2004年4月後半
サボったりまとめて書いたり長かったり短かったりの日記。
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*は購入書籍類、#は購入ソフト類、●は作った食事など。
(文中外部リンクは、新ウィンドウが開きます。ニュース系や2chスレなどのデッドリンク御免。)
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4/24(Sat)
▼この間までやたらと暑いと思っていたら、いきなり冬型が来襲。山形では雪まで降る始末。こんな時も試合監督に出かける相方は本当に大変だ。今回は比較的近かったので良かったものの、月山道では積雪。これだから、山越えの用事がある人は、4月中にタイヤ交換したものかどうか迷うのだ。
▼昼、むちんさんと電話。昨日の夜の仙台衆オフ会、盛況だった模様。行こうと思えば行けたのだが、5月の文月さん作、平埜さん出演の公演を観にいきたいと思っているので、あえて今回は涙を飲んでパス。関さんやにぼしさんも揃ってオールスターキャストだったようなので、「無理しても行けばよかった」と膝をつく。最後はみんなで日ブ工大合唱だったそうだ。最近全然カラオケしてないので、練習せんと。にぼしさん、ひげさんに「これから人妻と会う」と思わせぶりなメールを打ったそうな。間違いではないが。
▼かねてより栄帝さんから誘われていた「ラグナロクオンライン」、ものはためしで登録、キャラ作成して始めてみる。サーバーをあわせないと彼と遭遇できないので、あらかじめ電話で問い合わせて、「sara」に入ってみる。剣士かアーチャーを志し、とりあえずATR・AGI優先のパラメーター割り振りでキャラ作成。本当はもっとライトな名前にしようと思ったのだが、入れようとする名前がことごとくもう使われていたので、面倒くさくなってHNそのまま使用。ちょっと恥ずかしい。初心者の館を出て、ここがどこかも分からぬままに、町の付近で、無理せぬように弱いモンスターを狩る。そのつもりなのに何回か既に死ぬ。
▼栄帝さんと電話しながら落ち合い、彼のギルドに入れてもらう。正直、人の多さにビビっている生来の人見知り(このトシで人見知りとか言うのもキモいと言われそうだが、見知るんだからしょうがない)ゆえ、彼がいなかったら誰に話しかけることも出来なかっただろう。操作しながらのギルドチャットはなかなか手が回らなくて、挨拶も満足に返せず失礼なやつなのに、皆さん良くしてくださって、武器や防具を貸していただいたり、モンスター狩りの壁を引き受けていただいたり、おすすめの狩場情報をいただく。あっという間に剣士に転職(一回転落したところでドツボにはまり落第したのだが、その時も声援をいただいた…)し、レベル20代後半になる。ありがたや。こんなに人の情けを受けるとは。まだまだヘタレだが、早く他のメンバーの役に立てるようになりたいと思う。とはいえまだまだ、人の多いところだと「カプラさんどこー!!」とパニックになるレベルなんだが。とにもかくにも、マナー違反だけはしないように勉強せんと。
●焼きそば/若鶏の唐揚げ/ほうれん草のおひたし/にら玉汁/わさびの醤油漬け
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4/22(Thu)
▼ぽちさんの日記で見た「ためしてガッテン」タケノコ特集のWebまとめを読んでみる。「あく抜き」は「アクを抜く作用があるのではなく、アクを止めること」「ヌカを入れて煮てもアクの量は湯煮の場合とさほど変わらない。ただし苦味を中和し、食味を良くする」など、目から鱗の内容がいろいろあった。確かに、以前伯母から聞いた「アクがなければ、お湯に砂糖を入れて煮ても大丈夫」という方法を試した事があるのだが、それでもOKだった。この手のノウハウって、農家や山里のおばちゃん達の経験則に勝るものなしだよな、とその時実感したものだ。また、市販の水煮タケノコに漏れなくついてくる白い粉、私は漂白や保存用の薬剤かと念入りに洗っていたのだが、あれもタケノコ由来の天然成分らしく、無害だと初めて知る。そうだったか。
▼義父は、とにかくタケノコに関して「切り方がでかければでかいほど」「固ければ固いほど」喜ぶという変わった人だ。私が調理すると、義父の好みを考慮してもどうしても常識的な大きさ、固さに煮てしまう。今日は私が仕事だったので義母が見事に「義父好み」に煮ていてくれた。義父ご満悦。これも愛なんだろうな。私はちょっと歯茎が弱いので、義父バージョンを食うのにはHPを消費してしまい、ちょっと辛いので、げっ歯類のようにチョコチョコとかじり、ゆっくり食べる。美味は美味。
▼相方に、「あらかじめ心を薄目加減にしてね」と言っておいて、昨日の日記に書いた「009」の「カジノ」話を見せてみた。げっそりしながら脱力した笑いを浮かべていた。感想を無理に聞くと「俺はあれを許容できるほど人間が練れていない」と、遠まわしにバカにされる。相方もまだまだ修行が足らんよ。
▼今日は3話ほどDVD見る。「大根役者に乾杯!」にてこんな場面があった。飛行訓練をしていたジェット(真昼間にやるのもどうよと思うが)、ある雲の中に入るとジェット噴射装置が不調になる事に気付く。調べてみると雲の中にはブラックゴーストのエイ型飛行ロボットがいて、機械類のコントロールを狂わせる怪光線(だか怪電波だか。『マリオネットウェーブ』という名前らしいが、例によって原理は不明)を発していた。エイロボットの目的は、某国首相を自家用機ごと墜落させて、亡き者にする事だった。墜落する自家用機を追い、側面に取り付くジェット。躊躇することなくスーパーガンを取り出して自分が入れる穴を開けて中に突入し、気絶しているパイロット(人間にも作用するらしい。原理は不明だが。)に代わって操縦桿を起こし、危機一髪……って、もしもーーーし。いくら高度が下がっていたとはいえ、飛行機のドテっ腹に大穴明けたら、中のものが一気に吸い出されて大惨事のはずだが…しかもこの首相専用機、パイロットとして操縦桿を握っているのが他ならぬ首相だし。よほどのヒコーキ野郎でもありえない。ことほどさように、当時の子供向けアニメはトンデモでも平気科学的におおらかだったのである。そう思うと、現在のそこそこ綺麗な絵で、まあまあの設定・考証で作られているアニメを見て、些細な事で「SF的におかしいですよ!」と突っ込みを入れている方々って、なんて贅沢なのだろう…自分もそうだが。バチが当るってもんだよ、と痛感。「昔のアニメだから!」と自分に言い聞かせるが、「同じ時期、同じサンライズでは『ガンダム』を製作していた」という事実からはあえて目をそらそう。
▼どこの観光地のおみやげ屋にも揃っているのが、萩の月モドキ菓子と、ご当地キティだ。その土地の名産品や有名人、動植物などのコスプレやきぐるみを着た様々なキティグッズが並んでいて、子どもやサンリオ好き女性の懐を狙っている。山形だと、「花笠キティ」「奥の細道キティ」「いずめこキティ」「さくらんぼキティ」「りんごキティ」なんかを見たことがある。最初はコスプレ程度の可愛いものだったが、「ネコの分際で、様々な動物の着ぐるみを装着して超変身」という荒業を編み出して以来、事態はとんでもないところまでエスカレートしていたのだ。2年前、キャラクター雑誌で見た時も、「ムツゴロウキティとか、浜名湖うなぎキティとか、越前ガニキティとか、関サバ・関アジキティ、日光の見ざる聞かざる言わざるキティって、どうなのよそれは」「餃子キティとかわんこそばキティって、『にゃんこ飯店』パクってないか?」と大脱力したのだが、ちょっと目を離した隙に、ヤツはさらなる段階に突入していたようだ。「九尾の狐キティ」「クリオネキティ」「トキキティ」など、異生物化はとどまるところを知らず、「野口英世キティ」「天草四郎キティ」など、実在人物シリーズも展開。「さるぼぼキティ」「なまはげキティ」ほか、民芸品フォローも忘れない。いまや「キティ異形編」突入の勢い。まるで都道府県ごとに邪教の館があって、「ワタシハ マジュウ どんこキティ(実在) コンゴトモヨロシク」と言わんばかり。フォローするコレクターの人も大変だ!その恐るべき全容は、こちらのサイトでばっちり紹介されている。超労作。
▼相方から教えてもらって初めて知ったのだが、ダイエーの外国人投手、グーリンが、マニアの間で大人気らしい。プロ野球板では今一番の注目株で、みんな萌え萌え、昭和の言葉で言えば「首ったけ」状態。私もスレを覗いてみたが、どえらい人気である。人気の秘訣を一言で言うと、「奇跡の人」ってことらしい。「120〜130キロ代という低球速」「やたらヒットを食らうのに、気が付くと抑えている」という超常スマッシュを繰り出す不思議さんだそうな。「リアル岩田鉄五郎」で片付けられるほど単純なもんでもないらしい。以下、専用スレ(というかハァハァスレ)のテンプレをコピペしてみる。(データは4/21現在)
・130`弱の豪速球
・リリース前に体が利き腕方向に流れる斬新なフォーム
・泣きそうなノッポさん
・時折、サイドスローで投げる
・防御率はいいが被安打が異様に多い。
・被安打の多い劇場型であるも不思議な安定感
・実況、解説にグリーン、グーソンと言われたことがある
・得意な戦法は併殺
・パ先発ローテ投手でホームラン被安打数0はグーリンただ一人にしてリーグトップ
・しかし被安打数34は下から2番目
・でも防御率は2.36は松坂に継ぐリーグ2位の防御率
・そして気が付けばリーグ2位の3勝目
・ところがグーリンの投球時のダイエーベンチには何故か険しい顔が並ぶ
・出身校が「イカサマ」に見える
・福岡ドーム通路で迷う
・物価が高いといい宮崎のホテルに引きこもる
・風貌はまるで大道芸人
・2種類の体重を持つ
・解説者がコメントに困る(「なぜ勝つかわかんないけど勝つ」「不思議な投手。なんでか勝つ投手」)
・王監督もコメントに困る(「不思議だが御立派」)
・城島もリードに困る(いきなり4回連続でクビを振られる。ワザとワンバウンドを投げる
確かにそそる。動画をちょっとだけ見たのだが、確かに変なフォーム。確かに時々サイドスローで投げている。確かにゆるい球。そして確かに、ヒットを浴びるほど食らっても抑えている。心をわしづかみにされるのも頷ける気がしてきた。
「でも、あんなゆるい球、もう一ヶ月もしないうちに攻略されてめった打ちになるんじゃないの?」と尋ねると、
「ところが、適当にグーリン使った後で別のピッチャーを投入すると、140キロ代が松坂級の速球に感じてしまうらしいんだよ」
納得。
▼ダイエーに来る前は、ドジャース傘下の3Aラスベガスにいたらしい。見つけるスカウトもスカウトだが、採用するほうも凄い。普通のプロ球団ならなかなか獲れないのではないか。それこそ「野球狂の歌」の世界である。岩田鉄五郎が
「五利、えらいもんを見つけたでえ!あいつがいれば、メッツの投手補強は完璧や!」
「ああ、鉄つぁんも今度こそモウロクしてしもたわ…」
