2003年東京オフレポート
<1日目 2003/6/21(Sat)>
7:00に家を発ち、私と相方は高速で一路仙台に向かっていた。
今回のオフの発端は、Q太郎さんからあるお芝居に誘われたことだった。
その演目は、東京ボードヴィルショーの「あほんだらすけ15」。
これは、同劇団の通称「演芸部門」チームが毎年行う演目で、ショートコントや歌や踊り満載のオムニバスである。
Q太郎さんは、以前この演目の仙台巡業公園を見て以来ツボに入り、毎年東京に見に行っているのだという。
その主要メンバーの一人が、能見達也氏である。
かつて「五星戦隊ダイレンジャー」で、シシレンジャー・ダイゴを演じられた方だ。
私は、最初にダイレンジャーを見て、Q太郎さんの話を聞いて、演劇人としての能見さんを知ったのだが、Q太郎さんは「はじめに『あほんだらすけ』ありき」で、能見さんにハマり、その後ダイレンジャーへの出演を知ったとのこと。
その能見さん、ボードヴィルショーから太田プロへ移籍し、あほんだらすけへの出演は多分今回が最後(今回も一応客演扱いではある)になるだろう、ということで、「一緒に見に行きませんか?」とお誘いを受けたのである。
例年通り、相方は5、6月は身も世もない忙しさなのだが、ちょうどこの日周辺はエアポケット的に土日休めそうということで、揃って参加できることになった。
さらにQ太郎さんから「折角ですから前泊してオフなさいます?」と暖かい申し出を受けて、オフ会を告知。
日程までの余裕は少なかったにも関わらず、12名の方の参加申し込みをいただき、また、相変わらず土地カンゼロの私に代わって、三日殿下さんから幹事の申し出をいただき、実現の運びとなった。本当にありがたいことである。
9時半頃Q太郎さんの家に着き、お茶を一服いただいた後、4人でQ太郎さんの車に乗りこみ、東京へ出発。
Q太郎さんの車では、VAIOを繋いで、DVDも各種動画も見放題。私が用意した「車内用変な歌ディスク」や、今日明日には自宅にも届く「シャンゼリオンDVD-BOX」、その他特撮動画などを見ながら行く。ことに、「シャンゼリオン」のオマケディスクに入っていたラジオドラマ(新録)は期待を裏切らなかった。
「シャンゼリオン」を見て、初回からくり広げられる「宗方のおっさんの経済的・社会的な苦しみ」を思いつつ、「宗方さんの苦労話で、プロジェクトXなフラッシュかMADビデオか作れないか」という話になる。特に、落雷で超光戦士が起動するシーンなど。
シャンゼリオンがくるっと回る決めポーズを見ては「おおっ、次郎さんが回った!」と喜び、倒されて起き上がるシーンでは「次郎さん、起きてるよ!すごいよ!」と反応するあんもさん。
これは、
「シャンゼリオンのスーツアクターは岡元次郎さんという方(ついでに言えば、王蛇の中の人でもある)」
「シャンゼリオンのスーツはやたら重く、特にアップ用スーツを着てあれだけ軽く動けるのは次郎さんだけといわれている」
という特撮マメ知識に基づいた発言なわけだが、「見る目が『中の人』に到達している」というのは、さすが特撮者の嫁である。日々色々教育されてるのだなというか、お会いするたびにQ太郎さん色に染められて行ってるというか。微笑ましい限りである。
途中、お昼ということで、サービスエリアで昼食。
「ここは、ジャージー乳のソフトクリームが美味しいんですよ」とQ太郎さん。
あんもさん、「◎◎のサービスエリアのも美味しいんだよね?」と言ったところ、すかさず
「いや、あそこは最近、業者が変わってから美味しくなくなったからダメだ!」と、男らしく言い放つQ太郎さん。相当ソフトにはうるさそうである。
それぞれに好きなメニューを頼んだのだが、相方、「ご家族で食べるとお得です!」と書いてあった「麺3人前ラーメン」に引き付けられたらしく、冗談だと思ったら本当にオーダーしよった。
普段も、家でラーメンを作ったりする時には2玉は余裕で食べるから、まあ食えない量ではないだろうとは思ったが、今日はこれから色々日程があるのに、いきなり昼飯ですっ飛ばすとは、クールな顔して内心相当はしゃいでいると見た。
しばらくたって、特大で深さのある洗面器のようなドンブリを持って相方登場。少しつまんだりしたが、基本的に一人で完食。
