないが簡潔な表現で、サイトを運営する人間・そしてこれから運営しようとしている人間にとって、参考になる部分がたくさんあった。去年、ふと読み返したくなって検索したが、移転表示もなく綺麗さっぱりと消えており、このサイトの管理人さんは『きちんと手続きを踏んで、なおかつ情報を残さずに消すという方法を選んだのだな』と知ると共に、もうここが読めないのを残念に思っていた。
▼今読めるのは、「あぼーん保存館」で公開されている復元データである。こうして復元公開されていることが管理人さんの本意に沿うものかどうかは分からないが、保存されていたのはありがたく、すかさず全ファイルをHDDに保存する。
▼自分がかつて置いていた情報をどうするか、という事については様々な考え方があり、「些細な情報でも、誰かの検索の役に立つかもしれないから残すべき」、「サイトを畳んだら全消去すべき」という両論があり、どちらにも頷ける点はある。1000年前の中国のおっさんの愚痴やマニアの書いた本に、調べ物で助けてもらった経験もあるし、また傍から見れば他愛のないガラクタや下世話な雑誌も、研究者にはお宝だ。これは絶対に誰の役にも立たない、と言い切れるものは実は少ないのかもしれない。でも私の書いてる戯言日記なんぞは、相当「無益データ」の端っこに位置することは間違いないが。
▼今日はさっぱりしたものが食べたくなったのと、少し手抜きをしたかったので、昨日のワラビを使って山菜ソバ。ワラビのほかにキノコ、鶏肉、ゴボウを入れてツユをつくり、あとは茹でて冷やしたそばを各自好きなだけ付けて食べる。薬味は大根おろし・葱・ゴマなどを色々と。あとはもらい物のタラの芽が少しあったので、これもまた天ぷら。山菜シーズンは例によって天ぷらが続いてしまう。他の食べ方も色々あるけれど、小さめサイズの柔らかいタラの芽を見ると、やはり天ぷらにせずにはいられない。
▼飲み会帰りの相方を迎えに行き、帰りに寄ったコンビニで「藤子・F・不二雄傑作集 大宇宙編」を買ってみる。いわゆる「コンビニ本」だが、「ミノタウロスの皿」が入っていたもので。バッドエンドのマンガ自体に馴染みのなかった小学生の頃、「藤子不二雄の作品だから明るくライトに終わるはず」という先入観だけで読んで、そのラストの救いのなさに愕然とした記憶が今でも生々しく、久々に読み、手元においておきたくなったのだ。救いのないラスト、という点だけでいえば、もっと小さい頃に読んだ「ススムちゃん大ショック」などもあるのだが、子供心に永井豪のマンガはそれなりに構えて読んでいたからいいものの(イヤなガキだなあ)、まさか藤子先生から食らうとはまさに不意打ちだったのだ。当時はコロコロコミック全盛時で、両先生のシリアスSF作品群を知らなかった頃の話。これもまた私の「トラウママンガ」の一つだった。
▼相方、カプセルガシャの「釣りキチ三平」シリーズを買う。先日彼は同シリーズを一個買ってきて、それは「コバルトマス」だったのだが、これがまた合わせがいい加減で、接着剤でもつけないことにはちゃんと組み上がらない。魚よりも魚紳さんや三平くんなどの人物フィギュアの出来を見たかったのだが、今日出てきたのはコバルトマスの色違い。………シークレットなのに………嬉しくない……
●かしわ山菜そば/タラの芽とマイタケの天ぷら/カデナとワラビのお浸し

5/9(Fri)