といういきさつで獲得するか、ガメッツの三原オーナーでもなければこういう決断には踏み切れない。偉いぞホークス。いや本当に、最近の満開お花畑な水島マンガよりも、よっぽどドラマティックな外人投手なのだ。スカパーにでも入らないと、非九州人には、ホークスの試合の中継はなかなか見られないが、NHKやNHK-BSでたまに放送されるパ・リーグの試合をチェックしなければ。最後に、「宇宙ヤバイ」のグーリンバージョンをご紹介しておく。(ガイドライン板より)
ヤバイ。グーリンヤバイ。まじでヤバイよ、マジヤバイ。
グーリンヤバイ。
まず球が遅い。もう遅いなんてもんじゃない。超遅い。
遅いとかっても
「星野のスローカーブくらい?」
とか、もう、そういうレベルじゃない。
何しろヒョロヒョロ。スゲェ!なんか球速表示とかでない時あるの。時速何qとか何マイルとかを超越してる。
ヒョロヒョロだし超遅い。
しかも投球の間にトイレ行けるらしい。ヤバイよ、トイレだよ。
だって普通はトイレとか行けないじゃん。だって宿題やんなきゃいけないのに球が遅くて試合に
釘付けって困るじゃん。投球の間に寝ちゃうとか困るっしょ。
球速が落ちて、投球の間にトイレに行けるだけだったのに、シーズン後半にはお風呂に入れるとか泣くっしょ。
だから投球間隔はメチャクチャ短い。話のわかる外国人だ。
けど球速はヤバイ。そんなの気にしない。減速しまくり。最も近くから見てる城島にしても待ちきれずに
返球動作をしそうになるくらい遅い。ヤバすぎ。
遅いっていたけど、もしかしたら速いかもしんない。でも速いって事にすると
「じゃあ、イカサマ、手品師、変態って言われる所以はなに?」
って事になるし、それは誰もわからない。ヤバイ。誰にも分からないなんて凄すぎる。
あと超人気者。1日約100レス超える。他のスレで言うとゴエや柴スレで平均15レスくらい。
ヤバイ。人気ありすぎ。そのうちドームでファンの集いやるかもしんない。凄い。
それに超背が高い。超変則左腕。それに超不思議。満塁併殺とかお手のもの。満塁併殺って、
城島でもあんまり打たねぇよ、最近。
なんつってもグーリンは粘りが凄い。ヒットとか平気だし。
うちらのほかの投手なんて粘りとかたかだか王監督が辛抱して使って、初めてできるだけで
上手く抑えないと2軍に落とされたり、雁ノ巣走らされたりするのに、
グーリンは全然平気。粘りを身上とする大和魂を持ってる。凄い。ヤバイ。
とにかく貴様ら、グーリンのヤバさをもっと知るべきだと思います。
そんなヤバイグーリンを獲得したスカウトとか超偉い。もっとがんばれ。超がんばれ。
▼イラク帰り三人衆の住所がネット掲示板に晒され、誹謗中傷がてんこ盛りで届いた、という件が報道された。で、例のごとく、2chばかりが悪、ネットは卑劣な無法地帯、とお決まりコースで批判…に、今回「三人の擁護」というオプションがついている。ただ、この住所を記載したのは、そもそもが日経ネットのニュース(開放時の)だったことが全く触れられていないのは片手落ちというものだろう。日経ネットでは、開放された3人の名前の後ろに、なぜか住所が併記(数時間で削除されたが)。で、イラク速報板などで、「日経のニュースが出たけど、なんで被害者なのに住所までも書いてあるんだろう」という声と共に、あくまで「日経のニュースのコピペ」として書き込まれたものだった。とはいえ、それも繰り返されれば当然「コピペにかこつけて便乗晒し」なわけで、「こりゃ数日で削除依頼だろうな」とおもっていたらやっぱりそうなった。これは当然の対処だと思うし、板でも「そういうのはやめとけよ」という声が多かった。ただ、それならば普通に「元々はネットニュースで流れたものが…」というフレーズがないと事実と反していると思うけど。
▼で、「誹謗中傷の手紙が」ということだが、報道なんだから「何通以上もの」とか報告して欲しかった。また、無記名だとか、ただ「死ね」だの「焼かれればよかったのに」なんて内容、あるいはカミソリだ何だと入っていたらば明らかに「誹謗中傷、いやがらせ」の類で、わざわざ切手貼って(貼ってないかもしれないが)送りつけるバカは卑怯でアホ過ぎだ。大体、3人衆を「悲劇のヒーロー」に仕立て上げるのに一役買ってどーすんの。だが、その中に、自らの名前を併記して、責任をもって「批判」の意見を書き連ねた手紙があったのなら、「誹謗中傷」としてカウントするのは間違っていると思う。マスコミも、首を取ったように「ネットでの誹謗中傷」「バッシング」と喜んでいる(しかも、自分たちの口や筆で批判するのではなく、このことを報じる事で暗に「世間に悪く思われている彼ら」というイメージを伝えている処もある)が、5人衆同様、「誹謗中傷」と「批判・意見」の区別が付いているのかどうか疑わしい時がある。
▼それにしても、住所が出たなら出たで、少しは応援や励ましのメッセージ(組織以外から)は来なかったのだろうか?北海道東京事務所の電話・FAX番号を公開して非難轟々(郡山母への激励は報じられていたが)だった時にも思ったのだが。たとえその応援メッセージの最後の行が「ねこ大好き」であったとしても。
▼養護学校の教諭(44歳男性)が、教え子に性的暴力を働いていたと告発を受けた、という話。被害を受けたという子と母親のインタビューが、TVで放送されていて、たまたま見た。あとをたたないこの手の事件、教育委員会も「本人がやっていないと言ってるし」ではなく、「膿が合ったら全部出し切る」くらいの心意気で、事実確認に向けて努力するべきだろう。あまりにこうした自制が効かないバカ教師が多いので、真面目に(というか、フツーに)やってる同業者が迷惑だ。かといって、痴漢冤罪のように「自己申告で即確保」となったらなったで、『気にいらない先公は思いのままにアボーン可能』ということにもなって厄介だったりするのだが。この子は、TVの声だけ聞く分には、養護学校の生徒と言われなければ気付かないほどにしっかりしている(恐らく、通常の小学校に通っている同年代の子どもで、彼女くらいにしっかりした調子で喋れる子の方が少ないのでは、と思わせられたほどだ)のだが、一般に、養護学校の子というのはこうした卑劣な犯罪に巻き込まれやすい。被害にあってもそれを認識できなかったり、言葉で表現できなかったり、「怒られたくない」「迷惑をかけたくない」と必要以上に恐れて言い出せず、最悪の場合、妊娠や出産に至ったりする。障害の度合いによっては、「嫌なことをされた」と認識できず、「優しいお兄ちゃんから遊んでもらっている」と思ってしまったりもする。助産施設などでの同様の例も時折報道される。もちろん、性的被害者の傷みは、立場で異なるものではない。だが、彼らは明らかに、状況的に「より弱者」であって、それに漬け込む行為は悪辣・卑劣としか言い様がない。
▼番組では、「目隠しをされて、口では言えないような卑劣な行為を受けた」とナレーション。その言い方も変に想像を煽るようでどうかとも思うのだが、「言葉に出来ない」と一応のフォローが入っていた後に、母親が妙に詳しく、
「スカートと下着を着けたまま、後ろから触られ、指や、何だか分からないものを入れられた」とまで語られていて、「そんなにハァハァを煽るような言い方して大丈夫か、本人にかえって迷惑がかからないか。警察や法廷じゃなく、TVなんだが」…と、他人事ながら心配になる。それにしても「何だかよく分からないようなもの」って。不謹慎だけど思わず茶を吹きそうになった。初潮が来ていない子を狙っていた周到さからしても、生のソレを入れるとも考えにくいのだが…余計に気になった人は多かったと思う。
▼また、顔を隠して出ていた女の子(被害者)が、露出の多いキャミソールを着ていて、肉付きなどがけっこうはっきり出ていたのも気になってしまった。上で書いた様に、知的障害のある女性をターゲットにする卑劣な連中が存在していて(そんなことは第三者よりもお母さんのほうがよっぽど分かっている筈)、自衛する事が健常者よりは難しい状況にある子なのだから、ファッションを犠牲にしても、露出を控えたり、体の線が出にくいような服を着せてやる事も効果的な自衛手段なのでは?とちょっとだけ首をひねった。折角勇気を出して告発したのだから、「あんたの娘がそんな格好してるのも問題なんじゃない?」「誘ってるようなもんだよ」とか難癖をつけられるのも不愉快だろうに。お洒落は、保護者と一緒の時に思う存分すればいいし。
▼内容が事実であれば、きっちり厳しく処分されるべきなのは言うまでもない。養護学校の仕事は、通常の小学校に輪をかけて大変だ。体力、配慮、手間などは比べ物にならない。それでもあえてその現場を希望して、日々頑張っている多くの教師がいるのだから、バカはちゃんと分別して処分する事が、彼らの名誉を守る事になる。問題になっている教諭の奥さんにもマイクが向けられ、「夫が否認しているので、彼を信じます。今はそれしか言えません」とコメント。これを見て不愉快に思った人もいるだろうが、当人が否認し、事実が法的に確定されていない以上、妻としては、女の子にすまなく思っていたとしても今頭を下げる事は出来ないだろう。「そう言うしかない」状態なのだ。彼女も辛かろうな、と思う。無論、女の子と家族のトラウマとは比べる事は出来ないが。
●タケノコと厚揚げとこんにゃくの煮物/ミニメンチカツ/レタスサラダ/ワカメとタケノコの味噌汁/葉わさび醤油漬け
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4/21(Wed)
▼「サイボーグ009」のDVD4巻が届く。はっきり言って、この巻のためにシリーズを買い続けているといって過言ではない。いろんな意味で伝説の「カジノ攻防戦!イカサマには替え玉を」の回が収録されているからだ。この回は、かつてリリースされたレンタル用ビデオには収録されておらず、ファンを大いに落胆させた。再放送で最後に見て以来、何年このときを待ちわびた事か。よせばいいのに数えてみたら実に22年にもなっていて、ふとブルーに。
▼こんな話である。ギルモア研究所のコンピューターが、某国のカジノで不審な動向があると警告(この辺あまり突っ込まないように)、事情を探るために00ナンバーサイボーグたちが変装して潜入する。配役は以下の通り。
002=ホテル王の御曹司
006=ホンコンの富豪
007=英国の伯爵
009=006の運転手役
003=006の秘書役
他のメンバーは出番なしで、声優経費削減に貢献。
で、003がコンピューター制御のイカサマを見抜き、007がダイスやルーレットの玉に化けて006を勝たせまくる。焦った総支配人(悪玉)が006を自室に招き、一対一のカジノ勝負で歓迎すると見せかけて搾り取ろうとするが、ダイスは007なのでやっぱり006大かっぱぎ。悪玉大いにキれ、009達は正体を明かして、カジノを舞台に、悪の手下とのにぎやかな戦闘開始…というお話(BGMは「天国と地獄」)。「あのー、それのどこがサイボーグ009なんスか?」という疑問はごもっともで、一応「カジノのイカサマで吸い上げた金がネオブラックゴーストの資金になってた」ということで辛うじて「009」たりえている。まあ、このシリーズほとんどそんな話ばっかり…というか、「少年サンデーコミックス」時代に突入してからの原作も、「強引にネオブラックゴーストと絡めながら、世界の不思議漫遊記」みたいな風情があるので固いこと言わないこと。雰囲気としては、かぎりなく「ルパン3世」に近い。脚本が両方の作品を手がけている山崎晴哉なので、「まんま」と言ってもいい。妖艶なギャンブラー、シモーヌという謎の女性が登場して、その色気に007が翻弄されるのだが、彼女のCVが増山江威子だったりするのも、いかにもな楽屋落ち。
