ランダム日記
2002年8月後半
ルーズな管理人ゆえ、毎日書くとも限らない日記です。
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*は購入書籍類、#は購入ソフト類、●は作った食事など。
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8/31(Sat)
▼友人の結婚式が昼からあるので、朝8時頃に家を出る。いつもならば前日に実家に泊まっておくのだが、昨日は何しろかじめ焼きオフ。当初は、昼間かじめを焼いたあとに夕方家を出るつもりをしていたのだが、帰ることを考えているとせっかくのオフを楽しめず、時間ばかり気になってしまってもいかんので今日の朝出ることにしたのだった。洋服と先日買った靴・アクセサリー類も持って相方と一緒に家を出て、駅に送ってから高速に乗る。順調に流れて家に着く…そして靴などを入れていた(はずの)ジャスコの袋の中を見てみると……中はTシャツやタオルなど………
どうやら、同じ袋に入った全く別の荷物と間違えてしまったようだ。
先日靴選びにかけた私の一時間は一体……
▼靴はまあ、だいたい同じサイズの母から借りられるし、コサージュも新しくはないが持ってきている。イヤリングも実家の部屋を適当に漁ったら、今回作ったネックレスに合いそうなのが出てきたのでそれでOKとして、フォーマルな感じのバレッタがなかったので、会場に行く途中にちょっとデパートに寄って貰って買う。ふー、これで何とか。それにしても昨今では「ブラックフォーマル&アクセサリー」という装いの人が完全にいなくなったので、結婚式に呼ばれるのも着ていくものを考えるので(まあ、どうせ誰も見てはいないのだが、その場へのふさわしさというものがあるので)女は本当に難儀だ。ブラックスーツに白ネクタイを締めておけばいい男性が実に羨ましい。
▼今回招待された新婦は、私が県庁で筆耕のアルバイトをしていた時の友達。私の結婚式にも来てくれた。同時期に同じ課で働いていた友人2人と久しぶりに顔を合わす。そのうち1人は臨月だったのでびっくり。新婦は当時も神田うの似の、華奢で可愛い子だったのだが、あれから6年くらい経っているというのに依然としてお人形さんのようだった。新郎はTOYOTAの営業マンということで、客入れ&新郎新婦紹介のときにカローラのCMの曲(ストリングスバージョン)が流れていたのも納得。同県内にも関わらず、庄内からきたということを鑑みてくれたのだろう、御車代まで気を使ってもらってしまった。
▼終わったあと少し友人と話し込み、迎えに来てもらって帰る。夕方前、伯母の家から「葡萄いらんか」と電話があったので母と2人でお邪魔する。すると実家の分だけでなく、私がお土産に持って帰る分まで用意して頂いていた。感謝。今何かとニュースにあがっている「山形県産農産物」。伯母の家はラ・フランスをやっていないのだが、出荷の際の表記などがかなり面倒くさくなってしまい作業が大変らしい。山の畑から伯父が帰ってきて、農薬の話など色々する。私は母の実家が農家で、伯母の嫁ぎ先もほとんどが農家なので、作業を実際に見たり手伝ったり、出荷できない野菜を頂いたりしているので思うのだが、農家のモラルも勿論だが、結局「何故農薬を使わないといけないのか」ということについては、まだまだ「見た目の綺麗さだけでしか野菜を選べない」消費者が多いことにも大きな原因があると思う。実際うちの義母とかも、曲がっているがトゲも痛いほどに新鮮なキュウリを手にして「これってこんなだけど食べられるかしら」とか真顔で言うもんな〜。そういう風潮がもっと改められれば、使う農薬の量も自然と減ってくると考えるのだが。
▼伯父は山からマタタビの葉を取ってきて、近所の猫に嗅がせて遊んでいた。いわゆる「リアル猫にマタタビ」状態を始めてみたのだが、見事なほどに腰砕けになるものだ。スゲエ。ココの家では山からの清水を引き入れて、趣味で鯉を育てている。小学生の頃、ここに遊びに来るたびに大きな鯉と遊ぶのが大好きだった。てっきりその時の鯉は既に死んでいると思っていたら…伯母曰く「鯉は何十年も生きる。ここにいるのも、先代のじいちゃんが育てたのも健在」ということで、久々に見せてもらうと……みんな元気だった。私が可愛がっていた金色のも元気で、しかも全長70cmのぶっとい鯉に育っている。長生きしろよ。
▼ところで、昨日かじめオフの撮影をしようとデジカメを持ち出そうとしたら見当たらず。実家に忘れてきたかと思って探してみるがやはり見当たらない。相方に電話してもう一度酒田の家のほうを探してもらうが見当たらないと言う。なくしたとすれば先日の同級会のときなのだが、あの時私は「デジカメが電池切れ」なのに気づいてはいた。で、家を出るときに「面倒だからイイや」と思ったのか、それとも「近くで電池を買おう」と思って持ち出したのか…その記憶が曖昧で全く自信がないのだった。さすが深酒しただけのことはある。今朝の「荷物取り違え」もあるし、自ら「若年性アルツ」を疑いたくなるほどのポカっぷり。何しろ買って数回しか使っていないデジカメなので、紛失となったらショックでかすぎる。というかこの時点でかなりのショックを食らっていた。
▼とりあえず1次会の店と、最後にダベったモスバーガーに問い合わせてみるが忘れ物はなしとの答え。失意でもう一度相方に電話し、「もう一回だけ探してみて」と頼む。5分後電話が鳴り「紙袋にあった」と報告。大安堵する。先日ジャンブラーさんが来るときに、普段おかないような場所にオタオタと置いてしまったのが敗因だったようだ。なんにしろ安心して寝る。
