ヨードと健康
ヨードは甲状腺ホルモンのもとです。
ですから、大雑把に言えば、甲状腺ホルモンの働きが、ヨードの効能といえるでしょう。
甲状腺ホルモンは「成長」と「新陳代謝」、また一部の性ホルモンの正常分泌などと密接な関係があります。
具体的には次のような効能があるといわれています。(俗説の部分も多いので、ここは「単に列挙」ということで)。
(実際には、食物摂取の場合には海藻類に同時に含まれる繊維質や各種ミネラルとの相乗効果も多分にあるので、ヨードのおかげと言い切れない部分も多々あります。太字の機能は、医学的に間違いのない部分です)
- ・発育(成長期)
- ・身体の発達
・脳の発達
・新陳代謝
- ・新陳代謝(血行促進・老廃物排出)をよくする→美肌、脂肪分解促進、肩こりの緩和
・整腸作用→便秘の解消
・血圧調整→高血圧の緩和
・抗酸化作用→疲労回復・老化防止
- ・性ホルモンの正常分泌を促す
- ・生理不順、月経困難
・不定愁訴
- ・毛髪を健康に、美しく保つ
- よく言われる「昆布やワカメがハゲにきく」という説は、あまり信憑性がないようです。
ヨードには、髪を黒く、健康な状態に保つ働きがあるようなので、白髪などにはある程度有効かもしれませんが。
ペット用のヨードシャンプーは、脱毛が見られるときに処方されるようです。これで治るというのは、むしろ皮膚病を引き起こした悪い菌などを除いたからでしょう。
他に爪・歯の健康増進にも効果があるといわれています。
また、海藻を食べ過ぎると毛深くなるというのも俗説だとか…
・体重減少
- 脂肪分解促進機能があるといわれているからでしょうか?
まあ、甲状腺異常になると急激に体重が増減する症状があらわれることは少なくないのですが。
- ・精力増進
- これもどうなんでしょう。
精力増強作用としては、かじめに含まれるアルギン酸のほうが有名かもしれません。
とりあえず、女性の生理不順や更年期障害など、女性ホルモンの分泌に甲状腺ホルモンが関わっているのは事実です。
そして、甲状腺機能の病気は、断然男性より女性がかかりやすいものです。
- ・放射性ヨードの吸収ブロック
- チェルノブイリなどの放射性物質漏洩事故があった場合、大気中には大量に放射性ヨードI131(ヨードの同位体)が放出されます。
この放射性ヨードは、ヨード同様に甲状腺に入るのですが、通常のヨードを破壊し、甲状腺ホルモンの働きを阻害します。その結果、甲状腺がんや深刻な甲状腺機能低下症を引き起こします。
特に16歳以下の成長期にある場合、成長阻害だけでなく、甲状腺がんが出来た場合には進行が非常に早くなり、大変危険です。
甲状腺にあらかじめプールされたヨードがあれば、放射性ヨードの吸収を阻むことが可能です。
また被爆後もすみやかに無機ヨードカリウムを摂取すれば吸収を阻害することが出来るそうです。早ければ早いほど効果は高く、6時間経過以降では効果は見られないと言うデータがあります。
この「ヨードの働きを抑制する」という放射性ヨードの働きは、医師の厳重な管理と指導のもと、バセドウ氏病(甲状腺ホルモンが大量に分泌されることが原因の病気。甲状腺機能亢進症)の治療にも用いられています
(参考:http://www.fukuyaku.or.jp/kusurinosetumei/I131.htm)6日目スレの600さんの書き込みを参考にさせていただきました。
- ・殺菌作用(主にポビヨンヨードやヨードチンキなど、消毒剤の効能)
- →真菌・ウィルスまで及ぶ強い殺菌作用がある
・傷口の殺菌
・咽頭炎
・扁桃炎
・口内炎
・抜歯創傷の感染予防
・口腔内の消毒
・その他予防的な消毒
まれではありますが、こんな体質の方もいらっしゃいます。
- *ヨード過敏症
- ごくまれに、ヨードの服用および塗布に対して拒絶反応・もしくはショック症状を示す方がいます。
こういった方にはヨードの摂取および造影剤投与されることはなく、代替手段がとられます。該当する治療を受ける前に、問診やテストがあるはずです。

ヨード豆知識
- ・「イソジン」の名前の由来
- isotonic(体液に浸透する力)とiodine(ヨード)を併せて付けた「ISODINE」が商品名。
それを日本語読みしたもの
- ・ヨードと酒
- モルトウイスキーの伝統的産地の一つ・アイラ島のピートには、ヨードが含まれている。
そのため、「ラフロイグ」をはじめとするアイラ島ウィスキーには、クレゾールに似た感じのヨード臭があり、大きな特徴となっている。ゆえにモルトウィスキーの産地数ある中でも好みの別れる、強烈な個性を放っている。
また、ワインなどの香りを評する際にも「ヨードの香り」という表現は普通に使われる。
- ・チンキ
- ヨードチンキの「チンキ」は、オランダ語の「チンキテュール」を略した言葉。アルコール溶液の総称。
漢字は「丁幾」と当てる。
