中国四千年料理ショー

BS-2 2002年10〜11月
放送時間はランダム 全四回
<概要>
料理人・金萬福が、各時代の中国の文献に書かれた料理を再現し、食べるという趣向のミニ番組。
時代ごとの事情を鑑みた文献考証は思いのほかしっかりなされており、中国文化に興味がある人は必見。
(例:同じ『醤』と書いてあっても、時代によっては『黒酢』だったり『味噌』だったりするので、注や料理関係の文献を読み込む必要がある)
…なのだが、全編に流れるストロングなバカテイストがそれを感じさせないあたりがナイス。

基本的に、金萬福が文献やレシピを紹介しながら一人で喋りながら料理を作っていく。
彼は日本語が結構話せるのに、わざと吹き替えの声が重なる。ギャグを飛ばせばどこからともなく観客の笑い声が……

そう、タイトルですでにモロバレだが、この番組自体が「世界の料理ショー」のパロディであり、金萬福がグラハム・カー役なのだ。
そしてグラハム・カーといえば、料理中にしきりと呼びかける「スティーブ」の存在があまりにも有名だが、この番組での「スティーブ」役は
「物知りの李さん」。

この李さん、スティーブと違うのは、積極的に金さんの質問に答えながら的確なアドバイスをしてくれる点だ。
毎回その紹介のときに「ダテに年は取ってません」とテロップが出るこの李さん、ビジュアルが強烈である。

なんてったって兵馬俑である。このいや、兵馬俑だけどね)は、実に秦の時代から中国の料理の歴史を見守ってきた、心強い生き証人(兵馬俑だが)なのだ。
そしてどういうわけか関西弁だ。

でもって、この二人の声を当てているのが池辺進と黒沢良……ってオイ!

その2人は新旧のグラハム・カー役じゃないかよ!!

そして、料理が出来たり金シェフの華麗なパフォーマンスが披露されると、いきなり中国の大会議(多分、大躍進大会か何か?)での大拍手スタンディングオベーションのシーンが挿入されるあたりも見逃せません。

というわけで、ツッコミどころも笑いどころも満載のこの番組、個人的にかなりのスマッシュヒットなのでございます。

中国の文献って、分量なんかは書いてないことのほうが多いのでレシピ集としては使いづらいと思うのだけれど、そこを色々工夫しながら作っていく様子、料理番組としても楽しめます。

この番組は、2002年11月4日に放映された8時間番組「完全復元・満漢全席」をはじめとする「中国料理奥義シリーズ」のパイロット企画?として制作されたようで、同番組の宣伝をかねて数回リピート放映されました。残念ながら全4回と短い内容でしたが、是非連続シリーズにして欲しいものです。
李さん(イメージ画像)

実際の画面では「物知りの李さん ダテに年はとってません」というテロップとともに登場します。
レシピの詳細を教えてくれたり、あるときは食材を調達してくれたり(兵馬俑だが)、調理を手伝ってくれる(兵馬俑だが)心強い味方です。

セリフがあるときは必ず画面が切り替わります。
アングルも様々な上に、どう見ても数パターンの李さんがいるようなのですが突っ込んでよいものやら悪いものやら。
タイトル 文献 料理名(料理の概要)
南北朝:羹ニ懲リテ膾ヲ吹ク 斉民要術 ・猪蹄酸羹(豚足の酸っぱいあつもの)
・膾魚(魚のなます)
2 南宋:文人ハ清供ヲ好ム 山家清供 ・金飯(菊の花ご飯)
・山家三脆麺(さっくり山の幸麺)
3 元:羊ノ肺ハ見ル、草原ノ夢 居家必要事類全集 ・河西肺(羊の肺の詰め物)
4 清:美食家ノ食単、炎ノ如シ 随園食単 ・芙蓉肉(えびと豚肉の重ね揚げ)
(タイトル部分のリンクをクリックすると詳しい説明にジャンプします)

文献説明等参考書:「学研 漢和大字典」「大修館書店 大漢和辞典」「中国史研究入門」 他