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8/30(Fri)
▼朝普通に起きて相方を送り出す。ジャンブラーさんが寝ている間に、昨日スキャンしておいた画像をプリントアウトし、シャツにせっせこアイロンをかけて「かじめ連合Tシャツ」を作る。9時頃ジャンブラーさんを起こし、かじめ焼きで使いそうな道具の買出しに付き合ってもらう。(以下はかじめ焼きオフレポート(製作中)参照のこと)
▼焼きが終わり、夕食でも一緒にしようということで、鶴岡方面に向かうのであればと三川ジャスコに寄る。砂と灰で汚れた手をトイレの水道で洗っている。手洗い場で、私の両側に連れ立っている女子高生が手を洗っていた。「まずい、『何このニオイ〜』とか言われるかも」と内心身構えていた。すると
女子高生A「ねえ、このトイレ、なんかさあ〜」
私「(うっ、ヤバイか?)」
女子高生A「なんかすごくイイ匂いしない?」
女子高生B「そだね〜」
…
……
( ゚д゚)ポカーン………
実際、「クッサー」と罵られるのを覚悟していたのでかなり意外だった。
いやむしろ、人間の嗅覚の進化がようやく”神の海藻”かじめに追いついてきたと考えるべきだろうか。
▼食事の前に軽く本屋を覗く。ココの本屋は以前覗いたときは特に心に響くものもないライトな品揃えであまり使っていなかったのだが、なんと「男達の好日」が全巻揃い!ようやく4巻をGETできたジャンブラーさん。よかったね〜。ついでに「好日の知名度を高めるべし!」と1・2・3巻を他の平積みマンガの上に置いて来る。小さい行いだが、いつか小さな白い商いの花が咲きますように(てか、店員さんスミマセン)。
▼特に私は購入物もなく…のはずだったのだが、ふと通り過ぎた棚に「シャンゼリオンバイブル」を発見!即ゲット!いつのまにこんなに品揃えがよくなったのだこの本屋。褒めて取らす。
▼その後、同店内の「紅虎餃子房」にてマターリと食事しつつやはりかじめ話。私は8時30頃に相方を迎えに行く手はずになっていたので、それまでおもちゃコーナーや食品フロアなどを眺めつつメンバーと遊ぶ。買う気もなかったのについガシャをやってしまう。アタックNo.1のが欲しかったのだが、引いたのは番場蛮と八幡太郎平。…バッテリーは組めるけど…あんまり嬉しくないなあ。出来はよい。また、買う気もなかったのに食玩コーナーを覗き、ついまたハムスターとペンギンボトルキャップを買ってしまう。こんな「一定方向への抵抗力のなさ」では「普段は倹約してるんだけどね〜」と言っても信じてもらえないよなあ。等等と遊びつつ、駐車場にてYO7さん、ジャンブラーさん、ginjiさんとは解散。本当は明日もお付き合いしたかったのだが仕方なし。そこで相方に電話をしたら、「飲み会が延びていて、保護者がらみのものなので抜けられないのでもう少し時間を潰していてくれ」とのこと…何だ、それならもっと御三方と遊べたのに。先に連絡してくれればなあ。まあ仕方ないので、車中で先ほど買った「シャンゼリオンバイブル」を読みつつ40分ほど時間を潰す。全体的に役者寄りなのが「いかにもイマドキの特撮本」な感じもするが、あの番組に関しては(主役と黒岩以外)「あの人は今何やってるんだろう」という興味を強く感じるところではあるのでまずまず。速水役の相澤さんは、髪型と着るものが変わったらイメージよりずっと若くて驚く。でもインタビューの内容は思ったよりもガキっぽかったかもしれない。それよりも市山さんの人間的なはっちゃけぶりが意外だった。東風平さんは相変わらず綺麗ではあるが、ちょっとフックラ加減。最後の全話紹介、「シャンゼリオンメモリアル」に収録されているのとほぼ同じだったのはもうちょい工夫があってもよかったかもしれない。とはいえ資料本としては十分か。もう少しシャンゼリオンの図版が欲しかったところではあるが。
▼ようやく相方から電話が入り、八文字屋に迎えに行く。すると、アマゾンでも品切れでしばらく入手困難を覚悟していた田中圭一の新刊「神罰」を見つけ、狂喜しつつレジへ。ちなみにこんな表紙。
コミックキューなどでの仕事を見ている人であれば、最近の「絵柄&漫画文法人まねパロディ」の技が至高の芸になってきていることをご存知と思うのだが、そういった最近の作品を収録したもの。特に「手塚治虫の絵柄で下品マンガ」の技は神の領域…というわけで、当然のように、講談社の手塚治虫全集とソックリな装丁(ちなみに背表紙の表記は「田中圭一最低漫画全集 KT69」…もう、細かいところまで…)。帯の「訴えます!!(怒)」の字は娘である手塚るみ子さんの筆になるもので、裏の方にある「ライオンキングは許せても田中圭一は許せません!!」の同人のコメントも2度美味しい。
あ〜入手できてよかった。今日は買いたかった本が一挙に手に入って幸せ。
*「神罰」 田中圭一/「怪獣人生(メカ)」 ほりのぶゆき
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8/29(Thu)
▼明日のかじめオフに備えてアレコレしたりしなかったり、何を用意しようか考えていた。夜、「実家と電話が繋がらない」と言っていたジャンブラーさんから、新幹線内より電話。やはり電話が繋がらず宿無し確定とのこと。で、家にお泊めすることに。それは全然かまわないのだが、私も相方も既に飲んでしまっていたので、ジャンブラーさんにはタクシーで家まで来てもらうことに。終電車だったので到着は12:00近くだった。家のすぐ近くで降りてもらって迎えにいき、ついでに自販機で何か冷たいものでも…と買おうと思ったら、一面にカエルが。ううむ、田舎の夜の自販機は怖い。ちょっと前、酒田にコンビニがぼこぼこ立つまでは、こんな田舎の自販機にもヤンキーが座って溜まっていたらしいが、よくぞこんなカエルだらけの場所にいるもんだ。