▼ちょっとした拍子で、検索先のリンクからリンクに飛び、文を読んでいたところ、「初釜(正月に師弟が集まって行う、茶道の新年会。その年初めて釜を使うことから言う)」という言葉に、ホモセクシュアル的な隠語の意味があることを知った。「そっちの用語」と聞いただけで、意味はもう確認するまでもない。まったくうまい事言うものだ、と感心させられる。こうした性風俗の隠語や、泥棒・犯罪関連の符丁というのは凄くよく出来ていて、立派な一つに言語世界を形作っている。なるほど、これをテーマに絞って研究している専門家がいることも頷けるというものだ。
▼スペイン語講座は、五月二回目の中級編。初級編でも動詞の活用などに入ってきたので、少しずつ文の内容が分かるようになったし、スキットのリーディングにも何とか付いていけるようになった。この中級編では、メキシコへ留学していた日本人・まりが、メキシコ人の友人・ヘルマンと共にスペインに旅行に行くという設定で、様々な場面が展開する。飛行機やホテルの予約の仕方、空港での会話、ホテルや店でよく使う受け答え、道を尋ねる言い方…など、具体的なシチュエーションがいくつも登場する。しかし五月の後半のほうを見ていると、いきなり「道でハンドバッグをひったくられ、警察で被害状況を話すまり」という場面が。確かにそうした時にきちんと話せることは何よりも大事なのだが、まだ五月だというのに何たるアグレッシブな設定。しかし、緊迫した状態なのにヘルマンは決して悲観的にならず、
「パスポートが盗まれなくて残念だったね、まり。そうすればずっとスペインにいられたのに」と軽口でまりを慰め、まりも
「あなたの性格大好きよ!」と返す。この明るさがいかにも「ラテン的」に感じられ、そういう部分も含めて楽しめるのはなかなか面白い作りかと。それが五月最終日の内容なので、思わず六月号のテキストの内容が気になってしまう。「ヒキ」がある語学テキストというのもなかなか新鮮のような。
▼これはスペインに限ったことではないが、盗難や引ったくりを「誰にでも起こりうること」と考えて用心するのは、海外旅行するうえでは大事なことだと思う(というか、もはや日本でもそうなんだけど)。事実、私たちがスペインに行った時も、マドリッドの地下鉄でバッグをひったくられそうになったし(相方が防止して事なきを得た)、同じツァーの人はバルセロナでやられてしまったし、去年は中国で実家の父が財布をパクラれのを見たり聞いたりしているし。地下鉄であわやの目にあったのはツアーの2日目だったので、ビビり屋の私は目つきの悪そうな人とすれ違うたびに緊張していた。恐らく一緒にいたのが相方でなければ、自由時間のほとんどをホテルや近辺のレストランだけで過ごしていたに違いない。肝が据わっていて行動派の彼がビビらずにあちこち出歩いて、店や施設を歩き倒したおかげで、様々な思い出と買い物を楽しむことができた記憶は、未だに薄れずに残っている。次にスペインに行く時は、私ももう少し物怖じしない自分になっていたいものだ。闘牛は堪能したから、次はプラド美術館をゆっくり回るか、リガ・エスパニョーラを生観戦したいというのが目下の夢。路銀はちっともたまってないけれど。
▼義父がご友人たちと秋田方面に出かけて山菜採り。朝、なんだか鈴がガラガラ言っていると思ったら、山歩き用の長靴についている熊よけの鈴だったらしい。夕方前には今日の猟果が到着する。食べごろのタラの芽、シドケ・カデナ・それに店で売っているような、長さも柔らかさもカンペキな山ウドに、大ざる一杯のワラビ。見ただけで顔がほころんできてしまう。山菜は、いかに採れてから時間を置かずに処理するかが勝負なので、今日はいつもより早く台所に立ち、ワラビのアク抜きや各種お浸し、天ぷら揚げなどに頑張ってみた。ワラビは一日置かないと食べられないので、エグみのない部分を少し取って茹でて、粕入りの味噌汁に。コンロの開く暇もないが、できたてを味見できる役得や、義父の晩酌に焼酎でご相伴すれば大満足。「家族のために山で海で美味しいものをゲットしてくる」義父の元気さと、「ギャートルズ」のお父さんのような頼もしさに感謝だ。
▼夜、某所に出張。タイミングとして本意ではなかったのだが、どうせ何を言っても言わなくてもそれぞれに解釈されるわけだから、一々気にしてもいられない。感謝したい人に謝意さえ伝われば、それで十分だ。

●タラの芽と山ウドの天ぷら/野菜入り豚のしょうが焼き/シドケのお浸し/干し姫鱈の焼き物/ワラビと豆腐の粕味噌汁

5/8(Thu)

▼先日、相方が仕事で使ったレンタカーにうっかり携帯電話を忘れてしまい、レンタカーの代理店が閉まっていたもので仕方なくJAFを呼んで開けてもらおうとした。のだが、来て貰ったJAFの職員の言うことには、「ここ2,3年中に発売された車のほとんどは、車上荒らし対策でキー部のセキュリティが上がっており、JAFでも簡単には開かなくなった」とのことで、結局開けることが出来ず、連休明けにレンタカー業者が引き取りに来るまで断念したらしい。一部の車種以外では、窓のところに傷がついてもいいならば何とか開錠可能らしいが、レンタカーでは無理は出来ない。うちで乗ってる車では心配はないが、将来買い替えしたら、合鍵は多めに作っておくしか対応策はないようだ。最近新車を購入された方は、カギの閉じ込みにはくれぐれもご用心。
▼FLASHゲーム。先日帰省の時に持っていったら案の定実家の母がハマりまくった名作、「ZOO KEEPER」と同じチームが作った「ジップジャン」。まあ要するにドンジャラ。私は麻雀は大学で覚えたけど小さい頃にドンジャラのたぐいで遊んだことがない。正直、いい歳こいていまさらドンジャラでもあるまい、と思いつつプレイしたのだが、けっこうさくさく遊べて気分転換には良い。また、マニュアルにない役が色々あるのでそれを探す楽しみが大きい。キャラデザインにもう少しオリジナリティがあってもいいようにも思ったが、ゲーム中のキャラプロフィールを見ると、主要キャラ二人がいきなり妄想世界の住人だったりして侮れないのであった。
▼しかしこの、「いくらポンしてもリーチして、ロンでもツモでもアガれる」というのは、最初は初心者に囲まれて麻雀してるような妙な気分に襲われたが、結局早く仕掛けていかないと勝てるものも勝てないのですぐに慣れることになる。が、あんまりこればっかりやってると、流石に「鳴いてリーチ」まではしないけど、いわゆる「出るポン、見るチー」のバカ麻雀になってしまいそうで怖くもあり。
▼養老猛司の「バカの壁」が面白くて、一気に読んでしまった。中でも、現代人の「『自分という存在は変わらないものである』と認識することの間違い、また個性認識の誤り」について述べている段が非常に面白かった。(以下、紫の文字が引用部分)

