【高校生編】

大逃走。事件

 自転車通学していた高校の頃、警察官がいたにも関わらず、自転車に乗ったまま横断歩道を渡った私と友人。
「そこの自転車、降りなさい!」怒る警官。
私は降りようとしましたが、
「振り切るよ!」
の友人の声に、つい従ってしまい、アクセルON。
 後ろを見ると、切れた警官が、もの凄い勢いで走ってきます。ここで捕まっては洒落にならないので、死にものぐるいで振り切って、ゲートイン。
 制服とプレートで、学校名は割れますが、学年、名前は大丈夫の筈。
 授業がはじまって一安心。
 ・・・しかし、今日は・・・・はっ、警察による交通安全指導の日!
 交通課の警官が来て、映画だの講話だのをやる日だったのです。さっき振り切った警官が来る恐れ大!
 まあ、顔まではわかるまいとは思いましたが、念のため、三つ編みを結って髪型を変え、講話の間、友人からメガネを借りてかけていました・・・
 何事もなく終わりましたが、普段はおとなしい女子高生のする事とも思えませんな・・・

初デート?事件

 一年生の時の冬、部長(マンドリン部)のY先輩から電話。
 「今度の休み、スケートに行かない?」
 は?スケート?二人だけで?
 これは、世に言う「デェト」なのか?
 Y先輩は、ギターが上手く、冗談が好きで、場を和ませる名人。私は、他に片思いの相手がいたし、全然意識してなかったが、生涯初めてのお誘いに、やっぱり舞い上がっていたんだと思う。
 前日には、suzutanで服を買ったり(貧乏だったので)もした。

 さて当日、待ち合わせてスケート場に行き、ひとしきり滑ってお茶。
「あのさあ・・・いきなりこんなこと言って、何かと思うかも知れないけど・・・」
 たどたどしく切り出すY先輩。ちょっと緊張する初々しい私。

「俺さあ・・・一年のKさん(同じ部活の女の子)のこと、好きなんだよねえ・・・

おい!人を呼びだしたのは、恋の相談事かいっ!
そんなん、わざわざスケート場ですな!!(後で考えたら、後のデートのロケハンだったのでは?)

 とゆーわけで、幻に終わった初デートでした。
 思えば、この事件が、浮いた話一つない(共学なのに。泣。色気抜きの男友達はいっぱい出来たが)高校生活を暗示していたような気がするなあ。

初デート?その2 事件

 私の通っていた高校は、一応制服はあるんだけど、それは「基準服」という扱いで、儀式の時にはそれを着るように定められてるけど、原則は地味なら私服OK。
 そんな中で、友人SY嬢は
「基準服だも〜ん。」と言って、お兄さんのガクランで登校。うむうむ、確かに生徒手帳には「異性の基準服を着てはいけない」とは書いてないわな。
 SY嬢は、当時ショートカットで、キリッとした顔付きの美人。ガクランなど着た日には、何やらヅカチックな魅力が漂う始末。
 面白いので、その格好のまま下校。
 女好きな私(ぉ)は、「わーい、SYちゃんとデエトだ〜。」とかワルノリして、腕を組んで道を歩いていたら、偶然、仕事帰りの母に遭遇。

 母の顔に、一瞬喜びの色が走りました。
 
・・・ごめん母さん、これ女。
 親をぬか喜び(普段私に浮いた話がないので、心配していたのである)させてしまって、心から、あらゆる意味で済まないと思った、ある秋の日の出来事でした・・・

坊やよく聞けこの紐は事件

 私の高校時代は、またプロ野球にはまった時代でもあった。
 応援していたのが、中日と西武。そして、その年の日本シリーズは、そのご贔屓2チームによって戦われたのであった。
 そして、日本一が決定するその日、折り悪く模試が入っていた。

 しかーし!ここでくじける大道寺さんではない!!(←くじけろよ・・・)

 家にあったカードラジオを胸ポケットに装着、そしてシャツの合わせからイヤホンを中に入れ、右袖を通し、右の袖口からラジオを聴けるように細工。どうせ国語は時間が余るので、右手で頬杖をつく振りをして、イヤホンを耳に入れて、戦況を確認するのであった。
 周りの男子も、私がラジオを持っていることを知っているので、監督の先生の目を盗んでは、
「どっち勝ってる?」
「今、何回まで行った?」
とか、手で合図しあう始末。
 いや〜〜、よくばれなかったもんだ!!

注意:このような行為は、直接のカンニングでなくても、「類似行為」とされ、成績没収の対象になります。
    絶っっっっっっっっっっっ対に真似しないで下さいね!!!! 