▼少しお酒など飲み、相方が寝た後はジャンブラーさんが持ってきてくれたMAD画像などを見つつ夜更けまでかじめネタ交えてアレコレ語り、結構夜もふけてから就寝。明日のオフ参加者に「かじめ連合Tシャツ」を渡そうかと思うのだが果たして間に合うかどうか。
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8/21(Wed)
▼相方が買ってきてくれた「イブニング」を読む。今回は別冊付録の読み応えがあった。小林まこと、弘兼憲史、青木雄二のデビュー作とかわぐちかいじの初期作品が収録されているものだ。弘兼憲史の「こんにゃく侍」は「島耕作」の190万倍くらい面白い。やっぱ昔は面白かったんだよなこの人は。あとはやはり小林まことの「格闘三兄弟」が貴重。これはデビュー作にして、「1・2の三四郎」の雛型とでも言うべき作品(三四郎・馬之助・虎吉と志乃ちゃんが登場している)。当時の絵がけっこう川崎のぼるに似ている(特に口の開け方とか…あれが小林流にこなれていって、のちの「でえ〜〜」になるんですなあ)。また志乃ちゃんのキャラクターが全然違っていて「堅物生徒会長(三四郎本編では礼子さんの役割)」。ツンツンした(しかも結構梶原テイスト入った)志乃ちゃんというのも新鮮でそそる。本編の「前の学校では生徒会長やっていた」というのはもしかしてこの作品の事を指すのかも。勿論この作品もラストはブレーンバスターできっちり決めとります。
▼でも本誌の「格闘探偵団(まあ要するに東三四郎が出るわけだが)」はどうなるか微妙な雰囲気。個人的にはそろそろ三四郎以外の魅力的な男性キャラクターを見たいところ。あ、松恋なら復活してもいいかも。復活して何するってわけでもないだろうけど、彼の場合。
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8/16(Fri)
▼昨日回れなかった分、親戚をあちこち回る。最初に伯母の家一つ、蕎麦屋で美味い蕎麦を煤って午後にまた別の伯母の家一つ。伯母も従妹夫婦も在宅していた。ここの家の伯母は本当にあっけらかんとした人で、久しぶりに会うなり、「あらあら零ちゃん、コロコロしてて、てっきり赤ちゃんがいるのかと思ったわ〜〜〜(文字にするとキツく見えるので何だが、あくまでこの人はあっけらかんとしてるので別にムッともしないんである)」と言われる。また母も年を取ってずいぶん太ってしまったのだが、「あら〜〜〜K子さん(母の名前)、零ちゃんが太ってるのは昔からだから驚かないけど、久しぶりにあったらあなたも太ったわねえ〜〜〜」……もう笑うしかないっス。ええ。いや別にいいんだけどね、ホントにね。
▼嫁いで市内に住んでいる従妹の娘(世代的には彼女の方がずっと近い)も来た。彼女の夫も酒田出身なので、お参りや盆の作法の違いなどについて共感する部分も多く、長話してしまう。
▼夜は父の実家へ。早めにお暇するはずが、結局兄まで呼んでしまって長っ尻になってしまう。
▼さて、昨日から一気に少女漫画づいた勢いで、今日は「やじきた学園道中記」を読む。とはいえ流石に23巻もあるので一晩では読みきれず。このクサい世界観&当時もはや絶滅していた「番長」話も、相変わらずファンタジーとしては楽しめる。当時はアクションもいいと思っていたが、今読むと死ぬほどモッサリしていてテンポが悪いと感じる。それでもキタさんは萌え。中盤の絵柄は苦手…個人的にはやはり「必殺編」が好きだ。この漫画も何となく手放しがたいものの一つ。
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8/15(Thu)
▼相方は午後から講習があるので、8時頃に食事を済ませて送り出す。何だか本当に労働ばかりさせてしまって済まない。ここから数日間は純粋に娘モードだ。近所の人に「大道寺さんちの娘さん、最近ずっと実家にいるわねえ」「姑さんから出されてきたんじゃない〜?」とか言われそうな予感もないではないが別にいいやそんなの。
▼両親と中元の買い物に行き、帰りに数件回ってこようという算段だったが、生憎どこに電話しても不在の模様。父は「盆回りは本来15日までに済ませなければ」と躍起になるのだが、どこも私の世代の人間が結婚して子供もできて、盆の過ごし方の事情が変わっているのだからそうこだわることもないだろうに、と思う。かく言ううちだって、以前は父の実家に行っていた14日は、「私と相方を迎えて花火を見る日」に変わっているわけだし。そんなこんなでマターリする。
▼実家のPCで少しネットを見て、2chニュース板を覗く。代理母出産トライが失敗した向井亜紀のことについてのスレッドが目を引く。私は正直、今回失敗してよかったと思う。代理母出産の是非については様々な意見があるだろうし、そも日本で認められていない(正確にはアメリカでも、認可している州とそうでない州があるわけだが)現状でアレコレ考えるのはナンセンスかもしれない。こと医学的な措置に関することだから、外国に行って多大な費用(代理母依頼の1500万円+莫大な諸経費)を払ってでもやりたいというならば、その経済力があるのだからやればいいとは思う。しかし、こんな風に大々的に宣言してやるようなことだろうか。コソコソ日陰でやるべきだ…という意味ではない。もしこの試みが成功してめでたく新生児を授かったとして、いくら周囲が気を使って緘口令を徹底しても、周りの人はみな「代理出産で生まれた高田さんちの赤ちゃん」という目を向ける。もちろんどんな方法であれ、生まれてきたことをネガティブに捉えていいはずはないけれど、何しろ法で認められていない日本の現状では、奇異の視線を向けるなというほうが無理というものだろう。絶えずそう見られて育つ子どものことを考えた場合、「こんなに公言していいんかな」と思うのである。