少し考えてみれば分かりますが、私たちは日々変化しています。ヘラクレイトスは「万物は流転する」と言いました。人間は寝ている間も含めて成長なり老化なりをしているのですから、変化し続けています。
昨日の寝る前の「私」と起きたあとの「私」は明らかに別人ですし、去年の「私」と今年の「私」も別人のはずです。しかし、朝起きるたびに、生まれ変わったという実感は湧きません。これは脳の働きによるものです。
脳は社会生活を普通に営むために、「個性」ではなく「共通性」を追求することは既に述べました。これと同様に、「自己同一性」を追求するという作業が、私たちの脳の中でも毎日行われている。それが、「私は私」と思い込むことです。こうしないと、毎朝毎朝別人になっていては、だれも社会生活を営めない。
では、逆に流転しないものとは何か。実はそれが「情報」なのです。ヘラクレイトスはとっくに亡くなっていますが、彼の遺した言葉「万物は流転する」はギリシャ語で一字一句変わらぬまま、現代にまで残っている。彼に「あなたの"万物は流転する"という言葉は流転したのですか」と聞いたならなんと答えるのでしょう。
このように永遠に残ってしまう言葉を情報と呼びます。情報は絶対変わらない。私がインタビューを受けたとして、同じ聞き手に同じように聞かれても、話すたびに内容は微妙に変化します。しかし、話した内容を収めたテープの中身は変わらない。生き物と情報の違いはまさにこれです。


つまり、「万物は流転するが、『万物は流転する』という言葉は情報だから流転しない」ということで、養老氏は「昔の人は、『情報は流転するが私という存在は私であって変わらない』などという考え違いはしていなかった」という例を、日本の古典にとっていて、それが有名な「方丈記」の冒頭。

「ゆく河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず」
川がある、それは情報だから同じだけど、川を構成している水は見るたびに変わっているじゃないか。「世の中にある、人と栖と、またかくのごとし。」人間も世界もまったく同じで、万物流転である。


ちょうど過去の日記に目を通して、すっかり忘れたけどこんなことを書いていたのか、とか、このときはよっぽどソレが好きだったんだなあ、今思うとこの言動はまったく恥ずかしい…などと、新鮮さ30%、羞恥70%で読んでいた時だっただけに、ものすごく素直に納得できた。一年前と今の自分は、変わらないようでやっぱりあれこれと考え方も肉体的にも変わっているのだが、日記だのテキストだの、あるいはメール、人様の掲示板に書いた書き込みは厳然として「私の言動」として残っている。都合が悪くなって消したところで、各種キャッシュやWebAchiveには残されているし、人の記憶の中に、またどこかでコピー&ペーストされていることも当然ある。
▼時々そうやって過去の文を見直す機会があって、自サイト内であればまだ修正が効くわけだから、こっそりと誤字脱字を直したり、人様のプライバシーに関わりすぎているような部分や、事実とかみ合っていない記述などの表現を変える場合もたまにはある。が、基本的には「あー、このときの私の後ろからスリッパでひっぱたいてやりたい」と悶絶するような苦酸っぱい思いについては、あえて直さずに、何かの糧になりそうな気がして「自分羞恥プレイ」みたいな措置を取っていたし、多分これからもそうするだろう。誠意だとか反省だとかそういうカッコいいモチベーションではないのだが、多分そうしたほうが私にはいい薬になりそうな気がする。私の性分を良く知る人は「単に面倒くさいだけでしょーに」と言うだろうな。実は半分以上はそれが大きいわけだが、「その時の自分はそういう奴だった」という事実は事実のままにしておこうかな、という考えもあるにはある。

●鮭のムニエル・ポテトフライ添え/もやしときくらげの炒め物/黒豆/山芋の梅酢漬け/豆腐と葱の味噌汁

5/7(Wed)