▼さて、この話は何が見所かと言うと、002がとにかく美味しいのだ。彼は何をやるのかと言うと、サボっているだけ。初回潜入時からずっとポーカーに没頭し、熱くなっているだけなのだ。最初の卓についたカジノ側の男をムリヤリに「とことん勝負しやがれ!」と座らせ、席も立たせない。ある意味、相手を強要された彼がこの話一番の被害者だ。一度(006と007がスっちゃったこともあり)引き上げて作戦を練るのだが、勿論002は同席などしていない。2度目の潜入でドンパチが始まっても、依然として職務放棄。彼は一向に勝負をやめようとしない。ネオブラックゴーストの戦闘員に肩をつかまれても「シッシッ」で済ます。キれた戦闘員、002に向かって一発銃をぶっ放すのだが、その閃光は、002の手の中の最高の状態の手札を粉々にするのだった。
「この野郎……よくも、よくも俺のストレートフラッシュを〜〜!!!」
002、怒りに燃えて戦闘員をタコ殴り。はっきり言って、シリーズ50話の中で一番熱い、一番輝いているジェットの姿がここで見れる。「剣鉄矢モード」と言っても差し支えないだろう。それほどに大暴れ。この回の野田さんは、本当に楽しそうに演じているのがたまらない。コメディ好きなのかもしれない。
▼そして、このDVDのジャケットイラストがこれだ。
まさに「ジェットキれる」のシーン。
梱包を空けた瞬間に大爆笑。描いたほうも描かせたほうもさすが。このDVDの最大の肝を分かってる!!
▼ところでこの話の戦闘シーンクライマックスで、悪玉がサイボーグご一行様を、「巨大ビリヤード場」に誘い込み、巨大ナインボールを転がして殺そうと謀る。当時としてはそこそこ動きのある戦闘シーンになっているのだが、この支配人、ご一行様が来てくれなかったら、この施設を何に活用するつもりだったのだろうか。不思議でたまらん。
▼「人質恫喝映像に、『言って、言って』という日本語が確認される」基本的に3人ネタは自粛ムードなのだが、それでもポコポコといろいろ出てくるようで…
▼昼、テレ朝のワイドショーに、安田氏と渡辺氏出演。この番組も報道ステーション同様の偏向・意見誘導がきっついのであまり好きではないのだが、昼飯食いながらたまたまチャンネルを合わせたら、「生渡辺」。この人の事だから、昨晩に引き続いてポロリがあるかもしれん、と期待して見ていたのだが、「政府が邦人を救出するのは義務です」と、朝日が喜ぶご意見のみで、共産主義宣言はなし。もう予定調和は破壊してくれないようでガッカリ。昨日の空港での親との一見は何故か音声無しで、「外務省のせい」にしていた。それにしても、テロップで渡辺氏の経歴が流れていたのだが、「ものは言いようだよな〜」と感心するほどに、ポジティブ方向にオブラートに包んだ表現だったのが印象的。
▼安田氏はというと、サンケイのインタビューや東長崎機関のサイトで見られるように、ふてぶてしくも肝の座った(戦場に乗り込もうってフリージャーナリストは、その位でいいと思うけど)ところを見せるのかと思いきや、喋る事は喋るものの、単にカメラの前で相当あがっていたようだった。局アナから「ものすごく汗をかかれて、お疲れなんですね」と言われる始末。カメラの前が苦手なのか、TV用にセーブしたのか、渡辺氏が何言うかと気が気じゃなかったのかは知らん。サンケイインタビューでの「拘束と言うより『接触』という感じ」というのは、恐らくそうだったのだろう。ジャーナリストとしては、ヘタ売ったなりに得がたい体験が出来たと言うわけだ。こうして一回TVに出ただけで、カメラ代の40万なんていっぺんにペイできるだろうし。それにしても同じインタビューの中で、「拘束じゃなく接触」と言った割には、「拘束一日目のメモを」と言ってるのは何故だ。本当のところどっちだったんだ。
▼昨日も気になったのが、渡辺氏の、手を胸に当てるイスラム式の礼だ。今日の出演の際にも多用していた。空港などでの高遠氏の動きもそう見えなくもない。もっともあっちは、単に気分が悪くて胸を押さえているだけかもしれない。彼女のそれがもしイスラム式の礼だとすれば、動作としては渡辺氏の方が正しい。手を当て、相手の顔を見てすっと居住まいを正す感じにするだけで、高遠氏のようにペコペコ頭は下げない。イスラム教徒が頭を下げて礼をするのは、アラーに対してだけ、だからだ。とはいえ、渡辺氏のイスラム礼は、それ以前のレベルで腑に落ちない。渡辺氏はムスリムではないどころか、「神」の概念を肯定しない共産主義者だからだ。イスラム圏では、郷に従い、地元の人とのコミュニケーションを図る上で、「イスラム文化と礼儀を理解し、尊重している」と行動でアピールする事はとても効果的だろう。だが、ここは日本だし、取材陣もほとんどが日本人だ。それなのに、信じてもいないのにムスリム面であのポーズをとり続けることにどういう意味があるのだろう。むしろ冒涜に近いのではないだろうか、とさえ思う。イスラム圏の人の目に不快に映らないのであれば、口出しするような筋の事でもないのだが。単に頭を下げたくないだけなのかもしれない。いずれにせよ、「空気読めよ」なんて言い方が通用するお相手でない事はだんだんわかってきたけれど。空気読む人間なら、最初からイラクのあの地域にああいう入り方をしたり、空港で重信サムズアップなんざしないだろう。
▼それよりも、この番組で、二人へのインタビューが終わる寸前、視界の大和田獏が、まとめのつもりか、「邦人保護は政府の義務、何円税金を使ったとか、負担しろなんて考えはみみっちい!人命は尊いんです!20億円だとしても、国民一人たった20円です!」とまくし立てていた。腹が立つよりゲンナリした。普通こういう考え方は、政府から巨額の拠出金が出たときに、「は〜〜〜、また血税かよ、いい加減にしろよ〜。」と憤慨しつつもどうにもならないので、「まあ、一人当たりにすれば●●●円と思うしかないな」と、自分をムリヤリ納得させ、諦める時に言い聞かせるものであって、他人から「一人当たりにすればたった●●円ですよ!!」と強要されるものではない。普段「血税の投入」は厳しく追及しているのに、自分の局のポリシーにメリットになる場合は「一人たった●●円!」と来たか。保険の勧誘とか、アールビバンのキャッチが、「一日コーヒー一杯飲んだと思えば、大した事ないですよね〜」と言いくるめる手口を思い出した。
▼こんな事ばかり書いている間に、サウジアラビアではテロ、ファルージャでは戦闘激化と、中東情勢はより厳しいものになっている。「じゃあ自衛隊はどうするか」ということが、本来ならばもっとフラットに論じられる筈だったのに、3人衆のおかげで、「テロに屈する屈しない」とか「NGOと自衛隊の関係」などの文脈に乗せられてしまい、本来なされるべき議論がどこかに追いやられたまま(それこそ「自衛隊を派遣した事の是非」も含めて)だ。こういう状況を作り出した事にこそ、イラク帰り5人と、3人衆家族は「責任」を感じるべきではないかと考える。
▼「自己責任」論の基本は、「責任を持つ」、「自分の行為がなんらかのネガティブな結果を引き起こした場合は、それについて自覚し、考える」、「自分の行為が影響を及ぼした相手には説明をする」というものであって、「責任を完全に取れ」とか「経費払え」ということだけではないはずだ。多くの人は前者の意味で主張しているのに(特に今回のようなケースは、騒ぎの規模としても、経費の規模としても払いきれるものではないし)、政府筋を叩きたい人々は、それを後者のニュアンスに(わざと)特化して喧伝し、相手を「人でなし」「銭の亡者」、果ては「全員が嫌がらせを行った」かのように垂れ流すのはいかがなもんか。3人衆家族に違和感をぬぐえない人物の中から、確かに卑劣な嫌がらせ行為に出た者はいたが、それを持って、全員がイタ電したかのような言い方は我田引水に過ぎる。まあ政府筋も、思っててもゼニカネのことには言及しなかったほうが良かったのかもしれん。それにしても…3人衆の負担が一人五万円ってのは本当なのだろうか…そんな額、ビンボーな私ですら払えるんだけど。「5万円でスリリング中東、豪華料理とモスク訪問と健康診断、帰りの飛行機では、周りの席を開けてもらってVIP気分ツァー」ができるという前例を作ったら、後追いDQNが増える懸念すらある。少なくとも200万くらい請求しておかないと、DQNさんたちはビビりませんぞ。多分。
▼昼過ぎ、実家の母が仕事で自治体回りをするついでに一瞬だけ家に立ち寄る。その時に持たせようと思い、八幡町の産直ショップ「たわわ」で地元牧場のドリンクヨーグルト購入。ついでに農産物も覗くと、早くもワラビやコゴミ、ウドやシドケなど、山菜がいろいろ並んでいた。葉ワサビを買ってきて、少し咲いていた花の部分を摘み、醤油漬けにして夕食の酒のつまみにする。小さいけれど根っこ(つまり普通のワサビ)も付いていたので、薄くスライスして食ってみると、これまた爽やかな刺激が美味。楽しい季節になってきた。
●ハタハタの湯あげ/沢蟹の唐揚げ/レタスとセロリのサラダ/ベーコン・卵と水菜の炒め物/葉ワサビの醤油漬け/タケノコおかか煮/ちぢみ菜と豆腐の味噌汁
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4/20(Tue)
▼昨日寝る前にチラッと見た「ロシア語講座」の冒頭、私の目に間違いがなければ、確かに松鶴家千とせが「わっかんねえだろうなぁァ〜」とやっていた。日本人枠の一人がダニエル・カールだし、油断も隙もない番組だ。で、つられてついつい30分間付き合って見てしまったのだが、なかなか分かりやすく、面白かった。大学時代にちょっとかじったよしみ、たまにチャンネルを合わせてみるのも一興かもしれない。
▼「部屋の散らかり方と分離不安」
↑は、基本的に境界例の人で、要するに「ゴミでもいいから側にいて欲しい」という心理を説明している。だが、いちいち心にズバズバと突き刺さってくる。つらいですせつないです。
▼ところで、「神経失調症」と「血液循環不全」とはいかなる病気なのか。検索の仕方が悪いのかもしれないが、「病名」としてはなかなかヒットしてくれないのだ。前者は、「自律神経失調症」しか出てこないし、後者も「血液の循環が不全な状態」という「症状(たとえば肩こりや冷え性とか、血液ドロドロ状態とか、そういう意味合い)」としては見つかるのだが、病名としては医学的なサイトでは見つからない。専門家の意見はどうなのかと医者板を覗いてみたら、既に話題になっていた。ざっと次のようなご意見。
109 名前:卵の名無しさん 本日のレス 投稿日:04/04/20 07:18 IqJ7JSId
血液循環不全などというわけのわからない診断をした医者は
診断根拠を科学的に明示すべきだ。
しかも3人同時に同じ状態というのはどういうことか。
オウム真理教の世界になったきたな。
111 名前:卵の名無しさん 本日のレス 投稿日:04/04/20 07:42 xQFfp/VW
神経失調症ってのも聞いたことないんだが。
血液循環不全とはエコノミークラス症候群予備軍みたいなもんか?