▼ぶっちゃけ、私も結婚後思うように子どもができず、時折医者に通ってメディカルな努力をしている1人である。結婚時期から数えれば、医学的には「不妊」に分類されてしまう身の上だ。私は自分のごとくひねくれてどーしようもない人間の遺伝子など別に残っても残らなくてもイイが、相方の遺伝子は残したいし、イヤな言い方ではあるが、嫁ぎ先の家の血も絶やしたくないとは思う。だから「夫の遺伝子を残したい」という気持ちは良く分かる。増して彼女は手術によってあと数個の卵子しか残っていない崖っぷちだ。しかしそれを差っ引いても、煮詰まるあまりに「産む」ことだけを考えて視野狭窄になり、その後子どもを「育てる」ということ、そしてその子どもが自分らの死後も「生きていく」という側面が全く見えていない状態にしか思えないのだ。
▼もっと言えば、彼女が「不妊女性のオピニオンリーダー」「子どもが欲しい女性たちを導くジャンヌ・ダルク」気取りになっていることは、何ともイヤらしく、不快感さえ覚える。そうでなくても普通の不妊治療ですら金がかかるのに、何も知らない部外者達に妙な知恵がついて、「じゃあ体外受精すれば?」「代理母出産すればいいじゃない」と気軽に言われることがどんなにイヤなことか、分からないわけではないだろうに。そうでなくても、「我が家に新しい家族が増えました」というような写真付きのハガキがそろそろ辛くなってきているお年頃なのだよ、こっちは。もともと三流芸能人が、そういう売り方で好位置を獲得するための手段にすら見えなくもない。だからまあ、「やるんだったらそ〜〜っとやってくれや」という感じだ。
▼そんなことより、ミゼットプロレスのリトル・フランキーさんが亡くなられたニュースの方が私には遥かにショックだった。本人達が誇りとプロ意識をもって体を鍛え、作り上げたエンターテインメントの舞台を、人権擁護団体とやらの連中が勝手に「差別だ」「笑いものにしてはいけない」という偽善で歪んだ倫理観と抗議でゴリ押しして、中継もされずメディアにも取り上げられづらい状態にして、結局仕事の場を奪ってしまったことについては、今でも憤らずにはいられない。「見てはならないもの」というカテゴリに追いやっているのは他ならぬ自分たちなのに。その一連の経過はこちらのコラムが分かりやすいだろう。ミゼットの試合がほとんど行われなくなってからは、もっぱら気ぐるみの中に入って操演し、身を立てていたという。いずれ、淋しい亡くなり方だったというのが何とも悲しい。合掌。
▼しかし彼女がしょっちゅう口にする「高田の優秀な遺伝子を残したい」という言葉。第二次UWF〜Uインターまでの時期を見ていた私の世代の格闘技ファンであればまあ分かってやらないこともないのだが、ここ数年の彼の足跡しか見ていない人間にとっては、「高速タップ・しょっぱい試合しかしない高田の遺伝子のどこが優秀なんじゃ」とツッコミ雨霰なんだろうなー、きっとなー。
▼夜、ふと「キャンディ・キャンディ」が読みたくなり、四畳半から引っ張り出してきて読む。生憎3・4巻の聖ポール学園時代の一番イイところが抜けている(むかーし従妹に貸したまま返してもらっていない。買い足すか)のだが、読み始めると一気だ。この漫画が連載されていた頃、私は幼稚園〜小学生。漫画に理解がそんなになかった母親も、話の内容にハマってしまい、唯一新刊が出ると自発的に買ってくれた漫画である。で、読んでみるとやっぱり面白い。素晴らしくテンポがよく、一冊の単行本に驚くほど多くのエピソードが収録されているが、決して詰め込みすぎな印象がない。月刊連載の一回分に、1エピソード+次回へのヒキが上手いこと入っていて、構造的にも感心してしまう。思えばあの当時、「マーガレット」等では既にアダルトな作品も多かったが、「なかよし」は年齢層が低めのこともあって、全体的に「砂糖菓子的少女漫画誌」だったのだが、「キャンディ」はきちんと「自立する」ドラマを描いていて、なかよしの歴史から見てもエポックだったに違いない。
▼当時の小学生は、「ヒロインと恋人の恋は成就する」お約束が基本だったのに、いきなりアンソニーは死ぬ。テリィとは結局愛し合いながらも結ばれない。非常にアダルトで切ないものを感じていた。ああそれにしてもやっぱりテリィ(本名:テリュース・G・グランチェスター…って、今でもそらで言えてしまう…)はイイ男だ。これを読んでしまってから、「彼の国ではアンジョンファンが『テリュース』と呼ばれている」という事実を思い出すにつけ「ケッ」と思ってしまう私だ。
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8/14(Wed)
▼ゆっくり起きて、午前中母の実家に行き、仏壇にお参りする。その後一度家に帰り、市美術館で開催している「故宮博物院展」に行ってみる。結構な人出だったが、5分待ちくらいですんなり車を留めることもできた。「故宮展」はずっと前に言ったことがあるし、相方は10年前に中国に行ったときに実際に故宮に行っているしで正直ちょっと迷ったのだが、「まあ行ってみるか」ということで。入るなりプロムナードに清国皇帝と皇后の顔出し記念写真看板(久々に見るなこれ)があってナンダカナーな雰囲気だったが、文物はそこそこに面白かった。見に来ている人の中には、夏休みの日記のネタにしょうがなさそうに来ているつまらなさそうな小学生や、「俺なんかが見ても何が何だかわからんけどな」と言いつつ見ているオッサンなど様々。それでもこういうイベントに関心があるってことはいいかもしれない。