▼これはゲームではないのだが、センスのよさに唸らされたのが「FLY GUY」。中年のおっさんが思いのままにふわふわと空中散歩を楽しむ、ただそれだけのフラッシュだが、音楽もいいし、温泉上がって一杯引っ掛けて、マッサージチェアでそのまま眠り込んでしまったような、そんな気持ちよさがある。空中を自由に遊泳し、浮かんでいる色々なものに触れると様々な反応が見られる。うっかりコピー機や携帯電話に触れると、いきなり現実に戻される=地上のスタート地点に戻されてしまう。しかしゲームではないのでそれは「ゲームオーバー」ではなく、もう一度空に浮かび上がればいいだけの話。ふと待ったりしたくなった時にお勧め。
▼ちなみにこうした物件はだいたい2chのFLASH・動画板か、そのゲーム関連をまとめてくれているサイト「FLASHの面白いゲーム」から見つけて、アレコレ試している。フラッシュ本体を保存すればいつでもオフラインで楽しめるのも助かる。
▼バードチーフさんが日記で推薦していたシャア板の「ガンダムのセリフに『マジで』を付けるスレ」。私もチーフ同様、こういうの大好き。
▼それにしても暑かったもんで、昨日に引き続き終日半袖のTシャツで過ごしてしまった。
▼ぽちさんに、中国関係の雑誌やムック、映像ソフトなどが入手しやすそうな書店をご紹介しようと思い、学生時代によくお世話になっていた内山書店や東方書店のURLなどを検索していたところ、痒いところに手が届くデータベースにまとめておられた「睡人亭」というサイトにたどり着く。文字コードについて詳しく書いてあったり、中国史専門用語のATOK辞書があったりと、至れりつくせりなのに感動していたが、それもそのはず、「パソコン悠々漢字術」の著者・山田崇仁先生のサイトだった。Javascriptによる「度量衡換算ツール」など痒いところに手が届くコンテンツが色々あって、こういう便利なものを使って勉強できる今の学生は幸せかも。
▼ロス疑惑の三浦氏、雑誌万引現行犯で逮捕。一体何をやってるんだか。所持金が25万あったとか、レジの順番待ちが面倒だったとか、買おうとしていた雑誌というのが「わんわん共和国」だとか、そもそもいくら話題性のある人だからといって、万引き現行犯一つでこんなに報道されるようなことかいなとか、ツッコミどころは多々あるけれど。それでも「タマちゃんの健康に留意して工事を延期することに決定」などという戯けたニュースよりはよっぽど腹も立たずに聞けるというものだ。
▼外国製の画期的なバストアップブラは定期的に話題になる商品だが、今年はこれなのか?と紹介されているのがヌーブラ。バスとに直接貼り付けるタイプのもので、ラインが出ない・ストラップもないという点では便利なシチュエーションが色々あるだろう。当然値段は12000円とお高いのだが、輸入物の機能性ブラだとこんなもんか。というよりも、「この技術が進歩して銀色(←ここ重要)になると、『スペースピンチー』のスペースニプレスになるんだろうなあ、実はもう少しすれば実現できる技術だったのだなあ」と変な方向に感心してしまった。
▼寝る前に風呂に入ったのはいいが、プロパンガスが切れていた。しかしもう髪を濡らしてしまっていたので、まだ湯船のお湯が十分温かいのを幸いに、洗面器を使って洗髪。シャワー以外で髪を洗うのは、もう10何年ぶりだろう。実家にシャワーが入ったのは確か中学生の時で、それまでは洗面器で湯船からお湯を汲んで洗うのが普通だったのに、久々にやると、なんだか理不尽なまでに不便な行為を強いられている気分になってしまう。つくづく、人間は便利なものにはさっさと順応してしまって、それ以前には戻り難いものなのだなと実感する。トイレにしたって、小学生の途中まではずっと汲み取りで、周囲の家も水洗のほうが少なかったのに、今や「ウォシュレットがないと、なんかすっきりしないなー」とかほざく始末だもの。

●イカのにんにくバター醤油炒め/小松菜のおひたし/だし巻き卵/山芋の梅酢漬け/豆腐の味噌汁/黒豆

5/6(Tue)

▼最近、「崖っぷち大賞」シリーズを読み返している。みうらじゅん・山田五郎・安斎肇・泉麻人の四氏が、一つのテーマについて「ここまでは常識、ここから先は知りすぎ」と様々な項目を分類していき、「この項目までは常識のライン」というギリギリの項目を選び出すという企画だった。「誰でも知っているので、話題に出しても大丈夫」というのが「常識大陸に乗っている」と呼ばれ、「これはマニア過ぎで、調子に乗って酒席なんかで話すと周りの人が引くかもしれない」という項目は「崖落ち」。で、その境界が「崖っぷち」。
▼これ、そのうちオフ会なんかで模造紙使って是非やってみたいと思っているのだが、その際にはメンバー構成を見据えたテーマ設定が重要になる。「みんなこの項目についてはかなり詳しい」ようだと、かえって話し合ってるうちによく分からなくなるのだ。この企画を考える時必ず思い出すのが、私が学校に勤めていた頃、とびさわ君とゼミ室の黒板で「ガンダムに出てくるメカ・崖っぷち大賞」を試みた事があるのだが、対象が広すぎたのと、お互い知りすぎなもので、収拾がつかない上に他者への説得力を欠く結果になってしまい、今一つ面白みにかけたという経験だ。ちなみにメカ部門ではキュイだかルッグンだかで、キャラ部門ではジョブ・ジョンだった。これじゃあなあ。現実的には、メカではシャアザクとかハロといったところか。キャラクターではどうだろう。世間的にはセイラさんさえ怪しいのかも。
▼朝方、5時半頃に一度起きてから、早すぎるのでもう一時間ほど寝た。その間に、妙に高い濃度の夢を見てしまった。しかも二本立て。