内科医3人で診断したということだけど、どうなの?内科の先生。
112 名前:卵の名無しさん 本日のレス 投稿日:04/04/20 07:44 i3qIElF7
俗に言う「冷え症」を血液循環不全って病名付ける人いるね。
113 名前:卵の名無しさん 本日のレス 投稿日:04/04/20 08:24 I6xr0+Wc
ICDにあるような病名を発表すると、診断根拠をとわれるから、自分で病名を
作ったんだね。 赤医師がよく使う手だね。
プロのこの意見が真実だとすれば、症状を病名のように提示するというのは、アサダエッグの「鳥インフルエンザ(病名)ではなく、腸炎(症状)だと思った」という言い逃れと同類と考えていいのだろうか?
▼人質になっていた時の映像について、「不自然な点があるんじゃないの」という意見は当初からあったのだが、「怖がるようにという演技指導が入っていたらしい」ことが指摘される。これを即座に自作自演に結び付けて喜ぶ向きは軽率だと思うのだが、この映像を見ながら、「この動作が恐怖とストレスの表れ」「この表情は、かなり●●な状態にあるという事です」とTVで神妙にストレス状況を解説していた医師はもっと間抜けなのでは。
▼で、「犯人グループから有り金全部取られた」とのこと。「では何故、腕時計とか100万円する郡山氏のカメラ(ニュース番組で、大手家電量販店の店員がコメントしていたそうだ)が奪われなかったか?」という以前からあったツッコミが出てくるわけだ。フセイン政権崩壊後の略奪の凄まじさ(ドアノブとか蛇口とか、そんなもん盗ってどうすんだ、というものまで盗まれた)はまだ記憶に新しいし、人質のカメラなど、犯行グループにとっては危険極まりないものだ。それ以上に、
「『イラクに残りたい』と言ってたけど、有り金巻き上げられた状態でどーするつもりだったんだ?」という疑問も。イヤしかし、「女性がいる」「イラクのためにやってきた人間」ということで尊重されたのか、PTSDを引き合いに出すほどひどい目にあったのか、断片的な情報が極端でよく分からない。「衣服のクリーニング代です」というなら納得だが。
▼「自己責任論に怒る」という視聴者の意見FAXが、番組で読み上げられていた。
「よく冬山登山に例える人がいるが、お門違いである。川で溺れている人を助けに行って、運悪く溺れかけたようなものだ。善意の行為を批判するのはおかしい」という意見だった。
私は、この例えも不十分だと思う。3人衆(というか高遠氏)に関して言うならば、
「危険を示す看板が出ていて、見るからに濁流で、増水警報のサイレンが鳴りまくっていた。その川で溺れているような人影が見えた。自分は携帯を持っていて、119なり110に緊急連絡できる環境にあった。また、足元には長くて丈夫な棒と、ロープがあった(=飛び込まなくとも助ける手段があった)。自分は10m泳げる程度で、着衣泳法の心得も、溺れた人を救助する時の注意も知らなかった。命綱もつけずに飛び込んだが、その時も、あえてもっとも流れの厳しい場所から飛び込んだ。で、溺れかかったのだが、運良く警官に助けられた。家族は「こんな危険な川に道路が通じているからいけない!」と行政を批判した。」
というような状況のほうが近いのではないかと思うのだが。
▼ところで今井氏って、「劣化ウランの危険を知らせる絵本執筆のための調査」にイラクに赴いたことになっているのだが、この手の団体の決まり文句のように、「劣化ウラン弾=(準)核兵器」であるかのように喧伝されていて、1年前と何も変わっていないんだなと思った。ニュースなどでも、「劣化ウラン弾」とつぶやく時に、おどろおどろしいBGMを付けたりして、その恐怖を煽っている。「劣化ウラン」の「ウラン」という言葉で、核問題に敏感な日本人の心理に揺さぶりをかけているのかもしれないが、被爆体験のある国の人間として、敏感昂じてアレルギーになっているだけの状態も問題だ。ニュースの解説などで、劣化ウラン弾の利点は別に「放射能汚染能力」ではなく、「固いので徹甲力に優れ、焼夷力も高く、タングステンよりも安価」というところにあるということ、放射能は皆無ではないが軽微であり、核兵器どころかダーティ・ボムですらないということはなかなか語られない。(私も理系方面知識については疎いほうなので、とりあえず「原子力百科事典げんしろう」へのリンクを張っておきます。)人体の被曝が考えられるのは、爆発後に粒子状になったもの(エアロゾル)が体内に入り、残留するケースなのだが、水や脂に溶けにくいために多くが排出される・痰などに絡んで出るとも考えられているものの、影響(ガンとの関連や催奇形性など)については諸説あるようだ。「がん患者が増えた」という統計にしても、「これまでフセイン政権下では病院に行けなかった層が行けるようになり、診断を受けられるようになったため、単純に患者総数が増えたのでは」という意見もあり、ただ数だけでは断言できない部分も多い。そのへんも含め、医学チームでなければ判断しかねる部分が多いらしい。つまり、医学や物理学・化学のプロが、それなりのチームを組んで、機材などを持ち込んだ上で検査を行わないと、とても「調査」なんぞ出来ないわけで、今井氏は一体何の「取材」をしに行ったのだろうか?という気がする。まさか、がん患者や奇形児の写真だけ撮って帰ってこようとしたわけではあるまい。
▼今井氏の支援団体、これまでも飛ばした電波が話題に上っていたが、電波はまだいいとしても、故・奥参事官までも引き合いに出して、同胞を弁護するために死者を冒涜するのはいただけない。NGOとは違い、公務で赴いた奥参事官らが行かなければ、他の誰かが大使館にいなければならない立場なのだから、同じステージで論じる事は出来ない筈だ。ところで彼らによれば、今井氏が4/30に予定されている集会にゲスト参加予定らしいのだが、それまでにはスッキリ回復するというビジョンでもあるのかいな。
▼イラク帰りの渡辺氏、記者会見にて
「自分は共産主義者で、国家に対して反戦運動も行ってきたから、『国は助けてくれない』と思っていた」
と、分かっちゃいたけど誰も聞いてもいない事実をさくっとカミングアウト。
ああなるほど。「ごめんなさいと言うつもりはない」「これ以上の聴取は辞退する」の発言も、これで誰にでも合点が行く事になった。帰りの飛行機手配も拒否する筈だ。国に借りを作りたくはないだろうから。そして帰ってきたときの両手サムズアップも納得。感謝の言葉が、3人組同様、「支えてくださった皆様」限定だったのも納得。納得したから、もう国内に入ってこないでいいよ…って、元々彼は「帰ってきたくて帰ってきたんじゃねえ」のでしたな。渡辺さんにはきっと、日本よりも輝いていられる国があるもんね。アソコとか。以後はもう、レッドスポークスマンと言う事で放置(公安以外)の方向で。
何しろ、「元自衛官(しかも生え抜き部隊である第一空挺部隊のレンジャーだったとか)→反戦自衛官→一水会→日赤(病院じゃないほう)支援」という経歴だ。しかも支援してる相手が岡本公三(ご存じない向きは「岡本公三」「テルアビブ」あたりでぐぐってみるとよろし)ときた。ここまで来たらもう、向こうの岸辺の人として、ただ遠い目で見つめるほかはない。富士山将軍と五人のメンバー、もしくは国防挺身隊の皆さんにお任せするほかない領域だもの。ぶっちぎりバトルハッカーだもの、泣いてる親だって足蹴にするわそりゃ。でもこの発言、フジ以外はカットされていた。共産主義者の人に失礼ではないの。3人の行動を擁護(というかそれにかこつけて政府を批判したい)する人はよく、「彼らは物見遊山でも、金のために行ったんでもないんです!」と言うのだが、渡辺氏に関してはその言葉に同意だ。物見遊山とか金のためとかボランティアとか、そういう次元の活動じゃないもの。
▼今回の事件では、3人衆家族のおかげで、「人道を叫ぶNGOって、中身は左翼系、ボランティアにかこつけて政府批判が政治的目的のところが案外ある」「市民運動って胡散臭い」というイメージが世間に広まった感がある。渡辺氏のおかげで一気に「赤い色合い、反政府運動」のイメージまで露出。こうした性格を持たないNGOにはえらく迷惑な話だろうが、実際に怪しい団体が寄付を要求してきたり、バカ高いハンカチだのコーヒーだのを売りつけて回ってたりもするので(学校の職員室にも来るんだこれが。しかも生徒が見ているところ(ボランティアを断りにくい雰囲気がある場面)を狙って。)、「ボランティアと言われても無条件に信用するべきではないのかも、母体組織を確認してから。」という危機意識が浸透したのなら、それはそれで怪我の功名かもしれない。また、3人の家族や支援者が巻き起こした署名活動やデモ活動を通じ、公安は「どのNGOがどういう政治的性格をもっているか」を確認し、しかもメンバー名簿まで手に入れたことになる。これこそプライスレスかも。一番ワリを食うのは共産党か。いまや「共産党」と「ガチの共産主義者(しかも活動者)」の間にはけっこうな距離があるのだが、世間のイメージとしては一緒くただろうから。