▼こういった企画にはお約束で一緒に来ている、中国物産即売会のお店をアレコレ冷やかす。いつも一階の喫茶室でコーヒーでも飲んで行くのだが、今回は臨時に「飲茶レストラン」になっている。しっかり食事するほどでもないが、小腹はすいているし、セルフサービスの飲茶なら安く済むだろうとあれこれ点心をつまんでみたら案外根が張って、結局そこらのカフェでランチする程度のお金にはなってしまった。そんでもってお茶類が別料金と言うのもちょいとあざといかも。味はまずまず。図録は北京で買ってきた中国語のものがあるので今回は特に購入せず。
▼その後、久々に大沼デパートに行く。以前貰ったここの商品券があるのだが、いかんせん酒田にいたのでは使う場所がないのである。で、結婚するときに買った、日本酒やワイン・果実種を飲むのにちょうどいいグラスを前々から買い足したかったのだがどこにも売っていないため、元々ここで買ったものだから同じ物を置いていないかと来てみた。ここはやっぱり洒落た食器が多くて目の保養になる。お目当てのグラスもバッチリ置いてあったので5個買い占める。これで10個になったから、お客さんが多く来ても大丈夫。ついでにアンティーク展を軽く冷やかして、地下の食品売り場でお中元の紅茶を買う。
▼今日は山形市の花火大会。で、家の裏からバッチリ見えるので、今年もバーベキューをしながら観ることに。兄の知人も招待したらしい。下ごしらえをして、芋煮も作り、そろそろ…と思った6時頃、怪しくなっていた雲行きが大爆発して一転集中豪雨に。しかしもう炭は起こして、土産のマグロカマ醤油漬けを焼き始めていたので、傘を差し、自分はずぶぬれになりながらひたすら火とマグロを守る。もうヤケクソ。大会の次第はすべて地元のFM曲が中継していたのだが、このとき丁度市のエライさんが開会挨拶をしていて、「本日の空は…いきなり水をさされてしまいましたが必ず晴れるでしょう」とアドリブでやっぱりヤケクソ気味。その間相方と父・兄は必死にテントを立てる。テントがようやくできたと思ったら雨も同時にやむ……分かってるよ、世の中そんなモンだよね……
▼その後はマグロ焼いたりスペアリブ焼いたり。8時頃兄の友人も奥さんとお子さん(妙に聞き分けのいい3ヶ月の乳幼児)を連れてきた。あとは火の番や給仕をしながら花火を楽しむ(正直、身内だけの方がくつろげたかも…)。何だか疲れたが今年も恒例行事を楽しむことができたということで。本当は相方は明日から講習があるので、今日帰った方が良いのだが、「せっかくみんな楽しみにしているので」ということで帰宅を明日の朝にしてもらったのだ。なのにただただ疲れさせてしまって申し訳ない。
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8/13(Tue)
▼盆なので、昼はアンコ餅を食べる。しかし買ってきたというこの餅、妙にベタベタドロドロして、もはや餅の体をなしていない。水餅を保温したままで一日くらい置くとデロ〜となってしまうのだが、それ以前の状態で、「米のゲル」状。これは一体?(後日、あまりのひどさに義母がスーパーに問い合わせたところ、同様の苦情が数十件来たらしい。真相は製造した製菓会社が餅の製造に不慣れで(オイオイ)、もち米の代わりにうるち米粉を使ってしまい(オイオイオイ)そういう有様になったそうだ。快く返金に応じたとのこと。なるほどゲル状にしかならぬわけだ)
▼餅を食い終えた後、墓参りを済ませて山形の実家へ。今回は週末に同級会がある都合上、私は19日まで実家に滞在することになっている。ああいつもながら、帰省の車のエンジンがかかった瞬間から、羽が生えたような軽さを感じるのは何故だろう。これが嫁ってモンなのねきっと。
▼いつもなら最寄のインターからスッと高速に乗ってしまうのだが、相方が学校と出入りのスポーツ屋に寄る用事があったので鶴岡まで普通道で行く。途中、藤島のマックスバリューでお土産のだだちゃ豆を買う。高速を乗る前に「短パン持って来てない」とのことでユニクロに寄って鶴岡から高速に。おかげで高速代が少し浮いた。道中はいつものごとく順調で、夕方に実家に着き、母の料理で酒を飲む。
▼めっきり深夜番組を見なくなったのだが、火曜日はいつも「ぷっすま」と「怪しいホール(だのビーチだのマンションだの)」を見ている。今日の「怪しいビーチ」は、「海辺に出張ホストを呼んで思い切りホスト遊び」。イブニングの「ナイトブラッド」を読んでいると、「さすが高額サービス業だけにアホでは勤まらないんだなあ」と買いかぶらされるのだが、実際に見てみるとホストと客のアホウぶりに、「やはり幻想だったか」と確信する。
▼まずホスト世界では「酒は市価の10倍以上」がお約束(もっとも高級水商売ならそんなもんかな)らしく、登場したドンペリがいきなり「10万円」…それでも女性「ドンペリ入れちゃう〜」。するとホストが全員で手拍子しながら(とにかくこいつらはオーダーが入ると何でもコールするのだが)「ありがとうございます!ドンペリ!ドンペリ!ドンペリ!ドンペリ!」……そうか〜〜〜。ホストクラブの客はこれが嬉しくて、クソ高いボトルを入れてホストに飲ませるんだあ〜〜〜……わからねえ世界……
▼また、「浜辺でホストが焼きそば焼いてくれる」のだが、その際にオプションが一々入る。
「松坂牛5000円です」「入れちゃう〜」「ハイ、牛肉!牛肉!牛肉!牛肉!」