誰?事件

 昼下がりの英語の時間。いつものように(ぉ)爆睡する私。
 何せタダでさえ身長が低いのに、周りは男子だらけで、机に突っ伏すると誰からも見えなくなってしまう。(ちなみに当時の我が母校の男女比は7:3)
 ところで、鼻が悪い私は、ちょっと寝息が五月蝿いのである。

 つまり、「寝息はすれども、姿は見えず」状態。

 「寝てんのは誰だ?」
 怒って周りを見回す先生、笑いをこらえる生徒。
 ・・・・・・ということがあった、らしい。(だって本人寝てたし。)

 後になって、同窓会で話になったことには、
「大道寺さんはよく寝てたよなあ〜〜!!」
 という話は、遙か理系クラスでも有名だったらしい。トホホ・・・・・・

おつとめご苦労様でした事件

 その日は、マンドリン部の夏合宿。
 白い綿パン、クリーム色の柄シャツに、日差しが強いので麦わら帽子を被り、「夏」な装いで集合場所の部室前へ行く私。その私に投げかけられたY先輩のお言葉。

「大道寺さん、ハワイ帰りの組長みたい〜。」

 その瞬間から、私の部内での呼称は「組長」に決定。
「組長、チューニングしよう。」
「組長、肝試しの時間だよ。」
 あ〜〜〜、花も恥じらう女子高生なのに〜。
 とほほほほ〜(泣)。

ずれてるボタンの方程式事件

 さて、高校生活も終わりに近づき、正念場の共通一次試験を迎えたのであった。(なお、「共通一次」はこれが最後。年が分かっちゃう。)
 苦手科目の数学がある一日目。
 まずは生物。「遺伝の問題さえ間違わなければ楽勝」と言われ、十分に準備をして臨んだのに・・・
 え〜???普通の問題が全然なくて、実験とか手順とかの問題しかない〜!!サギだ〜!!!
 受験生は全員頭真っ白。
 実はこの年、いきなり問題傾向が変わり、平均点が異様に下落。他の理科科目との不均衡が生じたため、初めて点数調整が行われた年だったのだ!

 気を取り直して数学。
 あれ?楽勝の筈の数学Tの問題、何回検算しても綺麗な数字にならないな?

 後で分かったことだが、私はここで九九を間違えており、いくらやり直しても正解にたどり着けるはずもなかったのである(とほほ)。

 そんなこんなで、頭から白煙を吹き出しそうな状態で終了した一日目。
 帰り道、お寺の前を通りかかった。
 お寺の前に、よく「今日の一言」みたいのが書いてある。相田みつをが書くようなそれを見て元気を出そうと思った。
 しかし、そこに書いてある言葉は、無情にも

「最初のボタンを掛け違えると、みなずれる。」

 受験生に喧嘩売っとんのかいっ!!(ちなみにその寺と試験場はすぐ近く)
 ちなみに受験は、ずれながらもなんとかなりましたが。ふー。

恥辱の学生食堂事件

 学校の敷地内に学食がありました。昼は弁当を持ってきていたし、第一男子生徒で混みまくるのでほとんど行きませんでしたが、部活の後などにちょいと小腹を満たすことはちょくちょくでした(この頃は、夕方にうどんやらモスバーガーやら食って、普通に夕食を食っても太らなかった。不思議だ。)。

 その日も、同じ部活のN子さんと一緒にカレーうどん(好物)をすすっておりました。
 その時、壁のメニュー張り紙に悪戯がされているのに気が付きました。
 心ない生徒の仕業でしょうか、ラーメン類の「ラ」の字が全て「ザ」になっておりました。気付かぬ振りをして、それでも心なしかうどんが不味くなるような気がしてちょっと不愉快な私@乙女。
 するとN子さんは、周りの男子生徒に聞こえるようなでかい声で言いやがるのです。

「ねえ大道寺、『●゛ーメンライス』って何??」

 ええ、うどんが鼻から出そうになりましたとも。っていうか、カレースープがちょっと鼻に回りました。痛いです。
 「あれ?メニューが全部『●゛ーメン』になってるよ。何これ?悪戯?」
N子さんはさらに追求するのです。
「そ、そう悪戯悪戯。・・・あのさー、あんまりこの単語は連呼しない方がいいよ。」
「えーなんで。何かマズイ単語なの?●゛ーメンって」
「だから言うなっての、女子高生が。」

 ああ、最初の発言の時にポーカーフェイスを気取って「私も、わかんな〜い★」と言ってれば良かったものを。周りにいた男子生徒が、いわく言い難い表情で私達の会話に聞き耳を立てています。
 しかも、
「N子=天然オボコでソッチの知識はまだ/大道寺=とりあえず耳年増」という構図がはっきりと。

 残りのうどんは、全然味がしませんでしたとも、ええ。