「量的にはそんなに辛くは無かったが、大して美味しくなかったのが辛かった」との言葉を残す。食後のソフト(Q太郎さんお勧めだけあって、確かに美味しかった。今回はついミックスを頼んでしまったが、次の機会があったらバニラにしよう)もしっかり食っていた。
途中で会い方が運転を代わる予定だったのだが、結局目的地までQ太郎さんに運転させっぱなしだった。すみません。
車の終点は、埼玉県戸田市。ここの駅前に、一泊が安い駐車場があり、いつも利用してらっしゃるとのこと。ここから電車で新宿まで行く。首都高速だホテルの駐車場料金だというより、ずっと賢い移動。さすが東京慣れなさってる方は違う。
新宿からホテルまで、15分ほど歩く。地図の上ではそっちの方が近いので、「新宿中央公園を横切ろう!」ということになり、中を通って行ったのだが、ここが新宿だということをすっかり忘れていた。え〜〜〜と、ちょっと表現するに気を使う感じの方々が、たくさん寝てらっしゃいました。だからどうということもないが、足早に通り過ぎる。
で、ホテル到着。チェックインの時間よりも少し早く着いてしまい、相方が「ビール飲みたい」と訴えることもあって、チェックイン前に、ホテルの喫茶店で冷たいものを飲む。しかし、「ウェルカムドリンクつき」という事実をすっかり忘れていた私。チェックインした後で、「喫茶店にて、ソフトドリンクかビールを一杯サービス券」をもらい、「タイミングが逆だったなあ」とトホホ。格安プランだったが、部屋はまずまずのツイン。一時間ほど汗を流したりしてゆっくりし、新宿西口まで出ている無料送迎バスで駅へ(このバスの存在は本当にありがたかった)。
バスの降車場所も、おあつらえ向きに、待ち合わせ場所である「西口ロータリー」。少し早く着いてしまったので、「TVbros(シャンゼリオンが表紙)」や、扇子(家に忘れてきてしまった)を買って時間を潰す。
オフ会参加メンバー ・三日殿下さん ・りょうMC08さん ・みつばちさん ・鉄郎さん ・ぽちさん ・橘みづきさん ・みどりかささん ・栄帝さん ・おかぴーさん ・やぎだんなさん ・やぎつまさん ・ひげ蔵さん ・Q太郎さん ・あんもないとさん ・相方 ・私 |
特に待ち合わせの目印は決めていなかったのだが、三日殿下さんの「フロントに『ヒーロー』」「背中に『待ってろ、すぐ行く。』」とプリントされたTシャツを見て、「間違いない、あの方が三日殿下さんだ!」と直感的に分かった。三日殿下さん、この日は大葉健二さんのサイン会があった上に、明日は朝から埼玉で「仮面ライダー555 一万五千人エキストラロケ」への出演と、スケジュールが忙しい中の参加&幹事役だった。
その他のメンバー、ぼちぼちと集まりだす。一度お会いした方は大体顔がわかるが、初めてお会いするみつばちさん、鉄郎さん、ぽちさんから見つけていただけるかどうかが不安だった。しかし、携帯電話のおかげで何とか集合。
みつばちさんからTelが入り、お姿と持ち物を聞いてすぐに見つけることができた。
実は事前に、「コスプレでもしていきましょうか」とメールをいただいたのだが、「いや、ハァハァできるような格好希望ですが、普通の服でお越しください」と冗談交じりに書いたところ、水色のキャミソールで登場。美人さんのキャミから伸びるまぶしい腕と胸元にはドキドキしっぱなしだった。ついに最後まで触るのを我慢した自分を褒めてやりたい私。
萌えといえば、やぎつまさんなんである。
「小さくて可愛い人だなあ」とは、以前のオフでも思ったのだが、今日の格好は、セーラーブラウス(制服風ではなく、袖を絞らずにパイピングしてある)で、バンダナを巻き、まさに「可愛い水兵さん」。「ぐはあ、可愛いっす奥さん!」と男性人よりも萌えまくったのは私とあんもさん。
結局、女性軍はみんな「可愛い婦女子好き」ということを再確認。やぎつまさん、怯えさせてしまってすみません。
新宿駅といっても広うござんして、栄帝さん、「東口ならいつも使うけど、西口は不安だわ〜」と言っておられたとおり、なかなか現れず。みどりかささんが「まろ(みどりかささんは栄帝さんをこう呼ぶ。ナイスな呼称だ)、来ないねえ。電話してみようか……あっ、まろ〜?今どこにいるの〜?」
すると絶妙なタイミングで目の前に現れ