「フォアグラ(無論缶詰)10000円もあるけど、どうする?どうする?」「入れて〜〜」「ハイ、フォアグラ!フォアグラ!(以下略)」
「ああっとこんなところにキャビアが!行っちゃう?行っちゃう?」「行っちゃう〜〜」「ハイ、キャービア!キャ(以下略)」
「と来たら後は?」「トリュフ〜〜」「ハイ、トーリュフ!ト(以下略)」
(中略)「ハイ、金粉!金粉!」
…そんなこんなで多分7,8万位の焼きソバになった記憶がある。
こういうのを「まぐそ飯」と呼ぶのだろう。当然食えば「まず〜〜〜い」……そりゃあお姐さん、ジャイアン焼きそばだもんな……
でもそれで嬉しいんだよなこの女達は。
▼まあその後オイル塗りサービスだのビーチフラッグだのやくたいもない遊びをして、女3人分でしめて56万円分……うわあこの金額を稼ぐのに、堅気の人間なら……と計算するのは野暮ってものなのか。
▼話を聞くとこの三人の女性も風俗かキャバ勤めのようだ。オッサン達が空しいお持ち帰りの望みを託して彼女らに注いだゼニが、つかの間の間女王様気分(なのか、あれが?)をくれるホストに流れる。まあすごく狭い業界内で金が回っていることだけは分かったが、ホスト遊びのナニが楽しいのかは全く分からんかった。不思議な世界だ。私ゃ、お姉ちゃんのいる店で飲むのすら好きじゃない(なんで自分の金で入れた酒を勝手に飲みやがるのだあの連中は)人間なので。
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8/11(Sun)
▼相方と食事に出かける。鶴岡のイタリアレストラン「穂波街道」。パスタとサラダバーをオーダーする。サラダバーは一手間かかっていてドレッシングも美味しくて良し。パスタも美味しかった。量を考えるともうちょい値段が安くてもいいかとも思ったが、まあまあ良心的だし味は良かったので、また寄ってもいい。ここは赤川の花火会場に近く、明日の赤川花火大会ではテラスを開放して特別メニューを出すらしい。来年あたり予約しておいて、数人で来るのもいいかもしれない。花火大会といえば、昨年のオフからもう1年か……ついこの間のような、また2,3年も経ってしまったような不思議な感覚。
▼折り悪く雨は降っていたのだが、かねてより行く予定だった造形作家・友永詔三氏の個展に相方と出かける。この方は、あの「プリンプリン物語」の人形造形を担当した世界的な造形作家。本間美術館に行くのは小学生のとき以来だからもう20年ぶりになるのか。小じんまりとしたたたずまい、中の狭さは前と全然変わってなかった。プリンプリンの人形は2階に展示されていたが、人形の名前の表示がなかったのがとても残念。雰囲気としては別館(本間家旧廷の屋敷と庭園に展示している)の庭や池に造形作品が展示されていたのがなかなか良かった。ただそのとき丁度雨が激しくなってきて、本館から別館まで歩いていくのがちょいとしんどかったのだが、係員の方から傘を貸してもらって濡れずにすんだ。詳しくは国営放送コーナーのレポートをどうぞ。丁度この日、笙と詩の朗読パフォーマンスが予定されていて始まるところだったのだが今回はパス。
▼GEOで中古本やゲームなどを冷やかして(別に出物はなかったが)店から出ると、バケツをひっくり返したような雨になっていた。なものでどこにも寄らず(本当は帰省のためのお土産でも見に行こうかと思っていたのだが)家に帰ったが雨脚は増す一方。家に横付けした車からほんの数メートル戸口まで走っただけなのだが、もはや雨は「バスタブをひっくり返した(誰が返せるのかわからんが)」ような状態になっており、上着は見事にずぶぬれになってしまった。ガッデム。この雨、1日半ほど降り続く。
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8/10(Sat)
▼相方と車で買い物に出て、ちょうど地元の酒田南高校の試合が始まったのでカーラジオで高校野球中継を聞いていた。相手は高知県の明徳義塾。ここ数年酒田南高校は実力以前に抽選のヒキが悪すぎる。今回も優勝候補(というか優勝したわけだが)相手だ。もしかして既に高校野球界では「酒田南とあたればベスト8までは行ける」などというありがたくないジンクスが定着しているかもしれない。で、リードされての中間点あたりで、お約束の「試合の途中ですがニュース」が入る。ニュースが終わるとき、その間の経過を必ず報告するのだが、このアナウンサーまだ新米で緊張しているせいか、「明徳義塾」ときちんと発音できない。
▼確かに、頭で「さあ間違えずに言うぞ」と身構えないと言いづらい校名だ、「明徳義塾」。それが最初「めいとくぎじゅつ」になってしまって彼はさぞかし慌てたのだろう。何度か言い直すのだがしまいには「め、めいとくぎじゅちゅ」になってしまい、もうドツボ。思わず相方と2人で「落ち着けよ、まず!」とラジオの前でツッ込んでしまった。ようやく「明徳義塾」と読めて油断したのかそれともパニックが続いていたのか、続けて経過を言うところで「現在3−0、ランナーはなし」と言うべきところが「ランナーはない」とぞんざいな言い切りに。多分同じく車内で聞いていたであろう他の車もいっせいに「ズッ(聖日出男風に)」となったような気がした、その瞬間の酒田市路上。
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8/8(Thu)
▼昨日の長嶋宅侵入事件が妙に香ばしかったのでちょっと関連ニュースを引き続き見てみる。やはりミスターのコメントが一様にクリスピーでさすがとしか言いようがない。
▼いわく
