<石ノ森萬画館レポート その1>
2002年10月25〜26日、友人の結婚式に招待されて夫婦で来仙し、いつものように大場Q太郎夫妻の御宅にお邪魔して、夜にオフ会&お宿を提供していただきました。
で、翌26日、石ノ森章太郎大好きながら、これまで訪れる機会のなかった私のために、石巻市の石ノ森萬画館をご案内くださる…という申し出に甘え、4人で萬画館へ出発。
利府街道を通って高速に乗り、一路石巻へ。
休日のせいか?利府街道が渋滞していて、高速に出るまで時間がかかりましたが、出てしまえばスイスイと。
石巻河インターで降りるんですが、ここからもう石巻市の本気を感じました。
ICの料金ブースやレーンに石ノ森キャラクターが書いてあり、しかもよく見れば「ライダーレーン」etcと名前まで付いてます。細かい。
後は地図を見ながら萬画館まで車を走らせます。途中、携帯電話代理店の外にあったジュース自販機まで石ノ森…
車から撮ったので写真イマイチですけど。(多分JTの自販機)
ライダーが「プハーッ」とか言ってます。
やにわに「ついに聖地に来た!」って気がしてきました。
しばらく石巻を走り、市街地へ。
これは以前より知ってましたが、萬画館には駐車場は最初からありません。
その代わり、近くの有料駐車場と提携しているので、そちらに停めて萬画館までを歩いてもらうことで、石巻の町並みを知ってもらい町おこしに繋げる…というコンセプトだそうです。
提携駐車場には、左の看板が提示してあるのでそちらを目印に。
有料とは言っても、かなり破格に安いですし、商店街や萬画館入場者にはチケットが出ます。
そこから少し萬画館まで歩きます。
噂に聞いていた通り、町のあちこちにキャラのスタチューが建っているし、商店街にはキャラクターフラッグが下がっていて、ファンには感動です。
ここから先はしばし町の中のキャラクター達を(立ち寄れない場所もあったのでほんの一部ですが…)
萬画館を模した形の「萬画神社」。 町の歩道にある小さなお社です。 風になびいてしまいましたが、手前にあるのが 石ノ森先生直筆?の絵馬。 |
左の萬画神社と同じ場所にある、 自画像スタチュー。 |
ちょっとした交差点の壁にも009。 さらにこの向かいの壁にはイマドキ風の佐武市が。 |
ロボコンのポスト。 手にしたラブレターには 「ロビンちゃんへ」と宛名があります。 |
仮面ライダーのポスト。 右奥はカフェ「墨汁一滴」。 壁から009がせり出してます。 |
こちらは商店街の遊歩道にあった さるとびエッちゃんのスタチュー。 |
商店街をそぞろ歩きながら、後で寄りたいところなどを色々狙いをつけつつ、橋を渡って右の方に萬画館。
思ったよりも小さい感じですが、丸っこさがいかにも石ノ森っぽいです。
エントランスの通路には、漫画家のお歴々の手形がたくさん並んでます。
さらに進むと、石ノ森先生の原寸大の手を模したブロンズがあり、
こんな風に握手できるのでした。ちなみに握手してるのは相方です。
さしたる手荷物があったわけではないんですが、
こんなコインロッカーを見つけた日には、入れないわけには行きませんや〜!
てなわけで、勿論1番の002が書いてあるロッカーに私とあんもさんの上着などを格納。
これはエントランスの玄関マット。
靴のソールの模様か…と思えば、よくよく見たら「クウガ」に登場したリント文字だったりするあたり、非常に芸が細かいです。
入ってすぐの売店前には、「仮面ライダーになるはずだった男」ことスカルマン。
ちょっと分かりづらいかもしれないですが、ガラスの壁を抜けてるんです。
原作のイメージどおりですな。
さて、1Fは無料解放フロア。入り口ではサイボーグ009の防護服を着たキレイなお姉さん方が受付。
券売機でチケットを買い、中に入ります。
券売機の右にあるエレベーター横にはガシャ自販機。
「影浦安武プロ生活25周年記念・『大虎』ジオラマガシャポン」に脱力。何よりあぶさんがちっとも似てないのは問題。
一方Q太郎さんは、早速アドベントカードを発見して帰りの楽しみに。
入ってすぐのコーナーは、「キャラが紹介する石巻の歴史」。
石巻市は、古墳あり・貝塚あり・ヨーロッパに派遣された支倉常長が出航した月之浦あり…と、歴史的な見所が沢山あるところ。
その歴史のいろいろを、キャラクターが紹介するわけですが、結構これがガチンコ。
メインパネルにはそれ用の漫画が書いてあるんだけど、槍持った原始少年リュウが