▼思想信条に関係なく、事件で体験した事や犯行グループの手がかりを話し、捜査に協力することが、現在拉致されている外国人を救う手がかりになるかもしれないし、今後の同様の被害を少しでも防ぐ事になると思うのだが、二人は、記者会見に応じても、事情聴取は辞退(つーか、「拒否」だろ「拒否」。「遠慮」よりはマシだけど)。渡辺氏の共産主義宣言を聞けば、公安に協力するわきゃないと頷ける。また、「自分は共産主義者だから助けてもらえないと思った」という思考は、「自分は、主義主張が異なる人間だったら助けない」ということの裏返しで、「他のヤツなんか知ったこっちゃねー」なのだから、やっぱり協力する義理なんぞないわけだ。渡辺氏は必死に「国家や外務省からは何もしてもらってない、勝手に心配してただけ」と主張して、朝日あたりを大喜びさせている。主義を考えればもっともだが、素で「自分の目に見えなければ、それは存在しない事」という認識でもあるのだろう。その発言、裏を返せば、「政府に敵対する人間に対しても、安全を保障・確認するために日本政府は隔てなく努力した」ってことでもあるのだけどね。
▼確かにこの二人、3人衆の事件を知っていてイラク入りしたとはいえ、「何で俺たちまでものものしく連れ戻されるわけ?」という不満はあるだろう。岡本公三のシンパであれば、アラブでは尊重されるだろうし(日数が経てば、必要以上に上手くやって行けるのでは)、安田氏も、イラクで拉致されるのには慣れていた模様(もういっちょ)だし。会見の様子や内容でも、拘束中の様子などをそれなりに公開していた。主義や背後関係はアレだしヘタも打ったものの、3人衆よりもタフさがあり、HPも桁違いである事は良く分かった。恐らく次にイラク入りする時には、言われるまでもなく一筆くらい書いて行ってくれるだろう。
▼私も人の子なので、記者会見前に「ああうるせーうるせー、泣くんじゃねえよ」と息子から邪険にされて泣き崩れる両親の姿には何かいたたまれないものを感じた。各地を飛び回るドラ息子は蛙の面にナントカだろうが、地元での生活が待っているおっかさんは、これからさぞ大変なこともあるだろう。どうか自殺だけはしないで欲しい(マジで)。解放前の取材でも、三人組の家族のようにはなるまい、と意識して、慎重すぎるほど慎重に言葉を選ぶ様子を見ていたし。あの光景の既視感は、「聞く耳持たないオウム信者に、サティアン前で必死に呼びかける家族」の姿に通じるものがある。いろんな意味で「公安がんばれ。超がんばれ」という気分になったのもオウム以来だ。何だって今回は、一々あの事件とイメージが重なってくるのだろうか…
▼後から到着した二人について、その態度や言葉が不遜・不穏当と感じる事はあっても、信条と行動の平仄だけは合っている。「生の現場を取材するために行った」「政府に反対する立場にあるので、借りは作りたくないし、作ったと言われるのも迷惑」、話としては納得できるし、揺れがない。結局この機会に自分の信条をアピールしてはいるが、人命を盾にとってはいない(まあ、要求がなかったというのも大きいが)。渡辺氏のように「引き臨界点」を越えても、基準はひとつだ。三人のように、「情報を全て開示しろ」と強く政府に迫っておきながら、自分たちが事情を話す番になると、まだ条件を満たしてもいない「PTSD」という病名を匂わせてまで引きこもろうとするようなダブルスタンダードではない。そうした対応は、「不審」を募らせる。そこが大きな違いだろう。誰とは言わんが、「不審人物」を通り越して「危険人物」と認識されれば、こっちはもう「珍しいものを見せてもらったなあ」という気分になっちゃうのだから。違いと言えば、ジャーナリストとしての姿勢に関しては、郡山氏と安田氏の対応の違いは顕著で、同業だけに大きく水を開けられたという気がしてならない。
●ヒレカツ/レタスとセロリのサラダ/こんにゃくおかか煮/小松菜と油揚げの煮びたし/豆腐とネギの味噌汁/キムチ
◆◆◆◆◆◆◆◆
4/19(Mon)
▼むちんさんから電話。のっけから「今年のGWは、旅行も遠出もできなくなった」というので、何かと思ったら、「PSX衝動買いしちゃった」とのこと。羨ましい。いろいろと使用感などを伺っていきたいところだ。彼女の旦那さんはソニーびいきなので、PC・デジカメをはじめ、様々な機器がソニー製。「ヨドバシ行ったらつい●●買っちゃった」という話を聞くたびに、ヨドバシとソニーから感謝状をもらってもバチが当らんのでは、と思ってしまうほど。実際にGWのお出かけに行かれるかどうかは、人のお宅のことだからどうなるかは分からないが、「多分、始めたが最後、FFオンラインして過ごすんじゃないかしら」というお言葉は、GWに相方勤務なので、放置・引きこもり確定の私には、「一人じゃないんだ」と心強く聞こえる。「暗いと不平を言うよりも、そうだゲームしよう」と発想転換。思えば年末のPS2死亡以来、スパロボインパクトもクリアしてないし、フロントミッション4も手をつけていない。最近ゲームから遠ざかってもいるし、「GWのお楽しみ」と考えればいいのだ。寂しい発想だとかネガティブだとか、そういうことには気付かないように善処。
▼昨日、あちこちのblogなどで引用されていた「高遠氏ネコおばさん論」、なかなか興味深かった。「ネコおばさん」とは、近所の迷惑顧みず、公園とか公共スペースで野良猫に餌付けして悦に入って、周囲からは煙たがられる、どの街にも一人はいるような、あの人種の事だ。途中の「ネコ好きなんて人種は云々」という部分は、周囲に猫好きが多いので違和感がないでもないが、筆者自身がネコ大好きで、半ば自虐的なニュアンスなので、気にすることもないのだろう。
▼元人質3人の「PTSD」の件ばっかりは揺るがせにしちゃいかんと思うので、ちょっとだけまとめてみる。
(http://www.sankei.co.jp/news/040419/sha005.htm)
最初は弁護士から「PTSDと診断された」ということで、3人の記者会見拒否の通知。
診断書によれば、ドバイの、内科医の診断で、今井氏が「MILD PTSD」、高遠氏が「MODERATE PTSD(MILDの一段階上)」ということ。
*18日 22:30
3人を診察した医師が記者会見で診断結果を説明。「急性ストレス障害。これからストレスが加わるとPTSDになる」とコメント。
不眠などを訴えているとの事だが、時差ボケとは違うのかは語られず。
その後(ソースは中国新聞のWebだが、現在は削除)
『警視庁と北海道警の合同捜査班は同日、家族と代理人を通じ、事実解明のため事情聴取に応じるよう3人に要請した。
代理人の弁護士らによると、高遠さんはホテルの部屋から一歩も出ず、 上空を飛ぶヘリコプターの音におびえるなど「全体としてナイーブな状況」。
今井さんは、発疹(ほっしん)が両手足に広がり、吐き気のため昼食を取らないなど、体調は昨日より悪化。郡山さんも睡眠が取れない状態が続いているという。
警視庁公安部などは体調が好転した段階で、3人に犯行グループの特徴や、 身柄を拘束されてから解放されるまでの経緯などについて聴取したいとしている。』
ということで、事情聴取、およびカメラ・PCなどの参考物品提出などにも応じていないとのことが分かる。。
19日(ソースはYahoo!ニュース。こちらも現在は削除。)
東京都港区内のホテルで医師の診察を受けた。
支援者によると、3人とも「極度の疲労とストレスによる神経失調症と血液循環不全」と診断されたという。
医師らは「自宅で安静にした方がいい」と話し、3人も「早く帰りたい」と話していることから、家族は20日の健康状態を見て帰郷時期を決める。家族側は「7日間は取材に応じない」としており、記者会見をせずに故郷に戻ることになる。
▼TVニュースでは報じられないが、スカパーで放送されたインタビューには、次のようなシーンが有ったらしい。
記者:「開放時の菜穂子さんの態度や様子から見るとPTSDとは考えられないが、 これに関してコメントして下さい」
高遠弟:・・・・・(下にうつむき無視)
弁護士:(割り込んで弁護のコメント)
記者:「今までの貴方の勢いはどうしましたか? あんなに声を荒げて主張していたんだからこれくらいのことコメントしてもいいでしょう?」
高遠弟:・・・・(さらに無視)
また弁護士が割り込もうとし、
記者: 「答えられないんですか、別に耳が聞こえないとか質問がわからないとかなら答えなくてもいいですが」
高遠弟:「今、言われた事が(耳が聞こえない云々)気に入らないので答えない。」
弁護士: 「三人やご家族は、犯罪被害者です。マスコミ・メディアスクランブルがかからないようにして欲しい」
この場面がカットされる理由は分かる気がする。「耳が聞こえないのなら」という部分が不適切に感じられるし、また、ストレス障害が見た目に反映されるとは必ずしも言えないからだ。
しかし、高遠弟が言葉に詰まったり、キレる理由もよく分からない。状態を把握しているならば、「現在強いストレス下にあって、疲労している。今後PTSDに陥る可能性があるという診断結果であって、確定されているのではないので、混同しないでいただきたい」と応えれば済む話なのだが。