「ここにいるわよ〜!」
「うわあ、出た〜!!」
「出たとは何よ、出たとは。ンモ〜失礼ねえ」
お約束といえばお約束な、印象的な登場。久々にお会いする栄帝さん、髪形が変わって以前よりさらにライトな印象。「アギト」の北条さんには、もうあまり似ていなかった。
やぎだんなさん、ひげさん、りょうさんは一次会の途中からということで、三日殿下さんについて移動。
一次会は「鳥茂」にて焼き鳥。レバー焼き、つくね等、どれも美味しかった。三日殿下さん、感謝。
乾杯の音頭は私、ということになったのだが、またこーいうのが苦手だった上に、いきなり言われていいフレーズも浮かばず、
「本日は、お集まりいただきまして本当にありがとうございました。え〜と、今日の出会いに乾杯!」
などという、くっさい言葉を発生してしまい、相方から「あ〜〜ああ、やってもうた〜」と囃されて赤面する。不覚。
飲み食いしつつ、メンバーを簡単にご紹介。
初めて会うメンバーもいるので、各自自己紹介するよりも、誰がどんな筋の人か把握している私が紹介したほうがいいだろう、という、これも三日殿下さんのご配慮だった。
用意してきたお土産を各自にお渡しする。つまらないものだが、お香(近所の雑貨屋に、さまざま揃っていたので、一人一人に違うものを)と食玩(単なるダブり整理とも言う…というか、そうとしか言わない…)一つ、それに「バカ詰め合わせCD」。本当につまらぬものばかり。
そうこうしているうちに、ひげ蔵さん到着。
着席して、数秒しか会話していないのだが、物腰や、メリハリのある動きに、にぼしさんと共通した雰囲気を感じたらしいあんもさんがいきなり、
「こ、この方がひげさんですかっ?にぼしさんくさいですよ、なんか、端々から、にぼし臭がするう。」と大興奮。
「しゅ、臭って、ああた。」と、私が突っ込まずにはいられなかったほどに。
解説すると、ひげ蔵さんは、にぼしさんの高校時代の同期生でマブダチ(たぶん)、ついでに言えばむちんさんの後輩にあたられる。
確かに、この方々を見ていると、「八高ラインって、濃いいなあ」と思わされることは多々あるのだが、あんもレーダーには相当探知したものがあったらしい。
続いて、りょうさん登場。
失礼極まりないことだが、私は一瞬、誰だかわからず、相方から「りょうさんだよ!」と言われてようやく気がついたのである(すいません)。
以前お会いした時と、服装や髪型が変わっていたのが大きかった。
以前、庄内オフに(東京からバイクで)来ていただいた時は、髪も短髪で、ライダースタイルの印象が強かったのだが、今日は仕事帰りということでスーツ姿、しかも髪はパツキンで、ずいぶんと伸びておられたもんで、「新宿の実力派ホストさんだろうか?」と見過ごしてしまったのだった。いやマジで失礼をば。
相方とは、車の話や仕事の話などに花を咲かせていたようで、特撮やアニメにさほど明るくない彼曰く、「オタク関連以外の世間話ができる彼の存在は、俺にとって大きいんだ」とのこと。
やぎだんなさんも到着。相変わらずお仕事のほう、お忙しそう。やぎつまさん含め、009の話など。
私が「『悪の化石』の回、結局DVD版(作画に直しが入ったもの)しか見てないんですけど、やっぱ(放送されたものは)相当アレだったんですか?」と尋ねると、予想通り「そりゃあすごかったですよ!」ということだったらしい。
やぎつまさんとは「グリングラス」の話など。以前、にぼしさんと語ったときは、「石ノ森先生は多作だけあって駄作も色々あるけど、アレはだめだあ」と意見が一致したのだが、やぎつまさんは「あのヘタレなところが、今になって愛しいんですよ〜」と、海のように深い愛を語られたのだった。
そもそも、ネットでの出会いがなければ、「グリングラス」のことを他人と語ること自体一生ないだろうと思っていたのだが、「アレはアレでいいんですよ」と説く方に出会えるとは思ってもいなかった。というか逆に、「ダメなほど可愛い」的な愛を説かれると、不思議にもう一度読みたくなったりする。とはいえ、昔の職場の古本市に放出しちゃったので、もう手元にはないのだが(私が唯一手放した石ノ森作品)。
いくらアレもコレも復刻・文庫本化される昨今でも、アレだけは出ないだろうし…そう思うと、妙に勿体無いような。