「なにっ!貝塚では縄文時代に既にゴミの分別が行われていたのか!」
とか真剣に驚いてます。
プテラノドンとかティラノサウルスとかと共に暮らした時代に生きる貴方に驚嘆されるようなことかどうかはまた別として(少なくともアニメ版の世界観では…)
で、そこのボタンを押すとモニターにリュウが現れて、オリジナルアニメでマジで石巻の古墳や貝塚を紹介してくれます。
勿論声だって入ってます。
こちらの左の方では、市やんと佐武やんが北上川に船を浮かべてます。
佐武「江合川、迫川、そしてこの北上川の合流を成し遂げたのが川村孫兵衛さんだ」
市 「藩財政が苦しく、自分で借金までしたってえじゃねえか。エライもんだねぇ」
佐武「市やん、東北(一?)といわれる湊の賑わいは凄いもんだね」
市 「ああ、一寒村だったってのが信じられねぇ騒々しさだね。隅田川みてえにきっと花火も似合うんだろうねぇ 佐武やん」
この部分のアニメでは、場面転換のたびに市やんの仕込みが光るのが仕掛けでした。
回りも結構賑やかだったので、声優さんが誰だったかはちょっとわかんなかったです。
この「支倉常長編」がどうにも強引で好きなわけです。
003 「あれが遣欧使節の支倉常長さんが、ローマへ向かうガレオン船ね」
001 「船出を祝して、テレパシーで励ましておこう」
『あなたなら どんな困難でも乗り切れるよ』
支倉常長「さよう…どんなことがあろうとも必ず…必ずや成し遂げてみせよう…」
支倉さん、異様にカコイイです。
ちなみにこのボタンを押すと003が案内するアニメが始まります。
勿論、耳を澄ました003が「あら、この賑わいは何かしら?」と、ソナーイヤーで月之浦の出航の様子をキャッチする場面から始まるわけです。
そしてどういうわけか、003の声が白石冬実(昭和新版で001役)です。001の声を手配するつもりで何か手違いがあったのでしょうか…とか、つい余計な心配をしてしまいます。
時代的に全く接点がないという点で、このエピソードが最も突き抜けている気がします。
2Fに行く途中に、映像ホールがあり、日替わりで2作品のオリジナルアニメを上映しているのです。(ここから先〜2F全体は有料となります。)
今日は偶数日なので「竜神沼」。私はこの作品が大好きなので嬉しいこと限りなし。ホール前には「竜神沼」の複製原画が展示されてます。
上映開始時間に合わせて入ると、いきなりスクリーンにはジョーが登場して、「竜神沼」の解説をしてくれます。
本当はスクリーンの右にある石ノ森先生人形が喋って、それと彼が会話する趣向なんですが、現在石ノ森先生は故障中という事で声のみ。
昭和新版ファンには嬉しいことに、このジョーの声は井上和彦さんでした★
ジョーから「館内での撮影・飲食はご遠慮ください。また携帯電話の電源はお切りください」と細かい注意を受けてから上映開始。
絵はなかなか綺麗でした。幼馴染のユミちゃんの声が前田愛という、むやみなサービスぶりもポイント。
原作では、村長や神主が「新しい神社の建設のために各戸1万円の寄付を強要」するのですが、時代を考慮してか「10万円」になってました。今の物価で1万円では暴挙に見えないですからな。
ちなみに奇数日は、全くのオリジナルストーリー「消えた赤ずきんちゃん」だそうです。
パンフレットによれば
「石巻の駅前、赤ずきんちゃんが悲鳴を残して消えた!ロボコン・たまげ太くん・チョビンらは、身代金を払うためにアルバイトをしてお金を稼ごうとするが…」
というストーリーとか。パンフレットの図像を見ると、この他にボンボンもいます。
石ノ森キャラはそれこそ星の数ほどいるのに、よくぞこれほど使えねえ連中を集めた!というメンバーがステキです。
こっちも是非次の来館時には見たいですね。
1階から2階へ続く通路。丸い萬画館をグルッと回る、曲線状のスロープです。
壁には潜水艦の窓のような感じで、各作品のキャラクターイラストがディスプレイされてます。
途中、一箇所だけイラストのない窓があり、その手前にある床の指定どおりに立つと、窓の中にホログラフィのフィギュアの画像が浮かんでくるという趣向。
ちなみに立ち位置の指定にも、玄関マットと同じ、リント文字の足型が…(細かい…)
向かい側の壁面は、歩いていくとキカイダーの変身プロセス(アニメ版ベース)を見れるようになってました。
その下にさりげなく「怯えるミツコさん」が描いてあったのもちょっとツボ(細かい…)
この先は2階。メインであるキャラクターの世界が常設展・また折々に企画展が開催されてます。