▼健康状態を疑うわけではないのだが、どうもPTSDは単にけん制のカードとして使われたのでは、という疑念は残ってしまう。「病気を理由に事情聴取を拒否」というのは、汚職政治家や被疑者が追及をかわす常套手段なもので、どうしても一般人が受けるイメージはよろしくない。「口裏合わせているのでは?」「聴取逃れでは?被害者なのに、おかしくない?」という声も、、あちこちで上がっている模様。同じ日に、安田氏が会見で、拘束中の様子などを淡々と語った(実行グループの主義や主張・要求はあくまで彼らのものとして)様子とついつい比較してしまうのもあるだろう。また、解放直後のリラックス映像や、ドバイ入りする時の投げキッスガンジャ姉さんの映像なども記憶に新しいので、尚更違和感が残る(実際には、ストレス障害は外面では測りきれないものだが)。PTSDの辛さの筆頭は、「ショックを受けた時の光景がいきなり蘇るフラッシュバック」だと聞く。しかし彼らは、「イラクの人が好き」「イラクに残りたい」と、ストレッサー満載のはずのイラク残留を望み、身の安全が保証された日本に向かう途中でやにわにストレス障害発生。まるで、一時除隊後の風間真を思わせる状態だ。シュバルツベルガーの一本も差し入れたくなってくるというものだ。
▼しかも弁護士は一気に増えて、10人の大弁護団だそうだ。訴訟を受けたわけでもないのに?被害者なのになぜ?逆に訴訟を起こそうとしているのだろうか?など、すばやくガチガチに守りだけが固まっていく様子は、不信感や、いらぬ邪推ばかりを呼び込むように思う。この弁護団の規模のでかさが、オウムの大弁護団(12人、のちに11人)を思い起こさせるのもマイナスイメージだ。別に謝罪や釈明を要求しているのではない。何を見、どう感じたか、何を受け取ったのかということを、事実だけを教えて欲しいだけなのだが。イラクの人間が、外国人拉致という手段に至る背景に、ファルージャ情勢や、米軍の行動、自衛隊派遣があるというのなら、それを「彼らの主張」として伝えてくれれば、これ以上ない、彼らにしか語れない「イラクの生の現状」を日本に知らしめる事になる。それは意味があることではないのか。特に「オレはジャーナリスト」と語った郡山氏がこれを新鮮なうちに語らない手はないのでは?と思う。正直、現場主義のジャーナリストとして名を挙げ、生の真実を伝えたいという志があるならば、今回の「ナイーブなイメージ」は、職業的にはマイナス評価に繋がるようにも感じるのだが。
▼二人組のほう、渡辺氏が「信念に基づいた行為であり、ごめんなさいという気はない」とコメント。この人も、関わっている団体などを知るといろいろ思うところがないでもないが、三人組に比べると「さいですか」でスルーする気になるのは、安田氏のコメントに助けられている部分も多いが、三人組とその家族の、「自分たちの支援者・署名やデモへの参加者のみに向けられた感謝のコメント」よりは数段マシだと思ってしまうせいだろう。別に謝罪して欲しいわけでもない。母ちゃんにだけは土下座しとけよとは思うが。
▼それにしても、安田氏の会見内容によると、拘束実行グループは思いのほか多人数で、「いくつかの場所を連れ回された」ことを考えると、「町ぐるみの外国人拉致」なのか。氏のコメントどおりなら、自警団的な組織のようだが、もてなしの手厚さを見ていると、殺伐なのかアットホームなのかよく分からなくなってくる。なんだか、「ガンフロンティア」に出てくる奇妙な街のようだ。
トチロー「監禁されているのにこのもてなしというのもワカランなあ」
ハーロック「俺が知るかよ」
シヌノラ「どうでもいいから、まずは食べておきましょう」
みたいな情景が目に浮かんでしまう。
▼これ、会見の時に提示された3人の直筆メッセージなのだが、推敲状態そのままの高遠氏のものが異様に目を引く。清書くらいすればいいのにとも思うが。また、推敲するなら誤字も直しとけよとも思うが。また、細かい事だが、今井氏のコメントの日付、
「1(7)3.4.13(18?)」
という数字が謎。特に左の二桁で、西暦でも、まして皇紀(彼が使う事は絶対にないだろうが)でもない。ムスリム暦なのか、それとも主体暦か?などという憶測まであるそうだ。
それにしても、高遠氏のメッセージを見ていると、日ペンの美子ちゃんが言ってたのは真実だったのだなあと実感。このデジタル時代でも、文字の美醜での損得は確実に存在しているようだ。
▼最近、「ギター侍」のあの音楽が頭にこびりついて離れない。フォーマットとして捨てがたいものがあるのだが、肝心のネタと、「●●斬り!」の部分が今ひとつ弱くて、そこさえ改良されればお気に入りになるのになあ、惜しいなと思っているレベルで、さして思い入れがない段階なのに、音楽ばかりがリフレインしているのは、プチ拷問のような気分。
●アジの塩焼き(焼き椎茸つき)/もやしとほうれん草のおひたし/キムチ/きのこ汁
◆◆◆◆◆◆◆◆
4/18(Sun)
▼「オランダせんべい」のパッケージにいるキャラクター、以前広告キャラリンクを作るので調べた時に「名称不明」としていたのだが、大容量パックを手にとってみたら、ちゃんと名前が書いてあった。「オランダ娘」というのだそうな。そのまんま。英語にすると「ダッチ娘」「ダッチガール」。そんな呼び方をすると、この単純な形がかえって簡易ナニのように見えてしまって反省。そんな妄想に走ってしまうと、「人間だったら友達だけど、ロボットだからロボダッチ」までも怪しく感じてしまう。いかんいかんいかん。
▼デカレンジャー見る。話は落ち着くべきところに落ち着いたが、オチがちょいと弱かったような気も。かといって、ああいう終わり方のほかにはないのだが。バンの熱さとひたむきさがテーマの前後編だったのだが、どうも中の人のヤンキーっぽい顔立ちで、見せ場で損してるような気がする。微妙にだけども。それにしてもウメコいい子。今回の五人はすごくいいチームなので、「6人目出なくても別にいいや」という気にまでなってしまう。出るんだろうけど。
▼相方が実に久々に完全休みだったので、10時頃まで寝かせておく。昨日から「久しぶりにストロングスタイルの田舎蕎麦食いに行きたいね」と話していたのを受けて、はるばる次年子まで、蕎麦食い&ドライブ&車窓から花見に出かける。往路、ところどころ道に迷いながら1時間半くらいで、次年子の「七兵衛」へ。他にも美味しいそば屋はあるのだが、「1000円で打ちたてゆでたて田舎蕎麦食い放題」の魅力に抗えず。真っ黒、太め、固めの田舎蕎麦を久しぶりに食べた。蕎麦猪口には最初から辛味大根の汁が入っていて、そばつゆと合わせて使う。他に煮物・漬け物・きくらげのおひたしの皿付き。あとはひたすら食べ放題。美味い。蕎麦は大き目のお椀に入ってきて、1椀でもりそば0.7人前くらい?私は2杯半、相方は三杯半食って、死ぬほど腹いっぱい。帰りは、けっこう田舎を通過するので、ちょこちょこと看板撮影。神社にも2つほど立ち寄ったが、残念ながら狛犬は見つからず。酒田の桜はもう散り始めているが、山合いのほうはけっこう見ごろ。夏日に迫るほど天気もよく、最上川沿いの景色も美しかった。船下りの観光船が大繁盛で行き来していたが、今日なんかはもう、波の具合もよく、花見も出来るしで最高だったのでは。
▼高遠氏父「危険な国には人を行かせない措置の徹底が必要ではないか。私も妻も退避勧告が出ていると知らなかった。もし知っていたら相当強く止めた」と述べ、政府の渡航規制に関する対応に不満ものぞかせた。(SankeiWeb)
( Д ) ゜ ゜
どこまで話題をサービスしてくれたら気が済むのだろうか…
高遠さんちは、TVも新聞も見ないのかな?
法令や告知は、官報に掲載された時点で「公布」とみなす、という常識も知らなかったのかな?
会社を経営なさっている立派な社会人であらせられるのに。
もしかして、娘に無関心なだけなのかもしれないけども。
▼で、当の三人は無事帰国、PTSDであるという診断のもとに、会見には出席せず(毎日)
PTSDということを疑っているわけでも、「ウソだろ」と決め付けるわけでもないのだが、国際診断基準によれば、PTSDは「特有の症状が一ヶ月以上継続して現れていること」が診断を下す条件になり、継続期間がそれ以下の場合は、ASD(急性ストレス障害)と診断されるそうで。ドバイの医師が国際基準に準拠していなかったならそれまでだが、日本にも沢山PTSDに苦しみながらも立ち向かっている方がいる(例えば、大きな事件では、新宿サリン事件や阪神大震災など。)のだから、その辺の言葉は正確に、慎重に選ぶべきなのでは。これまでいくつかの事件で、被告側が「PTSD」を理由に審判や量刑を逃れようとした場面があり、「PTSDって便利な病名だよな」というイメージを持っている人も少なからずいる。そうした視線が、PTSDと戦っている人たちにまで向けられかねないなどという事態は、避けられなければならないと思うのだが?
