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大道寺の命により、私こと“同病相憐れむ”相方が共に悩んで差し上げることとなりました。もとより、ご満足いただけるお返事など能うべからざることでございますが、しばし我が駄文にお付き合いいただけますと、光栄に存じます。
さて、森茉莉様には僭越ながら2つのお悩みがあるようにお見受けいたしました。1つは、母として、また、失礼ながら一女性として、ご子息の将来に心を痛めておられるご様子、心中お察し申し上げます。今1つは、今回のことについての夫君の不可解な取り乱しように対するとまどいの念。後者については、私如きに思い及ぶべくもないご夫婦の大事でございますれば、コメントを差し控えさせていただくことをお許し下さい。
さて、世の男性諸氏のコンプレックスの最大のものが、他ならぬ“男性自身”にあることは申すまでもないことでございます。いわく、「能・不能」「ムケ・フムケ」「大・小」「硬・軟」「持続・不持続」「連発・単発」「無臭・臭」「色合い」「カリ高・カリ低」「太・細」「健・病」etc,etc・・・。全く、「浜の真砂は尽きるとも、世に男性の悩み尽きまじ」といった様相でございます。私も青年期までは、ご多分に漏れず、また、人後に落ちぬほどに悩んだものでございます。誰にも打ち明けられぬこの悩みに煩悶としておりました。あの頃の自分は、言いしれぬ劣等感、社会に対する理不尽な怨恨の念が、心の奥深くに薄暗くドロドロと渦巻いておりました。
成人してもはや成長の望めない体になって初めて、次のような悟りを開いたのでございます。「いくら何でも、全てのチェック項目に問題があるわけじゃない!」こうして、煩悩からの解脱を果たした私は、ようやく心の平静を取り戻したのでございます。
森茉莉様の場合には、将来ご子息がぶち当たるであろう悩みに対して、他ならぬご母堂自身が理解をお示しになることができる、何と幸福な状況でしょう。ご子息は、暗い自室で悶々たる悩みに苛まれているときに、そっと的確で暖かい言葉をくれる母に対して、感謝の念で感極まり、きっとこう言うでしょう。
「母ちゃん、ノックぐらいしろよ!!」
(以上相方)
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というわけで、相方のちょっとくどい語り口、楽しんでいただけたでしょうか?
[From 相方&大道寺零]
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