さて、オフ会といえば栄帝さんである。
集合時間当初は「今日は、相方さんとQ太郎さんとやぎだんなさん狙いですう」という感じだったのだが、飲み始めた辺りには「鉄郎さんもお持ち帰り」と言い出し、まあ色々と飲んで語っているうちに、いつの間にか「今日の本命はひげさんよ!」という雰囲気になっていたので、胸をなでおろす(ひげさん以外の)男性陣。
相方のペースがけっこう早かったので、
「飲むのはいいけど〜、途中で寝たりしたら、栄帝さんに引き渡しちゃうよ〜。どうなっても知らないよ〜。」
とクギをさしたところ、相当に効いたらしく、少なくとも二次会終了までは正気を保っていたようだった。効くなあ。
ここで二次会へ移動。明日が早いみどりかささんとは、ここでお別れ。
二次会会場は、パセラ新宿店。着席するなり、マイクを握ったやぎだんなさん、
「え〜〜、ここで突然ですがゲームをはじめたいと思います。」
と、ペンと画用紙が全員に配布される。
そう、記憶だけを頼りにうろ覚えでお題を書く、「記憶スケッチ」である。
やぎだんなさんから出される、多少年代を選ぶ、微妙にマニアックなお題に、知ってる人知らない人を織り交ぜて、何だかんだと騒ぎながらも、楽しく終了。その作品群について、詳しくはこちらをどうぞ。
やぎ夫妻には、その他にも「男塾塾生試験」などをお忙しい中用意していただき、本当に感謝。ありがとうございました。
さて、このパセラ、複数の業者のカラオケが入っているので、「何でこんなもんまで」というような歌も平気で揃っている。
中でも、子門真人とカンテナバンド版の「スター・ウォーズのテーマ(日本語版・発売後回収)」まであるとは思わず、夫婦で歌ってしまった。中間部の女性コーラスはやたらと高音なのでしんどかった。
歌い終わった後、ぽちさんから
「この歌を最後までカンペキに歌った人は相方さんで二人目ですが、もう一人の方も学校の教員でしたよ。」と言われる。うーむ、すごい偶然だ。
「青春の光と影(ベルばらのED)」もあったので、歌ってみる。原曲が既にすごく苦しそうな歌い方で、キーが高いので、立って根性入れて歌ってみたが、やっぱり酸欠で死にかけた。というより、最後の「オスカール!」の部分を「あんもさーん!」に換えるというベッタベタなことをしてみたかっただけとも言う。実際やった。同じような例として、栄帝さんは歌の中に「ひげさん」を強引に織り込んで、とにかく「ひげさん、愛してるわー!キャー!」状態だった。
このカラオケでも「シャンゼリオン(画像付き)」を歌うあんもさん。そしてやはり、シャンゼリオンのアクション一つ一つに「次郎さんが回った!」「起き上がってる!頑張れ次郎さん!」と、やっぱり教育行き届きすぎなあんもさんだった。次にお会いする時にはどんな調教教育の成果が見られるのか、ちょっと楽しみではある。
おかぴーさんとは、以前からの約束だった「さすらいの太陽」をいっしょに歌う。おかぴーさんは、「ジャングル大帝」の「レオのうた」も入力していたのだが、このお店のカラオケは、曲のサーチに時間がかかる上に、曲の順番が色々入れ替わってしまい、かかったのは最後の最後だった。少なからず悔しいので、帰り支度をしながら合唱することになったのは残念だった。
二次会が終わった頃には11時を回っていたので、栄帝さんたち神奈川組のほか、半数の方がお帰りに。
「よかったらもう少し話をしたいなあ」ということで、少し歩いてお店に入り、少しまったりと話す。
そこのお店、雰囲気も落ち着いている上に、いろいろな地域の日本酒・焼酎が揃っていたのだが、相方、リストをしげしげと眺めた挙句、なぜか山形の地酒を注文。何故。オーダーしたはいいが、栄帝さんと別れて(掘るか掘られるかの)緊張の糸が切れたのか、半分眠り始める相方。彼が結局酒を残すなんて、珍しいことだ。
三日殿下さんの明日の撮影について、緘口令に抵触しない程度にお話を聞いたりしつつ、時間も時間なので、そんなに長居せずに店を出て、タクシーを拾える場所まで送っていただき、無事解散。
参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました。
もし山形にいらっしゃる機会がおありでしたら、お返しに接待させていただきたいと思いますので、ぜひご一報を。