▼ところで、事件勃発の初期から何度となく関わり、救出時にも大きな役割を果たしたとされるクベイシ氏だが、「小泉がテロリスト呼ばわりするから誘拐犯がキレた」と決め付けたり、いきなり自衛隊派遣を批判したり、河口外相の礼に「誠意が感じられない」とコメントしたり、妙な人物と思える。結局は、
「いいですかー、日本は私たちの団体に大きな借りを作ったん
です
から
ねっ!!」
と強調して、今後に渡る見返りをアピールしているのだろうか。こうしたふっかけがアラブ的戦略だというなら、なかなか付き合いにくい方々だと言うのは確かなようだ。その辺、外務省アラブチームに、いろいろ流儀を分かった上であしらってくれる事を期待したいが…アメリカの下では立場が今二つのスンニ派の新興団体としては、ここで恩を売っておいて、美味しい立ち位置をキープしたいのでは、という考え方も出来る。とすれば、自国民が拉致った外国人を「開放してあげました、頑張りました、これって俺らの影響力ですから」というプロパガンダに、一枚かまされたのか?という気がしないでもない。この団体と、ここを通じて犯行グループ側に金銭が渡ったから解放された、という噂が真実だとすれば、日本人は拉致のお得意様となってしまう。渡航危険度が増すのは、(ファルージャ情勢に関わりなく)これからなのかもしれない。
▼BSの「あの人に逢いたい」で、田河水泡の生前のVTRを見た。日本漫画の歴史を語る上で、「のらくろ」は欠かせない作品ではあるのだが、漫画として面白いとはあまり思っていなかったので、スルーしようかと思ったが、ついつい引き込まれて見てしまった。田河氏は、もともとは前衛芸術活動にも参加し、画家が本職だったそうだ。しかしそれだけではなかなか食えず、創作落語を書いたりして糊口を凌いでいたところ、「このくらい面白い話を書けて、しかも絵が出来ると言うのなら、漫画を描いてみないか?」と出版社に薦められて、連載してみたら受けてしまって漫画家に「なってしまった」のだという。東京の下町育ちで、落語などの話芸にもともと親しんではいたけれど…と話す田河氏の口調は、本当に江戸っ子噺家の一席を聞いているようで、テンポがあって心地よいのだ。「のらくろ」の発想は、当時、経済事情で奉公に出されたり、ストリートチルドレン状態になっている子供も多く、あえて彼らよりも恵まれていない状況にある「身よりもなく、真っ黒で貧相な野良犬」を主人公にすることで、「自分よりも悲惨な状況だけど頑張ってる、笑えるヤツがいる」と勇気と笑いを与えてやりたい、ということだった。「のらくろ」シリーズが大当たりして、掲載誌の「少年倶楽部」はバカ売れ、50万部から100万部に躍進(当時の日本で100万部は正にお化け雑誌だ)し、のらくろもズンズンと出世した。しかし、「のらくろ」の連載は、その前代未聞のブームゆえに皮肉な終わり方をする。時勢は大東亜戦争開戦直前だった。「のらくろが載っているから少年倶楽部が売れる、少年倶楽部が売れるとそれだけ紙が使われる、紙は配給制なので、少年倶楽部だけに独占させるわけには行かない。だから連載をやめよ」という、驚くべき理由で、国から打ち切りを命令されたのだ。
▼私は、「のらくろ」の軍国主義臭が苦手で、「さぞかし小国民育成に貢献したのだろう」というイメージで嫌っていたのだが、実は開戦によって連載を切られていたとは。あまりに皮肉で驚いてしまった。
▼ところで、NHK−BSは、最近新しいイメージキャラクターばかりを前面に出して、どーもくんの扱いが異様に悪くなってしまった。特に「BSスポーツ倶楽部」(3月までは「BSスポーツファン倶楽部」)でのどーもくんのさりげない自己主張やボケが好きだったのに、4月になったら姿を消してしまって、寂しい限り。ぜひとも復活を。また、「BSマンガ夜話」のどーもくんコスプレはやめずに続けて欲しい。加えて、「BSスポーツ倶楽部」は、毎週塩・コショー(ユニット名)のお二人を出して欲しい!はっきり言って70%彼ら見たさに見てるので。
●口細カレイの塩焼き/ほうれん草の胡麻和え/卵豆腐/ナスの吸い物
◆◆◆◆◆◆◆◆
4/17(Sat)
▼「プラネテス」の最終回。「最後まで見てきてよかった!!」と心から思える、温かい最終回だった。話自体はほぼ前回で片がついて、今回はハチが木星に旅立つというメインの話はあるものの、他のキャラクターがあの後どうなったかに時間を多く割いていた。大半のキャラクターに「良かったね」と言いたくなるシーンが多かった。特にエーデル。シリーズの半ばで、「この人って、話に必要か?」と疑問に感じた事もあったが、終わってみれば、誰が欠けても「アニメ版プラネテス」が完成しない構成になっていた。前回でハチが気付いたとおり、「成層圏から上の世界だけが宇宙なのではなく、自分も他人も宇宙の一部、宇宙の一部でないものはない」のだから、誰もがどこかで繋がっていて、そうして「プラネテス」世界ができているのだ。そのことに気付いてこそ、ハチは初めて、「自分がまだ見ぬ宇宙」に飛び立つ事が出来る。宇宙の中で繋がっている筈のものが、憎しみや悲しみ・絶望や行き違いから、結合を切り離そうとした時に、それをつなぎ直そうとする、分子間力のようなものが、この作品のいう「愛」なのかもしれない。だからこそ時には執着となり、独善となりやすい、危ういものなのかもしれないが。
▼そして最後まで、OPは細かく変化し続けた。OPのラスト、25話までは、走っているハチの背景のラストは星座だったのだが、最終回だけ銀河系になった。これは前回で、ハチの「宇宙」の認識が変わった事と、天文的概念上ではなく、本当の未知の領域の宇宙に向けて旅立ったことを示すのだろうか。
▼久々に聞くフィー姐さんの操船指示が耳に心地よく、なんだか懐かしい。係長(補佐が取れてめでたい)のしょってる「にぎやかしメカ」、後ろを向いた時に見えるロゴが「エルタニカ」と読めるのだが…本当にそうなら、なんか嬉しい。テマラさんは相変わらず苦労しているようだが、この話で何を応援したくなるって、彼とエルタニカの人なのだ。架空の国の人たちにここまで肩入れできるアニメも珍しい。また、ノノに(萌え担当だけでなく)こういう役割を持たせたことにも脱帽。12歳だと、女の子は成長が止まる子もいればまだ続く子もいる。7年後のノノは、どれほど大きくなっているのか、8頭身みたいな体格になっちゃいないか、興味がある。あの美貌でヒガンテほどもあるというのもまた一興。いつまでも、「2mオーバーのデカブツ」を表現するのに一々ヒガンテを引き合いに出すのも程ほどにしなければ、と思う21世紀也。終わってみれば、放映時あれほどミソクソに言ったニンジャ話が、いまや涙なくしては見れないという意外な展開。「プラネテス」は、シリーズ通して見ないと真の凄さが語れない。それほど巧みなシリーズ構成だったと思う。完全に別物として楽しめるので、原作好きな人にも是非見て欲しい。いや本当に、いいもん見せていただいた。スタッフと、「澪つくしテロ」の嵐が吹いた25話を再放送してくれるNHK-BSに感謝。後番組はどうでもいいので、しばらくはこのBS土曜朝アニメ枠にもさよならだ。
▼今回のイラク3人組の件で何が迷惑かといって、ニュースの時間枠がこの件に割かれてしまい、本来もっと重要視されるべき中東情勢(ファルージャの状況とか、イラン外交官殺害とか)のニュースが、申し訳程度にしか報じられない事だ。もっと詳しく解説を聞きたいと思っても、特に民法ではスルーに等しい扱いなのは問題かと。
▼この件については、民法各局のスタンスが露骨なほどに違っていたので、改めて「各局のカラー(というか、水平の立ち位置)」を認識する事が出来た。やはりNHKのニュースが、一番落ち着けるし分かりやすいな、と思った次第。「こらダメだな〜」と感じる事が多かったのはテレ朝。もっとも、減点要因の最たるものは「報道ステーション」であり、古館氏であるわけだが。
▼結局、開放直後映像に大して感じた違和感は、「このフテブテモグモグな姿が日本人の典型だと思われたくないな、でも思われるんだろうな」という事だったのだと思う。特にガンジャ姉さん。モグモグしてるのが飴かナツメかと思ってたら、チョコだったそうで。そんなら、話す前にとっとと噛んで飲め。幼稚園児か。また、事態を把握しても、通訳役の人に対して敬語一つ使えないってのは、大人のやる事か?単に躾の悪い礼儀知らずなんだな、とは思う。「親の顔が見てみたい」などという常套句は、本件ではまったくナンセンスだけども。イヤというほどお目にかかったし。一番気になったのは、今井氏が、イタリアの人質の方が殺されたと言う話を聞いて「何やってんだよ〜」という意味不明な一言。意味を考えるとさらに不愉快になる事間違いないのだろうが…
▼それにしても3人、捕まった時よりよっぽどツヤツヤプクプクしてないか?と昨日思ったものの、いくらなんでも不謹慎だと思って書かなかったのだが、「民家を転々とさせられる中で、豪勢なイラク料理を振舞ってもらったり、解放前にはフルーツを沢山出してもらった」……ほ、ホームステイ??私がオーストラリアでホームステイした時は、そんなに豪勢な食事ばかりは続かなかった。関係ないけども。ハイリスク・ハイサービス・ローリターンな誘拐であったことだなー。ドバイで病院に入った際、ガンジャ姉さんは「体調はいいです。食欲もあります」とコメントしてたのだが、特に後半については、全国民知ってますから。言わんでも。
▼解放後、3人の言動の流れ。
*「イラクに残って取材を続けたい」「嫌な事もされたけどイラク人を嫌いになれない」
↓
*「悪いのは自衛隊」「なぜ警察がいる?」と不快(誘拐なんだからそりゃいるよ)
↓
*「待遇は手厚かった」「食欲はあります」
↓(ドバイに家族到着)
*「直接お話できる状況にないことから、会見はご遠慮させていただくことをご了承下さい」
別に、疲れているらしい人間に「今すぐ会見に引きずり出せ」と言いたい訳ではない、まして謝罪させたいとも思わない。緊張状態から開放されてはじめて疲れが出るという事だってあるだろう。だが、質疑応答無しで顔だけでも見せれば、何よりも説得力があるだろうし、映像を通じて多くの人が抱いた「ハァ?」という感想に誤解があれば、払拭する事も可能だったろう。ましてジャーナリストとライターならば、主張したい事、見てきたことを思うままに話せばいいだろう。まさか帰国後手記を売りつける以外にはコメントしないつもりでもあるまい。むしろ、これは三人の預かり知らぬ間の事ではあるけれど、エキサイトした家族が、外務省との対話(というか一方的な詰問)の際に、
「このままマスコミの方にいていただいた上でのお話ということは可能でしょうか」
と強引にカメラの前に引きずり出したりして、「自分たちの主張を通すためにマスコミを利用」していたのに、状況が変わると途端に「遠慮させてください(遠慮と言う言葉の使い方、合ってないような気もするが)」ってのはどうよ?という違和感がぬぐえないのだが。
▼以前として「自作自演説」もネットでは根強いようだが、この連中のアホさ加減を見ていると、そういう計画を練れるほどおツムのネジがしっかりしているとも思えなくなってきた。デューク東郷待望論までもよく聞くのだが、むしろこの溜飲を下げてくれるのは、打撃マンの皆様を置いて他にないのでは、と遠い目になる今日この頃。過日の日記で、マリー隊長やキートン先生を引き合いに出した愚かな自分をひっぱたいてやりたい気分だ。
▼札幌では、「週刊新潮」の中吊り広告の、今回の事件に関する記事の部分に、「地元なので影響が大きいのを配慮して」テープを張って隠されるということもあったとか。確かに、事件に直接かかわりのない、高遠氏の過去などについて結構センセーショナルな見出しが並んでいたのだが、内容はほとんど、氏が自費出版した本(これが注文殺到して増刷だとか)からの引用らしいので、「暴露」とも言い切れない部分があったりして。「あまりにどぎつい」と判断したのだろうが、それって絶対、かえって購買欲を煽る(先日の田中真紀子長女VS文春の件で、別に田中家の事など興味ない人まで中身を知りたくなってしまったように)ことにしかならないのでは。思わせぶりに隠されるほど、興味をそそるものはない。どの道、メジャー週刊誌の広告見出しは、一般誌に掲載されるものだし、新潮にしてみれば「販促活動ありがとう」てなもんだと思う。「地元だから隠さなきゃ」ということになったら、東京や大阪の地下鉄職員は、毎日テープ貼りに明け暮れなきゃいかん事にならないか?