1:鶴岡市を仕事帰りか何かで回っていて、なぜかとある高校(特に実在の高校と一致した外観ではなかった)でトイレを借り、用を済ます。済ました後に、水洗ハンドルのあたりに、ネジなどで上手く偽装した超小型の盗撮カメラを見つける。(8mmスワロくらいで、本当に小さいのだ)高校の女子トイレにこんなものがあるのは穏やかではないと思い、すぐにその学校に報告しようと思うのだが、なぜか「警察では撮影された映像も当然調べるだろう。自分のも映っているはずだから、なんとかそこだけ削除できないかな。とりあえず家に持ち帰って相方に相談しよう」とワケのわからんことを考えて持ち帰るが、なぜかそのことが盗撮グループに知れて、PHSに脅迫メールが入る。

2:正月。近くの寺で、定例の地域の家族が集まる大規模な新年会が行われ(もちろん実際にはそんな行事はうちの所にはない)、準備や采配をする順番が我が家だった。煮物を作ったり漬物を用意したり、酒の数を整えたり、どういうわけか地元農産物のPRのために一生懸命Webサイトを突貫工事で作ったり…と、粉骨砕身して用意したのだが、ムラの老人達に「料理はこんなのではない」「この行事には欠かせない料理や初飴(内陸のものだし、しかも正月ではなくて、小正月の初市に食べるものなのだが)が揃っていない」「こんなになってない新年会の準備役は初めてだ」「地域の嫁の中でも最低だ」と、とにかく言葉汚く罵られる(その割に、一番痛い悪口である「まだ子供がいない」というのはなかったのは、無意識の自己防衛なのだろうか)。私は『その場で指導されたり、あとで陰口を言われたり無視されるほうが、こんな罵詈雑言よりはまだましだ』と切れてしまい、茶碗を壁にたたきつけて、その寺を走って出て家に帰り、人格まで否定されるような罵詈雑言に怒りまくって号泣する。すると、地域にいる国際結婚した外国人のお嫁さんたちが5,6人心配して様子を見に来てくれて、
「元気出してクダサーイ、私たちも最初はそうデシタ
「最初っから何でも上手く出来るひとなんて、いない
「少しずつ、覚えて、イッキマーショウ?」

と慰めてくれるのであった(地域に外国からのお嫁さんは一人いるにはいるらしいが、実際には面識がないし、そんなに何人もいないのだが…)


ワケがわからないが、最近こういうろくでもない夢をよく見る。しかも気持ちよくないだけならまだしも、これだけの場面と時間を要するシーンがつまっているのに、所要時間は実際には60分。脳内の圧縮コーデックって、そうとう凄いことになっているのか。ああそういえば、折角実家に帰っておきながら、庭の南天にお祈りするのを忘れていた(子供の頃からのおまじないだが、これがまた効くんだ。単純な暗示なのだろうけど)。
▼昼間、「ニルスのふしぎな旅」を流しつつ、「野望の王国」の最終刊を読む。耳から入る情報と目から入る情報のあまりのギャップに、相当「あやしうこそものぐるほし」い気分になり、軽いトリップ感。
▼相方、最近一日一回は鼻血の大出血がある模様。本人は「もともと出やすいほうだから」とは言うのだけど、ここ最近のことだし、何より量がハンパでないので心配だ。鼻だけの問題ならまだしも、他の病気と繋がっていることもあると聞くし…無理にでも年休を取って受診し、体を休めてほしいのだが、今度の土日もどちらも遠征で、正規の休みさえ取れない状態。医者嫌いな自分を棚に上げて、強硬に受診を勧めてはみるけれど、もどかしい。

●口細ガレイの塩焼き/さしみこんにゃく/揚げだし豆腐/たたききゅうりのキムチ風/山芋の梅酢漬け/あさりの味噌

5/5(Mon)

▼相方、ようやくの休み。かなりヘトヘトそうなのでドライブなどは諦め、美味しいものでも食べに行くことにする。昨年出来たお店で、一度行ってみたかったレストラン・シェディオークへ。ここは「有機野菜のレストラン」と銘打ってあり、この手の店はえてして「素材は確かだが高そう」「量が少なそう」という場合が多いのだが、結果としては量も適当で、ランチコースが1500円程度と許容範囲だった。メニューは
・山菜の和風スパゲティ(ハーフサイズ)
・山菜のグラタン、または季節野菜のカレーライス
・サラダ
・デザート(イチゴのシャーベット、またはミルフィーユ)
・コーヒー

出てくる水も効能書きつきのミネラルウォーターで、美味しいは美味しい。
▼ただし、その日たまたまだったのかもしれないが、接客に多少難があり、とにかく水からして出てくるのが遅い。結局、全てのコースを終了するのに1時間半。今日は休みの日だから「ゆっくり気分で」許容することが出来たが、平日の昼休みであれば客の気が気でないかも。また、メインを食べ終わり、さあデザートだ、という時になって、「すみません、サラダまだですよね〜?」とサラダを持ってくるのは、遅い早い以前の問題かと。客に「サラダ来てましたっけ」とか聞かないように。
▼デザートはどちらかを選ぶのだが、プラス100円で、両方のハーフサイズを楽しむことが出来るとのことなので、迷わずそっちを。イチゴのシャーベットは想像よりもずっと味が濃く、ミルフィーユはパイもクリームも絶品。ミネラルウォーターで落としたコーヒーも美味しかっただけに、この手際はかなり残念ではあった。昨日といい今日といい、昼飯を焦らされまくるGWではあった。今度はお茶だけをしに来てもいいかもしれない。
▼相方と夕食を作って食べたあとは、昨日録画しておいた「サンダーバード」を見る。ジェットモグラ号が登場、活躍する話。大泉洸演じるブレインズが、なかなか飄々としていていいキャラだ。ジェットモグラのギミックも例によって素晴らしく、側面キャタピラがついていたり、またドリルの先端にきちんとスクリュー型のカッターが付いている辺りも、2003年の大きなお友達の視点から見ても唸らされる。ただ、地中からまた地表に戻ってくる時に、側面キャタピラの動きが逆であることに気づく相方。まあ要するに、潜行する時の映像の逆回しなのだろうけども。さすがキャタピラにはうるさい男よ。