「半パンツ姿では出られないと思ったのでズボンに着替えて一階に降りたところ…」(階下でお手伝いさんが叫んでいるのに服装を気にするミスター)
「三奈はその時何かで大阪に行っていたので不在でしたが」(「何か」もナニもアナタ、数年前から「熱闘甲子園」やってるじゃないですか娘さん)
………さすが期待を裏切らない。とか言えるのもまあ、犠牲者が出なかったからこそなのだけれど。
またコメントには「春先には妙な人が多く来るが夏には珍しい(その動じなさがステキ)」とも。有名人も大変だ……今回のニュースで各社ともバッチリ長嶋宅を映してたわけだが……
▼あと、セコムシステムは在宅時にはオフにしておくのが普通らしい。また後日、この犯人は逮捕時に友人の名前を騙ったことが報道された。速報で名前が日本を駆け巡ったその知人こそいい迷惑だったわけだ。
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8/7(Wed)
▼今日は相方の車で出勤し、仕事が終わったあとに落ち合い、たまには2人で外食する。今日行った焼肉屋はややハズレ気味だった。焼肉屋と居酒屋を兼ねた感じの店で、やたらとメニューは多いのだが、牛肉やモツ類の充実が今ひとつな印象。壁にはカキ氷のメニューが色々貼ってある。で、「ミルクは100円増し」は分かるとして、「マヨネーズは50円増し」ってのは何だ。流行っているのか、カキ氷にマヨネーズ。イチゴシロップにマヨネーズ。宇治金時にマヨネーズ。美味いのだろうか。しかしそれを試してみるほどマヨラーではない私。50円というのもボリ過ぎな気がする。
▼帰りのカーラジオで、「今日の昼頃、長島元監督の家に刃物を持った男が押し入り、『三奈さんのファンだ、会わせろ』と詰め寄ったがタイーホ」という珍ニュースを聞き呆気に取られる。さらにその犯人がアホ若者ではなく「住所不定無職の67歳」という事実に痺れる。67歳。67歳で長島三奈ねえ。とっさの言い逃れじゃないとしたらなかなか独特な趣味だ。この人の人生って何だったんだろう一体。まあ、「今日は暑いからなあ」の一言で片付けられそうな事件ではある。このニュースを聞いて、「セコムしてなかったんですか」と口走る相方。さぞかし今ごろニュース速報+板には「セコム」の文字が躍っているのだろうと思ったら、やはりそうだった。
▼しかしこの件のZAKZAKの記事を見ると、「ミスター邸」「ミスター(写真左)」「ミスター宅が」などのギリギリの日本語も、冷静に読むとまたまた香ばしい。
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8/6(Tue)
▼今日と明日は講座で鶴岡に出勤。帰り、スーパーデンコードーに寄り、フィギュアなしの009のDVDと「ぼくのなつやすみ(1のほう)」を探すがどちらもなし。CD-RとPS版「リルガミンサーガ」を買う。これは「ウィザードリィ」の1・2・3が同梱されたソフトで、前々から欲しいと思っていた。安くなっていたので購入。帰り、素直に同じ道を帰ればいいものを、ヘタに近道しようとして案の定迷い、20分ほどロスして帰途につく。
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8/5(Mon)
▼若者たちは旅立った。車で、はるばる、福岡へ。義弟の友人は1人は青森からこっちへ来て秋田で他のメンバーと合流して酒田に来た。で、これから福岡の友人の家を目指して進み、そんで帰ってくるらしい。掛け値なしで「日本列島縦断」だ。若いって素晴らしい。でもこの連中、私の年になったとしてもこのくらいのことはスイスイやりおおせてしまいそうなキャラクターで、それはそれで素晴らしい。
▼実は彼らが家に来る少し前に、義弟へ「ジャパン・シー縦断計画書(案)」なるWORD文書が送られてきたのだった。彼らは校種は違えどそれぞれの地域で教職に従事している。その手の人間の冗談企画書と言うのは、普段要綱とか書きなれているだけにどうしても「お仕事文書」っぽくなるのだ。日程予定のところでも「1.出発(団長の言葉)」とか書いてあっていちいちどうにも「式次第」くさいのがひとつのギャグ。巻末に「歌集」がついていて、「もえろよもえろ(作曲:ドヴォルザーク)」とかが入っている。さすが製作者が小学校で教壇に立っているだけのことはある。高校ではそこまで気が回らん。
▼別に餞別とてないのだが、道中退屈しないようにと、夜なべ一歩手前の深夜にかけてMP3から変換した「妙な曲CD」を数枚持たせてやる。
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8/4(Sun)
▼午前中、義弟とその友達は、昨日花火を見た場所に携帯探しに行ったらしいが見つからず。その当事者Y君は仕事の関係で離脱。他のメンバーは義父に連れられて釣りへ。釣果の子アジと小サバは、私と相方がマッハでさばいて料理する。唐揚げ中心で、大き目のものを無理やりタタキに。大体彼らが来るのはこの時期なのだが、いかんせんアジもサバも小さい時期なのでいつも小魚ばかり釣れるのだ。が、今回は中ぶりのメバルが入っていたので揚げ煮にしてみる。評判よくてホッとする。彼らは昼間の疲れと明日からの大計画があるので今日は深酒せずに早めにご就寝。
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8/3(Sat)