●ビーフシチュー/もやしキムチいため/野菜サラダ/野菜スープ
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4/16(Fri)
▼看板について調べていたら、関東のクリーニング業者のマスコットが、えらく思い切った名前である事を知り、そうも堂々とされると、なんかこっちのほうが照れてしまうのだった。朝出して夕方OK。
▼家族のアレとかナニに思い切り感情を逆撫でされながらも、いくらなんでも、無事開放されたら「良かったね」で水に流せると思っていたのに、事態は予想の遥か斜め下を行っていたのだった。
▼解放直後の映像。動転していたのかもしれないが、それにしても態度でかすぎ、というか礼儀を知らなさ過ぎ。郡山氏の「勝手に撮らないでくれる?俺もジャーナリストなんだけど」という意味不明発言はスルーするとして、タバコを吸うのも、奨められたうえでのようなのでマナー的にはセーフとして、聖職者協会の偉い人と握手する際に、タバコ持ったままで、コーディネーターの人から「タバコ消して!」と言われているのに、「灰皿がないんだよ」とか言ってるし。灰皿ないならタバコ吸うなっての。他の二人も、高遠氏が辛うじてイスラム式の礼を知っていたけれども、命の恩人、しかもムスリム世界では誰からも尊重される聖職者を相手に取るべき態度とは見えなかった。というか、物見遊山でも、行く国の最低限の礼儀作法や、タブーくらいは学習して、不快な思いをさせないようにするけどな。普通は。
▼その上郡山氏は、「まだいい写真が撮れていないから、帰りたくない。イラクに残る。」とか言い出す始末で、これには流石に小泉首相も河口外相もこぞって、ポカーンな気持ちを隠せないコメントを出していた(母上も)。今回は、小泉嫌いの私でさえ全面的に同意してしまう。そりゃー、入国と同時に拉致られたのだから、「やり足りない感」はありまくりだろう。しかし今一番為すべきことは、謝罪でも感謝でも弁明でもなく、できる限り事件の背景や、犯人グループの特定、他の団体との関係などを洗い出し、現に何人もの外国人が亡くなられているこの現状を少しでも解決に導く事ではないのか。「人質を取って、国に不当な要求を通そうとする」行為は、人種や主義を問わず、許されざる事だ。解決への努力が少しでもイラクの治安回復に繋がれば、自衛隊やまともなNGOの支援活動もはかどり、結果的にイラクの人のためになる。そのために、現地なら現地、日本に帰るなら帰るで、捜査や情報収集に協力するのが、個人の活動より優先されるべきだろう。まして3人は、拘束されていたのだからほとんど情報は与えられていないとはいえ、当事者だ。何日目にどのような扱いを受けたか、漏れ聞いた会話は…など、一つとして「テロリスト(と呼ぶからいかん、と言った聖職者もいたが、あえてこう書く。要求が金品ならいざ知らず、国家の行動や政策なのだから、れっきとしたテロリストだろう)特定や追及に繋がらない」情報は無い筈だ。彼らの応答を見ていると、「もう俺らが助かったんだから、いいでしょ?やりたいことしに出かけて行っても。」という無責任さしか感じない。もっとも、北海道ローカルTVの取材中、高遠弟が必死で「いいから謝れ」と因果を含め、さらに家族数人が弁護士と共にドバイに飛ぶらしいので、帰国してきた時には態度が違っているかもしれないが。しかし、「弁護士同行」というのも謎だ。何を「弁護」してもらうつもりなのか?
▼高遠氏の「嫌な事もされたけど、イラク人を嫌いになれない」という言葉も意味が分からん。誰も「イラク人を嫌いになれ」などと一言も言っていないのに。さすが、「いいから、イラクの子供に謝れ(な、何を?)」と口走った人の兄弟だけの事はある。というか、いくらなんでももうちょっと腹が据わってるかと思ったのに、「好き嫌い」という浅い感情だけで活動してたんかい、という事実に脱力した。好き嫌いだけで、結局は現地で復興に当っている自衛隊などの足を引っ張り、国庫に打撃を与えてくださったわけだ。その自己満足と自己愛の爆発に、ありがたくて泣けてくる。そりゃーまともなNGOの人たちも、「こいつらと一緒くたにされると迷惑」とボヤきたくもなるというもんだ。
▼自然災害とイラクの有事を同じレベルで論じる事はできないのだが、今回の件にボランティアが巻き込まれていると知ったときから、頭をよぎるエピソードがあった。阪神大震災のときの話だ。とあるボランティアグループは、救援物資のほかに、自分たち用の食料・水・テント・それに紙おむつを用意して行った。地震の第一報を聞き、交通手段の復旧を待って、各地から沢山のボランティアが駆けつけたのだが、中には「駆けつける事に意義がある」と勘違いし、自分たちの衣食住をフォローする物資を持って行かない手合いもいた。ただでさえ窮屈な避難施設に間借りしてさらに手狭にさせ、炊き出しの列にまで並んで、「何しに来たの?」状態で、かえって被災者と救援隊の足を引っ張った人も少なくなかったという。最初に書いたグループが紙おむつを持って行ったのは、避難所のトイレが不足していて長蛇の列で困っている、という状況を見越していたからだ。自分たちがトイレを使えば、その分だけ不便になる被災者が出てくる。だから、紙おむつを装着して支援にあたったというのだ(本来、紙おむつ埋めて始末しちゃいかんという指摘ももっともだが…)。勿論、炊き出しにタカるようなこともなく、邪魔にならない外に寝泊りするなど、とにかく徹底し、「そうでなければかえって足手まといになる」と言っていたそうだ。何かのルポで聞いた話だが、これを読んだ時、「ここまで徹底しなければかえって邪魔、気持ちだけでは本当の支援にならない」「その場に行く事だけで満足するのは、かえって迷惑な自己満足に過ぎない」ということを痛感したのだった。責任を持って、自分のことは自分で出来て、本当に助けたい人に少しでも多くの支援を与えるように努力するのがボランティア。それを考えると、「自己責任」の内容は、実はジャーナリストよりも重いのかもしれないが、彼女はそれを分かっていたのだろうか?
▼「救出・根回しにかかった費用を当人たちに負担させるべき」という論調もある。おそらく、個人に払える金額ではないだろうから、実際にはあまり意味のない議論かもしれない。が、「これだけかかった」という金額自体は公開されたほうが良いと思う(こーいう時こそディスクロージャー発動ですよ!)。「万が一の場合はこれだけの大それ加減なんだ」と示したほうが、浅はかな行動の抑止力になるだろうし、また、高遠氏には「この銭でどんな援助ができたか?」を考えて欲しい。恐らく、病院や学校くらいは建てられる金額だし、どれほどの子供に食料や衣服、教科書が渡せたか、またどれだけの雇用が創出できて、不幸な状況から開放される子供がいただろうか?と。それを考えられる人なら、自らの渡航費用を、もっと効果的な支援に当てていたのだろうが…また、金の話で言えば、今回の協力をダシに、ヨルダンから「2000億円の借金チャラにしてくれない?いいよね?」と迫られたりもしてるわけで。
▼極論だが、「退避勧告が出ている国に渡航した日本人がテロに巻き込まれても、国は基本的に関与しない。それでも出国するなら、髪の毛とか歯形とか残していけ」というような法律を作っても、いっそいいのかもしれない。少なくとも、物見遊山や自己満足だけのボランティアで危険地域に行く阿呆は減るだろう。それも一つの「リスク管理と、テロに対抗するための法整備」…とか言ってしまうのは暴論だろうか?
▼数日前、「小学校で署名はやばいんじゃないの?」と書いたのだが、やはり保護者には激しく違和感を感じる方もいたようだ。ソースがクライン孝子に来たメールと言うのがナニだけども、内容としてはおおむね予想された範囲のことだった。やっぱりホームルームで署名させてたか〜、しかし……例えて言えば、「クラスの●●君が入院した。みんなで回復を願って千羽鶴を折ろうね」でHRの時間を使うなら誰も文句は言わないが、「先生の子供が入院したんだ。みんな、うちの息子が良くなるように千羽鶴を折りなさい」だったら、子供も「ハァ?」となる(でもまあ、一応折っとく)だろう。その違いだと思うのだが。
▼イヤ何が不愉快と言って、この連中のニュースばかりで、横山光輝先生の逝去がほんの申し訳程度しか報道されなかった事なんだが。私は横山三国志もあまり好きではなくて、そんなに思い入れのある作家ではなかったけれど、亡くなり方が「自宅ボヤで全身火傷で重体、その日のうちに逝去」という痛々しいものということもあり、惜しい人をとんだことで亡くしてしまった…と残念に思う。ここ20年は、歴史ものの執筆が多かったが、「鉄人28号」「伊賀の影丸」「バビル二世」など、エポックメイキングな作品をいくつも世に放った方だった。作品の映像化に際して、細かいことを言わずに鷹揚で、現場のクリエイターに任せてくれる性格だったことでも有名で、だからこそ数々の名作がTVで躍動した。近年、寝付いてしまわれたことは、今回の報道で初めて知った事だった。亡くなる直近の関連ニュースが、「昔の未公開作品をオークションに出され高値、本人は『あげたものだからどうしようといいが、愉快ではない』とコメント」だったことも痛ましい。合掌。
●豚肉とほうれん草のしゃぶしゃぶ/大根と油揚げの味噌汁
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