●キーマサグカレー(ひき肉とほうれん草のカレー)/イワシの揚げつみれと糸こんにゃくの煮物/もずくときゅうりの土佐酢和え/こしあぶらの天ぷら/豆腐と葱の味噌汁

5/4(Sun)

▼目覚ましでスッキリ起きてアバレンジャー。今回の話は、一言で言えば「太秦映画村のプロモーションビデオ、スターー(アイパッチ博士風に)」。しかし随分と楽しいプロモ。少なくともガオレンジャーのタイムスリップ話の3000倍くらいは良い。青影・子連れ狼…などの東映モノパロがふんだんに盛り込まれていて、今回の終わり、次回へのヒキ(しかもプロモが2回続くというのだから)では「暴れん坊将軍」の書式にしっかり則っていたりして、小ネタに対する異様なほどの「手の抜かなさ」がこの作品のキーワードの一つのように思う。つーか、彼女がまだブタのままなのには、「クレヨンしんちゃん」でしんちゃんちが爆発した翌週、ちゃんと爆発後のアパート暮らしから始まっていたのと同じくらい驚いた。
▼「題名のない音楽会」を久々に(途中からだが)見ると、これがまたアニメソング特集だったり。しかも羽田健太郎先生がアバレンジャーの音楽をやっているので、アバレンオーのテーマなど、フルオーケストラで奏でて唄っての豪華版。この曲は格好良くて好きなのだが、インストのほうが断然いいと思う。他には松崎しげるが「フェイバリットメドレー」と称して、アンパンマンだのガッチャマンだの巨人の星だの熱唱していた。
▼10時過ぎくらいに両親と家を出て、ケーキ屋で土産を買ってから酒田へ。天気も良いのでドライブがてら、あえて高速を使わず下道を行く。途中、米の粉の滝で休憩したり、あさひ自然観でバンジージャンプを見物しつつ、山菜を少し買って手土産に。バンジーは見ているだけで思いのほか楽しい。実は一回飛ぶのに5500円と高価(万一の場合の保険料などが込み?)なので、見てるだけなのだが、それだけで客が集まるし売店ではワインやお土産が売れるしで、なかなか上手な商売だと思う。売店ではビニール一杯のカタクリ(花付き・栽培でなく山に群生しまくっているという)が100円で売られていた。売り子のおばちゃんに食べ方を聞くと、おひたしや酢味噌和えが合うという。花は取らずにそのまま茹でて食えるというのが珍しく、これも手土産に。
▼スーパー農道を羽黒方面に進み、昼食はJA羽黒直営の、漬物即売所へ。そこのそば屋は地元のおばちゃんたちがそばを打ってくれる所で、美味しくて穴場だという。少し込んでいたが何とか座って注文。ここでは嬉しいオプションとして、店で売っているのと同じ漬物が数種類大皿盛りで置いてあり、セルフサービスで食べ放題(もちろん無料)となっている。漬物といっても浅漬け系がほとんどでしょっぱくないので、結構食えてしまう。特にワラビの醤油漬け・山芋の醤油漬け・ウドの甘酢漬けが美味。しかしなかなか注文の品が来ないもので、あやうく漬物だけで満腹になってしまうところだった。もしここで安く食事代を上げようと思ったら、¥200のおにぎり二個セット(みそ焼きおにぎり、青菜漬け包みおにぎり)だけ頼み、あとは漬物とそば茶で美味しく腹を満たすことが十分可能な模様。食い物屋でこんなに待たされたのも久々。おばちゃんたちが少人数で切り盛りしている割にはメニューが多いあたりが原因か?でもソバも麦切りも美味しく安かったので満足。売店で漬物を数種類買って、やはり手土産に。朝買ってきたこんにゃくを含め、手土産たくさん。
▼酒田に到着し、1時間ほどお茶してから両親帰宅、あとは夕食を作って通常の生活に戻る。おばちゃんのいうとおりに作ってみたカタクリのおひたしは、歯ごたえがシャキシャキしていて美味。久々にカークーラーに当たったせいか?左肩が冷えたようにだるく、周辺が重くて痛い。また、後頭部に日光をしこたま浴びたりしたせいか、妙に疲れてしまって、大会帰りの相方の相手もそこそこに爆睡してしまった。ちょっとやそっとでは冷えたりしないのだが、何故だろう。