▼今年も、義弟の友達が数人連れ立ってうちに遊びにきた。夕方頃到着するということなので、義弟ととアレコレ買い物に行く。今日の晩餐のメインはミックスパエリアにすることに決め、数件買いまわる。酒も仕入れる。彼らはそれぞれ職について働いているのだが、いつまでたってもイイ意味での「オトコノコ」っぽさを残していていい感じだ。今日はみなと祭の花火大会があるので、それを見に行くとのことで、その間に準備をする。相方も車を出したので、はっきり言って1人で夕食準備。正直かなり疲れた。
▼一度家に帰ってきたのだが、会場に義弟は財布諸々の入ったバッグを置き忘れ、友人Y君も携帯を落としたかも…と騒ぎになり、相方もう一度車を出して現場に戻る。幸いにも義弟の財布類は無事に見つかったが、携帯は見つからず。そうでなくても夜では捜索も思うにまかせないので、明日もう一度探しにいくことにして戻ってくる。そんなこんなで夕食開始はずいぶん遅れてしまったが、パエリア調理に結構時間がかかってしまっていたのでほぼジャスト。おかげでゆっくり火を通すことができた。とりあえず携帯は悪用されないように止めて一安心したところでようやく乾杯。パエリアも好評で嬉しい。これで3回目なのだが、大体失敗しないコツをつかんだような気がする。
▼食事を終わると結構イイ時間になっていた。いつものように二階で飲み直しするが、相方は明日が早いので途中でリタイア。で、いつものごとくアニメなどのOP画像やらMAD画像やら見せて遊ぶ(しかし客の接待と言うとそういう画像かDVDしか見せるものがないのかこの家は)。いつも書庫は解放して、漫画読み放題にしてるので、どう見ても「あいつの兄ちゃん漫画いっぱい持ってるから遊び行こうぜ」という、いかにも「なつやすみ」な風景が展開されている。それが楽しい。
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8/2(Fri)
▼相方が魚柄仁之助の新刊「大正時代の知恵に学ぶ野菜の食べ方」なる本を買ってくる。この本はいつもと違い、大正5年に刊行された「重宝経済 最新野菜調理法」というメニュー本の内容を分かりやすく紹介したもの。古めかしい言い方や野菜の呼び方などを解説し、現代に会うような調理方法をアドバイスするもの…と思いきや、この本、とにかく記述が素晴らしすぎるのだった。
▼「大きさはいかようにも心まかせに切り」「常のごとく○○し」「程よき時分 水に漬け置き」「加減すべし」「よきほどに切りたるを入れ」「大根はしかるべく切り」「よきやうに味を調え」「加減よろしきやうに注意すべし」……こんな平野レミでも途方にくれるようなアバウトすぎる指示が随所に満ち満ちているのだ、この原典。普通、その「しかるべく」「よきやう」な具体的内容がわからないからこういう本を読むのだと思うのだが、とにかく最初はあっけにとられてしまう。平成日本人の目からは全然レシピ本の体を成してないように見えるのだが、それを著者が一つ一つ検証しながら今日的な作り方(そらー、冷蔵庫さえない時代のモンだからなあ…また、「胡椒」とあってもいわゆるペッパーではなく唐辛子や辛子だったりもするし)を示唆するという内容。実用というよりはその試行錯誤の過程を楽しむ部分が多いのだが、野菜料理のバリエーションというのは幾つあってもいいもので、中には数点作ってみたくなるようなものもあり、まずまず面白かった。この原典は「あくまで日々の惣菜の作り方を主眼にまとめられたもの」で、そういう姿勢は好きだ。けっこう洋食レシピも入っているのだが、何しろ今のように西洋料理の香辛料や調味料がなかった時代なので、風味付けとしてかなりバター(「バタ」という本文の呼び方が美味しそう。ちびくろサンボを思い出す)が使われている。年配の人が「洋食=バタ臭い」と言うのが分かるような気がするかも。
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8/1(Thu)
▼「ぼくのなつやすみ2」をクリアする。ちなみに日焼けレベルは6。ラストの場面で、不覚にもいい年こいてちょい泣きしてしまった。うう。ラストで入ってくる「少年時代」も絶妙(ただ別に沢田千加子バージョンでなく、オリジナルの井上陽水の歌のほうが良かったかも)。ラストも勿論「来る」ものが大きいのだが、むしろラスト2.3日の「ずっとこのままここにいたいのに」という切ない気持ち(この物語は、お母さんが出産するのでその間の8/1〜8/31までおじさんの民宿に厄介になるという設定なので、最終日の8/31には船で東京に帰らなければならないのである)が痛いほどに強かった。「ココから帰りたくない」「夏が終わればこの人たちともお別れ」なこの感じ…どこかで経験した記憶がある。一週間くらい親戚の家に遊びに行ったときか?と最初は思ったが、ちょっと違った。もう17年も前になるが、市の企画で2週間だけオーストラリアにホームステイ&現地短期留学した時の記憶とソックリな感覚だと気づく。懐かしい。
▼あの時は、シドニーからメルボルンへ向かう飛行機がポーターのストに遭ってしまい乗れず、急遽バスで移動したため到着が夜中に押してしまったのだがずっとステイ先の人たちは待っていてくれて迎えてくれた。で、12日一緒に過ごしてお別れするときはみんな大泣きだった。正味「ココが自分の第二のふるさと」という気分になって、「『また来る』じゃなくて『帰ってくる』からね」と言い交わしてお別れした。聞けば、一緒に行った20人はみんな同じような言葉を残してきたらしい。あの気持ちをまさか、ゲームで味わうことになろうとは思わなかった。1人しんみりする。
▼夜、メンツが揃ったと言うことで久しぶりに義父・相方・私・義弟で卓を囲んで麻雀。特に沈まず無難にアガったリ流したりでほぼ原点の2着。たまにやると楽しいし、案外忘れてもいないものだ。