●さしみこんにゃく/こしあぶらの天ぷら/わらびの醤油漬け/カタクリのおひたし/ソーセージのソテー

5/3(Thu)

▼世の中一応GWだし、私がその時期に実家にいるというのも珍しいので、そんなに遠出する気分でもないがどっか行くか…ということで、近場で山形市の野草園へ。GWの行き先としては至極地味だが、孫もいない組み合わせだし、水芭蕉もまだ若干咲いているようなので。途中スーパーでおにぎりなど買い、野草園の芝生ででも弁当開きをする予定で行く。
▼野草園につくと、ちょうど「今から職員が解説しながらご案内します」というアナウンスがあったので、折角なので解説してもらいながら歩く事にする。私たちのほかに、母より少し上の年代と思われるおばさんが一人。本当は娘さんとお孫さんも一緒のようだったが、解説が丁寧でペースがゆっくりなので、子供がグズってしまい、結局その方だけが回ることに。野草や木の名前などたくさんご存知の人で、日頃から庭弄りや植木が好きな人なのだろう。
▼私たちも、「花の咲いているポイントを選んで手短に回るのか」とたかをくくっていたら、日々勉強を怠らない熱心なボランティア解説員さんで、言われなければ見過ごすような地味な花や、咲きかけの花、葉を楽しむ植物や、毒草の見分け方など、とにかく丁寧に解説してくれるのだ。二輪草とトリカブトの葉の違いなども、実際の葉を見比べながら分かりやすく教えてくれた。

二輪草 シラネアオイ シラネアオイ

カタクリ キリシマカンゾウ

リュウキンカ  リュウキンカ 
↓この辺は蔵王の高山植物。↓
 オキナグサ 

友好都市の庭のコーナーもあり、「吉林市の庭」ではまだ桜や木瓜などが綺麗な花を残していた。またここの階段に狛犬があり、正直これだけでもここにきた甲斐があると思わせるほど嬉しかった。(狛犬コーナーのほうに後日アップ予定)。

 

お目当ての水芭蕉、分かりづらいがザゼンソウも。
 


この辺で遅い昼食を。オオヤマザクラは咲き終わったところで花吹雪状態。



←アーモンドの花  ←アケビの花

▼それにしても、気づけば歩きまくった。2時間は歩いたし、距離にすれば5kmはある。しかし汗をかくようなペースでもなく、ゆっくりとした健康に良さそうな歩き方になったので、日々の運動不足解消には良かったような。もっとも、同行していたおばさん、待たせている孫が気になって仕方なさそうでもあったのだが。
▼ゴールに近いところの芝生ゾーンで案内してくださった方にお礼を言って抜け、遅い昼食を。行きがけにスーパーで買ったおにぎりと唐揚げと浅漬けとお茶だけの簡単なものだが、「外で手弁当食べる」なんて、昨年の芋煮会オフ以来。天気もいいし、適度に風があって気持ちよく、オオヤマザクラは花吹雪、蔵王の森ではウグイスが鳴いて…と、なんだかとてもいい気持ちになった。
▼昼食のゴミを片付けて、もう一度出発点の学習センターで軽く休憩。センターの前には、GW中に山野草や花の鉢を売る、園芸店の出店があった。すると一人の小学生らしき男の子、この子がまた随分声が大きくてハキハキと話す子だったのだが、何かいたく気に入った鉢があったらしく、「僕、これ買います!」とお店のお姉さんに話し掛けている。お姉さんが、スポンサーである親御さんがよければ…と言うと「うん、じゃあ僕、お母さんに聞いてきます!」としばし奥に引っ込み、数分後、またやって来て「お母さんが『また今度』って言ってましたー!また今度買いに来るから、予約するから、僕の名前を鉢に書いて取っておいて下さい!僕、Y太郎っていいます。」……後で判明したところによるとY太郎君は小学校五年生。五年生で、「大人の『また今度』=『買わないよ』」ということを今一つ分かっていないのもどうかとも思うのだが、この時点で周りの人間、「こ、この子、それほどまでに山野草の鉢がほしいのか…渋い・渋すぎる…」と、このやり取りに釘付けになっていた。
▼ちなみに、Y太郎くんが欲しがっていたのはシランが一本植えられた鉢。写真は満開時なので豪華だが、その鉢はまだ咲く前だし一本だけなので、そんなに子供の心をとらえて離さないほどの華やかさはないのだ(山野草としては艶やかではあるけれど)。しかし実際に彼の心はこの一鉢に釘付け。渋いぜY太郎君。
▼しかし、その園芸店さんがここで出店しているのはGW中なもので、「今度」と言われてもお姉さんも困ってしまうのだ。それに親がそこまでして「買う意思がない」とアピールしているのに子供を言いくるめるのも機がひけるという雰囲気で、「でも、うちのお店は、5日までしかここにいないんだよ。連休が終わったらお店のほうに戻るんだけど、K町にあるZ園芸っていうお店なの。おうちが近いんだったら、またそのうちそっちのお店に買いにきて?」と、何とかその場を収めようとするのだが、一途なY太郎君は「うーーん、じゃあ、もう一度お母さんに相談してくるね!」トタタタタ。そんなやりとりが2、3回続いただろうか。ついにお母さんも根負け(というか、流石にここまで注目を集めると恥ずかしくなったのだろう)し、Y太郎君が「お母さん、買ってもいいってー!」と喜び勇んで走ってきたときには、周囲で休んでいた客全員、心の中で快哉を叫んでいた。Y太郎君は嬉しそうに世話の仕方をお姉さんに熱心に聞き、お姉さんも「分からないことがあったらいつでもお店においで」と、ちょっと嬉しそうで、なんだかいいものを見せてもらった。少なくともあの場に居合わせた人間の記憶には、水芭蕉より桜より、Y太郎君のことがくっきりと残ったに違いない。私たちも、ちょっと珍しい九輪草があったので数鉢買って帰る。
▼こんな風に植物の写真を色々とUPすると、すごく普通のサイトの日記に見える。いや、極めて普通なサイトではあるわけだが。
▼夕食は、酒田ではあまり食べない和牛のヒレステーキなど焼いて食う。やっぱり牛肉はいい。神の食べ物だ。

5/2(Wed)

▼朝、相方と一緒に家を出て、バスターミナルに送ってもらう。バスの出発は8:30なので、1時間近くそこで時間を潰す羽目になるのだが、いちいち義父の手を煩わせるよりは気楽だ。一人おにぎりを頬張ったり、本を読んだり。また8:00からは携帯のラジオで「スペイン語講座」(電波状況が思いのほか悪くてノイズがきつかったが)を聞いていたらあっという間に時間になり、あとは車中で爆睡。
▼山形のダイエーで兄の迎えを待つ間、安めでブラックフォーマルに使えそうなスーツがあれば買ってしまおうかと思ったのだが適当なのがなく、借りる上着に合うような黒のカットソーだけを買って兄と合流、ランチを食べて着替えして葬儀会館へ。
▼寺でなく、葬儀会館での葬式は今回が初めて。全員椅子に座っての会葬なので、足が痺れずにありがたい。弔辞の中で、叔父が太平洋戦争従軍中、シベリア抑留を経験していたことを初めて知る。戦友の方の弔辞もあった。たまに遊びに行くと叔父は畑仕事をしていることが多く、話す時もいつも優しく笑顔だったので、そんな過酷な経験があったとは想像もつかなかった。
▼式の後も法要があったのだが、そちらは両親に任せ、兄と二人でちょっと外に出て明日のパンを買ったり、びっくりドンキーで冷たいものを飲んだりしていた。この日山形は28度という暑さで、正直、持っていた半そでのフォーマルでピッタリの陽気。こんなに暑いと分かっていれば、伯母や母の手を煩わせずに、手持ちのものですませられたのに。ドンキーでは、私がアイスアイリッシュコーヒー、兄がアイスカフェボスコをオーダー、ロングサイズが300円だったのでたいした量ではあるまいとたかをくくってオーダーしたら、グラスの高さがゆうに30cmはある量の多さに驚く。すいません私たちドンキー舐めてました。大人でも飲み辛いこの高さ、子供だったらどうやって飲むのかといらん心配をしてしまうほどだ。
▼兄、ちょっとだけ尿酸値が高いと健診で言われ、薬を貰ってきたのだが、医者から貰ったチラシに書いてあった「もし通風になった場合、食べてはいけないもの、避けるべきもの」のリストの中に、普通は健康食といわれている豆腐・魚介・玄米や納豆、海藻までもNGと書いてあって、こりゃ本当に食えるものがない!とびっくり。いやー、ビール飲めない肉食えないというレベルではないのだ。なるまじきものは通風だなー。卵がOKなのが意外だった。
▼WOWWOWで5.1chリマスタリング版のエヴァンゲリオンを全話録画しつつ見ていた兄。私も懐かしさに少し一緒に見ながら話をしていたのだが、兄が言うには「以前録画し損ねた回があるので、ちょっとリベンジ気分で録画してる。そもそも俺は、ガンダムすらあまり得意じゃなかったんだ。だって主人公がウジウジしててキッパリと戦おうとしないのがもどかしくて」……そ、そんな人間がわざわざ、ウジウジ君主人公の最右翼たるエヴァを録画しているというのもなんだか奇妙な話で。

5/1(Tue)

▼結局、明日の叔父の葬儀に出席することにしたのだが、ブラックフォーマルは夏物しかなく、黒いブラウスを合わせればいいかと思っていたのだが、素材の質感がかなり違っていてあまり格好よろしくない。で、実家の母に電話して、急遽伯母の上着を借りることに。いや、母が以前着ていたものを譲り受けたのはあるのだが、サイズが入りゃしないのである。とほほ。10年前の祖母の葬儀には余裕で着れたのに。やっぱり痩せないとだめだ、不経済で…と沈む。
▼出発する前に、先日の花見分の狛犬をアップしようと頑張ったのだが、思いのほか画像を溜め込んでいて届かず、帰宅後に続きをすることに。
▼スペイン語ラジオ講座のテキストは、結局相方が調達してくれた。これで今月も続けることが出来る。